« 2006年8月 | トップページ | 2006年10月 »

2006年9月

2006/09/30

民主党は説明責任を果たせ

昨日の讀賣新聞によると、民主党内に「(小沢一郎代表の)健康問題は重要だ。きちんと説明しないと有権者も不安に思う。このままでは、来月の衆院補選も戦えない」(若手議員)という不満の声がくすぶっているという。

昨日(29日)、鳩山由紀夫幹事長が、来週中にも退院するとの見通しを明らかにしたが、これも党の正副幹事長会議の場におけるもので、公式の発表ではない。

-------------------------------------------------------------------

小沢氏は25日午後の臨時党大会で代表に選出された後、記者会見をキャンセルし、
そのまま入院した。新首相を選出する26日の衆院本会議には出席したが、その直後、再び入院した。

入院期間について、菅代直人代表代行は25日の入院当日の記者会見で、「(退院まで)2~3日程度」と説明したが、28日の記者会見では「検査が終わって一定の結論が出れば退院する」とあいまいになった。
入院の理由も、当初は「風邪気味」「のどが痛い」といった説明だった。が、鳩山氏は26日、「小沢氏が『(狭心症で入院した)10年余り前の兆候らしきものを感じた』と話していた」と明かした。
その結果、心臓病の再発説も浮上した。

-------------------------------------------------------------------

小沢氏は、当初予定していた10月2日の代表質問も見送るという。
が、民主党は、ただの野党ではない。野党第一党であるだけではなく、政権交代を目指し、影の内閣(次の内閣)も組織している。そういう意味では、自民党と並ぶ責任政党であると言ってよい。
その党首が、新内閣発足後の最初の衆院代表質問にも立てない。
民主党には、この理由を、国民に向かって明確に説明する責任がある。それを無視する執行部に対して、若手議員から不満の声が上がるのは当然である。

-------------------------------------------------------------------

私は、小沢氏を非難しているわけではない。むしろ早く良くなってもらいたいと思っている。
が、野党第一党の党首が、検査を理由に衆議院における代表質問にも立たない。そして、その入院理由を明らかにせず、復帰の目途もはっきりしない。
これは非難するに値する態度であり、公党としての責任放棄であると言える。

一時流れた危篤説は、確かに沈静化した。が、自民党からは「重病でもないのに、新
政権誕生の重要な時期に、わざわざ検査入院する必要があるのか」という疑問の声も出ている。
これは、国民が抱いている率直な思いと重なるのではないか。

民主党は、小沢氏に関して、説明責任をきっちりと果たさなければならない。

-------------------------------------------------------------------

ところで私は、かつて小沢一郎の支持者だった。1993年5月に発行された『日本改造計画』を読んだ時は、この政治家しかいない、とまで思ったものだ。が、その思いは、1999年1月14日に自民・自由(自自)連立政権が成立した時点ですっかり冷めてしまった。

小沢氏が『日本改造計画』で訴えた理念は、小沢氏の政敵であった小泉純一郎が率いる内閣で大部分が具現化された。また、小沢氏が尽力した小選挙区・比例代表制の
恩恵をもっとも被(こうむ)ったのも小泉内閣だった。
そして、私は小泉純一郎の支持者になった。

歴史の皮肉とも言えるが、これが政治の現実である、と言った方がよいだろう。

-------------------------------------------------------------------

私は今、小沢氏を痛烈に批判している。が、過去における軌跡は、評価できるところもある。それだけに、今さら無理をする必要はないという思いを強く持っている。

かつて、大平正芳首相が、衆参同日選の第一声を挙げた翌日に体調を崩して入院、
12日後に心筋梗塞で急死した。
大平氏は以前からニトログリセリンを常用しており、心臓に不安があった。つまり、総理大臣という激務に耐えられるような体調ではなかったのである。
大平氏の場合、その職責と重圧が命を縮めたのは間違いない。“40日抗争”と呼ばれる激しい権力闘争の直後だっただけに、なおさらその感が強い。
その後、大平氏の長女が、大平氏を止めなかったことを悔いていたという話を聞いた。

