« 中国の醜悪な石油戦略 | トップページ | 中国は間違いなく崩壊する part3 »

2005/07/18

王毅のウソと反日教育の危険

人間は、考える動物である。他の動物とは違って観念の世界を有している。
人間は、それまでに得た知識や自らの経験を基に自分の思考を組み立てる。したがって、どのような知識を学び、どのような事実に直面したかで人間は大きく変わる。

このブログにおける私の記事を評価してくださる方は、日本人でありながら「反日」的
言動を行う人が理解できないと思う。しかし、「反日」的日本人からすれば、私の記事はデマゴギーであり、私はデマゴーグである。
いかに客観的な資料を提示しても、それは捏造資料であると断定する。自分の思想を肯定する資料だけが真実なのである。

私は、かつて極左組織に属していた。キッカケは、1967年の『10.8羽田闘争』で京大生の山崎さんが死亡したことである。当時高1だった私は、それを権力による虐殺と受け
とめた。そして、奥浩平の『青春の墓標』を読み、完全に感化された。
高2のとき、レーニンの『国家と革命』を読み、世の中の真理に触れたような衝撃を受けた。高3のときは、半人前ながら、既に極左の活動に参加していた。
当時、私に、ある書物を父が贈ってくれた。出版社も著者も忘れたが、確か『暴虐の人・スターリン』というタイトルの、英国人ジャーナリストが書いたものだった。
内容は、スターリンは農業の集団化を進める過程で、ウクライナで40万~50万人の
農民を殺害した、スターリンは革命資金を稼ぐために売春宿を経営し、ヴォリシェビキは銀行強盗をやった、というようなものだった。
今からすれば総て事実なのだが、当時の私は反共デマゴギーだと一蹴して、一顧だにしなかった。

日本人でありながら「反日」的言動を行う人は、はなから「戦前の日本は間違っていた」「旧帝国軍隊は残虐だった」という前提に立っており、それを裏付けるための検証しか
しない(私自身がそうだった)。
いったん偏った情報や知識を刷り込まれると、総てをそこから判断するのが人間である。だから教育というのは、学校であれ、社会であれ、家庭であれ、極めて重要なのである。

前置きが長くなったが、中国の『反日教育』が、いかに危険な国策であるかを記事に
するにあたって、『刷り込み』の怖さを書いておきたかった。

中国は、公式には『反日教育』を否定している。しかし、実際には学校、メディア、社会を総動員して『反日教育』を強力に推進している。
以下は、『反日教育』を否定する中国の王毅駐日大使の講演に関する記事である。

ouki中国の王毅(ワン・イー)駐日大使は11日、東京都内で講演し、「中国政府は一貫して対日友好政策を堅持しており、『反日教育』は我々の政策を否定することになる」として、反日デモの背景に中国の教育があるとの見方を否定した。王氏は日本が戦後は平和主義の道を歩んだことを肯定する一方、「最近の問題」として「日本が変わるのではないかという疑いが国民の間に出ている」と指摘した。

「反日教育」を否定 中国・王毅駐日大使
(2005年5月11日 朝日新聞)

では、王毅は以下の記事にどう反論するのか?

中国のインターネット人口は昨年6月時点で8千7百万人。総人口に占めるネット利用者は7%に満たないが、中国共産党の機関紙・人民日報がネット版を始めた1997年当時は6万人以下だったというから、すさまじい勢いで増加。同時に反日的言辞も中国全土に広まっている。

反日サイトへの書き込みや反日デモで中心的な役割を果たしているのは、90年代に
愛国教育を受けた世代だ。

愛国教育は主に三つの方法で行われている。

一つ目は歴史教育における日本断罪だ。小学用歴史教科書「小学課本・歴史」の南京事件を扱った項目には、こんな記述がある。

「1937年、日本侵略軍は上海を占領すると、南京まで一路、焼き払いや殺りくを
繰り返した。南京人民に対する血なまぐさい大虐殺は6週間にわたり、30万人
以上が殺害された。日本軍は大罪を犯した

傍らには「南京で人を殺した刀の血をぬぐう日本兵」などと説明が付けられた
挿絵がある

中国は検定教科書だが、実質的には、政府が内容を決めている。「新しい歴史教科書をつくる会」の中学公民教科書を監修した福井県立大学の島田洋一教授(国際関係論)は「日本の歴史の教科書は古代から始まるが、中国の教科書は、共産党の歴史が中心。結党以前の歴史は、『日本軍の侵略とそれと勇敢に戦った同志』以外のことは
書かれていない」と切り捨てる。

