« 2千万人餓死への「大躍進」 | トップページ | 小泉首相の「郵政民営化」を考える-part2 »

2005/04/25

中国の本音

在中国日本大使館のHPに、4月18日に行われた町村外相と唐家セン国務委員との会談の概要が載っている。
この中で注目してほしいのが、町村外相の
「北京オリンピックを支援したいと考えているが、今回のデモに伴う暴力的行為やサッカー・アジアカップの際の騒動もあり、国際社会の中では、オリンピックの平穏な開催を
心配する向きもある」
という発言である。
ここでは省略されているが、この町村外相の発言は、唐家セン国務委員の
「(日本が)ボイコットという話もあるようだが、どうなっているのか?」
という懸念に対する返答なのだ。
読売新聞等でも報じられたので目にされた方も多いと思うが、町村外相にとっては思わぬ質問だったらしく、驚きを隠せなかったらしい。
また、唐家セン国務委員の
「日本側においては歴史、台湾、東シナ海等の敏感な問題での言行を慎んで欲しい。場合によっては計り知れない結果をもたらしかねず、日中関係のために協調を維持し、冷静に問題に対処していくべき」
という発言も要注目である。
この中の
「場合によっては計り知れない結果をもたらしかねず」
と云う発言は、別の報道によれば、東シナ海のガス田開発に関して日本政府が、
「民間業者に試掘権を与える方針を明らかにした」ことに対する反応なのである。
外務省は、無用な刺激を避けるために、「歴史や台湾」を「東シナ海のガス田開発」と
同列に扱うことで発言の衝撃度を弱めたかったのだろう。
唐家セン国務委員は
「両国関係の改善は誠意を以てやっていく。今後日本側と経済、文化、科学技術、観光等の面で協力関係を深め、両国国民間の友好的往来をさらに発展させたい」
とも述べている。
これらの一連の発言から透けて見えるのは、
①日本政府の反応が従来になく強気なうえ、日本の国内世論も想像以上に「反中国」で盛り上がっていること
②中国国内の反日騒動が共産党指導部の思惑を超え、反政府運動に転化しかねない危険性を内包していること
③その結果として、日中の対立が取り返しのつかない段階まで進みかねない可能性があること
を、中国政府が本気で危惧し始めていると云うことである。
このことは、「共産党中央宣伝部が19日から20日にかけて、反日デモが起きた天津、
上海、広州で、党員や教師、学生らを対象に、日中関係の重要性を訴える宣伝教育活動を開始した」ことでも解る。
教育活動は、「日中の相互依存関係の深化や、中国の経済建設における日中関係の重要性を指摘している」らしい。
中国政府が「反日」統制に乗り出す 2005年4月20日(水)Yomiuri On-Line

こんな当たり前のことを、いまさら党中央が乗り出して宣伝しなければならないという
ことの方が異常である。逆に言えば、今までは、いかに事実に基づかない、現実を無視した「宣伝教育活動」を行っていたかと云う事でもある。
日中が対立して関係が冷却化すれば、困るのは日本ではなく中国である。このことを、もっとはっきりさせた方がよい。
今の中国の経済発展は、自らが資本を蓄積したわけではなく、外国からの投資によるものである、ということだ。確かに日本にとって、安価な力と13億という巨大なマーケットは魅力がある。しかし、安価で優秀な力は、東南アジアやインドにもある。
仮に13億のマーケットがなくても、日本が破滅することはない(もちろん大きな痛手
ではあるが)。
これに対して中国は?
上海を例にとると、日系企業は約4500社。03年の日本からの投資額は香港に次いで
多く、貿易総額は日本がトップである。日本からの経済活動が落ち込めば、たちまち
中国最大の商都・上海は干上がるのである。
結論から云うと、もはや、これまでのような「加害者と被害者」という、いびつな関係は
清算した方がよい。これからは、北東アジアの平和と繁栄を担う対等な国として付き合うべきである。
ということは、中国の理不尽な非難や要求に対しては毅然とした態度で接しなければ
ならない、ということである。

関連記事1:中国は、いつ崩壊するのか?
関連記事2:中国は間違いなく崩壊する part2
関連記事3:むき出しの欲望帝国
関連記事4:ついに民工が「反日」で動き出した
関連記事5:中国は間違いなく崩壊する
関連記事6:なぜか、むなしささえ覚える
関連記事7:中国は何処に

