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2006/07/09

またアホぶりをさらした森前首相

私は、先日のエントリーでこう書いた。
このブログでは政治家を厳しく批判することはあるが、「無能」呼ばわりするのは韓国の盧武鉉くんだけであると。
しかし、実はもう一人、そう呼ばざるをえない政治家がいるのである。もちろん、他人を「無能」呼ばわりするのはよいことではない。まず、私の人間性が疑われる。
が、それでも、そう表現する以外にない政治家もいるのだ。

その政治家の名前は森喜朗 。
そう、我が国の前総理大臣である。
自分の国の前総理大臣を「無能」呼ばわりするのは、「天に唾する」ようなもので、自分自身が情けなくなる。が、それを承知で今日は書く。

森氏は、昭和12年(1937年)7月14日、石川県能美郡根上町(現・能美市)の生まれ。もうすぐ69歳になる。
この方、まず驚かされるのが、人生の節目となるべき関門を、ほとんど裏から通り抜けているのである。

大学は、ラグビー部のスポーツ推薦を受け早稲田大学第二商学部(夜間部)に無試験で入学。しかし、入学してわずか4ヶ月後には胃カタルを患い退部。
大学卒業後は、水野成夫氏(元産経新聞社長)の紹介で産経新聞社に事実上無試験(コネ)で入社。
これらのことを、「自伝で自慢げに書いている」のだから、その無神経ぶりを疑う(私は、このことを当時のラジオ番組で聴いた)。

政治家を志していた森氏は、産経新聞を退社後、自民党の今松治郎衆院議員の秘書を務め、1969年に今松氏の地盤とカバン(カネ)を引き継いで衆議院選挙で初当選を
果たした。
そして、2000年(平成12年)には、何と総理大臣に就任。
これも、当時の自民党の五人組(森喜朗本人、青木幹雄、村上正邦、野中広務、亀井静香)が赤坂プリンスホテルの一室で談合して決めた。

五人組の1人である村上正邦・元自民党参議員会長は、今年5月(だったと思う)の
「週刊新潮」誌上で、「自民党両院議員総会にかけて総裁を選出したので、密室で
決めたたわけではない」と反論している。
が、森派、小渕派、亀井派の(圧倒的過半数を占める)三大派閥の領袖が集まって
総裁候補を(しかも候補者も同席して)一人に絞れば、「両院議員総会」なんて単なる
「儀式」に過ぎない。

小渕恵三首相(当時)が、突然に回復不能な病に倒れた結果だったとはいえ、この方は、自民党総裁の椅子も無試験(総裁選挙なし)で掌中にしたのである。
選ばれた理由は、当時の最大派閥で、自民党の実権を握っていた小渕派(経世会)の「総理・総裁基準」に、森氏がもっとも近かったからである。
「基準」とは、「総理は軽くてパーがいい」というものだ(これを最初に言ったのは、海部俊樹氏を総理・総裁にした当時の小沢一郎幹事長=現・民主党代表)。

「サメの脳みそ、ノミの心臓」と、首相番記者たちから揶揄されていた(これは有名な話)ほどであるから、その無能力ぶりと小心者であることがよく解る。

うまくイメージできない方は、昨年夏の総選挙前に起きた、「乾びたチーズと缶ビール
事件」を思い起こしてほしい。
解散を思いとどまるよう小泉首相を訪ね、拒絶された後に、ビールの空き缶を握りつぶしながらTVカメラの前で嘆いていたあの姿を!
あの映像を見て、森氏の無能ぶりを伝え聞いていた私でさえ、「こんなヤツが我が国の総理大臣だったのか!」とあきれ返ったものだ。
おそらく、ほとんどの方が、私と同じ印象を持たれたのではないか。

この森氏、実は小泉純一郎首相と仲が悪い。一時は、お互いにまったく行き来がなかったそうだ。
理由?
政治家として先輩であり、小泉首相の出身派閥(森派)の領袖であり、かつ前総理大臣でもある森氏の進言(?)に、首相がまったく耳を貸さないからである。