中国は今秋から、新指導要領に基づいた教科書を導入する。現行の教科書より、日本軍の残虐行為だけを集中的に取り上げた個所はなくなる。それでも島田氏は「愛国教育を弱めようとするのは一部の勢力。今回の反日運動の盛り上がりも影響する可能性がある。内容が本当に変わるのか、現物が出ないと分からない」

二つ目は日本の罪業を後世に伝えるための「愛国主義教育基地」の建設だ。

南京の南京大虐殺記念館や盧溝橋の中国人民抗日戦争記念館をはじめ、革命指導者の旧居や革命根拠地など、全国に現在205の史跡や博物館が指定されている。
慶応大学総合政策学部長の小島朋之教授(現代中国論)は「中国の小中高では、
徳育教育の一環で、これらへの遠足が義務づけられている
」と話す。

南京の大虐殺記念館では先月、拡張工事が始まった。日本軍による虐殺事件の資料が新たに千件以上見つかり、展示スペースが手狭になったためだという。南京事件
七十年の2007年の完成を目指し、世界遺産登録への動きもある。
 
愛国教育に詳しい中央大学の水谷尚子非常勤講師(近現代日中関係史)は「これらの施設は共産党礼賛が目的で、必ずしも反日ではない。ただ、党を美化するために
悪徳日本が必要とされている
」と分析する。
 
■日常不満のはけ口?

三つ目はメディアによる反日の刷り込みだ。毎年8月になると、抗日戦争をテーマにしたドラマや映画がテレビに流れる。さらに共産党は愛国主義を高める百の映画や書籍、歌を選定、公布している
 
愛国教育の歴史について、小島氏は「抗日戦争四十周年だった1985年が分岐点だ。同年の中曽根首相の靖国神社公式参拝が反日感情に拍車をかけ、愛国教育が徹底されるようになった。それ以前の対日感情は落ち着いていた」と解説する。さらに「89年の天安門事件で、政権維持に不安を抱いた共産党が愛国教育を強化し、江沢民時代の94年、共産党が『愛国主義教育実施要項』を出してから一層徹底された
 
愛国教育は、共産党政権維持の目的が大きい
 
小島氏は「市場経済下で社会主義の権威が失墜し、共産党は、抗日戦争に勝利した過去の栄光を強調するしか策がなくなっている。愛国主義教育と抗日戦争史教育が同じになり、教育指導要領でも、愛国教育の最大の目的は『共産党が全民族の揺るぎない保護者であると証明する』ことと明記されている。今年は抗日六十周年に加え、教育の成果で反日感情が特に盛り上がっている」と解説する。
(以下略)

日本断罪 国民に刷り込み 江沢民の時代から一層徹底
(2005年4月12日 東京新聞「特報」)(太字は筆者)

ニューヨーク・タイムズによれば、中国の歴史教科書は、「歴史をゆがめ、政治の必要に応じて修正されている」という。ゆがみの実例として、以下の四点を挙げている。

(1)中国軍はチベットやベトナムに侵攻したのに自衛以外の戦争はしたことがない、と教えている
(2)第二次大戦で日本は米国ではなく中国共産党軍により敗北させられた、と教えている
(3)1950年代に毛沢東主席が断行した「大躍進」の政策失敗で3000万人も餓死した
事実は教えない
(4)朝鮮戦争は米国と韓国が北朝鮮を侵略したことで始まった、と教える

私は、これまでも、『人民の支持を失くした共産党が、社会的規範を失くした人民に対して、その独裁支配を正当化する途は、もはや経済成長と「日本軍国主義から祖国を
解放したのは共産党である」という錦の御旗の二つしかない。だからこそ「歴史の歪曲」や「軍国主義の復活」に強硬に反対する姿勢が欠かせないのだ』と書いた。
しかし、これらの捏造した事実を国民に刷り込み、一つの方向に国内世論を誘導する
やり方は、外交の選択肢を狭め、一歩踏み外すと、国民の不満が爆発しかねない危険性を孕む。

私は、連合赤軍による仲間の大量リンチ殺人をキッカケに共産主義思想に疑問を持ち始め、ロシア革命や文化大革命を別の角度から検証することで『反共主義者』になった。同様に「反日」で洗脳された中国国民が、何かのキッカケで、一気に「反中共」に
豹変する可能性も高い。
愛国主義教育と一体化した抗日戦争史教育は「両刃の剣」なのである。

最近、引用記事に問題あり、記事のデータがおかしい、他ブログ批判は格が下がる等の、厳しくもありがたいコメントをいただき、感謝している。
コメントは、ブロガーが進歩するための糧の一つです。気軽にコメントしてください。

人気blogランキングへ
↑記事に何か感じるところがあれば
クリックしてくれると元気になれます。

|

« 中国の醜悪な石油戦略 | トップページ | 中国は間違いなく崩壊する part3 »

