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2005/08/19

中国:反日の結節点

(前略)
教育の結果として反日になったのではない。戦争では(中国の)一般大衆が大変な
被害を受けた。大衆はもともと反日・抗日だった。それを毛沢東や周恩来たちが抑え、戦争を(日本の)一握りの軍国主義者の責任にして、中国の大衆を説得した。

(小泉首相が)一握りの人がまつられているところ(靖国神社)に行って、その名誉回復をしたことになると、(中国の)論理が破綻してしまう。民衆感情だから抑え切れない。
(後略)
自民党 野田毅元自治相
日本の歴史 客観視を (2005年8月12日 読売新聞)

同じようなことを、NHKの「戦後60年・じっくり話そう・アジアの中の日本」(2005年
8月15日)という討論番組で、朱建栄東洋学園大学教授(中国人)がまくし立てていた。

中国が、日中国交回復に際して賠償請求をしなかったのは、第一次大戦後のワイマール共和国(ドイツ)が巨額の賠償金を求められ、結果的にナチスの台頭を許したことを
考慮したからだ。
しかし、それでは中国の一般大衆は納得しない。暴動を起こす可能性さえあった。そこで毛沢東や周恩来が、「責任は一部の軍国主義者にある。日本の国民も軍国主義者の犠牲者だった」と言って大衆を納得させた。
日本は、日清戦争後、国家予算の数倍にのぼる賠償金を中国に請求したにもかかわらず・・・
(私の記憶なので不確かな点もあると思う。ただ、主旨は間違っていないと思う)

以上は事実だと思う。しかし、一面に過ぎない。外交には、もっと奥深い背景がある。
1972年の日中国交回復時、中共政府は、日米安保条約を積極的に評価した。日米
安保は、東アジアの安定に欠かせないと。これには、当時の時代背景が大きな影を
落としている。当時の中国はソ連と鋭く対立していた。国境紛争では武力衝突まで起こしていた。
何より、共産主義革命を巡るイデオロギー対立が深刻だった。一国革命主義のソ連に対して、毛沢東指導下の中共は世界革命主義=革命の輸出にこだわっていた。これが、国際共産主義運動に大きな亀裂をもたらしていた(日本共産党も分裂した)。
共産主義思想はインターナショナルである。したがって、世界の一部であっても異端が存在することは許されない。革命の本家・ソ連にとっては、中国は粛清の対象だったのである。
実際に、ハンガリー動乱やプラハの春で、共産党が支配する国家に武力侵攻し、屈服させた実績がソ連にはあった。ソ連の脅威は、中共政府にとっては逃れられない現実の問題であった。
ここから、敵(ソ連)の敵(米日)は味方という、中共政府の大胆な外交政策が生まれたのである。したがって、戦争の賠償にこだわって国交回復が遅れるより、とりあえず
国交回復が先だ。経済的補填は、その後で話し合えばよい、という判断になったのだ。

国交回復以来、いわゆる「日中友好」が続いた。毛沢東・周恩来の後を受けた鄧小平も、尖閣列島問題に関して、「われわれの世代の人間は知恵が足りない。……次の世代はわれわれよりももっと知恵があろう」と言って日中の対立を避けた。
1978年に、いわゆる「A級戦犯」が靖国神社に合祀され、時の首相の参拝が続いても、中共政府は何の文句も言わなかった。ところが、1985年に中曽根首相(当時)が参拝したとたん、俄然として問題になった。

当時、経済成長優先の胡耀邦総書記は、日本の首相の靖国参拝に抑制的な対応を
していた。ところが、「戦後政治の総決算」を掲げ、米国に「日本を不沈空母にする」と
約束した中曽根政治に危機感を募らせた野党の首脳が、直ちに動いた。
野党の首脳は北京に行って、胡耀邦総書記に「なんでもっと怒らないのか」と言った。
それでも胡耀邦総書記は抑制的だった。するとその首脳は旧満州に行き、そこで更に煽った。
その結果、「靖国参拝反対」が中国全土に広がり、胡耀邦総書記は政治生命が危うくなった。「胡耀邦が危ないぞ」というので、中曽根首相は靖国公式参拝をやめた。
それでも、まだ中国の「反日感情」は限定的だった。

