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2006/06/05

国家と民主主義を考える

イラクや最近の東ティモールを見ていると、国家とは何だろう?と考えてしまう。

そもそも、国家の定義とはどのようなものか?
国家(state)の形態・役割は歴史的に異なるが、現代の定義では、一定の領域に定住する人々が作る政治的共同体を指す。主権・領土・国民で構成され、統治機構を持つ。
主権・領土・国民、これらの三要素を有するものが国際法上、国家として認められる。

近代国家は、まず政治的共同体があって、それに応じて国家(統治機構)ができるのではなく、まず統治機構としての国家があり、それが各々の力に応じて領土と国民を有する。

そういう意味では、イラクも東ティモールも統治機構があり、その下に領土と国民を有している。軍隊も警察もある。どちらの国も、国家としての体裁は一応整えているのだ。

イラクはサダム・フセインの圧政下から解放され、東ティモールもインドネシアの植民地支配から独立した。国民は、もっと希望に燃え、未来に夢を託してもおかしくない状況だと思う。
ところが両国の現実は、宗派対立あるいは部族対立で内戦寸前である。

東ティモールに関しては、国連のアナン事務総長は先月30日、「我々は紛争地域から早く引き揚げ過ぎた」と語り、05年に国連平和維持軍を完全撤退させたことへの後悔の念を表明した。
しかし、東ティモールについて言えば、「無理に独立を急ぎ過ぎた」というハワード豪
首相の指摘の方が正しいと思う。

国連東ティモール暫定統治機構(UNTAET)は、東ティモールに先進民主主義国にならった統治モデルを導入した。が、同国では多人種・多言語の諸部族が山間部に散在しており、「国家」や「国民」という意識が極めて希薄で、元々「自治」の概念すら存在しなかったと言われる。
つまり、東ティモールには民主主義はおろか、国家や国民という意識すらない。こんな
ところで国家を樹立させ、民主主義のシステムを導入しても混乱に拍車をかけるだけである。

イラクもそうだ。イラクは元々、英国植民地から人工的に構成された国家だ。1918年、
オスマン帝国崩壊後の独立は形式的なもので、イギリスによる傀儡だった。
国民はアラブ人とクルド人によって構成され、アラブ人はシーア派とスンニ派に分かれている。そしてクルド人、シーア派、スンニ派のそれぞれに数多くの部族が存在する。
つまり、イラクも東ティモール同様、「国家」や「国民」という意識が極めて希薄で、歴史上一度も民主主義の経験がない国なのである。
このような国に、先進民主主義国にならった統治モデルを導入しても、うまくいくわけがない。

私は、米ネオコン流の「民主主義は人類の普遍的価値」という考え方は間違っていると思う。歴史的、宗教的、民族的理由から、民主主義に適応できない(しない)国もある。
私は、結局、イラクはフセインとバース党による強権支配によってしか国家の統一を
維持できなかったし、東ティモールもインドネシアの統治下にあったからこそ安定して
いたと思う。

もちろん、私は、フセインによる強権支配やインドネシアによる東ティモール独立派弾圧を肯定したり擁護したりするものではない。ただ、イラク人あるいは東ティモール人自身の力で獲得しない限り、民主主義なんて何の意味も価値もないということだ。

これは、中国(中共)や北朝鮮の民主化に関しても言えることである。確かに中国の
人権弾圧や北朝鮮の極悪非道は許せないし、非難しなければならない。
が、外部から干渉して体制を転覆させてもお互いのためにならないということだ。
要は、その国の政治はその国の国民の成熟度による。

国家には、政治的共同体の基礎となる社会的共同体としての側面もある。社会的共同体は、歴史や伝統、文化といった、その国家に固有のものを有する。
その、固有の歴史や伝統、文化といったものに対する愛着や誇りを、自然な形で国民が抱かない限り、統治機構としての国家は成立しても、「人民の、人民による、人民のための政府」など成り立たない。

我が国は、戦前から、固有の歴史や伝統、文化といったものに対する愛着や誇りを、
自然な形で国民が抱いていた。憲法や議会もあり、立憲君主制も不十分な点があったとはいえ機能していた。
だから、戦後の諸改革がスムーズにいったのである。この経験を他国に応用するのは、はなから無理がある。