で、その「ノミの心臓」の持ち主である森氏も、さすがに小泉首相に対してキレたらしい。

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自民党の森前首相は7日、名古屋市で開かれた同党衆院議員のパーティーであいさつし、北朝鮮の弾道ミサイル発射後の各国の対応について、「中国、ロシア、韓国が協力して、北朝鮮に『こうしなければ』という空気が出て来ない。日本の外交とは何だったのか」と小泉首相のこれまでの外交姿勢を批判した。

さらに、「ブッシュ(米大統領)さんとプレスリーの所に行くのもいいが、胡錦濤(中国
国家主席)や盧武鉉(韓国大統領)にすぐ電話をかけたりしなければ、日本はアジアの大国と言えない」と指摘した。

森前首相、ミサイル発射後の「小泉外交」を批判
(2006年7月8日 読売新聞)

この森氏の発言で、まず狂っているのは、今回の「北朝鮮ミサイル発射事件」で、「我が国の首相の方から胡錦濤主席や盧武鉉大統領に電話をかけるべきである」という前提に立って発言しているということだ。
今回の件で、もっとも衝撃を受けたのは韓国のはずである。国家の基本政策である
「太陽政策」を真正面から否定されたのだから。
したがって常識的には、盧武鉉が「米国や日本や中国に善後策の相談を持ちかける」のが普通である。

スカッド(射程300~500キロ)は韓国、ノドン(射程1300キロ)は日本、テポドン(射程3500~6000キロ)は米国を標的にしている。
そして今回は、スカッド3発、ノドン3発、テポドン1発の計7発が発射されたと見られて
いる。このうち失敗したのはテポドン2号だけで、スカッドやノドンは飛距離、着地点ともほぼ狙いどおりに成功した。

つまり、主として韓国を標的に開発されたスカッドも発射されているのだ。盧武鉉政権が危機感を抱かない方がおかしい。
にもかかわらず、李鍾ソク統一相は「対話を通じて解決しようと言っているのに、対話をしないと言うのはいかがなものか」などと、国会でノー天気な答弁をしている。
これでは、電話をかけたくても、まともに取り合ってくれそうな関係国の首脳が、盧武鉉くんにはいない(笑)

森氏の発言で次におかしいのは、「近隣の関係国首脳に電話をかけてこそ大国である」とも受け取れる主張である。
であれば、日ごろ大国づらをし、北朝鮮の後見人を自認している中国の首脳の方から電話をかけてくるべきではないのか?
アジア唯一の安保理常任理事国であり、東アジアの大国を自負する中国こそ、極東で起きた「危機的状態」のイニシアチブを取るべきではないのか?
森氏の言い分に従えば、我が国の首相に電話をかけてこない胡錦濤率いる中国は、「大国でも何でもない」ということなのだろう。

森氏は、小泉首相が靖国に参拝していなければ、中国は、我が国の国連安保理常任理事国入りに反対しなかったのではないか。
あるいは、今回、我が国が米・英・仏などと共同提案した「対北朝鮮制裁決議案」に
賛同するのではないか、と本気で思っているのかもしれない。
が、そこが、頭の血のめぐりが悪い政治家故の「大きな勘違い」なのである。

胡錦濤と盧武鉉と小泉純一郎が、あるいは三国の政府が、お互いに連絡を取り合わない(水面下では分らないが)のは、北朝鮮に対する政治的立場と利害関係が、三者ともあまりにも違い過ぎるからだ。
小泉首相が靖国参拝を自粛し、中国に「恭順の意」を表したからといって、そして電話をかけて懇願したからといって、あの中共(中国)が安保理の「対北朝鮮制裁決議案」に賛成するわけがない。
中国は、北朝鮮の「体制崩壊」を望んでいないし、経済的には、既に傘下に収めている。余計なことはやってほしくないのである。

