三国のプロパガンダに対抗せよ
私は、中国、韓国、北朝鮮の特定アジア三国を「常識や良識が通じない国」「白を黒と言う国」として批判することが多い。が、逆に言えば、この三国は海外宣伝という名の
情報戦にたけているとも言える。
これに対し我が国は、大いに立ち遅れているというよりも、彼らの主張を甘んじて受け入れ、遠慮している感すらあった。
以下に、最近の例を見てみよう。
↓
【釜山15日共同】中国の李肇星外相は15日、「ドイツの指導者がヒトラーやナチス(の追悼施設)を参拝したら欧州の人々はどう思うだろうか」との表現で、小泉純一郎首相の靖国神社参拝を非難した。アジア太平洋経済協力会議(APEC)で訪問中の韓国釜山のホテルで一部記者団に語った。
李外相は最近、靖国問題について異例ともいえる調子で批判を高めているが、参拝
批判にヒトラーやナチスを持ち出したことは、日本側で波紋を広げそうだ。
外相は「あれほど多くの人々を傷つけた戦争を発動した戦犯を日本の指導者が参拝
することで、アジアの人々の気持ちが傷つかないかどうか、日本人は考えたことがあるのか」と指摘。参拝中止に向け「基本的な善悪の観念を持つべきだ」と訴えた。
(以下略)
ヒトラーに例え靖国参拝を非難 中国外相 (2005年11月15日 共同)
戦前の日本をナチスドイツになぞらえる。知日派であれば、こんなバカげた主張は一笑に付すであろう。が、海外では、日本の歴史など詳しく知らない人がほとんどである。
それはメディアも例外ではない。それを承知のうえで、あえてこういう発言をする。
ヒトラー及びナチスの行ったジェノサイド(ホロコースト)は、まさに人類に対する犯罪で
あった。が、日本の行った戦争は、それが侵略であったか否かにかかわらず、「通常の戦争」である。
小泉首相の靖国参拝に反撃する有効な手立てが見出せない中、国際世論を喚起することで靖国参拝に対する圧力を強めようという意図であろう。が、この発言は、まさに
日本国及び日本国民に対する侮辱以外の何者でもない。
日本政府は、このような、我が国を意図的に貶めるような発言を見逃してはならない。記者会見等で反論し、外交ルートを通じて抗議するべきである。
今月11日には、北朝鮮のパク国連大使が国連総会の場で、「北朝鮮は日本が常任理事国になることに反対する。日本は人類に対して犯した過去の犯罪の清算を行っていない」と主張して我が国を激しく非難した。
まさしく中国の李外相の非難に匹敵する悪罵であるが、我が国の北岡国連次席大使の反論は、相手の批判の中身を質したうえで具体的に反論するという基本を欠いた
弁解論にすぎなかった。
北朝鮮の非難は、国連総会(第三委員会)で今月にも採決にかけられる「拉致事件を含む北朝鮮の人権侵害を非難する決議案」に対する牽制である。であれば、北朝鮮
こそが、現在進行形で「人類に対する犯罪を犯している国家」であることを明確に指摘すべきであった。
時には、「非難合戦」になるくらいの意気込みで反論してほしい。
参照:「北朝鮮のあせりと牽制」
中国と北朝鮮の例を挙げたが、「反日・海外宣伝」では韓国も負けてはいない。
↓
いま一つは10月17日、小泉総理が靖国神社を参拝した折、ドイツで日本批判が噴出したことである。なぜドイツが、と訝(いぶか)る向きもあったろうが、これには訳がある。
この時期、ドイツのフランクフルトでは国際書籍見本市が開催中で、今年は韓国がゲスト国として招かれていた。韓国は150万ユーロ(約2億1千万円)を投じ、自国の文化
紹介で成果を挙げたが、ひときわ目を引いたのは、小泉総理の参拝翌日に開催されたオープニング・セレモニー席上での、李海攅・韓国首相の痛烈な日本批判であった。
「ベルリンの壁」による東西分断を経験したドイツだけに、同じ冷戦の犠牲となった南北朝鮮の悲劇は関心を引かぬはずがない。しかも、世界各国から自著の宣伝も兼ね、
著名な文化人や政治家が数多く参加していたから効果はてきめんで、多くのドイツメディアが、この日本批判を取り上げるところとなった。
(抜粋)
急がれる情報担当官の海外配備 (2005年11月14日 産経新聞【正論】)
今月7日には、国連人権委員会のディエン特別報告者(セネガル)が、国連総会第三委員会(人権)で「日本に在日韓国人、朝鮮人への差別や同和問題が存在する」と指摘した。