人気blogランキングへ
↑記事に何か感じるところがあれば
クリックしてくれると元気になれます。

|

« 2千万人餓死への「大躍進」 | トップページ | 小泉首相の「郵政民営化」を考える-part2 »

中国(政治)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/91171/3844793

この記事へのトラックバック一覧です: 中国の本音:

» 伝わってきた反日デモの背景 [社長の本音日記]
何とも評価しにくい日中首脳会談が終わりましたが、いずれにしましても私の予想どおり、この週末は中国での反日デモも抑え込まれ、どうにか沈静化への道をたどりそうです。 労働節、5月4日と、まだ多少の動きはあるかも知れませんが、今の中国政府の姿勢が変わらない限り... [続きを読む]

受信: 2005/04/25 10:24

» 耐え難きを耐え・・・ [んなアホな!]
首相「歴史反省とお詫び」 アジア・アフリカ首脳会議(産経新聞) > 一回目の全体会合では、小泉純一郎首相が演説し、平成七(一九九五)年の「村山談話」に立ち戻った形で > 歴史認識に言及し、あらためて過去への反省と謝罪の意を表明した。最近のぎくしゃくする日中関係などへの > 配慮とみられるが、日本の首相として、異例の「お詫(わ)び」の繰り返しとなった。 中国の顔を立てて、反日暴動の収束を図ろうとしてますね。 そしてなにより、これが日本の安保理常任理事国入りを睨んだ一手であろうとは思います... [続きを読む]

受信: 2005/04/25 13:30

» 米国の次の標的は「北朝鮮」、日中首脳はたまには酒を汲み交わせるような関係に [板垣 英憲(いたがき えいけん)ニュースにブログ]
関係改善へ対話促進 日中首脳会談 (朝日新聞) - goo ニュース  小泉首相が23日夜、中国の胡錦涛国家主席とジャカルタ市内のホテルで会談した。胡主席は、小泉首相に、  ①歴史問題に関し、日本が今後、中国やアジアの国民感情を傷つけることはしない。  ②台湾問題で「一つの中国」を堅持し、台湾独立を支持しないことを行動で示す。  などを要請している。  胡主席が、「台湾問題」について言及したのは、中国内で発生したこれまでの一連の「反日暴動... [続きを読む]

受信: 2005/04/25 13:58

» 戦後と脱戦後 [思うて学ばざれば則ち殆し@WebryBlog]
日中首脳会談で主席、歴史反省迫る http://www.sankei.co.jp/news/050423/sei112.htm [続きを読む]

受信: 2005/04/25 14:01

» 中国の教科書にも文句を!! [Nanyasoreの日記]
「反日教科書」改善申し入れも テレビ番組で外相  町村信孝外相は24日のNHKや民放テレビ番組で、インドネシアで行われた日中首脳会談を受け、反日色が強いとされる中国の歴史教科書について政府として実態を調査した上で中国側に改善を申し入れる意向を明らかにした。  外相は「中国や韓国は国定教科書。歴史教科書が1つしかないなんて、こんなばかなことはない。唐家●国務委員(中国前外相)は自分と会談した際、中国の教科書について意見を言ってもいいと言ってくれたので、しかるべき調査をして日本側の考えを伝えた... [続きを読む]

受信: 2005/04/25 17:25

» 中国について [高級な油]
毎週末警戒されていた中国の反日デモも、中国政府の態度を受けて今週末はなかったようだ。 日本国内でも嫌中の雰囲気が漂ってきているが、中国は既に日本の最大の貿易相手。敵対することどころか、無視する事すらできない存在になっている。 一体中国とは、日本にとって何... [続きを読む]

受信: 2005/04/25 18:09

» 締めつけと解放のバランス軸その2。 [やまぶし萬力発電]
さて、反日デモが、中国で拡大してから、4週目の土日でしたが、どうやら、大規模なデモは発生しなかたようですねぇ。いろいろな、両国政府の動きがあり、それなりに沈静化したのか…?... [続きを読む]