民主化は、自国民の欲求と努力によってしか成就しない。
誤解してはならない。

※北朝鮮の体制転覆と拉致問題解決は別次元のものです。

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政治(国際)」カテゴリの記事

コメント

当ブログ氏に賛成。

誠に民主政治は難しい。
それを機能させるためには
どうすれば良いのかさえ分からない。

幸運にも日本には和を尊ぶ精神が古来よりあり、
国家的危機が起こるとその原点に戻る。
明治維新も「万機公論に決すべし」とされた。

このような伝統のない国では
議会は形骸化し、政治は権力闘争
下手をすると殺し合いに終わる。

異文化社会と長くかかわるためには
こちらの文化善悪を押し付けては成らない。
考え方、物の見方、対応の仕方を
日本と同一に考えることがその国に対する
認識と対応を間違える原因になる。

特に特亜三国に対しては
民主政治が機能していないこと
自由主義国でないこと
を忘れてはならない。

その民主政治も日米欧で異なる。
通常民主政治は多数決原理が成り立つ。
多数派の意見が法にならないなど、
日本以外ありえないからだ。

投稿: docdoc | 2006/06/05 17:28

近代社会が発展していった背景には、科学、資本主義、民主主義が有りますが、
その前に封建制度を経験しているかどうか、この事も重要だと思います。
でも私は素人ですので別な角度から・・子供は保育所、幼稚園、小学校で教えられる日本式の大きな特徴は、
必ず皆で協力しながら物事をする、これは徹底してます。遊び、片付け、勉強する時も一緒にします。
欧米式は子供の内から大勢の中からただ一人の勝者になる様に競い合います。残った子はあきらめさす。
世界のほとんどの国がこれだと思います。

初対面の日本人がチームを組んだ場合、即仕事に取りかかれる
のと違って、外国人のチームはいちいち説明が必要だと言う事です。

キーワードは、仲間・一緒・誰もが主役になれるです。
この初等教育の発祥の地はアメリカで、導入した日本の方でうまくいったみたいです。(初等教育本の題名忘れた)
日本も、この日本式初等教育を分析して、世界に提言してはどうかな?
ただし、中学以上は欧米式の方が良いかも。

投稿: ねねこ | 2006/06/05 18:01

結局のところ、民主主義を支える一番の基礎・土台は国民の教育ではないかと。
今現在存在する独裁国家にはまともな教育が行き渡ってないため、民主主義では国を収め得ないと言うのが現実なんでしょう。
心有る独裁者がキチンとした教育を施し、徐々に民主主義へ移行するのが理想です。が、そもそも教育が広く行き渡っていないような地域で育った人間では徳とかそういう観念が薄いのか、独裁者になったとたんに権力を維持することに汲々とし、教育を歪める事で独裁を強化するってのが通常のパターンですもんねぇ。

>docdocさんへ
多数派の意見が見えないってのもあるんじゃないかな、と。
もっと日本人全員が政治に関心を持つべきなんではないでしょうか。
それと我の強いマイノリティの声がでかすぎて、関係各所がビビるとかありそうw

個人的にやりたくはないけどw、税金を源泉徴収ではなく個人申告に変えるのが一番手っ取り早い方法じゃないかな、と考えます。
ただこれに対して問題も発生しますが。
税金を多く使わねばならないような時に国民がただ金額だけを見て反対するとかされるのも困りますよね・・・。
政治家に対しても税金使うな使うな言うけれど、必要な金が無いために政治家はヒモ付きの金を使わざるを得なくなり、そのヒモに縛られ身動きが取りにくくなる、なんてこともあったりして。

投稿: N | 2006/06/05 18:25

ずいぶん前に米国で大統領選の時、ぺロー氏が中国をどう思うかと聞かれて「我々はあの日本を民主化するのに成功した。だから中国も民主化できる」と言いました。そして時が経ちイラクの民主化の話がでても「日本の民主化の成功例」が述べられていて驚いたことがあります。日米で戦争をやっていた時、米国では日本の印象があまりにも民主的でなかったようです。異文化を尊重しないのは宗教も関係がありそうです。特に一神教では、自分の神を信じない者はすべて異教徒で人間ではないのです。キリスト教布教団による文化破壊、イスラムによる仏像や壁画の破壊は驚くべき規模で起こっています。
 
 たとえば北朝鮮の民主化に日本が関係してはいけません。「働く者を集める時は一番最後に並び、報酬を貰う時は一番最初に並べ」が北では一般的ですが、日本のように勤労を尊ぶ民族が暴力を用いずに彼らをコントロールする事はできません。ソ連の解体、東ドイツやルーマニアの崩壊を見ても、共産国家の崩壊は短期間で起きるとすれば、日本も朝鮮半島が崩壊した時のシミュレーションをしなければならないでしょう。ビザ発給を中止しなければ南朝鮮から数万人から数十万人の韓国人が日本に来てしまうかもしれません。そうなったら日本のダメージは、はかりしれないと思います。
 むしろ日本に住んでいる半島の血を引く民族が、日本を乗っ取りにかかるかもしれませんね。世界では「人と人は基本的に理解できない。」そして文化が異なれば「愛と友好」は「蔑視と裏切り」で返されるのが普通。これを日本の子供に教えるべきです。