これを受け、中国、韓国、北朝鮮の各代表が同委員会で日本批判を大合唱し、いかにも日本が差別大国であるかのような印象を他の加盟国に植えつけている。
中国代表は、「悪名高い東京都知事らの人種差別主義的な発言がある」などと、お門違いの非難を我が国に浴びせている。
このディエン氏の報告は、我が国における受け入れ体制や調査ルート、中国とセネガルとの関係などを見る限り、明らかに「ヤラセ」である。
前述したように、国連総会第三委員会では、欧州連合(EU)が「拉致事件を含む北朝鮮の人権侵害を非難する決議案」を提出し、今月末までに採決に付される予定である。
ディエン氏の報告は、この「北朝鮮の人権侵害を非難する決議案」を明らかに意識したものであった。
参照:「中国の誹謗に朝日が呼応」
エントリーの冒頭で述べたように、中国、韓国、北朝鮮の特定アジア三国は「常識や
良識が通じない国」「白を黒と言う国」である。「ウソも100回言えば真実になる」と思っている国なのだ。
理不尽な非難に反論するのは当然であるが、海外宣伝という名の情報戦をもっと積極的に仕掛けるべきである。
日本政府もようやく自覚したのか、やっと重い腰を上げ始めた。来年度から在外公館に「情報担当官」を新設し、海外での情報収集能力強化に乗り出す。
↓
(前略)
「これまでの在外邦人拘束事件や北朝鮮問題ではあまりにも情報収集能力がなかった」(外務省幹部)との反省を受けた措置。同省内では、将来は映画007シリーズで知られる英国秘密情報局(通称MI6)のような「対外情報機関」設置を目指すべきだとの声まで出ている。
情報担当官は、現在の政務担当書記官から選任し、業務を情報収集活動に特化させる。
在外公館に情報担当官 テロ対策で外務省配置へ (2005年11月 3日 共同)
外務省に「MI6」までは望まないが(笑)、せめて海外諸国における対日世論の動向くらいは常時掌握し、適切な対策を実行してほしい。
| 固定リンク
「中国(政治)」カテゴリの記事
- 「南シナ海」という名称だから自国領と言うのか?中国(2019.06.03)
- EEZ内での密漁を否定 異形の強盗国家=中国を糾弾せよ!(2018.12.28)
- 通州大虐殺:中国の戦争犯罪(2016.05.27)
- レアア-スの対日輸出制限で自ら首を絞めた中国(2012.10.30)
- 清官(清廉)温家宝も
実は「超」のつく裸官(汚職官僚)だった。(2012.10.29)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
中国人の行動パターンとして、公衆の面前で相手がいかに悪いかを大声で叫ぶ中傷合戦というものがあります。日本人が見ていて、あれでは尾をひくかと思えば、翌日にはケロっとしている。日本との文化の違いです。半島文化は「水に落ちた犬は叩け」で弱い立場の者を
笑い者にする。日本人も「韓国への投資を禁止」「中国には、ODA完全停止、チベット問題を国連で調査」で対抗しましょう。今のままではなめられて当然。阿南がインチキしてまで中国のためにODAを継続しようとし(まさか嘘でしょう?)、韓流などといって韓国に媚びを売る売国奴ばかりですから。情報担当官も人選をまちがえると売国奴の指定席になるかもしれませんので、注意が必要です。公明党が防衛庁長官のポストを要求したようですし。
投稿: 普通の国民 | 2005/11/16 16:08
こんにちは。いつも感心して拝見させていただいております。つきましては時々gooブログの調子が悪くなりTB出来なくなるときがあります。今日もその様な状況でありますので大変申し訳ございませんが、こちらにリンクさせて頂くことお許し下さい。
http://blog.goo.ne.jp/sakuragaokanogen/e/0ad85feee030359665142289e277f676
投稿: ヨン様 | 2005/11/16 17:52
毛沢東の記念館こそヒットラー以上の悪です。
こちらは、毛沢東を神格化することこそ世界を不安にするといいましょう(笑)
投稿: 榊雲水 | 2005/11/16 18:13
