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2005/12/02

腐敗した国連を改革せよ!

anan今の国連は腐敗と縁故主義の巣窟になっている。
国連の対イラク人道支援事業をめぐる不正事件では、アナン事務総長の長男コジョ氏、同事業の責任者であるベノン・セバン事務次長、同事業の企業選定者であるアレクサンドル・ヤコブレフ
政治局員が、収賄などの不正に関わっていた(肩書・当時)。そして、彼らが推したスイスの監査企業・コテクナのオーナーは、ガリ前事務総長(エジプト)の親族であり、コジョ氏は当時、同社にコンサルタントとして勤務していた。
まさに、国連事務局の組織ぐるみの構造的汚職であると言ってよい。しかし、事務総長の長男と事務総長の右腕といわれるセバン事務次長が
不正を働いていたにもかかわらず、事務総長自身は、本人が関与したわけではないとして何の責任も取っていない。

このような国連の予算について、我が国は19.468%(年間3億4640万ドル)も分担している。これは、米国の22%に次いで第2位の額になる。ちなみに、米国以外の4常任理事国の合計は、15.31%にすぎない。
過去のエントリーでも述べたが、私は我が国の分担率を大幅に引き下げるべきであると考える。町村信孝前外相は、7月に国連本部での記者会見で、「常任理事国入りが
実現しない場合は分担金削減を求める可能性を示唆」した。
小沢俊朗・国連3席大使も10月に、国連総会第5委員会(行政・予算)で「安全保障理事会の5常任理事国の4か国を足しても、その地位を拒否された一加盟国より財政負担が少ない。こうした現状を続けることが許されるのか」と演説した。
ところが、このような我が国の主張に対して、アナン事務総長は何ともノー天気な反応を示している。


【ニューヨーク=長戸雅子】国連のアナン事務総長は30日、12月4日からの日本を含むアジア歴訪を前に日本人記者団と会見し、安保理改革に関連、日本政府が国連通常予算の分担比率の見直しを求めていることについて、「財政的貢献と安全保障理事会の(地位の)問題に直接のつながりはない」と述べ、二つの問題を関連付けて議論することに否定的な見方を示した。
(後略)

国連事務総長 安保理改革と分担金は別(2005年12月1日 産経新聞)

これに対して安倍官房長官は以下のように反論している。


安倍官房長官は1日の記者会見で、国連のアナン事務総長が財政的貢献と常任理事国入りは直結しないとの考えを示したことについて「日本政府も直接関連づけて考えているわけではない」と説明したうえで、「国民の素直な気持ちとして、これだけ分担金を払っているのに、なぜ常任理事国ではないのかという思いがある」と訴えた。

安倍長官は国連分担金の負担比率について「我が国の負担は過大ではないか。加盟国の地位と責任が適切に配慮された、より公平かつ公正なものに改革されるよう分担率交渉に積極的に参画していく」と述べた。

「これだけ払ってなぜ」 安倍長官が国連分担金で言及(2005年12月1日 朝日新聞)

安倍官房長官の発言は、まさに正論であり、私は全面的に支持する。確かにアナン
事務総長が言うように「財政的貢献と常任理事国入りは直結しない」。が、我が国が、その「地位と責任」に比して過剰に国連分担金を負担しているのは明白である。

発展途上国と人権蹂躙国に乗っ取られたような国連の予算を、我が国が5分の1も負担する必然性はない。
もし、どうしてもカネを出してくれと言うのであれば、我が国は、それにふさわしい「地位と責任」を要求するべきであり、腐敗と縁故主義に汚染された国連事務局に改革を迫らなければならない。

ところで、アナン事務総長がノー天気に構えているうちに、米国が強力なパンチを繰り出した。


来年1月から2年間の活動を決める国連の予算編成をめぐり、事務局改革を求める米国が土壇場で組み替えを要求、月内の成立が危ぶまれている。ボルトン米国連大使は
「3~4カ月の暫定予算を組んでも編成をやり直すべきだ」と主張。新年からの職員への給与支払い停止さえささやかれる事態に、国連活動の停滞で大きな影響を受けることになる途上国などが反発を強めている。
(後略)

