今後も主権外交を貫け!
北朝鮮のミサイル発射問題について日本は、14日夜(日本時間15日朝)に開催された国連安全保障理事会(安保理)の非公開協議に、国連憲章7章に言及した「北朝鮮制裁決議案」の修正案を提出した。
今回の修正案は、昨日のエントリーでも指摘したように、原案に含まれていた7章の
第41条(非軍事的措置=経済制裁など)と第42条(軍事的措置)を除外し、第40条のみに限定した案である。
第40条は、「強制措置は義務付けない」ものの、「強制措置」の前段階である「暫定措置に従うよう関係当事者に要請することができる」と規定している。
つまり第40条は、経済制裁を謳った第41条、軍事行動を可能とする第42条の前段階にあたる。
日本の修正案に対して中国は、それでも「拒否権を行使する」と譲らなかった。
7章への言及が第40条に限定されたとしても、「第40条は第41条や第42条などへ移行しうる」という点を拒否権行使の理由にしているのである。
その中国の反発を承知の上で、この7章第40条を明記した修正案を日本が出したのは、「どんな内容であれ、決議を採択すればそれでよし」という無原則な妥協はしない(外務省幹部)とする、日本の世界に対するメッセージなのである。
安倍晋三官房長官は、同日、スティーブン・ハドリー米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)と電話で会談し、「拘束力のある、制裁を含む決議を行う」との考えで一致している。
小泉純一郎首相が中東~ロシア(サミット)に出かけていることもあって、首相官邸に
おけるヘッドクォーターは安倍官房長官であると見て間違いない。
(ところで、安倍官房長官のライバルと目される福田康夫元官房長官は、「安倍氏の
お手並み拝見」とばかりに、冷ややかに見ているという)
結局、北朝鮮に対する安保理決議案は、中国の「拒否権発動」を誘発するより「全会
一致にした方が北朝鮮に対して効果がある」という考えの英・仏両国が、「7章に言及しない折衷案」を提案。中国もこれを受け入れる考えを示し、日・米も英・仏案の受け入れ検討に入った。
そして15日午後(日本時間16日午前)、「北朝鮮制裁決議案」はようやく採決された。
今回の決議には、国連憲章7章を削除する代わりに、「国際平和と安全の維持の下で行動する」「安保理が特別な責任を持って行動する」という文言が盛り込まれた。
つまり、安保理が「国際平和と安全の維持」=「北朝鮮の核放棄やミサイル発射凍結、関連物資・技術の移転及び調達阻止」に「特別な責任を持って行動する」という縛りを
かけたのである。
これが、米国のジョン・ボルトン国連大使が「7章の文言がなくても法的拘束力のある
決議にするやり方はある」と語っていたことになるのではないか。
採決の場には北朝鮮の朴吉淵・国連大使も出席し、採決後に「国連でミサイルのことを話し合うのは不公平だ」「決議を全面的に拒否する」としたうえで、「我々のミサイル
訓練に圧力をかける国があるならば、形を変えて、さらに強い物理的行動を取らざるを得ない」と、相変わらずの恫喝まがいの捨て台詞を吐いた。
今回の決議採択について、「安保理の原則とも言える全会一致を優先したことで、
(日本が)大きな譲歩を余儀なくされた」という報道が一部に見られるが、そうではない。
昨日のエントリーでも書いたように、たとえ7章が盛り込まれなくても、今回の安保理
決議には、①北朝鮮のミサイル発射非難、②北朝鮮の核放棄やミサイル発射凍結、
③関連物資・技術の移転・調達阻止、④北朝鮮の6カ国協議への無条件即時復帰、
⑤昨年9月の6カ国協議共同声明の迅速な実行などが含まれている。
そして、7章削除の代わりに、「国際平和と安全の維持の下で、安保理が特別な責任を持って行動する」という文言が盛り込まれた。
つまり今回の安保理決議は、北朝鮮に拘束をかけただけではない。中国も①北朝鮮が次にミサイル発射などを強行した場合、7章の第41条や第42条を含む制裁決議に反対できなくなり、②北朝鮮を今回の決議に従わせる実質的な義務を負うことになったのである。
昨日のエントリーで書いた、米国のジョン・ボルトン国連大使の「7章の文言がなくても法的拘束力のある決議にするやり方はある」という発言は、このことだったのかもしれない。
中には、「最も望ましいかたちは、中国だけが拒否権を発動して制裁決議を葬るという決着だろう。中国が北朝鮮をあくまで擁護し、国際社会で中・朝が孤立するというイメージを固めることになる」と主張する者もいる。