投稿: 普通の国民 | 2006/06/05 18:30

例えば、こういう国家もあります。
>タイ国王即位60年 街中祝賀ムード 王室事業を評価、国民は敬愛
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060605-00000013-nnp-int

>「働く王室」とは、具体的には「ロイヤルプロジェクト」と呼ばれる事業のことを差す。国王が全国各地を歩き、国民の生活向上のために必要な事業を発案。自ら陣頭指揮を執って事業化するのだ。
>こうした事業の主要な財源は、国民の王室への寄付だ。本来は政府や自治体の仕事のように思えるが、寄付により徳を積むという仏教思想が根付くタイでは、特に違和感はないらしい。またタイでは政治家の利権誘導や汚職疑惑が絶えず、国民が政治家や行政を信頼していない。一方で王室への敬意と信頼は厚く、王室にやってもらった方が公正に進む、と国民は考えているようだ。

政治家が信用できないというところは同じようですが、民主主義でなくてもちゃんとできている国家もあります。
お隣りの国などを見ていると、民主主義をきちんとやるには、それなりの民度の国民が必要という思いが強くします。

投稿: るな | 2006/06/05 18:58

江戸から明治の変革期に欧米列強の植民地にならず、日本が立憲君主国として近代国家として歩むことが出来たのは、当時の人々の気概があったからだと思います。
上でNさんも仰っていましたが教育の重要性を義務教育という形で作り上げたことは素晴らしいことだと思います。
今の感覚では義務教育当たり前なのでしょうが、当時の貧しい人々にとって働き手である子供を学校へ通わせる事は大変な事だったと思います。
それを大人の義務として制度化したことに明治政府の「国家は人なり」という姿勢を如実に見ることが出来ます。
子供達が諳んじてくる「父母に考、兄弟に友、夫婦相和し、朋友相信じ、恭倹己を持し、博愛衆に及ぼし、、、、、」は大人達も含めて日本人の守るべき徳目として浸透していったと思います。

いま現在の私たちが甘受している豊かさや自由は我々の祖先が培い育ててくれた土壌の上に成り立っていると感じます。

投稿: yuki | 2006/06/05 20:16

こんばんは

日本は上手くいった唯一のケースであると思いますが、他の国でどの国(先進国含め)なら上手くいくのかな、と考えてしまいました。

しかし、どこの国でも成功するイメージが沸きませんでした(アメリカでも)。強いて挙げればイギリスかな、と思います。
「王族を残しておく」と言う条件付きです。


日本も一億玉砕と紙一重だったと思いますよ。


私みたいなのが書いても、板さんには「そんなのわかってるよ」だと思いますが、酔ったついでにちょっと書いてしまいました(^^;

投稿: 団塊Jr. | 2006/06/05 20:22

民主主義の「導入」の仕方と申しますか、取り扱いは難しいよなぁ、などと私も最近感じております。ご指摘されているようにその国の国民の民度やら、文化、宗教、民族など等背景も色々なのは当たり前でしょうし。
ミャンマーの事例でその辺を痛感しますねぇ。

投稿: tsubamerailstar | 2006/06/05 21:54

タイは伝統と文化に溢れた素晴らしい国です。
タイは1932年から立憲君主国でして、議会は2院制で選挙で代表を選ぶ民主主義国です。国王は元首で、民主主義。日本と同じですね。
1940年代は日本の同盟国で、大東亜戦争を枢軸国として共に戦ったことを、日本人は忘れてないですよね。
タイは山田長政が活躍した時代から自由貿易国であり、諸外国からの国内投資も自由化してました。あらゆる国の企業が立地したので、どの国も植民地に出来なかったのです。当時、バンコクは国際貿易港です。
タイは早くから欧米と貿易してましたので、商売においても契約の概念が実にしっかりしており、安心してビジネスできます。
これに比べると中国・韓国は、契約を平気で破ることがあり、用心が必要です。

投稿: 商人 | 2006/06/05 23:01

非常に共感できます。

ブッシュ政権のネオコンが親共から反共にシフトしある意味強制とも思える民主主義への要請を独立国に対して行うという構図を考えると、17世紀から20世紀の植民地主義から冷戦をはさみ、21世紀はごり押し民主主義といった様相が垣間見られ、結局は形を変えた植民地主義すなわち底辺には白人至上主義という人権侵害があると考えています。