中国(政治)」カテゴリの記事

コメント

「第二次大戦で日本は米国ではなく中国共産党軍により敗北させられた、と教えている」
というのがあつかましいにもほどがありますね。
 もっとも、中共の謀略によって、日本は泥沼にはまったのですが・・・・。

 

投稿: くえひこ | 2005/07/18 20:53

漢民族第一主義を取り、日本憎悪を煽り立て、他国への侵略を狙う中国共産党は、左翼でしょうか。私には、その名前とは正反対の、極右に思えますが。

投稿: masa | 2005/07/18 21:36

くえひこ さん、こんばんわ。
まったく捏造と虚構の上に成り立っている国家です。
私は、近い将来「崩壊する」と確信しています。

masa さん、どうもです。
>私には、その名前とは正反対の、極右に思えますが。

極右というか、「ファシズム国家」ですね。間違いありません。
共存などできる筈がない。

投稿: 坂 眞 | 2005/07/18 21:52

使い古された表現かもしれませんが、中韓による狂気の反日は、日本国内に沈滞する様々な膿を搾り出すショック療法と考えております。
反日の嵐は徐々にではありますが、確実に我が国の安全を脅かす状況になりつつあり、益々我々の嫌中・嫌韓意識を煽り、その陰に潜む元凶を炙り出すワクチンへと変貌しつつあります。
私は残念ながら、対中・韓に於ける極度の緊張関係は、このまま将来に渡り解決されないと思っております。
中国にしてみれば、日本の背後には確実にアメリカの存在を意識するでしょうしから。
また、中・韓は日本のナショナリズムの高まりを軽視し過ぎです。
日本人をあまり追い込むのは得策ではないと、正しい歴史を学べばすぐに分かると思いますが。
極東の緊張状態は新しい国際秩序の中で、世界中のいくつかの地点に集約される対立構造の一つとして位置付けられ、その状況を甘んじて受けつつ毅然と対応し続ける、正にアジアの火薬庫と呼ばれる地域になるのではないかと思います。
まずは国内の悪性腫瘍をある程度切除してしまわないと。

投稿: mao | 2005/07/18 22:09

いつも、唸りながら読んでいるmhotooです。
隣国のご都合主義の教育に、いつも閉口していますが、
確かに私も、先の大戦の大陸への負い目を誘うような
教育を受けたような気がします。 ただし、発信元は
マスコミだったように思いますが、そして興味を持って
調べてみれば、意外な史実が沢山見つかります。
画一的な教育・報道には、必ず無理があります。
謎がうまれて、ネットで調べれば、賛否両論入り乱れています。
正しい認識がそこに生まれると信じています。
ただ、この国の政治家は先のことを考えない
金払いの良い世襲の親父が多いので
どちらが先にダウンするか少々心配です。

投稿: mhotoo | 2005/07/19 02:10

王毅も孔泉も大ウソつきだな。もっとも、あの国じゃあ、本当のことや自分の本心を言えない場面が多いのかも知れんな。なにしろ、言論の自由が無い死刑大国だからな。

投稿: worldwalker | 2005/07/19 03:30

maoさん、おはようございます。
>極東の緊張状態は新しい国際秩序の中で、世界中のいくつかの地点に集約される対立構造の一つとして位置付けられ、その状況を甘んじて受けつつ毅然と対応し続ける、正にアジアの火薬庫と呼ばれる地域になるのではないかと思います。
まずは国内の悪性腫瘍をある程度切除してしまわないと。

台湾と半島が火薬庫になるでしょう。一方には中共が、他方には米国が控えています。
我が国は、日米同盟を壁として対峙していかなければなりません。
それと、親中・売国政治家や国内の反日主義者との闘いも重要でしょう。

mhotooさん、ようこそ。
>ただ、この国の政治家は先のことを考えない
金払いの良い世襲の親父が多いので
どちらが先にダウンするか少々心配です。

世襲政治かも2種類あって、小泉首相や安部幹事長代理、中川経産相あたりは、苦労知らずの分だけ、原則的でタカ派ですね。
それでよいと思っています。
ポスト小泉に「親中派」がなることだけは絶対に阻止しなければなりません。

worldwalkerさん、3連発ですね。どうもです。
>言論の自由が無い死刑大国だからな。

基本的人権もありません。ファッショの国です。

投稿: 坂 眞 | 2005/07/19 09:51

私は時折仕事で支那に行くことがあるのですが、テレビでは毎日のように何らかの反日映画や反日番組をやっていますね。その内容たるや、真実を知る民主主義国家の人間が見たら噴飯ものの稚拙な内容です。しかし、すっかり中共に刷り込みされてしまっている支那人は、これを真に受けてしまっているようです。日常がこんな具合では、国際的に見て正常と言える状態の日支関係など築けるはずが無いというのを痛感します。