ところで、以上で森氏という政治家は、外交や、近隣諸国に対する認識において、ほとんどと言ってよいくらい「見識を持ち合わせていない」ということが解ったと思う。
が、この森氏、頭は「サメの脳みそ」しか持ち合わせていなくても、寝業や駆け引きは、長年にわたる権力闘争で鍛えられてきたので、多少の政治的パフォーマンスやプロパガンダを放つことはできるのである。

今回の発言の裏に隠されている本音は、ずばり「福田康夫擁立」に舵を切ったという
ことではないか。

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森氏は今まで、安倍晋三官房長官の自民党総裁選への出馬に反対してきた。

一つは「安倍温存論」。
つまり来年の参議院選挙は負ける公算が高い。なぜなら、今回改選になるのは「小泉ブーム」で当選した議員が多い。が、もう「ブーム」はない。また、昨年の衆議院選挙での自民党大勝に対する反動も出る。
だから負ける=安倍退陣につながる=超短命内閣で終わる、という論法である。

実はこれ、とんでもない暴論である。国民を無視して、「派利派略で自民党総裁=総理大臣を考えている」と公言しているようなものだ。そこには、政治家は「選良」であると
いう意識など微塵もない。
また、これは、「別の人物であれば『短命』でもかまわない」と言っているに等しい。こんな失礼な話はない。

森氏の本音は「福田擁立」である。
理由は色々ある。

まず、森派から複数の候補を出して派を分裂させたくない。だから、派内候補一本化を主張した。

次が、古き良き自民党に帰りたい=①派閥中心・年功序列の人事&②「内閣主導」ではなく「党主導」の政治&③地方重視の公共事業の復活。

そして3番目が中・韓との「関係改善」である。
が、森氏は、社会政策や経済政策に疎いだけではなく、外交や安全保障についても
それほど知識はなく理念もない。
中・韓との「関係改善」は、せいぜい「近隣諸国との間に波風を立てても得はない」と
いうレベルの発想である。

最後に「世代交代の阻止」。これが、もっとも大きな理由ではないか。

安倍晋三は51歳、福田康夫は、もうすぐ70歳。
福田氏が首相になれば、森氏を始めとするベテラン勢が政治の主導権を握れる。しかし、安倍氏がなれば一気に世代交代が進む可能性が高い。
ベテランといっても、与謝野馨氏レベルの「知的・政治的」レベルの高い政治家であれば、まだ出番はあるだろう。
が、寝業・駆け引き・妥協を得意として成り上がってきた政治家、例えば山崎拓氏や
二階俊博氏、あるいは古賀誠氏のような連中は「一丁あがり」にされてしまう。
もちろん、森氏もその中に入る。

そういう事態になることが、この連中はもっとも怖いのである。

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実は先月の26日、次期総裁候補を持たない自民党の派閥の領袖たちが都内のホテルで会合を開いた。
出席者は、津島派会長の津島雄二元厚相、丹羽・古賀派代表の丹羽雄哉元厚相、
伊吹派会長の伊吹文明元労相、高村派会長の高村正彦元外相及び山崎派事務総長の保岡興治元法相の5人である。

話の中心は、もちろん9月の総裁選。
会合では、「来年の参院選は大変厳しい。誰が総裁になっても全員野球ができる体制をつくらなければならない」(津島氏)として、挙党体制の構築が必要との認識で一致したという。

このニュースは、讀賣新聞では小さな扱いだったが、すごく重要な意味合いを含んでいる。
キーワードは、「全員野球」、「挙党体制」の二つである。
この二つの言葉に、「小泉政治の否定」という強い意思が込められている(保岡興治氏は違うかも)。

「全員野球」、「挙党体制」を「永田町」的に翻訳すると、派閥均衡、年功序列(当選回数優先)ということになる。

ご存知の方も多いと思うが、小泉内閣発足までは、閣僚(大臣)は「各派閥の領袖の
推薦」に基づいて行われていた。
「推薦基準」は、まず当選回数。5~6回が適齢期だった。(ちなみに政務次官は3~4回。各省庁では「盲腸のようなもの」と呼ばれていた)