20世紀は大日本帝国が白人による植民地支配を「肉を切らして骨を断つ」やり方ではありながら打倒しました。しかし21世紀のこの白人至上主義(形式上は民主主義化)に疑問を投げかけるのは、白人を除いた大国として挙げられる日本、中共ぐらいしかないのが現状で、共産主義の中共は問題外であり、可能性がある日本であっても米国の属国の感のある現状では難しいと考えます。

この動きは非常に危険な感じがします。


投稿: freedom | 2006/06/06 00:27

全く同感です。
日本の「成功」の基礎はもともと日本人が維新で血を流しつつ
歴史の激流の中で形成した中央集権国家の素地に、これまた
当時の真に日本を末代まで生存させるためにと必死で西洋型
近代の諸要素を予習していたからこそほかならないと思いま
す。
時折、北朝鮮の暴虐ぶりにたいしあたかも知ったような顔で
「戦前の日本もああだったんだよ」
と言い放つ「良識」人がTV等で出没しますがこういった物言い
には(呆れて物も言えなくなるのをぐっとこらえて)、自国
の歴史の正しい理解の必要性からと同時により一般的に「民
主化」を理解するうえでも、糺していくことが急務でしょう。

比較的恵まれていた前提条件とそれに増しての先人達の知恵
と工夫。感謝の念を持ってそれらを見直すと共に、不幸な民
主化の扉を開けてしまった(こじ開けられた?)世界中の諸事例
に関して日本が何をなしていけるかを考えさせられました。

投稿: Liot | 2006/06/06 00:37

民主主義という制度が一朝一夕にできたわけでは無い事を考えると、イラクや東ティモールも例外ではないと思う。
イラクについて
昨年、彼らは命の危険を顧みず国民議会選挙では約6割の人が投票所に足を運んだ。
テロ組織からの脅迫を考えると驚異的な投票率といえる。
テロの頻発、宗教間抗争など犠牲者相次いでいるが、それでもフセイン独裁体制を否定し民主的なイラクの未来に夢を託したのだろう。
独裁体制の維持原理は恐怖政治と人間不信だと思う。
フセインも国内にバース党のスパイを張巡らし体制批判するものに対し、容赦のない弾圧と迫害を加えた。
市民が恐怖と人間不信で本音を語ることができない社会。
誰もこんな社会には戻ることを願っていないでしょう。

民主主義は妥協、忍耐、寛容が求められる制度だ、これから
彼らも紆余曲折をへて学んでいくしょう。

投稿: クルーソー | 2006/06/06 01:20

 今回のエントリーは何時になく考えさせられました。
 17年前の北京で、北京大学の学生が真剣に中国の民主化を主張していたのを思い出したからです。ゴルバチョフ訪中時には、彼が天安門広場に集まった市民・学生を前に演説をするのではないかと大いに盛り上がったものです。日本や欧米の民主主義制度をあまりにも理想化したところが彼らに無かったわけではありませんが、それでも“民主化”は彼らの絶対的な目標でした。
 ところが今中国に行ってもそう言う声はほとんどありません。一種のマインドコントロールというのか、よく分かりませんが、連中曰く中国には共産党の一党支配が一番適しているんだそうです。まっ、会う人間のほとんどが現体制下で利益を得ている中国の官僚か半官僚的な連中ばかりだからかもしれませんが。
 確かに、“自国民の欲求と努力”が消え失せている今の中国では民主化はほとんど不可能なのかもしれません。ただ、そうするとこの国の絶望は益々深まっていくばかり・・・ですね。

投稿: duzhe | 2006/06/06 08:17

>もう一つは、ねつ造された「従軍慰安婦」問題を取りあげて、昭和天皇を「戦犯」として裁こうという「女性国際戦犯法廷」のような、キチガイじみた反日・日本人の運動の欺瞞性を暴くことである。