小沢氏も同様である。民主党は自民党から政権を奪取することを義務付けられている。もし、政権が奪取できなければ、民主党は空中分解する可能性が高い。
それだけに、その党首が受ける重圧は相当なものがあるというのは容易に想像できる。
私は、小沢氏は代表を辞退するべきだと思うし、民主党も党利党略だけで小沢氏を
代表に担ぐべきではない。

-------------------------------------------------------------------

元々、持病(心臓病)を理由に、ほとんど衆院本会議に出席しなかった(できなかった)政治家である。そういう政治家を代表に担ぎ続けることは、国民にとっても小沢氏にとっても不幸なことだ。

民主党に責任政党としての自覚を求める。

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

参照1:小沢氏入院、広がる波紋 退院は来週の見通し 説明責任問う声も
    (2006/09/29 讀賣新聞)
参照2:小沢代表:来週中にも退院へ (2006/09/30 毎日新聞)

| | コメント (9) | トラックバック (1)

2006/09/29

上海政変は中国を変えるのか?

中国最大の商都、上海市のトップである陳良宇・上海市共産党委員会書記が「規則
違反」を理由に解任された。陳氏は、中国共産党(中共)の政治局員も兼務する、いわゆる大物である。

陳氏の嫌疑は、(1)一部の違法な企業経営者の利益を図った、(2)法律や規律に違反した側近をかばった、(3)職務上の便宜を利用して親族のために不当な利益を図った、の三つとされる。
陳氏が、不正融資や不正投資に流用したとされる社会保険基金の額は100億元(12億5,000万ドル=約1,470億円)にものぼると見られている。

まさに“破格の不正事件”である。

-------------------------------------------------------------------

胡錦濤政権が、このタイミングでこの事件の解明に踏み切った理由は三つある。

一つは、全国規模で蔓延する共産党幹部や行政官僚による不正・腐敗が看過できない状況になったことだ。
党幹部や役人の不正・腐敗は底なし状態で、昨年、全国で1万1,071人が汚職で党籍をはく奪され、うち7,279人が刑事処分を受けた。国民の怒りは高まる一方であり、昨年の暴動・騒乱は8万7,000件を突破した。
このような党幹部や役人の不正・腐敗に対する警鐘、そして国民の怒りに対する懐柔、これが目的の一つであることは間違いない。

中共の中央規律検査委員会の千以勝秘書長は、記者会見で「党の規律を乱す党員は、職位の高低にかかわらず、徹底的に調査を受け厳しく処分されることになる」と述べている。
つまり、中国最大の商都、上海市のトップであり、党中央の幹部でもある陳氏を処分することで、「一罰百戒」の効果と民衆レベルのガス抜きを狙ったのである。

二点目として挙げられるのは、綱紀粛正の裏に見え隠れする、激化する権力闘争の
一断面である。
陳氏は、江沢民・前総書記に連なる上海閥の一人であり、序列第5位の黄菊副首相(政治局常務委員)に近い。党中枢の政治局常務委員9人のうち5人は江沢民系とされ、上海閥のトップは、序列第2位の呉邦国・全国人民代表大会常務委員長(国会議長)である。
この江沢民系列を党中枢から排除する、もしくは押さえ込む、これが第二の目的である。

事実、今回の事件には、黄菊副首相の夫人や弟の関与も取りざたされており、既に
二人には軟禁措置がとられたという。また、北京から司法部門関係者約100人が捜査に投入され、汚職事件に関与した人物の逃亡を防ぐため、特殊警察隊が上海の空港と港に配置されたとも言われる。
捜査が進めば、事件はさらに拡大し、より上層部に波及する可能性がある。

第三点目は、中央の意向を無視し、押さえが効かない地方の加熱経済を抑制することである。
解任された陳氏は、江・前総書記の権威や上海閥の力を盾に、景気過熱を抑えようとする胡政権のマクロ経済政策に反発していた。陳氏は、温家宝首相(序列第3位)に
公然と異議を唱えたと伝えられている。

確かに、年10%を超える成長を続ける上海経済は、不動産価格の高騰などのバブルの兆候が顕著である。これを抑制することは、胡政権が掲げる“科学的発展観”を現実のものにする上で避けて通れないし、そのためには、陳氏解任は不可避であったと言ってよい。