首相は、各派閥から上がってきた推薦リストを眺めながら、派閥の員数(勢力)によってまず数の割り当てを決める。そして次に、経歴を見て担当ポストに誰を当てはめるかを考えた。
これなら、誰からも不満は出ない。当選回数さえ重ねれば必ず大臣になれる。例え
小派閥に属していても、所属議員の数によって割り当数が決まるから不平等にはならない。
小派閥の悲哀は、「総裁派閥としての恩恵」に与れないことくらいである。

これなら、確かに組織はまとまる。派閥の領袖も威厳が保てる。が、順番待ちが増え
過ぎるのを防ぐために、在任期間は長くて1年半、わずか半年という大臣もザラだった。
だから国会答弁は、官僚が書いたペーパーの棒読み。時には「滞貨一掃内閣」と呼ばれるものもあった。

私は、数日前のエントリーで、小泉内閣発足までは、各省庁の事務次官会議がすべてを決め、閣議はその「追認機関」に過ぎなかった、と書いた。
が、「半年や1年で各省庁を去っていく大臣に、責任ある判断を任せるわけには行かない」、官僚がそう考えるのは当たり前であるとも言える。

もう一つ、「全員野球」、「挙党体制」には「族議員復活」の意味も込められている。つまり、官邸主導ではなく、官僚と結びついた「族議員」が政策を決める。

小泉内閣の特徴は、「官邸主導」、「族議員の排除」である。
これも、行政(予算)から利権を得ることができなくなった議員たちにとって、大きな不満になっていた。
したがって次期政権では、政府ではなく、自民党の各部会が政策を検討し、それを政務調査会(政調会)を通して内閣に上げる。もちろん、そこでは、各省庁との事前の根回しは完了している。
「全員野球」、「挙党体制」のもう一方の「輪」は、これなのである。

「派閥均衡、年功序列人事」と「族議員の復活」、これがアンチ小泉の両輪であり、小泉政治を否定する各派閥の領袖たちの悲願である。
なぜなら、これは自らと自らの派閥の盛衰に直結するからである。

7日の森前首相の発言も、先月26日の各派閥の領袖たちの合意も、突き詰めれば
そういうことだ。
「アジア外交の建て直し」「首相の靖国神社参拝見直し」「格差社会の是正」、これらの小泉政治批判の火元は、このような、1980年代的政治感覚から抜け出せない政治家たちの思惑にある。

もちろん、小泉批判勢力の中には、加藤紘一氏や河野洋平氏のような信条に基づく
政治家もいる。福田氏も、おそらくそうであろう(善し悪しは別)。
が、福田氏に言いたい。
「あなたの信条がどうであれ、あなたを担ごうとしているのは、時代に取り残されたカビ臭い連中ばかりですよ」と。
そして、あなたは使い捨てられる。
なぜなら自民党が、小泉内閣発足以前に戻ったら、来年の参議院選挙は確実に民主党に負けるから。

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皆さんに申し上げたい。

小泉政治が100%正しいとは誰も思っていない(小泉本人だって思っていない)。
人間としての深み、大きさにおいても、かつての偉人たちから見れば見劣りする。
が、小泉内閣発足以前よりも、政治・外交ともに、はるかにマトモになったことだけは
間違いない。
(なお、これを否定する人とは、私は議論する気はない。水掛け論をするほどヒマじゃ
ない)

今、この小泉政治を否定し、昔に戻そうとする動きが自民党内で活発化している。
それが今月7日の森発言であり、先月26日の各派領袖の合意である。

私たちは、こういう時代錯誤というか、逆戻りというか、せっかくプラス思考になりつつ
ある我が国を、元の木阿弥にするような動きをけっして許してはならない!!!