が、これは完全に間違った考え方だ。政治も外交も「まず現実ありき」という、当たり前の常識を無視している。
中国は6カ国協議の議長国である。中国を孤立させることは、「6カ国協議はもう放棄する」と日・米の側から言うに等しい。また、今でも北朝鮮は、中国と韓国の支援で生き
延びている。その中国の支援を野放しにすることになる。
むしろ今回は、北朝鮮が中国の説得に応じず、それが国連当局者も驚くほどの中国の譲歩につながった。何しろ中国は最初、「プレス声明」を主張していたのだ。それが
日・米、特に日本の強硬姿勢と国際世論に押されて「議長声明」になり、最後は「安保理決議」に応じるまでになったのである。
外交は、武力による戦争ではない。外交の要諦は、「両者が勝者でなければならない」ということだ。その中で、どれだけの実を取るかである。相手を一方的にやっつけても、手に入れた中身に実効性がなければ意味がない。
その点、今回、日本は北朝鮮と中国の両者に、安保理決議による「拘束」をかけることができた。一方の中国は、表向きは国連憲章7章の削除という大きな譲歩を引き出したように見える。が、これは一時しのぎの利益(時間稼ぎ)を得たにすぎない。
また、我が国は最後まで突っ張ったことで、今までの日本と違うということを世界に
(特に中国に)印象付けることができた。見た目は「引き分け」ながらも、日本は「大きな実を取った」と言えるのではないか。
私は、日本をほめてやりたい!
また、安倍官房長官には「よくやった」と言ってやってもよいと思う。
(なお、米国は、イスラエルによるレバノン侵攻など、パレスチナ情勢が緊迫したことにより手が一杯になって、今回は日本を前面に出さざるをえなかったらしい)
-------------------------------------------------------------------
ところで、こういう「勘違い野郎」もいるんだね。
何というか、「大物」ぶりを見せつけたいというか、妬み癖があるというか・・・
私だったら、恥ずかしくてとても口にできない。
↓
民主党の小沢代表は15日、那覇市内で記者団に対し、北朝鮮のミサイル発射に対する国連安全保障理事会の議論について、「米国は、日本には北朝鮮への強硬論を
言わせながら、中国やロシアと何とか着地点を探ろうとしているのではないか。日本は、米国からも本当のところの話は全然、聞かされないまま、議論が進んでいるのではないか」との見方を示した。(2006/07/15 読売新聞)
こういうのを「下衆の勘ぐり」と言う。
私が嫌う「日刊ゲンダイ」や「週刊ポスト」と、まったく同じレベルの発想である。
韓国の盧武鉉政権が米国離れの傾向を強める中、今のブッシュ政権にとっての日本は、欧州における英国と同じ存在なのである。そんなことは、少しでも今の日米関係に理解のある政治家であれば当たり前のことだ。
要は、この際、外交問題まで利用して政府・自民党を貶めようという魂胆なのだろうが、己の政治家としての見識を疑われるだけだ。
かつては、野中広務氏(元自民党幹事長)から「売国奴」呼ばわりされるほどの「親米派」だったのに、今は「親中派」で「北朝鮮擁護派」に転向した???
いくら「政治とは権力闘争である」と言っても、日本国を貶めるような発言をしてはならない。それは「天に唾する」がごとく己に跳ね返ってくる
こういう政治家が野党第一党の代表。民主党云々の前に、一人の国民として情けなくなる。
で、この男の、今回の「北朝鮮ミサイル発射」に対する第一声がこれだ!
↓
北朝鮮への対応について、「(中国訪問中の小沢氏は)制裁は軍事力を使うところまでいってしまう。どのような反作用が起きるのか、心構えが必要だ」と記者団に語った
小沢氏の発言は、日本国内で波紋を呼んだ。経済制裁などに消極的と受け止められた
ためだ。「厳しい制裁が必要だ」とする党の若手議員の間では、「小沢氏は肝心な時に日本を留守にしているために、日本の世論が分かっていない」と不満の声も出た。
(抜粋)
(2006/07/08 讀賣新聞)
そもそも、代表(小沢一郎)、代表代行(菅直人)、幹事長(鳩山由紀夫)のトップ3人が、雁首をそろえて北京詣でをし、日本を留守にするなんて、いくら野党とはいえ危機
管理意識が完全に欠落している。
本来であれば、抗議の意思表明くらいはあって当然じゃないのか???