ところが、時代は急激に変わる。

1989年に天安門事件が起こる。中共政府はこれを武力によって鎮圧した。人民の党が人民を武力で攻撃したのである。これによって共産党の威信は一気に低下した。欧米諸国の制裁もあって経済も停滞した。
ここで最高実力者・鄧小平は賭けに出る。経済成長=豊かになることによって国民の
不満を吸収しようと。
1991年にはソ連が崩壊した。中国は、後門の虎を恐れる必要がなくなった。となれば、今度は日米安保条約が中国に残された唯一の脅威となる。このような状況下で、ポスト鄧小平として登場したのが江沢民なのだ。
胡耀邦は既に亡く、趙紫陽は天安門事件で完全に失脚していた。

1993年に国家主席に就任した江沢民の課題は明確だった。イデオロギーとしての求心力をなくした共産党の正当性を保つには何をなすべきか、である。それは鄧小平が敷いた市場経済路線を推進し、絶え間ない成長を続けることであった。しかし、それだけでは足りない。経済成長は共産党でなくてもできる。
そこで持ち出してきたのが、抗日戦争を勝利に導き、今日の中国を建国したのは共産党であるというプロパガンダだ。
それ以来、日本軍国主義と旧日本軍の悪業が次々と暴かれ、それに対抗した中共と中国人民解放軍の英雄的行為が大々的に宣伝されるようになったのである。

反日の根は深い。それが中国の不可欠の国策だからである。しかし、私が何度も指摘しているように、それはブーメランのごとく中共政府に跳ね返っていく。
自業自得の行為が、自縄自縛をもたらす。

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中国(政治)」カテゴリの記事

コメント

とても、勉強になる内容でした。

投稿: がく | 2005/08/19 02:17

これは、私が認識している歴史とちょっと違います。まず、1972年の日中国交回復時といえば、文化大革命の直後で、中国は極貧状態でした。民衆の間に反日気分などなく、共産党に対する反感と恐怖がありました。ここで、周恩来が一世一代の演技をしたのです。賠償金は要求しない、と言って田中角栄を感激させ、経済援助を引き出しました。これが、現在に至るまでの巨額のODAにつながります。また、一つの中国の原則を認めさせ、日本に台湾と手を切らせました。周恩来の大成果であり、田中角栄は大甘だったと思います。
>鄧小平も、尖閣列島問題に関して、「われわれの世代の人間は知恵が足りない。……次の世代はわれわれよりももっと知恵があろう」と言って日中の対立を避けた。
鄧小平の本意は、「今争えば負けるから、将来中国が強くなった時に奪い取ろう」というものだったと思います。毛沢東・周恩来・鄧小平は、江沢民より日本に対して友好的だったのではなくて、より老獪だったに過ぎないのではないでしょうか。

投稿: masa | 2005/08/19 03:29

共産主義は鎖国主義と同義の気がします。資本主義と袂を分かち、他のイデオロギーを受け付けない事。国際化が進み、他文化・他民族の流入により、崩壊に加速が付いてきた。それを防止する為に民族主義(日本悪魔論)強化するしかなかった。それは天安門事件(すぐ後のソ連崩壊も)が中国にとって転換点になった事象でしょう。国内の統制に追われ、西側に気が付いてみると経済の栄華を見たのが現実でしょう。
>それはブーメランのごとく中共政府に跳ね返っていく
まったく同感です。4月の中国政府が煽った反日デモ、日本製品を買わないと叫ぶ民衆、しかし政府は気付いてなかった日本企業が中国撤退を始めたら1千万の失業者が生まれ、彼等の怒りは政府に向くという事を、彼等は消費者ではなく労働者である事を。民族主義と現代の国際経済は相反する物だから。

投稿: NZ life | 2005/08/19 08:49

でも、これって日本政府が靖国カードを握っているって
事ですね?日本国首相の靖国神社参拝で中共政府
が崩壊するならこれほどの弱みは無い。しかも日本の
背後には米国の陰がチラつく。中共政府にとっては
悪夢の日々でありましょうなあ。