参照1:北朝鮮ミサイル発射 ノドン、スカッド3発ずつ 額賀長官が指摘
    (2006年7月8日 讀賣新聞)
参照2:自民党総裁選にらみ、5派会長ら会談
    (2006年6月27日)

※相変わらず、TBがうまくお返しできません。ココログのせいですかね。申し訳ない。

【特記】
コメント及びTBを許可制にさせていただきました。
カキコやTBがすぐには表示されませんが、勘違いして何度も送信することのないよう
ご注意ください。

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政治(国内)」カテゴリの記事

コメント

古い政治の一掃を。

投稿: とも | 2006/07/09 18:57

同意見です。
小泉さんの人格は置いといて、戦後の官僚主導・ケインズ的投資・大臣のたらい回しをストップした事は十分な評価をしています。
この新体制の継続が必要です。
憲法改正・教育・外交・治安・財政・福祉等大改革が求められています。
そんな時、個人の利益を云々する政治家は要りません。

投稿: koubunnyuu | 2006/07/09 19:37

森さんの演説を聞くと実に言葉が巧い、臭いを嗅ぎ取って受け流したりプロパガンダも得意そう、この辺りは流石です。
その巧みさで伸し上がり、寝技と電話攻勢は体に染み付いていると納得します。

しかし、仲良しこよしの妥協政治では日本が立ち行かない事が、何故解らないのでしょう。あるいは目が向かないのは老害かも。

中韓朝を相手に、旧来の自民政治が招いた弊害に気が付いたなら、森氏の出番は有りません。

他の自民領袖達の言動も、注意深く分析する様気を付けたいですね。

投稿: MultiSync | 2006/07/09 20:57

日曜日にも関わらず、力作を読ませていただき有難うございます。

派閥力学がはばを利かせていた頃、マスコミは自民党の派閥体質に批判的でしたが、それを打破した小泉政権をあまり評価して来ませんでした。本質的でないことばかりあげつらい、政局は報じても政治を報じて来なかったと思います。しかし国民の小泉首相に対する支持は、それほど大きく乱高下していません。国民の理解度は疑問なところがあるとしても、何かを感じていることは確かでしょう。古い体質の政治家だけでなくマスコミも、この新しい潮流に目を開いてほしいものです。

投稿: ぬらりひょん | 2006/07/09 21:20

坂さんに同感します。
今の日本に、過去躓いた愚かな政治に戻る余裕・余力はありません。
今回の北朝鮮ミサイル問題での対応(即日の制裁措置発動や国連安保理への提案)。安倍官房長官を中心にしたタスクフォースがスムーズに機能していると思います。機構・制度改革は故橋本元首相が設計・トレースしたんだと思いますけど、それを最も有効に活用しているのは小泉総理であり安倍官房長官だと思います。
福田さんに関して驚いたのは、森前総理よりも年上なんですね。彼は今年満七十歳です。それだけで総理の資格はないと思います。小泉氏の5年間を見ていて、いかに大変だったかが垣間見えると思います。
七十で、小才子であるだけが取り柄の福田氏には、総理の重責は務まりません。

投稿: さぬきうどん | 2006/07/09 21:34

今回のいつになく激しい森氏の口調に驚いていたのですが、福田氏を積極的に推すことに決定を下したが故の発言ですか。
これも千鳥ヶ淵戦没者墓苑を拡充整備チームを設置したなどのきな臭い動きと関係しているのでしょうね。

民主小沢氏の中国での動きや自民党のこれらの動きを見ていると政治の本分は権力闘争と思われても仕方のない行動には呆れるばかりです。これらの行動が彼らがよく言う国益を害する一番の原因と思いますが、そんな繊細なことを言っていては政治には携われないのでしょうか。
確かに戦前でも利殖行為によって国益を損ずる議員はいたようですが、少なくとも利敵行為に通ずる行為は無かったように思いますが、これも戦後民主主義の成れの果てといったところでしょうか。