常識のある人なら、怒りの言葉を発する場面だが、君にとっては「一文の得にもならない」状況に見えたんだろうな。
小沢くんらしいよ(笑)
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ところで最後に、今後の日本の北東アジア外交を大きく左右する自民党総裁選に触れてみる。
今回の安倍官房長官を、「お手並み拝見」とばかりに、冷ややかに見ていると言われた福田康夫元官房長官は自民党総裁選に出馬するのだろうか?
私の見方は70%出馬するである。
その理由は次のとおり。
①アジア外交、特に対中国重視派である自分が、初代官房長官を務めた小泉内閣の下で、日・中の関係が悪化したことに対する自責の念。
②年齢が20歳近く違う安倍氏の言動に、危うさや経験不足を感じていること。
③その安倍氏が、小泉首相以上に、対中国、対韓国外交で原則派(強硬派)であること。
最近の福田氏は、この5月の講演で小泉外交に対して「(日中関係は)感情的な対立になってしまった。これは最低ですよ、こういう状況は」と述べている。
小泉批判を慎重に避けてきて福田氏にしては、めずらしく感情をむき出しにしている。
普段は「最低」などという言葉を公衆の面前で使うような人物ではない。
小泉外交に対して、よほど頭にきているということだ。
「福田氏は、官房長官だった自分には、小泉首相の下でうまくいかなくなった日中外交を何とかする責任がある」「黙っていたら、今のままでいいと認めたことになってしまう」という強い思いがある。(福田氏を知る政界関係者)
また、福田氏は、年明け以降、韓国、中東、米国、インドネシアなどを次々と訪問、外国要人と会談を重ね、「日・中の政治緊張は今や国際社会の懸念を招いている、という
心証を深めた」という。
そして、安倍氏に対しては「安倍が首相になり、対中外交を強硬姿勢でやったら政権は持たない。軌道修正しないなら、来年の通常国会は民主党の攻撃で立ち往生し、
(来年夏の)参院選も敗北だ」と語っている。
つまり、極めて常識人なのだ。
今、目の前にある現状からしか近未来が予測できない。安倍氏が首相になったら対中関係がどうなるか、それを複眼的に考察できない。
これは、政治家に聞いたのかメディアで耳にしたのかは覚えていないが、サラリーマン時代の福田氏の同僚が、福田氏を指して「我々と同じ普通の人ですよ」「感覚はサラリーマンでしょう」「変人・小泉とは異質の人です」と語ったのを聞いたことがある。つまり、本来は政治家になるべき人ではなかったのだ。
ここで、ちょっと福田氏の経歴を見てみよう
福田氏は今日でちょうど70歳(古希)。
早稲田大学卒業後、1959年 から1976年まで17年間丸善石油(現・コスモ石油)に
勤務。課長にまで昇進。
1976年からは父・福田赳夫の秘書を務め、1990年、引退した父の跡を継いで衆院議員になる。
小泉内閣で官房長官になるまで、閣僚経験なし。まったくの無名。
なるほど、政治家生活よりもサラリーマン生活の方が長い。これなら、元同僚が「我々と同じ普通の人ですよ」「感覚はサラリーマンでしょう」「変人・小泉とは異質の人です」と語ったのもうなづける。
見た感じも言動も、いかにもそつがないサラリーマンといった感じがする。
確かに、政治家には庶民の目線が必要である。そういう価値観を持った政治家は、むしろ貴重である。が、「庶民感覚をもった政治家」と「庶民」は違う。ましてや自民党の総裁は、わが国の総理大臣である。
おそらく、福田氏は権力闘争の経験がない。父親(赳夫)を傍から見ていたであろうが、自らが渦中の人になったことはない。つまり素人なのである。
そういう人物では一国の総理はとても務まらない。
断言する!