受信: 2005/04/25 18:49

» いま、ひとりの日本人としてできること [曇りのち晴れ]
いま、ひとりの日本人としてできること [続きを読む]

受信: 2005/04/25 19:22

» 行動で示せって、具体的に何をして欲しい。 [ITニュース、ほか何でもあり。]
日中首脳会談、胡主席は日中関係の改善目指す意向を表明 (ロイター) - goo ニュース 反省を行動で示すって。 具体的に何をすれば良いの? って聞くことを、また反省してないとか言うんだろうな。 でも、戦後60年、ずっと長い間経済支援もしてきたし、 各国の復興だけでなく発展にも寄与してきたと思うけど。 それが反省を行動で示していることじゃないのかね。 反省しろといえば黙っちゃうから、何か都合が悪いことがあ�... [続きを読む]

受信: 2005/04/25 19:35

» 謝罪の効果。詰むや詰まざるや!? [WEB見聞録]
個人的に注目のアジアアフリカ会議、小泉謝罪発言から、各国の反応が出てきた。小泉謝罪発言に、比較的世界は肯定的な見方のようである。 「驚きであり、感謝する」=小泉演説に−議長国インドネシア 【ジャカルタ22日時事】インドネシア大統領府スポークスマンは22日、..... [続きを読む]

受信: 2005/04/25 23:39

» 中国朝鮮の反日デモに思うこと [アジアのトンデモ大国]
   一旦収束に向かっている反日デモではありますが、来週はメーデーと五四運動を控え、 また新たな局面も迎えております。 ここでは、反日デモの裏にある中国韓国政府の思惑に触れていきたいと思います。  まずは、反日デモで共闘する中国と朝鮮の関係とは?  ■ 中国と朝鮮   古の時代から、中国と韓国は属国関係にあると言っても過言ではなく、中華思想的 考え方での宗主国と従属国の関係(�... [続きを読む]

受信: 2005/04/25 23:47

» 日中プロパガンダ戦争 [曇りのち晴れ]
ナチスと中国の相似形 [続きを読む]

受信: 2005/04/26 02:42

» いい流れかも? [Johnny style!]
軍部系メディア:「過激な行為は愛国ではない」 - livedoor ニュース軍部系の「解放日報」が、4月16日の上海デモを目撃した「読者」からの意見として、「過激な行為は愛国ではない」と題した記事を掲載している。「デモ自体には興味はあったが、自身の目で見て、心を痛めた」... [続きを読む]

受信: 2005/04/27 09:24

» 胡錦涛に謝罪を求めず首相は、村山談話共有を表明 [1喝たぬき]
 小泉首相が謝罪し、胡錦涛に謝罪を求めなかったから中国の反日暴動がおさまったのか?それは違う、欧米からの批判が中国に危機感を抱かせただけで、小泉首相が何を言おうが結果は同じだっただろう。いくら謝罪しようが、所詮は中共内政の問題なので、全く意味がない。はっ... [続きを読む]

受信: 2005/04/27 10:09

» 5月4日を前に・・・ [だんなの屋根裏部屋]
今日は長期連休初日です。我が中部国際空港でも今日が出国ラッシュであり、海外へ旅立つ旅行者で空港も賑わったそうです。行き先は1位が中国、2位が韓国、3位が台湾だそうです。ゴールデンウィークで中国というと当然5月4日、1918年の5月4日の「五四運動」が思い起こされます。 さて、今年の5月4日はどうなるのでしょうか。私はおそらく目立った反日運動は起こらないと考えています。毎年恒例のデモなどはあると思いますが、大規模な暴動に発展することはないと考えています。中央政府のデモ統制がどこまで徹底されるかという... [続きを読む]

受信: 2005/04/29 18:53

» アジアカップ [アジアカップについて]
アジアカップ''本稿では男子サッカーのアジアカップについて記述します。野球についてはアジアシリーズ_(プロ野球)、卓球についてはアジアカップ_(卓球)を参照してください。''----アジアカップ(Asian Cup) は、アジアサッカー連盟(AFC) が主催する、アジアのナショナル... [続きを読む]

受信: 2005/05/08 20:54

« 2千万人餓死への「大躍進」 | トップページ | 小泉首相の「郵政民営化」を考える-part2 »