また、議院内閣制度の本場であるイギリスでは遠目に見る限り国益を損じてまで権力闘争を行うことはないようですが、果たして実際はどうなのかまた、日本にはなぜこういったことが是とされているのか興味があるところです。

投稿: freedom | 2006/07/09 21:42

小泉さんの政治手法は結構好きです。

去年の郵政解散前の総務会で結局郵政民営化法案が総務会で了承されるときに、棄権が多々おりました。
その上で反発している亀井静香氏などはあまり好きではありません。棄権も一つの意見の表明でしょうが、あれだけ反対したのだからやはりしっかりと反対意見を出しましょうよ。総務会でも。
最近は国民新党の人たちが対決姿勢なのでそれは買ってます。
やはり選挙でしっかりと雌雄を決してほしいものです。

政治家たるもの。国民の代表者なのだから戦はどうどうと戦ってほしいものです。それは野党であっても与党であってもお願いしたいですね。

投稿: ちなみつ | 2006/07/09 21:47

私が森氏の発言を聞いて思ったことは、
総理の足を引っ張るようなことを言うべき時ではないだろう、
ということです。
日本丸が危機(というほどではないが)に直面している時に、
船長にケチをつけるような人は要らない、というより邪魔です。
国益を考えることが出来ないのは致命的ですが、あの人が総理だった時期があるのです。
日本人として恥ずかしいことですね。

投稿: BBC | 2006/07/09 23:49

「サメ脳」とは笑わせて頂きました。
世渡り上手、敵を作らないのが森さんの取柄、長所と言えるかと思いますが。
逆に言うと理念、信念を持ち合わせていないということなんでしょう。
今回の電話発言にしても余りに無定見で短絡的な発想であり、
批判のための批判でしかないですね。
唯困ったことに無定見な前総理の発言を安易に利用する無節操なメディアや人間がいることです。

自民党は小泉総理の下、体質改善を図ってきたのですから、
時計の針を戻してはいけないし。
森、山崎、古賀など旧来の談合型政治家の復権を許してはいけない。

投稿: クルーソー | 2006/07/09 23:50

事務連絡です。

「その政治家の名前は森喜郎。
そう、我が国の前総理大臣である。」
とありますが、
前総理大臣は
森喜朗です。
念のため。

投稿: むの字屋@校正係 | 2006/07/09 23:55

今日のエントリー、具体的で判り易く、楽しく読ませてもらいました。
新聞やTVの政治記者上がりが、これくらい突っ込んだ話をすれば、庶民の政治に対する理解や興味はずっと増すでしょうね。(まあ、無理だとは思いますが)

理念や歴史的な展望も無く「たして二で割る」手法の森善朗のような男が政界の実力者に成って行き、それをマスゴミは「調整型」と呼んできました。

国防など重要問題はアメリカから指示され、政策は官僚に任せ、政治家は金漁り・利権漁りで権力争いに明け暮れていれば、海外から「政治は三流」と言われてもしょうがないですね。

小泉首相は官僚丸投げをやめて、自衛隊を海外に出し、靖国参拝への中国からの干渉を撥ね付ける事で、一歩踏み出したのは間違いないです。

朝日新聞・TBS・NHKなどの糞マスゴミは旧来路線に戻そうと妨害していますが、日本が自立した「普通の独立国家」に成る為には、小泉路線の継承は絶対に必要だと思っています。


投稿: lark | 2006/07/10 03:09

WC杯決勝を見ながらコメント書いています。後半40分、1対1の同点です。
森前総理で思い出すのはえひめ丸がハワイ沖で源水力潜水艦が衝突したときのことです。地元県内の高校生がたくさん犠牲になりました。事故の連絡時、確かゴルフに興じてらしたんですよね。で連絡受けた後も続けられたんでしたっけ。この事故以前から事あるごとに無能振りを発揮され、日本の歴代総理大臣の中で最低な総理だなと思っておりましたが、無能以前に人間としてどうしようもない人だと怒りがこみ上げてきたのを思い出します。
政治は誰のためにあるのか完全に履き違えているこのおっさんが早く政界から消えてなくなることを期待しています。