福田氏は外交が得意だそうだ。これは安倍氏も同様だ。今回の北朝鮮に対する一連の対応は、安倍氏の真骨頂だろう。少なくとも、今回は合格点である。
が、福田氏は手法が安倍氏とはまったく違う。リスクを負わない。それが基本的スタンスである。
安倍氏が、今までの外務省を、「事なかれ主義に陥って、自国の国益を主張する姿勢を欠いてきた」と批判するのに対し、福田氏は「戦後の外務省の国際協調路線」を評価している。
それが、如実に出たのが、官房長官在任中の、台湾の李登輝前総統の来日問題
(森内閣)と帰国した拉致被害者の北朝鮮送還問題(小泉内閣)である。
福田氏は2001年、外務大臣の河野洋平氏と組んで、李登輝氏のビザ発給に反対し、
病気治療が目的であるという主張を退けて来日を拒んだ。何の法的根拠もなく、ただ
中国(中共)におもねっただけである。
また、小泉内閣においては、2002年10月に、拉致被害者5人が帰国したとき、北朝鮮との約束だからと、何と5人を北朝鮮に送り返そうとした。
それに猛然と反発したのが、当時、官房副長官であった安倍氏である。安倍氏は小泉首相と掛け合い、メディアも動員して、福田氏の愚かとしか言いようがない行為を阻止した。
もし、安倍氏がいなければ、今ごろ5人は北朝鮮にいると思う。
これは「人道に反する罪」である。
この時から、二人の間には深い溝ができたという。が、当たり前だ!!!
今の福田・安倍の関係を如実に示す福田氏の発言がある。
昨年秋の内閣改造で安倍氏が官房長官として初入閣したあとで、福田氏は周辺にこう漏らした。
「彼(安倍)もよく考えなきゃいけない。総理と官房長官が(靖国問題や対中外交で)
同じことを言っていたらどうしようもない」
まさに、「安倍には国政を任せられない」と言っているのだ。
福田氏が、迷っているのは、安倍氏と同じ森派に所属しながら、他派閥から「反小泉派」の象徴として、安倍氏の対抗馬に担ぎ上げられることだという。
が、私に言わせれば、笑わせるな!!!と言いたい。
やっと故郷の土を踏んだ拉致被害者を「北朝鮮との約束だから」と送り返そうとしたヤツなんか首相にできるか!
憲法改正だって、「周辺国の理解が必要」と言ってはばからない。自国の憲法を考えるのに、なぜ周りの国にお伺いを立てなければならないのか???
できれば、政治家を辞めてもらいたいね、福田くん!!!
今回、国連安保理で頑張ったからといって安心できない。
もし、福田氏が官房長官だったら、おそらく「議長声明」で手打ちである。前回は「プレス声明」だったから一歩前進であると・・・
こんな人物を、総理総裁に担ごうとしている有象無象の輩が掃いて捨てるほどいる。
我々国民は、もっと政治家を見る眼のレベルを上げなければならない!
参照1:折衷案への賛成、米中の動向見極めつつ検討
(2006年7月15日 読売新聞)
参照2:英仏が折衷案、中国「支持できる」…日米受け入れ検討
(2006年7月15日 読売新聞)
参照3:7章言及の部分は削除 対北朝鮮決議案を採択
(2006/07/16 11:55 ANNニュース)
参照4:国連憲章第7章を削除した決議案を全会一致で採択
(2006/07/16 06:21 FNN NEWS)
参照5:北朝鮮決議採択、全会一致優先し譲歩
(2006/07/16 12:10 TBS News i )
参照6:「ポスト小泉」への道(5)“靖国選挙”福田氏の困惑
(2006年7月15日 讀賣新聞)
【特記】
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コメント
ロシアを取り込んで中国を孤立させられなかったことが残念ですが、それでも今回日本外交は良くやったと思います。小泉首相とブッシュ大統領が共に外国滞在中でしたが、最後まで日米の連携は揺るがなかったですね。
小沢一郎という人には前から胡散臭さを感じていましたが、今回の一連の発言で全く愛想がつきました。この人、いかにも強そうなポーズで、実際は中国・北朝鮮に対して遠慮がちのことしか言えませんね。民主党の代表としては、前原さんだけがまあましだったように思います。
投稿: masa | 2006/07/16 18:29
坂さま
初めて寄稿させていただきます。
>>最も望ましいかたちは、中国だけが拒否権を発動して制裁決議を葬るという決着だろう。
多くのブログでこのような発言が目立ちますよね。まるでテレビゲームのように。私もこれは間違いだと思います。無責任です。中国を葬った後に訪れるであろう日中冷戦の時代に対する言及が皆無といっていいほどです。
中国を葬るといわれる方々は、来る戦争のために戦地へ赴く覚悟があるのかと問いたい。敵の額に銃口を当て引き金をひく覚悟があるのかと。また国のために死する覚悟があるのかと。残念ながら私はノーです。
去年、全国の自衛隊の駐屯地をまわる機会がありました。確かに西方は朝鮮半島が近いこともあり、臨戦体制を敷いていました。しかし、他の部隊は疑問が残ることも多々見受けられました。まだ、日本が軍事に走ることは時期早尚と思います。
