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2005/08/02

永遠に追いつけない韓国

昨日のエントリー「今の日本人とこれから」で「偏狭なナショナリズムとそれに基づく偏見に囚われてはならない」と書いたが、少し誤解があるようなので補足したい。

私の云う「偏狭なナショナリズムとそれに基づく偏見」とは、事実に基づかない、あるいは根拠が薄いにもかかわらず、あたかもそれが中国人や韓国人の仕業であるように
書きたて、意図的に「嫌韓」「反中」を煽る行為である。
たとえば、最近、私が最も腹が立ったのは、先日の「悪質リフォーム事件」に関するある
エントリーである。

「悪質リフォーム業者」=「在日朝鮮人」という構図を組み立て、「あくどい在日が人の
好いお年寄りを騙し、なけなしの老後資金を巻き上げている」というストーリーを作り
上げる。話がよくできているから、事情の分からない人は、あたかも真実であるがごとく受け止める。しかし、よく読むと確たる根拠はない。
こうして根拠の乏しい情報から、在日=犯罪者が多い=やっぱり在日か=日本人として許せない、という民意が醸成される。こういうデマゴギーを、もっともらしく流布することが「偏狭なナショナリズムとそれに基づく偏見」に通じるのである。

中国も韓国も批判すべき点は多い。「北」と「総連」に至っては、存在そのものが悪で
ある。しかし、批判は事実に基づいたものでなければならないということだ。
私は仕事柄、リフォーム業界に詳しい。半分はまともな業者だが、残り半分は悪質業者である。ヤクザの企業舎弟が経営している大手リフォーム会社すらある。もちろん在日が経営している会社もたくさんある。が、悪質業者の中で最も多いのは、残念ながら
日本人である。

なぜ私が「偏狭なナショナリズム」を排除するべきであると言うのか。それは中共や
韓国の日本に対する批判が、「偏狭なナショナリズム」に基いているからである。
たとえば韓国の場合、「独島」も「東海」も何ら正当な根拠のない主張である。にもかかわらず、政府、マスメディア、世論が一体となって理不尽な主張をする。我が日本国
及び日本人を、彼らと同じレベルに貶めてはならないのだ。

ちなみに、韓国が「日本海」という呼称を「東海」に改めるよう世界に訴えている件に
ついてだが、外務省の調査によると、19世紀に発行された1285枚の世界地図のうち
「日本海」という表記が82%を占め、「朝鮮海」が15%、「中国海」2%、「東洋海」1%、「東海」に至っては0.1%だった。
(米議会図書館所蔵地図による。2005年7月31日 読売新聞)
にもかかわらず、韓国は、「日本海」が定着したのは日本の植民地主義が原因と主張する。まさに、「偏狭なナショナリズム」そのものではないか。

なぜ、韓国がこのような「偏狭なナショナリズム」に支配されるのか?それは日本に
対するコンプレックスと、その裏返しの対抗意識である。
彼らからすれば、戦前の植民地支配さえなければ、今頃は日本より韓国の方が上に
いるはずだ、という大いなる思い込みと錯覚がある。
そこにおいて歴史を実証的に検証するという姿勢はない。「韓国及び韓国人の方が
日本及び日本人より上」というのが大前提になっているからである。そこには、中国人と同様の「自尊自大」という韓国人の特質がある。これを克服しない限り、韓国及び韓国人は日本及び日本人に永遠に追いつくことはできない。

たとえば「漢江の奇跡」と呼ばれる韓国の高度成長である。これによって彼らは、先進国クラブと云われるOECDに加盟を果たした。これの原動力となったのが、1965年に
締結された日韓基本条約に基く日本からの莫大なODAと技術移転である。
植民地時代の教育の普及も役に立った。他の途上国に比較して、識字率も高く、教育水準は先進国に近かったのである。
しかし、彼らはそのことに感謝するどころか、日韓基本条約を否定的に評価し、その見直しさえ要求している。この考え方、この姿勢こそが自らの成長を阻害しているのだ。