投稿: ちいちゃん | 2006/07/10 04:51

はじめまして。
毎日拝読させて頂いております。
素人の私にでも分かりやすい文章で日々の勉強に役立てております。
これからも応援しております。

投稿: kojikoji | 2006/07/10 07:24

個人的には、福田氏が総裁になっても必ずしも民主党に負けるとは思いません。現在の小沢民主党体制のままでしたら、福田自民が勝てなくても、小沢民主が勝手に負けるというケースも十分に想定できますので。
今回のミサイル発射に対して、党とは反対の意見を中国で発表するような党首(電話で相談する程度のことも出来ない危機対処能力の低さを露呈)を担いでいる上、岡田前党首の衆院戦イメージ戦略大失敗、永田メールでの自爆と自爆癖が有り、なおかつ対小泉の一点でなんでも反対した結果、実際はともかく反米親特アの政党、旧社会党と同じという負のイメージも抱えてしまっています。
投票する側としては、最悪のどちらが「まだマシ」かの低投票率での選挙になれば民主が勝つというシナリオは難しいのではないでしょうか?(投票率が高くても民主に有利とは限りませんが)

投稿: なっぱ | 2006/07/10 08:53

 電車の吊り広告を見ていたら、雑誌「VOICE」の巻頭特集が“小泉総理よありがとう”だそうです。こう真っ正面に表現されてしまうと支持者としてもちょっと気恥ずかしいところがありますが、でも、同感です。
 となりのノさんが、北のキムさんのミサイルについて「日本のように朝っぱらから大騒ぎすべきでない。」などとお述べになっているようですが、中国と合わせて考えると左翼一般に対してこう言いたくなりますね。

 「このアホ!どっちが国際的に孤立してるんじゃ!」

投稿: duzhe | 2006/07/10 09:05

こんにちは
同感です。
守旧派は自分たちの権力やポジションを固守しようと必死になって抵抗してきます。企業でもそうですが、常に改革をしなければ時代に取り残されて倒産の憂き目に会います。社内の抵抗で思い切った改革が出来ずに倒産した会社を、日本の政治と重ねてしまいます。
守旧派に任せることは出来ない。

投稿: nasadon | 2006/07/10 11:09

この森善朗発言を見た時は、思わず「○○無能な老害じじい!」と叫んでしまいました。どうも行き場のない、腹が収まらない怒りで悶々としていたところにこのエントリーで、すっきりしました。

なんで、中韓に電話?完全に理解できない発想です。多くの方がそう思って、さらに安部支持が広がると信じたいです。

投稿: nana | 2006/07/10 11:39

森「シンキロウ」は阿呆なのは自明ですが、でもこの記事は記者の作文臭いんですが・・(笑

政権にあった政治家が、いかな無能でも「電話で事が動く」なんてイージーな論理を振り回すのかね?と思うのであります。

投稿: ぺパロニ | 2006/07/10 13:25

フトッチョ森氏は賞味期限の切れたアンパンで、妻とテレビを見ていて、 氏が「シナとチョンに電話・・」としたり顔でぬかしおったので 、妻に「アホーかこいつは。そんなとこへ
電話してどうなる?時間と経費の無駄だ。
 おまはんのおっしゃる通りです、北のキチ外を痛めつけますは、と言うんか。えー、何を寝ぼけとるんや!。
小泉はそんなこと承知で電話せえへんのや」

投稿: 駱駝 | 2006/07/10 14:06

何故に森喜朗がモンゴルに?小泉首相のモンゴル訪問の露払いなのかな?!・・・ん・・・・?
http://www3.nhk.or.jp/news/2006/07/10/d20060710000107.html