三つの反日国から何を言われてもしっかりした反論ができない外務省。外務省の自虐的な歴史認識こそ、朝日新聞のそれ以上に国益を損ない、国民に様々な被害を与え続けてきたと思います。最近は少しは変わってきたのでしょうか。以前私は外務省にメールし、保守系の歴史学者を集めて理論武装し、「侵略戦争」と「南京大虐殺」について反論するよう要望したのですが。
投稿: masa | 2005/11/16 18:18
こんばんは、坂眞さん。
どんな国にも獅子身中の虫はいるものですが、我が国の反日・売国の輩のなんと多いことか。
特定の信念も無く、官僚の言うがままに、反日・売国の政治屋にも責任があると思います。
また、こういう官僚を育て上げた、外務省の体質、そのものも非難されるべきであると思いますし、自虐史観を教え込み、特定アジアに非難・反論できないような大人をつくり続けた教育も非難されるべきでしょうね。
そして、本来、こうした政治屋や官僚、教育界を監視しなければならないマスコミ業界も、特定アジア非難を封殺・タブー視させた責任は重いものがあります。
この国を取り巻く黒い霧は、何重にも積み重なり、少し見えてきた希望の光は、完全に見ることは出来るのでしょうか?
投稿: Mars | 2005/11/16 19:33
久しぶりにコメントさせていただきます。
日本がプロパガンダ戦で攻撃され放題なのは、日本国内の反日勢力が温存されていることが一番大きな要因であるように思います。反日プロパガンダのほとんどが、発火元(放火元?)は日本ですから。
実を結ぶかどうかはわかりませんが、偏向報道を止めないマスメディアの自己変革を促すべく、公開要望書を作成し送付しました。何故かTBを送れないのでこちらにアドレスを記入させていただきます。
http://kumohare.seesaa.net/article/9385517.html
投稿: まったり | 2005/11/16 20:00
しょうもない指摘ですみませんが最後「M16」じゃなくて「MI6」ですよね。なんかマトリックスな場面が脳裏に浮かびました(笑)。
投稿: T.King | 2005/11/16 21:12
皆さん、こんばんわ。
コメントありがとうございます。
中国と北はどうしようもない国ですが、実は韓国の方が害が多いと思います。
自らの置かれた立場にまったく自覚がない。
まさにバカです。
TB、うまくいかないこと多いですね。
私も実感しております。
「M16」ではなく「MI6」でしたね。
失礼しました(笑)
投稿: 坂 眞 | 2005/11/16 21:23
落合信彦氏は、「日本はアジア諸国に謝れ」と言っています。冗談じゃなく、本気で言っているようです。こういう人物が何故、こうなっちゃうのか、さっぱり理解できません。どなたか教えていただけないでしょうか。
投稿: 空色 | 2005/11/16 22:51
「特定アジア三国のプロパガンダ戦略」には、絶対、負けてはなりません。しかし、日本国内に、こうした三国からのプロパガンダに迎合する勢力がいるのが、なさけないですね。三国からのプロパガンダに対抗すると同時に、日本国内の売国勢力追放にも努力しましょう。暴力ではなく、ブログの言論の力で。
投稿: 屋根の上のミケ | 2005/11/17 01:02
おはよう御座います。
昨日、久しぶりにこちらのメディアが韓国を伝えていました。数日後のASANサミット開催国、韓国ソウルでの農民のデモ発生、棒で殴りかかる農民、それを警防や盾で意識がなくなるまで殴りつける警官。見てるとおぞましくなる映像。民度の低さに唯呆れるばかりです。(15秒程度)
その後には、日本のプリンセス嫁入りのニュース。品があり凛としているプリンセス、国民がそれを喜び祝う姿。(2分程度)
自分が日本人である事を誇らしく思え、なんて美しい国なんだと実感できた夜でした。
これが彼等との違いであり、我々は、唯、凛として態度で示せば、世界は理解するのかもしれません。言葉よりも個々の態度かも。
投稿: NZ life | 2005/11/17 05:46
前中国国家安全局警官:日本にもスパイを多数派遣