国連でまた「ボルトン」ショック 予算人質に改革を要求(2005年12月1日 朝日新聞)

アナン事務総長は、11月30日の日本の記者団との会見で「改革だけが国連の仕事ではなく、実行しなければならないことが多い」と述べ、あくまでも通常予算の承認を求める考えを強調した(同上・朝日新聞)。
しかし、改革を担保することなくカネだけを要求する虫がいい話が米国に通じるはずもない。ボルトン氏は、ネオコンの象徴的な人物であり、かねてより「国連不要論」を唱えている強硬派なのだ。半端な対応で矛を収めるとは思えない。
おそらく安倍幹事長の発言も、ボルトン氏や米国の意向を踏まえたうえでのものであろう。つまり、国連改革で日米が足並みを揃えているのである。

これに対してアナン事務総長は慌てふためいている(笑)。メディアが「極めて異例」と書くほどに。


国連のアナン事務総長が4日から予定していた日本と中国、韓国、ベトナムのアジア歴訪を延期した。06~07年の国連予算案の審議が来週から本格化し、予算の見直しを求めている米国との折衝が難航する可能性があるためで、関係者は「事実上の中止」とみている。事務総長が土壇場で訪問を延期するのは極めて異例。国連の運営をめぐる米国との溝が改めて表面化した格好だ。
(後略)

アナン事務総長、日本などのアジア歴訪中止(2005年12月2日 朝日新聞)

我が国政府は、分担金問題と国連事務局改革で安易に妥協するべきではない。両国で予算の40%以上を負担する日米が手を結んで迫れば、国連が音を上げるのは間違いない。

最後に、今の国連がいかに歪んでいるかの具体例を挙げて、本日のエントリーの締めとしたい。


残念なことに、国連人権委員会の現在の構成では、ジンバブエやキューバのように
深刻な人権侵害の過去を持つ国が民主主義国家を裁く立場にあることが、委員会の
業績に影を落としており、委員会の評判と有効性を大きく損ねています。

私たちは、最も深刻な人権問題に効果的に対処する組織として提案されている国連人権理事会のようなメカニズムを支持します。こうした組織は、効率性を向上させ、政治性を抑えるために、規模を縮小する必要があります。構成国は20カ国が理想的です。

私たちは、この新たな理事会の構成国は、人権尊重の確固たる実績のある国に限定されるべきであり、深刻な人権侵害を行っている国は除外されるべきであると考えます。これは、合否を判断するテストではなく、国連総会の加盟諸国が理事国を選出する際に考慮すべきガイドラインであり、またすべての諸国と国連指導層が強調すべきメッセージでもあります。

米国の国連改革案に関するアン・W・パターソン国連代理大使の国連総会における発言 (2005年6月22日)より抜粋

国連人権委員会には、中国、ヴェトナム、キューバ、スーダン、ジンバブエなどの強権的独裁国家が名を連ねている。国連人権委員会のメンバーは、米国が言うように「人権尊重の確固たる実績のある国に限定されるべきであり、深刻な人権侵害を行っている国は除外されるべきである」。

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コメント

こんばんは、坂眞さん。

今回、ご紹介いただいた内容ですが、「OIL for FOOD」に絡む不正事件のことですよね?
これは、アメリカのメディアでは大きく取りざたされているようですが、日本ではあまり報道されていませんよね。
私は、ある日本のTV番組を見るまでは存じておりませんでした。
その日本のTV番組とは、日高義樹ワシントンレポートであり、内容はボルトン大使との対談のものでした。
この番組では、日本の常任理事国入りに対する合衆国の立場や国連改革など、大変興味深いものでした。

今回のエントリーでの内容で言えば、事務局の腐敗もそうですし、それを監視する機関も無い、自浄作用がないなど、腐敗の温床、といったところでした。
また、今回の不正に事務総長自身の関与も取り立たされていましたし、この不正事件で利益を得たのも、フランス、ドイツ、ロシアといった、今回のイラク戦争に反対の立場を取った者や国々でした。