毛沢東なら首相の靖国参拝を「日本の愚行」だと
斬り捨てる事が出来たのでしょうが、江沢民/胡錦濤
のカリスマ性は毛沢東の足下にも及ばない所から
必死になって工作をしているのでしょう。

全く同情の余地無しですな。 > 中共

投稿: abusan | 2005/08/19 11:24

中国は、欧米・ロシアに見習って、脅せば譲歩するという大甘の日本外交を展開しつつあるのかと思っていました。
共産主義的な教義?は、同じ共産主義体制をも飲み込もうとするんですね。

大紀元の九評を読んで中共とはなにか聞きかじって愕然としたのがつい数ヶ月前のことです。
↓九評(まだ読んだことが無い人がいたら)
http://www.epochtimes.jp/editorial/9ping-1.html

資金を提供し、技術もただで与え(取られ?)、それでも恫喝される続け・譲歩の一途。
最後?には、中国に進出した企業が根こそぎ奪われ、ついには領土・資源まで奪われる。
悲しい亡国への道まっしぐら・・・。
そんなシナリオが見えて悲しかったところに、「中国は崩壊する」というここの記事に出会いました。

いくら経済的に優位に立っても国家としては、行使するしないに関わらず軍事力の裏づけが無いとまともな発言もできないし、聞く耳持たない相手が存在するということを、全国民が理解する時期が早く来ないかと望むところです。
何を発言するんだ?とのくだらない問いがありますが、恫喝されないだけでも十分じゃないですか。

ところで、民主党の靖国関連のアンケート結果です。
http://research-dpj.com/count/count_sheet026.html
これを見ても岡田さんは気が変わらないようですね。
都合のいいことしか認めない体質であることがみえてきますが、まあ、そのまま結果を隠さず公開したことは褒めてあげますか?

投稿: 岩手の田舎人 | 2005/08/19 11:37

中曽根政治に危機感を募らせ、訪中した野党の首脳とは誰ですか?ぜひ教えてください。

投稿: 薩摩光二 | 2005/08/19 13:55

がくさん、こんにちわ。
今後ともよろしくお願いします。


masaさん、まいどです。
1972年のころは、私は未だバリバリの活動家でしたから、知識としての歴史ではなく、現実としての歴史を知っています。
それを前提に話をさせていただきます。

>まず、1972年の日中国交回復時といえば、文化大革命の直後で、中国は極貧状態でした。

文化大革命が終了したのは、毛沢東の死後、1976年10月6日の四人組逮捕のときです。
1972年当時は、四人組は未だ権力の絶頂にありました。
確かに、下方政策に対する不満もあって、紅衛兵は一時ほどの熱狂状態にはありませんでしたが、それでも未だ強力な存在でした。
四人組は我が国を「軍国主義」と断定し、紅衛兵は、我が国を「日本鬼子」と呼んで強く非難していました。
当時の北京放送(日本語版ラジオ)をよく聴いていましたが、日本と米国に対する非難は常軌を逸していました。
まるで、少し前の北朝鮮と同じです。
そのような状況下で我が国と国交回復をするというのは、毛・周体制にとっては大きなリスクだったと思います。

>一つの中国の原則を認めさせ、日本に台湾と手を切らせました。周恩来の大成果であり、田中角栄は大甘だったと思います。

日中国交回復前に、ニクソン米大統領が日本の頭越しに中国を電撃訪問しました。
何も知らされていなかった当時の佐藤自民党政府は激しく動揺したほどです。
そのニクソン訪中を事前に地ならししたキッシンジャーは、周恩来との会談で、北京政府が中国の唯一の正統政権であることを認め、「台湾が中国の一部だということは認められない」としながらも、台湾が中国とは別の国として独立すること(二つの中国論)も認めないと明言し、いずれ中国と台湾が統合されることが望ましいと述べ「一つの中国原則」の主要部分を認めたのです。
つまり、我が国が「一つの中国の原則」を認めた背景には、米国への追随と反感という相矛盾する感情があったのです。けっして我が国が甘かったわけではありません。