投稿: a-9 | 2006/07/16 18:29
今回の国連外交において日本が一定の成果を上げることが出来たのは安倍・麻生の原則を貫く外交方針によるものが大であると思います。
安倍さんは次期総理大臣として日本の国益を守るために米国と緊密な連携を保ちながら外交が出来ることを十分に示すことが出来たと思います。
逆に民主党の小沢代表は自民党党との対立軸に固執するあまり、日本の国益を守ることより政府の足を引っ張ることに専念するという愚かさを露呈したように思いますね。
投稿: yuki | 2006/07/16 18:47
こんばんは。
私はここのブログを拝見するまでは、中国を孤立化させて決議に
拒否権を発動させる方が最善ではないかと思っていました。
ですが、こちらで冷静な文を読むうちに、それよりも実を取る
ことの方が遥かに重要であると気づきました。
管理人さんのおっしゃるように、相手を追い詰めてその先を考え
ないのでは、意味がないですよね。単なる子供の喧嘩と同じです。
北朝鮮はすぐに決議を拒否したので、これからまた日米VS中露
の駆け引きが始まりますね。日英同盟を結んだ頃の日本外交を
歴史書で羨ましく思うしかなかったのですが、ようやく自分たち
の時代で本物の外交というものを見られたような気がします。
投稿: 功成 | 2006/07/16 19:57
往々にして見られることですが、「主権」という言葉の使い方を間違えていますよ。
よく「主権国家なのだから、とやかく言われる筋合いはない」という人がいますが、それと同じレベルの勘違いです。
↑
こういう、自らの見解を明らかにせずに、一方的に「書き逃げ」する輩、許せませんね。
バカの見本として、さらして置きます。
【主権】
①国家の統治権。他国の意思に左右されず、自らの意思で国民および領土を統治する権利。領土・国民とともに国家の三要素をなす。
②国家の意思や政治のあり方を最終的に決定する権利。
(大辞林)
①国民および領土を統治する国家の権力。統治権。
②国家が他国からの干渉を受けずに独自の意思決定を行う権利。国家主権。
③国家の政治を最終的に決定する権利。
(大辞泉)
このエントリーの【主権】とは、
(大辞林)の①国家の統治権。他国の意思に左右されず、自らの意思で国民および領土を統治する権利。領土・国民とともに国家の三要素をなす。
(大辞泉)の②国家が他国からの干渉を受けずに独自の意思決定を行う権利。国家主権。
の意味です。
【主権外交】とは、他国の意思に左右されず、他国からの干渉を受けずに、自らの意思と独自の意思決定で行う外交のことです。
この「G2」という輩は、レベルが低いのか、思い込みが激しいのか、それとも単なる「嫌がらせ」なのかは解りませんが、こういうカキコは、今後は削除対象にします。
ここは「落書板」ではない!!!
坂 眞
投稿: G2 | 2006/07/16 22:03
次の展開に向けて、日本は軍備と情報戦の準備に掛からなければ成りません。
その為には、国内法と政治体制がバックグラウンドに無ければ不可能、それが出来なかったら滅亡への道です。
「我々が次の総理に誰を選び、どれだけの支持を与えるか」
眼前にはこれ、すなわち主権者の投票に掛かってきます。
有権者に反日外国人を加える動きは、売国奴か外国スパイの仕業です。
総連、在日オカルト宗教、所謂リベラル派政党、日本人の振りをしたマスコミには破防法を適用し、監視、悪質ならば解体する必要が有ります。
投稿: MultiSync | 2006/07/16 22:12
経歴を知るにつけ、やはり福田氏は総理の器ではないようですね。彼が総理になると、従来の事なかれ主義的外交に逆戻りしそうです。絶対に福田氏を総理にしてはならないと思います。
民主党は一体何をやっているんだか。次の参議院選挙で惨敗するまで、自分たちのやっていることが、どれほど国民の意思から遊離した事をやっているのか気づかないのでしょうか。ここまでいくと、もうあきれ返って言葉も出ません。
投稿: プライム | 2006/07/16 22:21
こんばんわ!福田さんと小沢さんに対する評価が余りに面白いので吹き出してしまいました。
ところでもうご存知かと思いますが、先日くっくりさんのブログでこんな映像を見つけました。
ムーブ!重村教授 衝撃暴露「売国外交」とミスターXの正体
http://www.youtube.com/watch?v=_00g1qJojNY
早速拝見しましたが福田さんと田中均氏との関係にビックリ!です。興味のあるかたは是非ご覧くださいね。
投稿: おれんじ | 2006/07/16 22:24
北朝鮮が45分で全面拒否を表明しましたが、これは世界記録だそうです(ボルトン国連大使談)
親分(中国)がせっかくゴリ押しで7章削ったのに、子分(北朝鮮)があっさり拒否したことで、親分の面目は丸つぶれですね。
中華思想では、これをどのように評価するのでしょうか?