余談ですが、日本のアニメ番組の後に反日映画を放送するというセンスは、未だに理解できません。

投稿: 物欲皇帝閣下 | 2005/07/19 20:51

初めまして、ノンポリというか、うすらサヨクだった
abusanという奴で朝日新聞が特に大嫌いな奴です。

>はなから「戦前の日本は間違っていた」
>「旧帝国軍隊は残虐だった」という前提に立っており

かつての私もそうでした。特に政治的活動してなかった
私がそうですからまして、反政府団体に所属してた
板(ばん)様は尚更の事だったでしょう。只、100年前
の思想を原理主義的に金科玉条の如く守るのは
限界がある事を悟られるまでには相当の苦悩が
あったで有ろうと思われます。逆に言えば朝日新聞
幹部記者の記事の何とも稚拙な嘘で痛々しい事で
ありましょう。ここまでくると最早左翼とは呼べない。
只の利己主義と言うしかないでしょう > 朝日新聞

反日反市民の守旧的な共産主義者共に負けず
真の左翼としての境地を高められる事を切に願う
次第であります。

投稿: abusan | 2005/07/20 07:57

はじめまして。
人気ブログランキングの上位一覧からこちらを読ませていただきました。
「かつて左翼だった」という箇所に反応いたしました。
TBさせてください。

投稿: robita | 2005/07/20 10:33

物欲皇帝閣下、ようこそ。
>余談ですが、日本のアニメ番組の後に反日映画を放送するというセンスは、未だに理解できません。

笑ってしまいました。その程度の国と国民なんですね。

abusanさん、初めまして。
>反日反市民の守旧的な共産主義者共に負けず真の左翼としての境地を高められる事を切に願う次第であります。

「真の左翼」というか「真の改革派」でありたいと思っています。

robitaさん、初めまして。
>「かつて左翼だった」

人間、信じるということは怖いことです。
ある種の宗教ですね。
TBにこだわりはありません。ぜひお願いします。


投稿: 坂 眞 | 2005/07/20 19:08

こんにちは!

>中国の王毅(ワン・イー)駐日大使

こいつ一応「知日派」という触れ込みでしたけど、こいつが必死になる度に反中感情が高まってますよね。う~ん、巨人の監督と同じような。(汗)

投稿: tsubamerailstar | 2005/07/21 00:22

tsubamerailstar さん、初めまして。
一方で「日中友好」を唱えながら、他方でこちらの脛を蹴っ飛ばす。
まったく信用できない連中です。
ただ、巨人の監督と比較するのは酷なような。(笑い)

投稿: 坂 眞 | 2005/07/21 10:45

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/91171/5024378

この記事へのトラックバック一覧です: 王毅のウソと反日教育の危険:

» 南京大屠殺?・・・夢でも見取るのか? [Let's Blow!  毒吐き@てっく]
ある人が、貴重な映像くれた 南京難民区国際委員会(22人の外国人によって組織され... [続きを読む]

受信: 2005/07/19 12:08

» 南京大屠殺?・・・夢でも見取るのか? [Let's Blow!  毒吐き@てっく]
ある人が、貴重な映像くれた 南京難民区国際委員会(22人の外国人によって組織され... [続きを読む]

受信: 2005/07/19 12:08

» 倭国が北京を空襲した! [愛国無罪−中国]
そんなときのための抗日演習が8月13日に行われますこりゃひでえな。友好条約を結んでる国のやり方じゃねえよ。 [続きを読む]

受信: 2005/07/19 15:24

» あんた方には言われたくないな [閣下の憂鬱]
リンク: @nifty:NEWS@nifty:「首相は反省を忘れている」日教組委 [続きを読む]

受信: 2005/07/19 20:45

» 教育を日本国民に取り戻す、その9 [防衛マガジン]
日々のお勤めご苦労様です。防衛マガジン管理人です。 暑さ寒さも彼岸まで、皆さん体調に気をつけてがんばりましょう。 さて、子供達を敵国の手から防衛するには。がテーマです。 国防は我々の精神の問題です。 自由と独立を守る強固な意志を持つことが、国防において一番大切なことです。 世界が平和であり、人類が皆平等で争いの無い世界は日本国民も望むところだと思いますが、 現実はそのようになっていません。 相変わらず世界には紛争が絶えません。 現代の戦争は情報戦であり、国防で一番大切な、自由と独立... [続きを読む]

受信: 2005/07/31 00:33

« 中国の醜悪な石油戦略 | トップページ | 中国は間違いなく崩壊する part3 »