>鄧小平の本意は、「今争えば負けるから、将来中国が強くなった時に奪い取ろう」というものだったと思います。

「われわれの世代の人間は知恵が足りない。……次の世代はわれわれよりももっと知恵があろう」と発言した1978年の訪日時には「日米安保」も評価しており、「中日関係は戦略的な位置から見る」とも発言しています。
「今争えば負けるから」ではなく、ソ連の存在を強く意識した発言だと思います。
やはりソ連の崩壊=後門の虎がいなくなったことが中共の対日、対米政策に大きな影響を与えています。

>毛沢東・周恩来・鄧小平は、江沢民より日本に対して友好的だったのではなくて、より老獪だったに過ぎないのではないでしょうか。

この見解は100%同意します。


NZ lifeさん、まいどです。
>4月の中国政府が煽った反日デモ、日本製品を買わないと叫ぶ民衆、しかし政府は気付いてなかった日本企業が中国撤退を始めたら1千万の失業者が生まれ、彼等の怒りは政府に向くという事を、彼等は消費者ではなく労働者である事を。民族主義と現代の国際経済は相反する物だから。

中国は戦略に基づいているようで、場当たり的な感じもします。
13億人の社会を市場経済化する、しかも共産党主導で。
人類未知の領域ですから試行錯誤の連続ではないでしょうか。
危なっかしい限りです。


abusanさん、こんにちわ。
>でも、これって日本政府が靖国カードを握っているって事ですね?
日本国首相の靖国神社参拝で中共政府が崩壊するならこれほどの弱みは無い。

逆説的に見れば、どうもそんな感じです。
それだけ今の中共政府の基盤は弱いと言うことでしょう。


岩手の田舎人さん、どうもです。
>民主党の靖国関連のアンケート結果

大変ありがとうございました。
先日のNHKの討論会における「小泉首相の靖国参拝」に関わる問いかけで、①「国内問題として決める」②「他国に配慮すべき」の二者択一だった。結果は①が70%以上、②は25%程度に過ぎなかった。
という結果を裏付けるものですね。
やはり、国民の国家意識の昂揚と主権外交に対する渇望が表れていると思います。


薩摩光二さん、こんにちわ。
「訪中した野党の首脳」とは社会党の田辺誠書記長(当時・後の委員長)です。
この人物は、金丸訪朝団も画策し、当時の自民党の実力者・金丸氏の口から「戦前だけではなく、戦後の日本の『対北敵視政策』についても北朝鮮に謝罪する」と言わしめています。
その社会党にいた連中が、今の民主党の執行部にかなりいる。
この政党はダメです。
なお、田辺氏は中曽根首相の参拝直後に訪中していますが、直前には公明党の竹入委員長(当時)も訪中しています。
社公が連携して動いた可能性も否定できません。

投稿: 坂 眞 | 2005/08/19 17:36

そうですか。私の認識が浅かったのかもしれません。日中国交回復当時のことが書かれた本でも読んでみます。ただ、庶民レベルの対日感情は、90年代に江沢民が大々的に反日教育を始めるまで、そんなに悪くなかったのではないでしょうか。80年代には山口百恵ブームもあったそうですし。いかがでしょうか。

投稿: masa | 2005/08/19 19:42

初めてのコメントになりますが、いつも楽しく読ませて頂いています。

私は13日~18日まで中国の青島へ滞在していたのですが、今回が3回目の訪中でこの時期に行ったのは初めてだったのですが、8月15日の現地の新聞はそれはそれは酷いものでした。拙い中国語しかできない私ですが、全紙面の約7割が抗日戦争の話題で、中には真偽の疑わしい写真も多数掲載されており、どこからどのように見ても中共の反日プロパガンダで埋め尽くされていたように思いました。また、テレビでも同様の番組が多く流されていたように思います。

