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2005/10/15

中国の話し合いは実力行使

まさに、外交は国益と国益のぶつかり合いである。資源の問題は特にそうだ。一国の命運に直結するだけに、各国とも高次の国家戦略に基づいて行動している。
では、東シナ海のガス田をめぐる我が国と中国の関係はどうか。
これは、我が国にとっては、主権も絡むだけに死活的な問題である。


【北京=桃井裕理】中国外務省の孔泉報道局長は13日の定例記者会見で、東シナ海のガス田開発をめぐる問題で日本が主張する日中中間線について「日本が一方的に
押し付けてきた。中国は絶対に受け入れることはできない」と改めて強調した。

中国外務省、東シナ海中間線を受け入れず
(2005年10月14日 日本経済新聞)

中国は、まさに、話し合いの余地なしとの態度だ。「日本が一方的に押し付けてきた」
だって???冗談ではない。1994年に発効した国連海洋法条約では、200カイリが重なる場合は、当事国同士の話し合いで合意することになっている。それでダメなら、国際司法裁判所で決着を付けるのが筋だ。
しかし中国は、我が国の「両国の200カイリの中間線」という提案に聞く耳を持たず、
大陸棚の延長である「沖縄トラフ」までが自国の排他的経済水域(EEZ)であると主張して譲らない。しかも、EEZの境界線も合意されていないのに、一方的に中間線の中国側で開発を始めた。
お互いのEEZの境界線が合意されていない以上、たとえ中間線から中国側であっても、これは国際法違反である。

実は1985年6月、リビアとマルタの間で、今回と同じようなEEZをめぐる争いがあり、
国際司法裁判所は「大陸棚の自然延長論を適用することができない」との判決を下している。
つまり「中間線論を唱える日本の主張が世界の主流」(外務省筋)となっているのだ。

9月30日~10月1日、日中両国は東京で高官レベルの協議を行なった。大きな進展はなかったが、一つだけ注目に値する点があった。
日本側が問題海域におけるガス田の共同開発を初めて正式に提案したのに対し、中国側がそれを「真摯に検討」し、10月中に北京で開かれる予定の次回協議での回答を
約束したことである。
ところがである。「真摯に検討する」と言った舌の根も乾かない内に、孔泉は次のように主張している。
「論争を留保して共同開発する」という考えも中国が提起したものだ、と・・・
中国の提案は「中間線の日本側で共同開発を行う」という提案だろうが!!!
日本の提案は「問題海域のガス田の共同開発」だ!!!まったく違う。
「論争を留保して」だと!!!
論争中にもかかわらず、論争を無視して一方的な開発を進めているのは中国だろうが!!!


外交部の孔泉報道官は11日の記者会見で、東中国海のガス田採掘をめぐる中日間の協議の状況について、記者からの質問に次のように答えた。

中国と日本は9月30日、東中国海問題をめぐる第3回協議を東京で開いた。われわれは、今回の協議、特に東中国海の境界画定や資源採掘に関する交渉は、率直かつ
誠意のこもった、実務的なものだったと思っている。双方は10月中に第4回協議を北京で開催するために調整を進めている。
われわれが繰り返し述べたとおり、東中国海問題について中日両国には意見の相違がある。中国は協議を行うことを自発的に提案した。「論争を留保して共同開発する」という考えも中国が提起したものだ。
第1~3回協議の中で、中国はずっと積極的で実務的かつ誠実な態度で、関連の問題について日本と協議してきた。平和的対話を通して双方が受け入れられる解決方法を見つけたい。
われわれは、日本が積極的に中国の努力に歩調を合わせ、建設的で実務的な態度で第4回協議を進めることで、問題が最終的に平和的対話により適切に解決されることを願っている。(編集SN)

東中国海問題「平和的対話で解決を」 外交部報道官
(「人民網日本語版」2005年10月12日)

「中国はずっと積極的で実務的かつ誠実な態度で、関連の問題について日本と協議してきた。平和的対話を通して双方が受け入れられる解決方法を見つけたい」だって
(爆笑)
その言葉を裏付ける行動が次の内容だってか???

sagyousen

←クリックすると大きくなります。
←春暁と天外天を結ぶパイプラインを敷設しているとみられる
  作業船






東シナ海で中国が開発を進めている春暁(日本名・白樺)、天外天(同・樫)両ガス田の間で13日、パイプライン敷設用とみられる作業船を、上空から確認した。

作業船は、約18キロ離れた両ガス田を結ぶ直線上の、天外天に近い位置に停泊。
甲板に大口径のパイプが山積みされていた。近くの海上を航行する船には、数百本はあるとみられる同様のパイプが積まれていて、作業船の方に近づいていた。