日本は1945年、廃墟の中から立ち上がった。そして60年後の今では、一人当たりのGDP(国内総生産)は3万ドルを優に超えている。
韓国の出発点は1965年である。それから40年が過ぎた。40年経っても、一人当たりのGDPはまだ1万ドルを超えた程度で日本の3分の1である。しかも週休2日制さえ満足に普及していない。
「戦前の植民地支配さえなければ、今頃は日本より韓国の方が上にいるはず」であれば、40年も経っているのだから、せめて2分の1くらいになっていてもおかしくはないのではないか。

なぜこんなにも差が付いているのか?それは、韓国が日本の上っ面は学んでも、本質的な部分を学ばなかったからである。技術は学んだ、知識も学んだ。しかし、日本人の組織に対する忠誠心、誠実さと謙虚さ、労使一体となった「改善」努力、こういう欧米諸国を追い越す原動力になった部分を彼らは学ぶことができなかった。
「改善」は「Kaizen」と訳されて、欧米でも学習の対象になっている。韓国は、こういう
世界的に知名度の高い経済用語を一つでも生み出しただろうか?
相変わらず経営者はブルーカラーを軽視し、労使紛争が絶えないのが実情ではないか。

日本が韓国に技術供与を開始したとき、「ブーメラン効果」という言葉が警告として出てきたことがある。やがて技術を吸収した彼らが日本企業の最大のライバル(脅威)になると。
これに対して、誰だったかは忘れたが、当時の経済学者で「心配ない。韓国が日本の技術を習得した頃は、日本は既にその先にいる。韓国は永遠に日本に追いつけない」と看破した方がいた。今考えれば、ものすごい慧眼である。
確かに造船業やITの分野で、韓国は日本の大きなライバルに成長した。しかし、彼らが「自尊自大」である限り日本に追いつくことはできない。「偏狭なナショナリズム」に突き動かされる限り、いつか来た道を辿ることになる。

逆に言えば、日本人も組織に対する忠誠心、誠実さ、謙虚さ、勤勉さを失くすことなく、他方において「経済のサービス化・ソフト化」という時代の流れに対応できるだけの柔軟性を身に付けなければならない。
レベルは低いが、韓国は我が国の反面教師でもある。我々日本人も、慢心は戒めなければならない。

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韓国(政治)」カテゴリの記事

コメント

枝葉末節で恐縮ですが、文中の「漢口」は
「漢江」では?

投稿: Y.N | 2005/08/02 21:52

Y.N さん、どうもです。
>枝葉末節で恐縮ですが、文中の「漢口」は
「漢江」では?

そのとおり、「漢江」です。
恐れ入ります。さっそく訂正しました。

投稿: 坂 眞 | 2005/08/02 22:03

 ほぼ同意なのですが、馬鹿正直でお人好しの日本人が、「ウソも100回ついたら事実になる」との信念で行動する韓国人に内心危機感を感じているのではないかと思います。

 中韓の反日的資料館における疑問の多い展示に対して、きちんと抗議しない日本政府の姿勢に苛立ちを覚えるのは僕だけではないと思いますし、彼らが展開する「偏狭なナショナリズム」を世界の人々が信じてしまう可能性を考えると怖くなるのではないかと。

 ですが、「日本が本来持っていた強さが失われてきているのではないか?」という自信の喪失感の方が大きいのかも知れません。以前の記事で語られた「当たり前の国」になってきている日本を国民が実感できる状況になったらいいのですが。

投稿: ιょぅ | 2005/08/02 22:22

ιょぅさん、おはようございます。
>彼らが展開する「偏狭なナショナリズム」を世界の人々が信じてしまう可能性を考えると怖くなるのではないかと。

確かに捏造した事実の広報活動に力を入れています。
これに対して、外務省も遅ればせながら対抗処置を取り始めたようです。
もっと予算と人を投入するべきだとは思いますが。

>「日本が本来持っていた強さが失われてきているのではないか?」という自信の喪失感の方が大きいのかも知れません。以前の記事で語られた「当たり前の国」になってきている日本を国民が実感できる状況になったらいいのですが。