確かに、90年代に入っての経済発展は目覚しいものがあり建物などは遠目に見れば確かに立派ですが、細部を見ればまだまだ中身が伴っていないことはホテルやタクシー、街のデパートでのサービスなど、あらゆる所で日本との違いを思い知る事ができます。もちろん民族性の違いもあるのでしょうが、これはやはり共産主義の、中国の場合は特に文化大革命による負の遺産なのではないのかという気がしています。上手く説明できませんが、今回初めて経済は資本主義、思想は共産主義という大きな実験の終焉に近づいてきているのではないかという気がしました。だからこそ、新聞やテレビなどのメディアがこぞって反日プロパガンダを垂れ流さざるを得ないのでしょう。

現在の中国国内の危うい状況から人民の目を逸らす為の反日だということを考えれば、NZ life さんが指摘しているように、そこで働く中国人も黙っては居ないでしょう。山奥の農民は蹂躙できても、都市部の学生やエリート層を蹂躙することは中共と言えども最早不可能なのではないかということを考えると、いずれ終止符を打たなければならないような気がします。

崩壊の契機となるものが何なのかについては予測できませんが、その時はまさしく坂さんの指摘どおりブーメランのごとく中共政府に跳ね返っていくのでしょう。

日本政府としてはその時に備えてダメージを最小限に抑える事が重要な責務なのではないでしょうか。ただ、このようなシナリオをシミュレーションしているような政治家が見当たらないことが日本の最大の問題のような気もします(笑)

これからもエントリーを楽しみにしておりますので、頑張ってください!


投稿: yyz88 | 2005/08/19 22:01

masaさん、おはようございます。
>90年代に江沢民が大々的に反日教育を始めるまで、そんなに悪くなかったのではないでしょうか。

誤解してほしくないのは、同じ「反日」でも質が違うということです。
毛沢東のころの「反日」は、戦争体験に基づく自然発生的なものでした。
当時は、日本にも、原爆や無差別爆撃、あるいは沖縄戦の記憶に基づく「反米感情」が色濃く残っていました。
しかし、これらは時間がたてば風化していくものです。
ところが、90年代以降の中国の「反日」は、国家による「洗脳」に基づいています。
これは容易に改善されない。
若年層の約55%が「日本政府が正式に謝罪しても永遠に信用しない」と断じたたのは、そういうことです。
中共が本当に「友好」を求めるのであれば、やるべきことは逆のはずですが、彼らは国内事情からそれができない。
彼ら自身が困っていると思います。


yyz88さん、初めまして。
>日本政府としてはその時に備えてダメージを最小限に抑える事が重要な責務なのではないでしょうか。ただ、このようなシナリオをシミュレーションしているような政治家が見当たらないことが日本の最大の問題のような気もします(笑)

実は、我が国政府も米国も中国崩壊のシミュレーションは立てているようです。
が、歴史上例のない規模なので、予測しかねる、というのが実情のようです。
中国がこのまま成長し、一人当たりのGDPが仮に3000ドルになったとすると、日本と同じ経済規模の国家がもう一つ誕生することになります(10年後)。
これも(資源・食糧・環境等)大変なことですが、かといって崩壊すると、東アジアに大混乱が起きる。
どちらも日米両国にとっては好ましくないことです。
本音は、もっと穏やかに成長し、現状に大きな影響を与えないことでしょう。
しかし、中国にとっては、それは受け入れられません。
なんとも、先行き不透明なのです。