-------------------------------------------------------------------

しかし、陳氏解任と今回の“破格の不正・腐敗”を摘発・処分することで、胡政権の目標が達成されるかというと、悲観的にならざるをえない。
確かに上海閥(江沢民派)は、今回の事件で弱体化するであろう。そういう意味では、胡錦濤総書記は権力闘争には勝利できる。が、これによって全国規模で蔓延する共産党幹部や行政官僚による不正・腐敗が改善されるかというと、到底そうは思えない。

不正・腐敗は、党や役所だけではなく、警察や検察、果ては裁判所にまで及んでいる。人民代表大会(地方議会)や政治協商会議(統一戦線)も例外ではない。大学病院や公立病院の不正・腐敗も、ニュースになることは珍しくない。
つまり、不正・腐敗がシステム化されているのである。このシステムを解体しない限り、不正・腐敗は改善されない。が、このシステムの解体は、中共体制の崩壊に通じかねない。

地方の加熱経済を抑制することも同様である。
中国の驚異的な経済成長は、「先に豊かになれるところから豊かになれ」という鄧小平元総書記の先豊論に基づいている。その結果、上海を中心とした長江デルタ地帯や
広東省の珠江デルタ地帯が突出する形で中国経済を牽引してきた。その他の地域は、両者をモデルにし、追随する形で発展してきた。
つまり、長江デルタや珠江デルタを先頭にした“雁の編隊”のような形で中国経済は
成長してきたのである。

その長江デルタ地帯の中核である上海経済を抑制する、このことが中国経済にマイナスに作用する可能性は大いにある。
もし、受け皿がないままバブルが崩壊したらどうなるか?
胡政権が、そこまで考えて今回の強硬措置に出たとは、とても思えない。ヘタをすると、中国経済が一気に減速する事態に陥ることも考えられる。

-------------------------------------------------------------------

陳氏解任の跡を受け、書記代理に就任した韓正市長は党中央への服従を表明した。
来月上旬に開催予定の党中央委員会総会を前に、胡政権は、上海閥の弱体化と政権基盤の強化に向けて一定の成果を手にした。

が、不正・腐敗の腐臭が染みついた中共独裁体制の下(もと)で、今回の“上海政変”
が、今の中国を変革する起爆剤になるとは思えない。

結局、単なる権力闘争として収束するのではないか。

(注)科学的発展観
「人を主体とした立場(「以人為本」)から社会全体の持続的な均衡発展を目指す」という考え方である。
具体的には、(1)都市と農村の発展の調和(農村の発展を重視し、農民問題を解決する)、(2)地域発展の調和(後発地域を支援する)、(3)経済と社会の発展の調和(就業の拡大、社会保障体制や、医療・教育といった公共サービスを充実させる)、(4)人と自然の調和のとれた発展(資源の節約と自然環境の保護を重視する)、(5)国内の発展と
対外開放の調和(対外開放を堅持しながら国内市場の発展を加速する)という「5つの調和」から構成される。

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

参照1:中国、汚職問題で真相究明と関与者全員の厳正処分を約束 (REUTERS)
参照2:[上海汚職事件]「一党支配の腐臭が漂ってくる」 (讀賣新聞)
参照3:中国共産党 汚職事件、上海市トップ解任 黄副首相家族軟禁か (産経新聞)

| | コメント (10) | トラックバック (2)

2006/09/28

安倍首相は自らの信念を貫け!

安倍晋三内閣の発足直後の支持率を報道各社が発表している。今日は、朝日新聞、共同通信、讀賣新聞の3社の調査に基づいて、その内容を分析したい。

調査によると、安倍内閣の支持率は極めて高い。朝日は支持63%、不支持18%。共同は支持65.0%、不支持16.2%。読売は支持70.3%、不支持14.2%。
各社とも、小泉内閣、細川内閣に次いで、歴代第3位の高支持率である。
まあ、ご祝儀相場もあるのだろうが、まずまずの出だしであるといえる。新聞各紙は、
産経新聞を除けば、おしなべて安倍新内閣に辛い評価を付けていただけに、余計に
世論との乖離が目立つ。