豊かさが当たり前と、今の若い人たちは思っている。
先人たちの知恵と努力で今の繁栄があることを、教育の場でもっと知らしめるべきです。
日本の強さは、実は「匠」なのですね。
この「匠」をシステム的に継承できたら、日本は強いと思います。
それから、米国は、右左、人種を問わず星条旗に忠誠を求めます。
日本も日の丸に忠誠を求めるくらいやってもいいと思います。
それが「当たり前の国」です。

投稿: 坂 眞 | 2005/08/03 10:50

批判するその相手と同じことをしているのでは批判する土台を自分で崩しているようなことだから、坂 眞さんがおっしゃることはもっともだ。

ただιょぅさんがおっしゃることも短期的にはより大きな重要性をもっているかもしれない。

上海にある日本領事館にはなぜか北方領土に関するパンフレットがおいてあったが、尖閣諸島など中国と関係のあるパンフレットが一つもなかった。

投稿: 楼主 | 2005/08/03 16:19

>偏狭なナショナリズムとそれに基づく偏見
この考え方には基本的に同意します

しかし僕は、国家レベルで見た場合、現在の日本は中韓との情報戦=プロパガンダ合戦に突入したと判断しています。
中韓にはもともと事実に基づいた議論をするつもりはありません。

例えば、中共は「南京大虐殺で30万殺された」と主張しています。
それに対し日本は「30万も殺害するはずがない。戦争だったから民間人の被害者は0ではないだろうが…」などと言い訳?しています。
中共とて馬鹿ではありませんし、まして自国で起こったことだから30万も被害者がいないことは分かっているはずです。

では何故そんなことを主張するのか?
あることないこと言いたてて、とにかく日本を叩いて貶めて、中共のいいなりにするためでしょう。

だから日本は「南京大虐殺」と言われたら「南京大虐殺などない、それより通州大虐殺で多くの日本人が殺された」と言い返すべきなのです。
「通州で殺害されたのは260名ほどだ」と言われたら「数が問題なのではない」と言い返し、無残な虐殺の証拠写真をガンガンだせばいいのです。(この程度は事実であってプロパガンダとはいえませんが)

僕が考えるプロパガンダ戦のポイントとは以下の2点です。
①大きな声で大きな事を言う
②先に攻撃する(防御は無効)
これしかないし、またこれだけでよいのです。
事実関係は二の次です。

また最もしてはいけないことは
①黙ってる(ように見える)
②誠実に事実をもって答えようとすること
ことだと思います

残念ながら日本がしてることは最もしてはいけないことなのです。

>我が日本国及び日本人を、彼らと同じレベルに貶めてはならないのだ。
以前は僕もこう思ってました。
しかしプロパガンダ戦争においてはこの考え方は甘いと思います。

尚、韓国はおそらくそこまで考えてないでしょう(考えられない?)。
身の程を知らずに虎の尾を踏んでるといったところでしょうか。
それはそれで身の程というものを教えてあげなくてはいけませんよね。

投稿: おい | 2005/08/03 16:25

楼主さん、こんばんわ。
>ただιょぅさんがおっしゃることも短期的にはより大きな重要性をもっているかもしれない。

確かにそのとおりです。相手は根拠のない捏造であろうが、大声で喧伝する。
外務省も遅ればせながら対抗処置を取り始めたようですが、後手に回っているし人もカネも少ない。
もっと攻勢に出るべきだと思います。


おいさん、どうもです。
>しかしプロパガンダ戦争においてはこの考え方は甘いと思います。

実は、プロパガンダで私は実に嫌な思いを経験しています。
同じ革命を目指す党派が、相手をお互いに「権力の走狗」と言って罵る。
そのためのチンケな証拠を挙げてキャンペーンを張る。
構成メンバーを知っている私には、どちらも「権力の走狗」なんかではないことが解っている。
しかしプロパガンダに踊らされた活動家たちは、お互いを傷つけ合う。
精神的にも肉体的にも。
やられたからやり返す。あいつは敵だ、敵は殺せ!
実に理不尽な・・・
私の友は瀕死の重傷を負い、それでも活動から脱退しなかった先輩は殺されました。
『事実』を捏造し、大衆を煽るやり方は、左翼は得意です。
しかし、そのレベルに自らを貶めたら、それは自滅の道を辿ることになります。
事実で反論し、それでも横車を押すようなら、思い切って鉄槌を下す、
その方が正論だと思います。