更に、番組では、分担金の話もありましたし、東西冷戦後の名残で、アジア・アフリカ国家が多大の権力を持って腐敗を行っていることも紹介されました。
(先日、坂眞さんが紹介いただきました、日本を非難したセネガルの人権委員も、これが原因だと思われます。)

私もボルトン大使の意見に賛成ですし、日本も合衆国と連携して、国連改革をすすめていただきたいと思います。
そして、私達の税金を、無駄に使うのはやめていただきたいものですし、日本人の多くに残る、「国連神話」はなくしてもらいたいものです。
最後に、国連改革が進まないのであれば、日本・合衆国、そして有志の国家で、新しい国際機関を創る位の気概をもってもらいたいものです。


追伸、
上記の内容日高義樹ワシントンレポートは、期間限定ながら、こちらからダウンロードできます。
・サイト:檀君 WHO's WHO News Library
・URL:http://kamomiya.ddo.jp/Library.html
・ファイル:2005年11月20日 日高義樹WR/国連批判~ボルトン大使

投稿: Mars | 2005/12/02 18:00

「衆議院外務委員長の原田義昭です。仕事柄、あなたのブログを面白く読ませて戴きました。あなたも私のブログにアクセスして下さい。
私のH.P.もご覧下さい。www.y-harada.com」

投稿: 衆議院外務委員長:原田義昭 | 2005/12/02 18:18

>国連人権委員会のメンバーは、米国が言うように「人権尊重の確固たる実績のある国に限定されるべきであり、深刻な人権侵害を行っている国は除外されるべきである」。

全くその通りだと思います。国連の根本的な矛盾は、民主主義国も独裁国も平等なメンバーとなっていることであり、特に共産党独裁の中国が拒否権を持つ安保理常任理事国であることでしょう。今の国連でなく、世界民主主義国連合のようなものを作れれば、それがベストだと思います。

投稿: masa | 2005/12/02 18:57

こんばんは
私もMarsさんが言われる「新しい国際機関を創る位の気概をもってもらいたいものです。」に大賛成です。
米・日・独・英・仏がいるから運営されているのであって、その資金が腐りきった国連で使われているのには嫌気がします。
大戦の勝者が運営する独善的時代は終わりにして、新しい時代にしなければ、紛争も貧困も無くなるはずがない。国連問題でのアメリカとの連動は、力強く感じますし、今後も諸問題解決に向けて歩調を合わせて行くべきでしょう。
次期国連事務総長には小泉さんにでもなってもらって、改革して貰いますか(冗談)。

投稿: NZ life | 2005/12/02 19:08

 国連はインターネットの管理権を米国から奪おうとしています。ネットを制する力こそ、世界を制する力である事を認識したのでしょう。しかし米国と国連、どちらが信頼できるでしょう。米国も米国の国益で動いているわけですが、今まで大きなトラブルもなくネットは動いています。国連は信頼できませんし、ネットの使用料を徴集したり、利用制限を勝手に設定するようになるかもしれませんから、国連への移譲は反対です。
さて、国連では
(1)世界では人が餓えないだけ穀物が生産できるが、
肉の生産と富の偏りで全世界に平等に食料が届かない。それを国連はコントロールできず、世界は富める者の持ち物である事を追認する以上のことはできないだろう。
(2)アフリカ・アジア・中東の諸国、特に新興国は民主的な運営をしていない国も多い。しかし投票の一票は持ち、国連に来ている代表は簡単にカネで動き、腐敗を生んでいるし、それを変えられない。
(3)文化の差によって「一族の富める者にタカって生活する」習慣が世界に多い。韓国、ベトナム、中南米など。イスラムでは「喜捨」の習慣がありカネが無い者は無愛想に富んだ者から施しを受け取る。これは富んだ者が善幸を積んで天での位を得る助けであるから。このように考えると米国や日本が資金を出す事に「まったく全然完璧に」感謝しない国が多い。なぜならカネがある者が出すのがあたりまえだからである。これは文化によるため、考えを改める事はない。

 現在日本は1000兆円の借金を抱えて重税にあえぎ、かっては本人は無料だった医療費も3割徴集、国立
の大学は私立より高いお金がかかる国になりました。国連への貢献は済んだと思います。後はロシア、中国に米国と日本が出していた資金を替わってもらいましょう。
また日本に余裕ができるまで。 
 