【大紀元日本7月31日】中国の海外スパイ事情に関する秘密文書を持ち出し、オーストラリアに逃げ出した前中国天津市国家安全局警官、元中共天津市公安局610オフィス職員・郝鳳軍氏(32)は7月17日、オーストラリアのテレビ局の特集番組『中国の赤い壁の裏(Behind Chinese Walls)』に出演し、米国、カナダ、オーストラリアのほか、日本も法輪功取締本部(通称610オフィス)の主要活動地域に指定されていると暴露した。郝鳳軍氏は先日、日本大紀元の電話インタビューに応じ、日本が中共と近い関係にあること、法輪功取締本部のスパイが日本全国で活動しているなどのことから、日本を亡命先として最初から考えていないと話した。
http://www.epochtimes.jp/jp/2005/07/html/d46536.html
投稿: アメリカ在住 | 2005/11/17 08:32
■【特集】中国官員亡命事件
http://www.epochtimes.jp/jp/spcl_gywm.html
いつも、お勉強させていただいております。ご参考になればと思い、リンクをのせました。亡命者の証言を読み中国・共産党は どこまで残酷か!と思いました。
投稿: アメリカ在住 | 2005/11/17 09:34
元NHK政治記者の投稿
http://www.epochtimes.jp/dthd/msg_tdsy_view.php?f_page=pre
><省略>中国と韓国にとって幸いなことに、現在の日本では極東軍事裁判で醸成された自虐史観が紊乱し、特に朝日新聞、毎日新聞、NHK、テレビ朝日といった報道機関、産経新聞を除く殆どすべての報道機関が中国、韓国の手先となって日本国民を「反日」に煽っていることである。<省略>
日本のメディアは産経新聞以外は共産(左翼)と思っていい。日本のメディアは共産により狂わされた。腐らされた。
投稿: I LOVE JAPAN | 2005/11/17 12:23
昨日(11/16)に人権擁護法案反対緊急集会が行われました。
櫻井よしこ氏がこの法案について非常に分かりやすく解説しています。
反日活動と非常に係わり合いが深い法案なので是非ブログで取り上げていただきたいです。
音声ファイルは下のサイトからダウンロードできます。
http://www.powup.jp/jinken/files.html
お忙しいとは存じますが何卒宜しくお願い致します。
投稿: @青ブログ | 2005/11/17 16:25
こんばんわ。
コメントありがとうございます。
落合信彦氏についてですが、よく解ります。
私たちより上の世代は、「戦前の日本=悪」として教育され、社会環境も同様でした。
保守の政治家も、基本は「戦前の日本=悪」が当たり前でした。
まさに米国が狙った「極東軍事裁判」の効果が如実に表れたということです。
A級戦犯をめぐって、未だに保守内部でも意見の分裂があるのは、そのせいです。
そろそろ目覚めてもよい時期かとも思いますが、一度刷り込まれたものは容易には消えません。
「人権擁護法案」一度エントリーを書きましたが、状況が変わってきたようなので、もう一度折を見て書いてみようと思います。
投稿: 坂 眞 | 2005/11/17 18:20
きょうの韓国ニュースです。
靖国神社参拝問題、国連人権委員会に上程へ
【ソウル19日聯合】日本の小泉純一郎首相ら政治家の靖国神社参拝に反対するアジアの民間団体による国際的連帯の努力は国連にまで発展しそうだ。
太平洋戦争被害者保障推進協議会は19日、韓国や台湾、日本の太平洋戦争被害者の遺族らが、靖国神社合祀(ごうし)の取り下げを求める訴訟を起こし、国連人権委員会に訴えるなどの共同対応に乗り出す方針を明らかにした。また韓国と台湾の政府や国会に、遺族を含めた共同調査団の構成と調査を求め、来年から毎年8月に靖国神社を相手に共同で行動するとした。韓国や台湾、日本の被害者代表らは21日、ソウルの日本大使館前で記者会見を開き、今後の行動計画を詳細に発表する予定だ。
http://japanese.yna.co.kr/service/article_view.asp?News_id=042005111901700&FirstCd=03
国連人権委員会って中国を中心とした例のやばい委員会でしょ。国連は一度解散した方がいいのかも。
投稿: 嫌中国 | 2005/11/20 06:38