経済産業省によると、作業船は甲板でパイプを溶接し海中に沈めるもので、天外天と
中国本土の寧波(ニンポー)を結ぶパイプラインの敷設に使われたのとほぼ同型。今回はパイプラインを天外天から春暁まで延ばす作業をしているとみられる。
(以下略)

春暁・天外天ガス田間にパイプライン敷設船 本社機確認
(2005年10月14日 朝日新聞)

「二枚舌」って言葉は中国にはないんだっけ?
「友好の海にしたい」「平和的な対話を通して解決したい」
と心の底から願っていますが、
でも、「ガス田とガスを手に入れる段取りは、もうすぐ完了します」
「あなたの国が、いまさら何を言っても手遅れです」

町村外相は、深刻な対立を不測の事態にまで発展させないために、今月下旬に中国を訪れるという。


町村外相が今月下旬にも訪中し、李肇星(リー・チャオシン)外相と会談する方向で
調整していることが明らかになった。外務省筋によると、23、24両日に北京を訪れる
日程が有力だ。町村外相が希望し、中国側も応じる姿勢という。小泉首相の靖国参拝で首脳の相互訪問が途絶えている両国関係や、東シナ海のガス田開発などについて意見を交わすとみられる。

また、11月に韓国で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)の場で、首相と胡錦涛(フー・チンタオ)国家主席の会談が実現するよう働きかける見通しだ。

町村外相、23・24日に訪中へ ガス田など協議か
(2005年10月14日 朝日新聞)

町村外相が、ヘタな妥協をするとは思えないが、もはや「ガス田の試掘開始」を粛々と進めるべきである。そして、万一の事態に備えて、海自が警護活動に出動できる法的整備を急ぐ。それまでは、海保が代行できるような手続きを踏む(国からの試掘委託=国の事業)。

まさに、事態はチキンゲームの様相を呈してきた。中国は、小泉内閣以前の日本外交しか知らないため、日本の本音が読み切れていないと思う。
「もう、そろそろ頭を下げてくるはずなのに・・・」
「なんで(中国側に有利な)妥協点を探ろうとしないんだ???」
「(日本の)外務省は、まず中国の利益を第一に考えてくれたではないか!!!」

しかし、そうはいかないんだよ。時代は変わった。中国が変わったように我が国も変わった。
「外交には永遠の友人も永遠の敵もいない。あるのは永遠の国益だけだ」という言葉を中国君に進呈しよう(笑)

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コメント

ひょっとして我々日本国民も「ある覚悟」をしなければならない時が来ているのではないだろうか。

投稿: hana | 2005/10/15 19:55

記事とは関係ない話題ですいませんが、留意していただきたい情報が入りました。

鳥取で人権侵害救済条例が採決されましたが、今度は東京都多摩市だそうです。

↓2ちゃんねるより

573 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/10/15(土) 19:52:03 ID:rTvhn0to0
東京都の多摩市でも成立される見通しらしい。。。
当方、多摩市民です。不安で仕方ありません。

皆さんなんとかして下さい!
http://kanto.machi.to/bbs/read.pl?BBS=tama&KEY=1128421704&START=220&END=220-


↓当面の抗議先

多摩市 公式ホームページ
http://www.city.tama.tokyo.jp/ssl2.html

東京都 公式ホームページ
http://www.metro.tokyo.jp/POLICY/TOMIN/iken.htm

投稿: 日笠 法文 | 2005/10/16 00:32

中共は死ねと言うしかないですね。

投稿: wnm | 2005/10/16 01:13

小泉首相になって腰砕け外交はなくなりました。中国のポチ河野議長とは違うことに気がついていないだけでなく、それよりも民主国家で圧倒的な支持に裏付けられた政権の強みというのがわかっていないんでしょうね。経験無いから。(爆笑

大紀元日本を眺めていたら、中国の高官が腐りきっていることが判明。
この分だと中共軍の上層部も腐っているでしょうから、軍人さんの士気なんてあるわけないですわ。緊張が高まったらわれ先に逃げ出すのは軍人さんではないでしょうか?
(平和ボケの自衛隊員も薬・大麻漬けっていう突っ込みは無しでお願い(笑))