投稿: 普通の国民 | 2005/12/02 22:00

 国連はインターネットの管理権を米国から奪おうとしています。ネットを制する力こそ、世界を制する力である事を認識したのでしょう。しかし米国と国連、どちらが信頼できるでしょう。米国も米国の国益で動いているわけですが、今まで大きなトラブルもなくネットは動いています。国連は信頼できませんし、ネットの使用料を徴集したり、利用制限を勝手に設定するようになるかもしれませんから、国連への移譲は反対です。
さて、国連では
(1)世界では人が餓えないだけ穀物が生産できるが、
肉の生産と富の偏りで全世界に平等に食料が届かない。それを国連はコントロールできず、世界は富める者の持ち物である事を追認する以上のことはできないだろう。
(2)アフリカ・アジア・中東の諸国、特に新興国は民主的な運営をしていない国も多い。しかし投票の一票は持ち、国連に来ている代表は簡単にカネで動き、腐敗を生んでいるし、それを変えられない。
(3)文化の差によって「一族の富める者にタカって生活する」習慣が世界に多い。韓国、ベトナム、中南米など。イスラムでは「喜捨」の習慣がありカネが無い者は無愛想に富んだ者から施しを受け取る。これは富んだ者が善幸を積んで天での位を得る助けであるから。このように考えると米国や日本が資金を出す事に「まったく全然完璧に」感謝しない国が多い。なぜならカネがある者が出すのがあたりまえだからである。これは文化によるため、考えを改める事はない。

 現在日本は1000兆円の借金を抱えて重税にあえぎ、かっては本人は無料だった医療費も3割徴集、国立
の大学は私立より高いお金がかかる国になりました。国連への貢献は済んだと思います。後はロシア、中国に米国と日本が出していた資金を替わってもらいましょう。
また日本に余裕ができるまで。 
 

投稿: 普通の国民 | 2005/12/02 22:00

管理人さん話題がずれてごめんなさい。ちょっと韓国のことで腹が立ちまして、この場をお借りしてご連絡させていただきます。

>IOPSというメーカーのHPで日本が燃えてます。
http://www.iops.co.kr/home/iops_pic_read.html?board=104&no=32644

>iPodのそっくりさん、アップルが販売中止求める【ソウル1日聯合】米アップルコンピュータが韓国の携帯デジタル音楽プレーヤーメーカーのIOPSに対し、デザインを盗用したとして関連製品の生産と販売中止を求めていることがわかった。
http://japanese.yna.co.kr/service/article_view.asp?News_id=062005120100800

この会社の製品と日本を燃やすHPとどう関係があるのかわからん。日本政府に報告してこの会社に謝罪させたいと思いませんか? 私は政府官邸にこの会社にクレームし削除させるようメール送りました。怒りを感じた方は、お送りください。
http://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken.html

投稿: 嫌中国 | 2005/12/03 06:55

皆さん、こんにちわ。
コメントありがとうございます。
我が国は、とりあえず負担を半減するべきです。
その分はロシアと中国に穴埋めしてもらう。
世界一の貿易黒字国・中国と石油で大もうけのロシアですから、それくらいは当たり前でしょう(笑)
もう、あまり国連には幻想を抱かないことですね。

投稿: 坂 眞 | 2005/12/03 14:53

そもそも、かの「敵国条項」が残されたまま、よくまあ、これまで、お人好しにも、多額な国連分担金を払い続けた上、さらに学校教育の現場では、国際協調を、国連主導論のみで説明し続けてきた日本政府の「甘さ」を指摘するべきでしょう。
とりわけ、外面ばかりがいい、これまでの外交官のあり方は、大いに批判されてしかるべきものだと思います。
敵国扱いされている国が、何故、多くの負担を強いられているのか、国連改革・安保理改革などという前に、この問題を、何故誰も口にしないのか、わかりかねます。

投稿: 杣山人 | 2005/12/05 11:13

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受信: 2005/12/03 02:03

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