ただ、支持理由を見ると、手放しでは喜べない。
支持理由は、朝日が「政策の面から」が28%でトップ、次が「なんとなく」の27%。共同は「ほかに適当な人がいない」が22.6%で、次いで「首相を信頼する」が21.9%。讀賣は、安倍首相に「期待している」理由のトップが、「清新なイメージがある」の34%で、
次いで「信頼できる」が22%になっている。
つまり、「なんとなく」というか「イメージ」というか、支持理由が漠然としているのである。
これは、小泉内閣が発足した時の、「期待している」理由のトップが「政治理念が明確」の47%で、次いで「指導力がある」が21%であった(讀賣新聞)ことと比べると大きく
違う。

つまり、安倍内閣に対する支持の高さは、「理由」を見る限り、小泉内閣より脆弱であるということだ。今後は、より指導力を発揮し、メッセージの発信力を強めることが肝要であると言える。

-------------------------------------------------------------------

なお、朝日の調査によると、中国や韓国との外交の改善については、「積極的に取り
組んでほしい」が83%に達している。また、安倍首相が自らの歴史認識を示していないことを「評価する」は24%で、「評価しない」の52%の方が大きく上回っている。
共同の調査では、安倍首相が「靖国神社を参拝すべき」は33.0%、「すべきではない」が51.3%。つまり参拝反対派が約半数を占めているということだ。
讀賣の調査では、中国や韓国との関係改善について、「できる」が44%、「そうは思わない」が42%と拮抗(きっこう)している。

これを、どう読むか?
中国や韓国との外交関係改善を望む声は、朝日の調査ほどに高いかどうかはともかく、多数を占めることは間違いない。が、讀賣の調査に見られるように、関係改善が
容易ではないことを世論も解っている。だから、「靖国神社を参拝すべきではない」が約半数を占める。
この靖国参拝に対する世論の数字も、これまでの小泉首相の場合を振り返れば、ほぼ正しいのではないか。
が、問題はこの世論の数字を見て、政権がどう判断するかである。

小泉内閣の時も、中韓との関係改善を求める声の方が多かったし、靖国参拝も「すべきではない」が多かった。が、小泉純一郎首相は、中韓の非難にもかかわらず信念を変えず、靖国参拝を貫いた。
その結果は、過去のエントリーでも書いたが、小泉内閣は在任期間中の平均支持率で歴代第1位(在任1年超)に輝いた。また、参拝前は常に「すべきではない」が多かったのに、参拝後は「参拝を支持する」が、「支持しない」を大きく上回った。

要するに、世論を無視してはならないが、世論に迎合する必要はない、ということだ。
フラフラするのがもっとも良くない。自らの信念を敢然と貫き、そのことを率直に国民に
訴えれば、世論はついて来る。
小泉内閣の下で行なわれた4度の国政選挙(衆院2回、参院2回)でも、自民党が敗北したのは、デフレ脱却の目途が不透明だった前回(2004年)の参院選挙だけだった。

この間、小泉首相は、常に大衆迎合主義という非難を受けた。が、そうではない。小泉首相は大衆に迎合したのではなく、大衆を自らに惹きつけたのである。

-------------------------------------------------------------------

中国や韓国の対日批判は常軌を逸している。自国の歴史認識を一方的に押し付ける
など、自ら友好関係を破壊しているに等しい。外交にとって重要な国際関係の道理に
もとる。
そのような中韓の言動に影響されて、我が国の進路が左右されるようなことがあってはならないし、国民も、けっしてそれを望んではいない。だから、讀賣の調査に見られる
ように、中韓との関係改善を楽観視していないのだ。
つまり、中韓の言いなりになれば関係改善がスムースに行くことは国民は解っている、が、それが真の関係改善ではないことも国民は認識している。だから関係改善について、「できる」と「そうは思わない」が拮抗しているのである。