そういった意味でも、今回の国連決議は非常に意味のあったことだと思います。
投稿: takayuu | 2006/07/16 23:01
管理人様 いつも楽しみにしています。
今回の決議の評価に関して、坂様に同意!です。
強いメッセージを出し続け、
最後にちょっと妥協してみせた感じですが、
多分、ほぼ思い通りにいった…といったところなんでしょうね。
ただ、麻生さんや大島さんにも良くやったって言ってあげてほしいなぁ…と。
投稿: DD | 2006/07/17 03:36
坂さん
いつも中身の濃い記事をありがとうございます。
今回の政府の対応、私はほぼ満点だと思います。合意直後、マスコミ(テレビ)は軒並み、安保理の決議は7条削除で「骨抜き」と伝えてました。改めて日本のジャーナリストのレベルの低さを感じさせられました。政治を三流と吠えてますが、三流なのは日本のマスコミでしょう。小泉就任以後、日本の政治はこのところかなり改善してます。(一流半くらい?)
安倍・麻生ラインは7条堅持を最後まで公言してたわけですが、相手の有る交渉で当初提示の条件でまとまるわけがないでしょう。日米ともある程度の譲歩は折込ずみだったはず。だからと言ってマスコミに本音を話すバカがどこにいますか。(中国だって北朝鮮だって日本のマスコミモニターしてるんですよ!)その辺の機微もわからず日本が譲歩を覚悟してるような売国記事を書きつづけたり、「中国の圧力に屈した」などと勘違い記事を垂れ流すのが日本のマスコミです。あまりのレベルの低さにこちらが恥ずかしい。
サンプロで財部(?)氏が今回の騒動で日米同盟の空洞化が明らかになったみたいなことを訴えてました。ゼーリックと日本の駐米大使が会ってないことを鬼の首でもとったように繰り返し述べてましたね。これなど「木を見て森を見ず」の典型でしょう。小泉・ブッシュ、安倍・ハドリー、麻生・ライス、大島・ボルトンの連携は見事でしたよ。空洞化してるのは米韓同盟でしょ。
万が一北が暴発して国内で被害が出るようなことがあれば、マスコミは自民党内の媚中派、民主党左派と一緒になって小泉総理の特ア外交の失敗を責めることでしょう。そういう危険を承知の上で、私は今回の対応は正しいと思います。以前のように軟弱外交を続けたら3~5年後に核弾頭をぶち込まれるかもしれないんですから。
小泉退陣後は安倍・麻生・中川(鮭)で日本を守って欲しいと切に願います。
興奮のあまり、つい長くなりました(笑)。失礼しました。
投稿: TS | 2006/07/17 06:59
普通の人、庶民、サラリーマン感覚の福田さん?