投稿: 疑問符 | 2006/07/10 17:15

皆さん、こんばんわ。
コメントありがとうございます。


むの字屋@校正係さん、ありがとう。


なっぱさん。
民主党、案外強いんですよ。
積極的ではなく、消極的な支持。

自民党=古い、ダーティー、民主党=若い、クリーン
このイメージ、けっこう浸透しています。
そのイメージを逆転させたのが小泉純一郎だったと思います。

次期自民党総裁、この小泉首相が築き上げたイメージを壊してはなりません。


ぺパロニさん、この場面、TVニュースで流れていましたよ。

投稿: 坂 眞 | 2006/07/10 18:25

いつも読ませてもらっていますが、はじめてコメントします。
森前首相の裏口?に極めて近い経歴を、テレビを通して本人の口から聴いたときは正直お口あんぐりでした。「別に裏口入学じゃないんだからいいだろう?」的なコメントも場の空気を読めないこの人ならなんとなくありえる話です。
こんな人が文部大臣(いわゆる文教族議員)であったことはブラックジョークでしょう。ある意味(教育ではなく)学歴の恩恵を最大限に受けた当人だからこそ、その価値をよく理解していたということでしょうか。
こんな森前総理の座右の銘は「滅私奉公」だそうです。要約すれば、政界のドンに取り入ってひたすらイエスマンになりきって待っていれば、いつかは総理の椅子を恵んでもらえる。彼らしい座右の銘です。
唯一評価できる点は「神の国」発言でしょうか。当時でなく今言っていれば「失言」でなくきっと「株」が上がったことでしょう。

投稿: 石丸 泰弘 | 2006/07/10 21:51

森さんはとってもいい人だそうです。
地方の村長としては適任だそうです。
秘書が森総理、絶対これは言ってはなりませんと、あるいは
これだけは忘れずにと袖を握って言い聞かせると
ホントにそうするつもりで、言われたとうりやろうとするんですが
三歩歩むと忘れてしまい問題を起こすので
秘書があきれてるそうです。

投稿: abc | 2006/07/14 02:05

わたしゃ、森-小泉ラインは実は裏で堅固につながってる、という話の方が好みですね。
というのも、森のパフォーマンスは、自分が人気がない、ピエロ役にぴったり、という特性を意識した、ひねりの効いた援護射撃なんじゃないか、と思えてならないからです。
チーズの話にしても、次期総裁の話にしても、森が小泉を諌めたり批判したりするたびに、小泉の方針が引き立つんですよね。
事実、今までもことごとく小泉路線の補強になっていた気がします。

考え過ぎですかね。

投稿: こんぺいとう | 2006/07/14 17:25

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» 地位保全のパフォーマンスか? [元のらねこオジョ]
来年の参院選に向けた パフォーマンスか、人気者小泉くん後には 昔通りの地元に金=支持票の図式の復活を目論んでいるのか、再選に向けて動き出しましたね。 真剣に予算削減は考えていないのでしょうね。 本当に国の首が回らなくなる頃には 青木さんは鬼籍に入っているでしょうから。 自分が良ければ他はどうでも良いという 最近の風潮はこういう輩が「先生」と呼ばれている事にも原因があるのかな?と、思います。... [続きを読む]

受信: 2006/07/09 23:13

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23日の衆院千葉7区補選に自民党が敗北した原因について、 森前総理大臣は「自民党は、候補者選定を誤った」趣旨の発言をしているようであるが、何を血迷って頓珍漢なことを言っているのであろうか? 当選した民主党... [続きを読む]

受信: 2006/07/10 14:22

» ハイド上院議員の「靖国参拝反対論」はウソだった [草莽崛起 ーPRIDE OF JAPAN]
日本会議メールマガを転送します。 靖国参拝反対派が「アメリカ・カード」として使ってきたのが、ハイド上院議員の「参拝反対論」です。  ところが、TBSの番組でハイド上院議員はインタビューに答えて、「私は日本の首... [続きを読む]

受信: 2006/07/10 14:28

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