安倍首相は、総裁選の過程で、「中国人民はごく少数の軍国主義分子と広範な日本人民とを厳格に区別してきました」とする中国政府(周恩来発言)の立場に同意する谷垣禎一前財務相に対し、「(日中国交回復時に)そんな(合意)文書は残っていない。日本国民を二つの層に分けることは階級史観的だ」と反論した。
これは安倍氏の認識が正しいのであって、「中国政府がそのような立場でずっときていることは事実として認識している」が、「それについて良いとか悪いとか日本政府として立場は基本的に明らかにしていない」(谷内正太郎事務次官)というのが我が国の立場なのである。

中国や韓国には、それぞれに「お国の事情」がある。それを理解することは必要であるが、その事情を受け入れるかどうかは我が国の国益にかなうかどうかによる。
中韓が、我が国の事情に配慮し、自らの国益を譲るなんて、まったく考えられない、というより、ありえない。つまり、国と国との関係は、国益と国益の衝突なのである。
国益にかなうと思えば譲ってもよい。が、まず「関係改善」が先にあって、それに国益が従うというのでは、主客転倒もはなはだしい。

-------------------------------------------------------------------

安倍首相は、ぶれることなく自らの信念を貫くべきである。そして、「なんとなく」とか
「清新なイメージ」ではなく、「政治理念が明確」という、小泉首相に負けないような支持理由を国民の間に喚起しなければならない。

共同の調査も讀賣の調査も、安倍内閣が取り組むべき最優先課題では、1位が年金などの社会保障改革で、2位が景気・雇用対策である。
外交で、妙な妥協をしたり、「ぶれている」という印象を与えてはならない。63~70%の国民が支持しているのであるから、毅然とした姿勢を貫くべきである。
そして、内政では、公約どおりに「(経済)成長なくして財政再建なし」という路線と、
「活力やチャンス、やさしさに満ちあふれた国」を造るための具体的施策を明らかにし、
力強く実行することである。

そうすれば、国民の支持はより強く、より固くなるし、教育基本法改正や憲法改正の
道筋も見えてくる。

すべては、この国の国民とこの国を、いかに守り、いかに豊かにするかに帰結する。

-------------------------------------------------------------------

なお、政党支持率は、朝日では自民党が39%、民主党が14%。共同では自民党が49.2%、民主党が16.1%。讀賣では自民党が49.4%、民主党が16.0%だった。
来年の参院選挙を見据えれば、あとはいかに無党派層を取り込めるかにかかっている。

この国の国民とこの国を、いかに守り、いかに豊かにするかに全身全霊をささげる、そうすれば未来は必然的に開けてくる。

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

【追記】
私は、世論調査について、社会の空気や国民の意識を知る上で大いに参考になると
考えている。これは、今までの経験によるものだ。
もちろん、すべてを鵜呑みにするのは危険だし、メディアが世論を醸成するという面もある。
が、メディアといえども、現実と乖離した数値を作り上げることはできない。それができるのは全体主義国家だけである(そもそも、全体主義国家に「世論」など存在しないとも
言えるが・・・)。

参照1:安倍内閣支持率63%、戦後3位の高水準 (朝日新聞)
参照2:安倍内閣、支持65% 51%が「参拝自粛を」 (共同通信)
参照3:安倍内閣の支持率70.3%、歴代3位 (讀賣新聞)
参照4:小泉内閣支持87% 理念・指導力期待 歴代トップ (讀賣新聞)

| | コメント (14) | トラックバック (4)

2006/09/27

朝日の難癖を粉砕せよ!

今朝の朝日新聞の社説は、相変わらずの噴飯ものである。いちいち批判してもしょうがないので、もっともポイントとなるところだけ指摘しておこう。
以下は、社説からの抜粋である。


アジア外交の立て直しは、小泉政権から引き継いだ最大の懸案だ。首相も中国などとの関係修復に意欲を示している。だが、この人事を見る限り、果たして本気なのかと
疑いたくなる。

安倍氏は、歴史認識や靖国神社問題であいまいな発言を続けている。私たちはこの
姿勢を批判してきた。国内はもとより中国、韓国などアジア諸国が納得するのは難しいと考えるからだ。最近、ワシントン・ポスト紙が社説で批判したように、欧米でも反発を
呼びつつある。

(2006年9月27日 朝日新聞【社説】より抜粋)