彼の悪名高き「女性国際戦犯法廷」の思想的バックボーンは東京大学大学院の高橋哲哉教授だと言われている。
>日本軍「慰安婦」問題で出されてきた責任者処罰の要求は、日本政府と司法から拒絶されつづけているが、民間の女性たちの主導で、真相究明のための「女性国際戦犯法廷」を開こうとする動きも出てきた。ベトナム戦争のときのラッセル法廷のイメージだ。法的拘束力はないものの、日本人がこれまで回避してきた、戦争の記憶を徹底操作しようとする試みとして貴重である。ぜひ成功させたい。
http://www.kojinkaratani.com/criticalspace/old/special/takahashi/np_981221.html
高橋哲哉は、辺見庸との対談でいわゆる「従軍慰安婦」について次のように語っている(「私たちはどのような時代に生きているのか」、角川書店、平成12年pp.44)。
>元慰安婦の人たちの話というのは、言葉のレベルでは、それは違う、そんなはずはないなどと、いろいろ言われます。ただそんなのあたりまえですよ。僕らだって1週間間前の自分の経験を記憶で言えって言われたら全部不正確になりますよ。それが五十年前ですからね。ただ厳然と動かないのは、むしろ身体的記憶なんですね。まさにそれがリアリティーをあかしだてている。そういうものが、言葉のレベルで考えている人たちがすっかり忘れてしまった時期に戻ってくるということがあると思うのです。・・・・
身体的記憶?ん・・ン・・?「学問とは意味のあくなき追及のもとに明かにされた問題点を真摯に提示するもの」ではないのか?高橋哲哉が「元慰安婦」についてどう思うと勝手だが、まず、いわゆる「従軍慰安婦」なるものの実態は如何なるものだったのか?の検証作業無しで「従軍慰安婦問題」を論ずるのはプロ市民レベルの主張ではないのか?高橋哲哉の主張は戦争の時代を生きた日本人の名誉や、後世を生きる日本人の誇りなど糞食らえといった論調にしか思えない・・・
この「女性国際戦犯法廷」を一面的に扱ったNHK番組の関係者である永田元PD(当時)、長井元デスク(当時)が最近の定期人事で異動することについて、東京大学大学院の醍醐聰教授がNHKに「不当な異動であるから止めること」と、抗議をしている。醍醐聰は、抗議文の中で永田、長井の両名について次のように述べている。
>そもそも、永田氏の証言、長井氏の告発は長い期間にわたる苦渋の末に、番組制作に携わった報道人の良心をよりどころにして行われた公共放送の使命を守るがための訴えです。
http://sdaigo.cocolog-nifty.com/blog/2006/05/post_edea.html
大分時間が経過しているので、記憶も定かではないが、下請け会社が制作した番組の最初の試写でNHKの番組部長は大幅な手直しを指示したはず。それは、試写した番組の内容が事前に提出して承認されたNHK内部の番組提案書の趣旨から大きく逸れていたからだろう・・放送までの時間が足りず、手直しなどでゴタゴタとなったのは記憶に新しい・・・永田、長井らはこの番組でNHKを混乱に陥れた当事者というか、確信犯のうちの二人だと言える・・・この辺の事情は朝日新聞が改めて二人の異動について報じたことからも窺えるのでは・・それを醍醐聰は、一方的に
>永田氏の証言、長井氏の告発は長い期間にわたる苦渋の末に、番組制作に携わった報道人の良心をよりどころにして行われた公共放送の使命を守るがための訴えです。
とホザいている。しかも、「NHK受信料支払い停止運動の会」の代表などと、受信料を人質にとっっての抗議行動だという・・これが日本を代表すると言われている東京大学の教授のやることかと、呆れてしまう・・・公的大学の教授というものは、こと社会問題に関して言うのなら、「意味の、事実のあくなき追及のもとに明らかにした問題点を真摯に提示する」立場にあるのではないのか?何ら「プロ市民」と遜色無し?の行動をしている高橋哲哉、醍醐聰等が税金で養われているのかと思うと????つい、長文になりお許しください。

投稿: 疑問符 | 2006/06/06 23:12

皆さん、こんにちわ。
コメント、遅くなりました。

民主主義というのは、やはりその国の歴史や国民の成熟度によって大きく左右されるということですね。
この国の国民であることを、心から幸せに思います。

>民主主義は妥協、忍耐、寛容が求められる制度だ、これから
彼らも紆余曲折をへて学んでいくしょう。

>確かに、“自国民の欲求と努力”が消え失せている今の中国では民主化はほとんど不可能なのかもしれません。ただ、そうするとこの国の絶望は益々深まっていくばかり・・・ですね。

いずれも、そのとおりだと思います。

疑問符さん。
仰っておられること、まったく同意です。
ただ、このコメント、『ソウル大教授も従軍慰安婦を否定』に対するモノのような気もするのですが?

投稿: 坂 眞 | 2006/06/07 12:49

坂 眞 様
ご指摘の通りで、何故かコメントすべきエントリーを間違えてしまいました。可能であるなら、お手数ですが、コメントを『ソウル大教授も従軍慰安婦を否定』に異動していただければ幸いです。

投稿: 疑問符 | 2006/06/07 13:30

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