投稿: 坂 眞 | 2005/08/03 20:31

こんばんは、こちらにははじめて書き込みさせていただきます。

貴方が「偏狭なナショナリズム」を批判されるのは全くの正論ですし、韓国叩きが多いブログの中では珍しいと思いました。
しかし、残念ながら、この種の「偏狭なナショナリズム」はどの民族も有してますし、人間を突き動かすのは理性でなく情なのは、歴史では良くある事です。人間は俗に感情の生き物と言われますから。
そして残念な事に、社会が不安定になると、マイノリティに憎悪が向けられるのも、歴史上あるパターン。

中韓と関係ないですが、かつてのインドとイギリスの関係について記事を書いたことがありますので、TB張らせて下さい。

投稿: mugi | 2005/08/03 23:02

mugiさん、ようこそ。
>しかし、残念ながら、この種の「偏狭なナショナリズム」はどの民族も有してますし、人間を突き動かすのは理性でなく情なのは、歴史では良くある事です。人間は俗に感情の生き物と言われますから。
そして残念な事に、社会が不安定になると、マイノリティに憎悪が向けられるのも、歴史上あるパターン。

そうですね。左翼が強かったフランスでも「ドレフュス事件」がありました。
ユダヤ人というだけで、証拠もはっきりしないのに罪に問われる。
『反ユダヤ主義者、愛国主義的右翼、軍部による対独復讐を主張する軍国主義者などが、反ユダヤ主義を合言葉に「反ドレフェス」という旗の下に結集し始めた』
このような事態を日本で起こしてはなりません。
これは「愛国」ではなく「亡国」への道です。
真の「愛国」とは「正義」でなければなりません。

投稿: 坂 眞 | 2005/08/04 14:19

こんばんは、坂眞さん。

私はキリスト教ある限り、反ユダヤ主義は続く思います。この先もホロコーストまがいのことは起きる可能性があると予想してます。

世界は形を変えてるだけで常に弱肉強食の場であり、ジェノサイトのオンパレードでもあるのです。
私は人間の“理性”や“正義”には信を置いてません。特に後者の名の下で、いかに残虐行為が行われたかは書くまでもありません。
常に為政者は真の「愛国」と「正義」をリンクさせますから。

私はノンポリでいい加減な人間ですので、昔左翼活動をされた真摯な貴方の気に障る意見でしたら、お許し下さい。

投稿: mugi | 2005/08/04 21:23

mugiさんがおっしゃる、
>私は人間の“理性”や“正義”には信を置いてません。
という前提が日本の外交に必要だと思う。これはなにも韓国に対してだけでなく、マレーシアだろうが、アメリカだろうが、中国だろうが同じことだ。

我輩自身はそこまでの域には達していないのだが。

投稿: 楼主 | 2005/08/04 23:52

mugiさん、おはようございます。
>私は人間の“理性”や“正義”には信を置いてません。特に後者の名の下で、いかに残虐行為が行われたかは書くまでもありません。
常に為政者は真の「愛国」と「正義」をリンクさせますから。

以上のご指摘は、悲しいかな歴史の事実ですね。
特に偏狭なナショナリズム、人種的、宗教的偏見を、正義の名の下に正当化する。
だからこそ、権力の側から流されるプロパガンダや情報操作を冷徹に見極める鍛えられた知性が重要なんです。
権力とは、国家だけを指すのではありません。
宗教や特定のイデオロギーも同様です。
まずは物事を相対的に見る自己を確立することだと思います。


楼主さん、おはようございます。
>>私は人間の“理性”や“正義”には信を置いてません。
という前提が日本の外交に必要だと思う。これはなにも韓国に対してだけでなく、マレーシアだろうが、アメリカだろうが、中国だろうが同じことだ。

私は、外交は駆け引きであり騙しあいであると認識しております。
そこに必要なのは、国益を守るという一点だけです。
外交は理想ではなく現実だと思っております。

投稿: 坂 眞 | 2005/08/05 09:59

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