欧米の著名な新聞の記事を引き合いに出して、あたかも欧米全体がそうであるかの
ごとき印象を与えるのは朝日新聞の常套手段である。
だから、そのことには、改めて言及しない。
問題にしたいのは、「アジア外交の立て直しは、小泉政権から引き継いだ最大の懸案だ。首相も中国などとの関係修復に意欲を示している。だが、この人事を見る限り、果たして本気なのかと疑いたくなる」という批判だ。
これは、もう批判というより難癖である。

------------------------------------------------------------------

「この人事を見る限り、果たして本気なのかと疑いたくなる」というのは、麻生太郎外相の留任などを指してのことだろう。が、麻生外相は、昨日の外務省における就任記者
会見で以下のように述べている。


~略~

双方で、この問題だけで引っかかって日中間がうまくいかないというのは、双方の利益にならない、この種の話があるから会わないとか、この種の話があるから会談は開けないというのは、我々としては、双方にとって利に沿わないのではないかとずっと言い続けてきたところなのです。

~(略)~

中国も国内で色々と抱えている問題を解決するのに日本と組んだ方が良い。水の問題、環境の問題、経済の問題、色々ありますから、お互い手を組んだ方が双方の利益になる。片方の利益だけでは駄目です。双方の利益になるという形になるというように、向こうも思い、こちらも思って初めて、関係というのはより深まっていくのだと思います。

~(略)~

こちら側としては、一応いつでも会いますよと、日中首脳会談すべきだとずっと言い続けてきてきていますから、私どもの方としては。従って、うちはオープンなのだということ
だけははっきりしていて、こちらが拒否しているのではないというのが、この5年5ヶ月間全く変わっていないし、安倍総理もほぼ考え方は同じというところだと思います。ただ、靖国の話でいけば、行ったか行かないかを明確にしないというのも一つの選択なので
あって、それに対してどう判断するかは中国の話なのだと思います。

外務大臣会見記録(平成18年9月26日 於:本省会見室)より抜粋

------------------------------------------------------------------

「(一つの問題で)日中間がうまくいかないというのは、双方の利益にならない」
「片方の利益だけでは駄目です。双方の利益になるという形になるというように、向こうも思い、こちらも思って初めて、関係というのはより深まっていく」
「うちはオープンなのだということだけははっきりしていて、(日中首脳会談は)こちらが拒否しているのではない」
「靖国の話でいけば、行ったか行かないかを明確にしないというのも一つの選択なのであって、それに対してどう判断するかは中国(側)の話」

これらの麻生外相の発言は、まさに正論であり、外交の原則であるとも言える。これでは、朝日新聞が、いくら「中国、韓国などアジア諸国が納得するのは難しい」と主張しても、まったく説得力がない。

そこで、朝日新聞の社説は、「安倍内閣の布陣」をテーマに掲げながら、批判の矛先を、いきなり自民党の中川昭一政調会長に切り替える。
社説は、「この安倍氏の立場を強力に後押しするのが中川昭一政調会長である」とした上で、中川政調会長が、「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」の会長だったことを取りあげ、「この会は、植民地支配や侵略の過去を率直に認めることを『自虐史観』と批判し、『新しい歴史教科書をつくる会』の教科書採択を働きかけてきた」と論難する。

中川政調会長は、過去の植民地支配という事実を否定しているわけではない。過去の戦争についても、今の価値観をもってして「侵略戦争」と断罪することに疑問を呈して
いるだけだ。
つまり、歴史を善悪で二分し、戦前の日本を「悪」と決め付けることを「偏った判断」で
あると批判しているにすぎない。

明治維新以降の我が国の歴史や、世界史を振り返れば、これは当然の、一つのある
べき立場ではないか。それが、中国や韓国の立場、認識と合致しないからといって、
「中国、韓国などアジア諸国が納得するのは難しい」と言う方がおかしい。
逆に言えば、国も違えば歴史も違うのに、「歴史認識」が一致する方が異常である。