投稿: 坂 眞 | 2005/08/20 10:20

坂様
初めまして
各記事における鋭い分析、毎回楽しく読ませていただいております。
反日にからみ、私の経験を踏まえ教えていただきたいことが1点あるのですが・・(反日に対する日本人に関して)。
私、仕事の関係上で中国語を勉強し、プライベートでも年1回位中国を訪れておりました。
平成7年から13年の間、黒竜江、北京、上海、天津、四川、青海、雲南等に行きましたが、その中で印象的だったのは、向こうでそれなりの地位ぽい人といわゆる普通の人との日本人に対する感情のギャップが大きいなと感じたことでした。
例えば、黒竜江省では平成10年に例の731部隊罪証陳列館に行きましたが、他の客が全くいない中、そこの館長だという人がいて、日本人だというなり、「日本人~?(嫌悪の目を込め)」と睨んだのが印象的でした。
かというと、ハルピン市内で30半ば位のお兄さんが運転するタクシーに乗り、こちらが陳列館に行ったと言うと、「そんな昔のこと、もういいじゃない」と言われたのも印象的でした。
はたまた青海省西寧市内のホテルフロントで受付ねーちゃん(チベット族)に話してたら、となりにいた成金ぽいおっさんがうちらの会話を
聞いたなり「日本人~?(嫌悪の目を込めた感じで)」と言っていたのが印象的でした。(無視しましたけど)
そんな中で、中国に好き好んで旅行に行く日本人は、「学生・若者」(辛い旅が好き、私もそうですが・・)、「スポーツ観戦の人」、「中国文化が好きな人」(特に熟年?)が主なのではないかと見ていますが、その中で「中国文化が好きな人」というのは、ある意味、政治家の中の親中派と相通ずる物があるような気がするのです。
50、60代がメインかと思いますが、政治家さんにおいてのいろんな策略とは別に、この世代の方々には、中国に関する思いについて、何かうちら中年前の世代には分からない何かがあるような気がしてならないのです。
かなり抽象的な言い回しになってしましましたが、ヒントめいたことでも教えていただければ幸いです。


投稿: 二鍋頭 | 2005/08/20 21:21

二鍋頭さん、初めまして。
>50、60代がメインかと思いますが、政治家さんにおいてのいろんな策略とは別に、この世代の方々には、中国に関する思いについて、何かうちら中年前の世代には分からない何かがあるような気がしてならないのです。

50、60代。私も50代前半です。
この世代は、戦後派で戦争を実体験として知らない。
また、日本が中国に悪いことをしたという認識を持っています。
それから、日中友好が全盛時代に20~30代だった。
だから中国に対する悪感情があまりない。
むしろ、3千年だか4千年だかの悠久の歴史に対する憧れみたいなものがあります。
だから、中国旅行は、この世代にとっては魅力があると思います。
また、観光コースを巡るだけでは、中国の良い面しか見えませんし、結果、中国はいいところという土産話になるわけです。

投稿: 坂 眞 | 2005/08/21 09:54

いつも興味深く拝見させていただいています。中国の覇権主義は目にあまるものがあります。また、中国国民は、無知・無教養・無節操です。しかし、中国は崩壊するとは思えません。その理由は。
1.中国は歴史的に、いつも内憂外患をかかえており、反乱分子、反政府主義者が存在していることの方がむしろ常態である。その中でも政府がうまくやっていくことについては、途方もないノウハウを持っている。したがって、現在の中国の状況はむしろ平穏なのである。

2.中国では、ついこの前の毛沢東時代には何千万人も殺された。しかし、中共が転覆することはなかった。何千万人も殺されても、中共転覆がないのだから、現在の状況でそのようなことがあるはずはない。

3.中共は、インターネットの盗聴により、最強の警察組織をつくりつつある。中共は、民衆を支配下においており、民衆に中共を崩壊させる力はない。民衆はどこに金があるか知っておりおこぼれにあずかりさえすればそれで満足する。

4.中国の支配層は、現在の状況に満足している。このままで、自らは十分富裕になれるからだ。この体制は彼らにとって何も問題はない。したがって、支配層同士で争う必要はない。

 以上の理由から、崩壊はないと思いますがどうでしょうか。

投稿: sam | 2005/08/23 15:09

samさん、いらっしゃいませ。
なかなか鋭いご指摘だと思います。
ただ、「民主主義は2000ドル」とも言われています。
つまり、豊かになると、政治的、社会的自由が欲しくなる。
大躍進や文革のころは、極貧状態でしたから、自由なんて眼中にない。
しかし、中国の一人当たりのGDPは既に1000ドルを超えています。
10年後には3000ドルになる。
国民の意識も変わるし、社会的矛盾も、歴史上経験のなかった種類とレベルに達します。
もはや、政治は共産党独裁で経済は市場経済なんて通用しません。
断言できます。
下部構造と上部構造の矛盾に体制が耐え切れないのです。
中共体制は、間違いなく崩壊します。

投稿: 坂 眞 | 2005/08/23 23:04

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