普通の人は、拉致被害者を北に送り返そうとは絶対に思いません。
普通の人は、中国に土下座外交をしたくありません。
普通の人は、もうバランスを取るだけの人は、いらないと思う。
投稿: ねねこ | 2006/07/17 08:16
今回の国連決議は大成功だったとわたしも思います。 久々に胸がすっきりしました。ただし決議は単なる手段なので日本政府には本来の目的の達成(とくに拉致された日本人の奪還)のために頑張ってもらいたいです。
投稿: ころ | 2006/07/17 08:20
民主党、かつての社会党と瓜二つの「売国」と「反対」が仕事の永久野党へどんどん堕ちて行きます。前原さんが代表になった時は、これは期待できると思ったのですが、下らないメール騒ぎでたちまち引き摺り下ろされてしまいました。小沢氏と飛鳥田氏や石橋氏がダブって見えます。
前原さん、民主党内の同志を連れて自民党に移られては如何でしょう?自民党内の中国朝貢勢力よりよほど「使える」人材と思います。
投稿: おやじ | 2006/07/17 09:16
拒否権なんてなくても、安保理に席さえあれば、かなり戦えることが明らかになりましたね。むしろ、拒否権のある中国の方が動きづらいように見えた。自分の主張を通しつつの全会一致、外交の妙味ですね。
投稿: mikage | 2006/07/17 10:07
小泉外交?立派で有ったと思います。中国もロシヤも拒否権を発動出来ず、且北朝鮮を自国の思うように扱えると世界にも示す事を出来ない方向に日本が引っ張れた、当然アメリカの協力は有ったにせよ国際関係を維持するための同盟は「国益」を保つ為にも必要な事、日英同盟破棄の結末を見れば之も歴史。
安倍、麻生氏共に首相の器量は有ると思いました。それに比べて福田氏、小沢氏はもう過去の人と呼ぶべきでは無いでしょうか?
それにしても福田氏が安倍氏の二分の一、麻生氏が5%、民主党が支持率を20%迄上げている、選挙は怖いですね、一票の中身など分からないのですから、軽い総裁を担ぎ上げ村山政権を作り出した残滓が民主党の党首と云う事も日本国民はキモに命じて置いて欲しいものです。
投稿: 猪 | 2006/07/17 10:13
私の個人的な印象にすぎないかもしれませんが、15日に採決された北朝鮮制裁決議案についてのマスコミ報道がいかにも少なかったように思います。あれだけ北朝鮮のミサイル発射で大騒ぎした割に、日本外交の成果であるこの決議についての報道が“ジダンの頭突き”問題より低い扱いになるというのはどういう事なんでしょう。
日本のマスコミはどっかの国の工作員に乗っ取られている!
なんて何の根拠もなしには言えませんが、彼らにとって日本の外交が成果を上げたという話は、大々的に報道する価値がないんでしょうかね。何か嫌な感じです。
北朝鮮は全面拒否とのことですが、それは自分で自分の墓穴を更に深く堀ってくれるだけに過ぎず、それを中共が援護するというのもいい構図です。所詮どちらも独裁国家です。他人に迷惑をかけずに思う存分勝手に滅びてください。
投稿: duzhe | 2006/07/17 11:29
今回、日本はよくやったなと思います。以前の日本では考えられないくらい対応が早かったし、強固な姿勢を貫けた。安倍ー麻生コンピならではの対応。
制裁決議で中国に拒否権を発動させ孤立させるという意見も耳にしましたが、これだと、一時的に中国に非難は集まるでしょうけど、結局時間が経ち情勢が変われば、中国に対する非難なんて何の役にも立たなかったと思います。そういう意味でも、多少拘束力のある安保理決議が採択できたのは良かったと思います。
あくまで国益に沿って主張すべき時は主張し行動する。この路線は変えてはならないと思います。
投稿: なつなつ | 2006/07/17 11:37
某北日本新聞の共同通信のコラムで、北朝鮮の国連決議を巡って中国の外交が際立っていて、日本はアメリカを通してのみでしか他の安保理国と交渉ができなかったといった内容を載せていましたが、
中国の外交・・・何かしましたっけ?
中ロ修正案を日本がかなりすんなりと受け入れたことに対しもうちょっとゴネるのもいいかなと思っていましたが、
北朝鮮が速攻拒否を打ち出したことで、全会一致の決議案の意味が出てくるような気もしますので、今は納得しています。
投稿: よし | 2006/07/17 11:50
>我々国民は、もっと政治家を見る眼のレベルを上げなければならない!