中国の汚職の規模は拡大の一途。いやはやスケールが違いすぎるなぁ。さすがに魔大陸。2004年12月末まで、国有4大商業銀行の累計不良債権額は、32654億人民元というところで、この記事。
↓中国四大銀行、支店長ら42人海外に集団逃亡【大紀元日本10月13日】
http://www.epochtimes.jp/jp/2005/10/html/d40409.html
↓中国: 四千人の汚職幹部が海外逃亡、五百億ドルが流出【大紀元日本8月10日】
http://www.epochtimes.jp/jp/2005/08/html/d67937.html

こんな状況で、国論がまとまるわけがありません。金持ちになった連中は争いを好みませんから、しわ寄せは下にいきますが、これまでの経緯からまともに従うはずも無し。先が読める人は、中国からは、逃げろや逃げろです。
↓駐カナダ中国大使館職員、家族を連れて逃亡
http://www.epochtimes.jp/jp/2005/08/html/d70783.html

一戦交えるのに、そんなに恐れることはありませんよ。それよりも少しショックがあったほうがよいと思いますよ、日本の将来のためには。

投稿: 岩手の田舎人 | 2005/10/16 03:42

おはよう御座います。
海外で暮らす日本人の間で、にまことしやかに言われている事、
「絶対に先に謝るな」「交渉は絶対に相手がおれるまで続けろ」
コレは他人を信じない事から始まる海外のスタンスに、日本人(悪くなくても簡単に謝り、他人を信じる)への警告です。このタブーを破ると良い様に利用されます。
1つ目を日本政府はすでに侵してしまった。2つ目を破らない事を政府とマッチーに期待しています。

投稿: NZ life | 2005/10/16 06:13

「ルールを守らない」「前言を翻す」まさに暗黒不信任社会の中国にわかってないことがあります。日本の世代交代ですよね。
 つい数年前までは問題を起こす職員が飛ばされたお役所も、団塊世代が退職期を迎え、いい意味での問題を起こす必要が出てきました。あの大使館駆け込み事件以降、チャイナスクールは外務省で力を失ってます。役人は「女」と「金」で抱けと言われますが、その元首相もあの状況です。さてさて中国はどこへ行く・・

投稿: SAKAKI | 2005/10/16 10:10

皆さん、おはようございます。
コメント大変ありがとうございます。

中共、完全に勘違いしていますね。
米国には気を使うけど、日本なんて「ふん」って感じで見下してました。
が、まさに弁証法の言うとおり、「世の中変わっているんだよ、人の心も変わるのさ」(笑)
日吉ミミのふる~い歌。
知らないだろうなあ(爆笑)
バブルがはじけ、失われた10年で自信喪失。
しかし、日本は力強く甦ってきました。
もう、昔の日本ではありません。
親中・媚中派の牙城、旧・経世会は小泉首相の下で壊滅させられた。
小泉首相の、もう一方の功績は、これかもしれません。
それを中共は解っていない。
河野洋平や加藤紘一、古賀誠あたりに根回しをしていたようだが、違う!っての。

投稿: 坂 眞 | 2005/10/16 10:36

『文明の衝突』にこんな数字が載っていました。

自国が当事者となった紛争で暴力を行使する比率
中国--76.9%
イスラム教徒--53.5%
ロシア(ソ連)--28.5%
アメリカ--17.9%
イギリス--11.5%

中国は何とイスラムよりも好戦的なのです。小泉首相は東シナ海有事の際の覚悟ができているでしょうか。

投稿: masa | 2005/10/16 18:56

「長らくご愛顧いただいた宥和・土下座外交ですが、この度の小泉改革路線で中止になりました」
とのっけからパンチ食らわせてやるべきですね。
ここが試金石です。踏ん張れないと第二次ポエニ戦争以降のカルタゴの運命をたどると思います。

投稿: tsubamerailstar | 2005/10/16 19:29

masaさん、こんばんわ。
中国--76.9%
これはすごい。
わが国民は平和愛好の農耕民族ですから心してかからないと(笑)


tsubamerailstarさん、お久しぶりです。
>ここが試金石です。踏ん張れないと第二次ポエニ戦争以降のカルタゴの運命をたどると思います。

本当にそうですね。
ここで引いたら永遠になめられ、国が滅びます。

投稿: 坂 眞 | 2005/10/17 17:44

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