敗戦後、吉田茂の右腕として、GHQと互角にわたり合った唯一の日本人といわれ、憲法制定に深く関与する等、戦後日本の立て直しにおいて大きな役割を果たした白州次郎・・・晩年の白洲次郎が政治家として最も評価していたのは宮澤喜一であったが、夫人の白洲正子は、後に、「白洲も人を観る目がなかったのね」と評したと言われている。終始「原則」を重視したあの白州次郎にしてこれかと考えさせられる逸話である。確かに、「我々国民は、もっと政治家を見る眼のレベルを上げなければならない!」と思う・・・特定の政治家を評価する視点のひとつは、①日本というそれなりの大国の国勢に乗っかってもっともらしげな言動で政治屋家業に勤しんでいるのか?②国家のあるべき姿に対する明確な政治理念のもとに先導的に国政に携わっているのか?で、括れるのではないかと思う。特定の政治家が①、②のいずれに属するかを見分けるひとつの指針は、事の処理にあたり「ぶれるか、ぶれないか」の違いに端的に表れると思う・・・今般の国連安保理の決議案採択に当たっての日本政府の対応は全くぶれることが無かったと思う・・・それに対し、民主党の小沢代表の言動は、「何だこりゃ?」のレベルでお粗末さもここに極まるものであったと思う・・・まさに「我々国民は、もっと政治家を見る眼のレベルを上げなければならない!」を実感させられる健全野党不在の実態だと思う。
投稿: 疑問符 | 2006/07/17 12:39
福田.vs.安倍は、そのまま古い世代の日本の政治.vs.新しい時代の日本の政治、である。今回の総裁選は、新旧政治の交代が決定的になる瞬間である(実際は小泉によって旧世代は終わっているのであるが、旧世代がそれを認めて白旗を揚げるには、もう一敗地まみれるしかない)。
こういった歴史的転換点にあって、民主党は蚊帳の外であり、今回の安保理騒動における韓国政府を連想させる。民主党も韓国も、いかに指導者の首を挿げ替えようとも、新しい時代に突入しようとする地球から不要のレッテルを貼られているのだ。後世の歴史家が検討しようとさえしないだろうほどの、泡沫な存在に成り果ててしまっている。こういった愚者の役は歴史が進んでいく上で必須の存在であり、愚者が愚者であることを我々は責められない。愚者は愚者なりに、果たさねばならないピエロの役割があるのだ。ピエロの中の人々は悲劇だが....
投稿: Colt and Filly | 2006/07/17 14:51
福田康夫氏、早稲田大学卒、70歳。
卒後17年間民間企業社員、課長まで昇進。
1990年より衆議院議員。
「戦後の外務省の国際協調路線」を評価し、
2001年、病気治療目的の李登輝氏の来日に反対。
2002年10月拉致被害者5人を北鮮に送り返そうと画策。
中・朝配慮の余り「人道に反する罪」を平気で犯す。
日中関係の現状についての理解は、今年5月、
「感情的な対立になってしまった」と
正確には自由民主政治と共産独裁政治との対立である。
しかも「これは最低ですよ」と
政治を感情で捉え表現している。
これは父親と同じだ。父福田もりお前総理は
日本赤軍の日航機乗っ取り事件に対し
「日本人捕虜」を救出するために
犯人の指示通り、罪人6人を釈放し600万ドルを渡した。
そして世界の笑いものになった。
また独逸シュミット首相に
「ソ連のSS20配備についてどう思うか」と聞かれ、
「SS20とは何か」と聞き返し、絶句された。
これではサラリーマン感覚を持つ、普通の人である。
世界に対する認識も無ければ
日本の果たすべき役割も自覚していない。
つまり自らリスクを負わない人物である。
両方ともに首相として失格なのは言うまでもない。
投稿: docdoc | 2006/07/17 15:05
皆さん、こんばんわ。
コメント、ありがとうございます。
私も、今回の日本は「よくやった」と高く評価しています。
皆さんのご理解も、そのとおりだと思います。
>ただ、麻生さんや大島さんにも良くやったって言ってあげてほしいなぁ…と。
おっしゃるとおり。
あと、額賀防衛庁長官も「キラリ」と光る発言をしていましたね。
安倍支持なもんで書き漏らしました(笑)
実際は高く評価しています。
今日の夕方のメディア、けっこう肯定的な評価が目立ちましたね。
まあ、メディアは風見鶏ですから、割り引いて見ないといけませんが…
投稿: 坂 眞 | 2006/07/17 20:31
間違いました訂正します。
これは父親と同じだ。父福田赳夫前総理は
日本赤軍の日航機乗っ取り事件に対し
「日本人人質」を救出するために
犯人の指示通り、罪人6人を釈放し600万ドルを渡した。
そして世界の笑いものになった。
投稿: docdoc | 2006/07/18 08:08