------------------------------------------------------------------

朝日新聞には、小泉純一郎首相の、退陣前日に発した言葉を捧げたい。

小泉首相は、首相官邸での最後の報道各社インタビューで、記者団から対中・対韓
関係の現状について「後悔の念はないか」と質問されたのに対し、「ありません。中国、
韓国との関係もこういう時期は必要だ。後で評価されると思う」と答えた。

参照:対中韓関係の現状、「後悔ない」と首相 (産経新聞)

まさにそのとおりである。中国、韓国との関係も、こういう時期は必要かつ必然であった。
後年、小泉首相の外交姿勢は評価され、中・韓両国は後悔することになるであろう。
A・A(安倍・麻生)も、この小泉首相が築いた立場を踏襲するべきである。

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

| | コメント (26) | トラックバック (5)

2006/09/26

祝:A・A体制発足

安倍晋三新内閣が発足した。
まあ、全体的に見れば、バランスの取れた布陣と言えるのではないか。

私は、自民党の首脳人事は、来年の参院選挙対策と憲法・教育基本法改正に向けての地ならしが軸になると思っていたので、あの人事には納得している。

中川(秀)幹事長は毀誉褒貶の激しい政治家であり、原理・原則より状況を見ながら
動くタイプであるから、個人的には好きではない、というか嫌いなタイプ。が、来年の
参院選を考えたら、安倍氏にとって彼以外の選択肢はなかったと思う。
まあ、NAISの一人、石原伸晃氏が幹事長代理で付いているし、何といっても政調会長が中川(昭)氏であるから、妙な法案(人権擁護法案や外国人参政権付与法案)が
浮上することはない。
これは断言できる。
N-N(中川幹事長-二階国対委員長)は、参院選挙対策と割り切るしかない。

※中川(昭)氏は、ああ見えて、酒豪(酒乱という話も)で、気性が激しいからね。記者
会見で、現職大臣がほかの大臣(堺屋太一経済企画庁長官:当時)を「バカ」呼ばわりしたのは、この方くらい。

参照:中川(昭)氏の「ばか発言

ところで、今回の新政権で、私が注目していたのは、①官房長官、②外務大臣、
③経済産業大臣の三つのポストであった。

①官房長官の塩崎恭久氏は、私がもっとも希望していた人物であり、異存はない、というよりうれしい。彼は金融・財政のプロだが、それ以外の政策にも詳しい。
見栄えも悪くないし、弁舌もさわやか、大いに期待できる。
外交も、小泉内閣において、麻生太郎外相の下で外務副大臣を務め、そつのないところを見せた。それに何といっても、石原幹事長代理と同じNAISのメンバーであり、中川(昭)氏が安倍氏の盟友であれば、塩崎氏は同志であると言える。
きっと、安倍首相の心強い右腕になるだろう。
なお、彼は、自民党若手の中では安倍氏よりも早くから「将来の総理・総裁候補」だった。ぜひ、期待に応えて頑張ってほしい。

塩崎氏の講演:第2回 東京-北京フォーラムにおける基調講演 (2006/08/04)

②外務大臣も、私が希望し、予測していたとおりの麻生氏になった。これもうれしいことだ。
いわゆる安倍・麻生のA・A体制の発足である。
我が国の周りには、北朝鮮は別格としても、中国やロシアという「やっかいな国」が存在する。これらの国を相手にするには、タフ・ネゴシエーター(tough negotiator)、つまり
喧嘩上手でなければ務まらない。
突っ張る必要もあるが、妥協しなければならない時もある。とにかく相手に舐(な)められてはいけない。が、一方では信頼関係も築かなければならない。
とにかくむつかしい役回りである、今の我が国の外相は。特に、安倍新首相が「主張する外交」を唱えているだけになおさらだ。
今のところ、このような職務をこなせる人材は麻生氏しかいない。我が国の国益を担っている。これまで以上に手腕を発揮してほしい。

ところで、かつて、私が「麻生氏は嫌いだ」と言っていたことをご記憶の方もおられると思う。理由は、麻生氏が初当選したころ(もう27年前)、彼の講演を聞いて、その口ぶり、態度にすごい反発を覚えたからだ。それがずっとシコリになっていた。
まあ、私はまだ頭が赤かったし、麻生氏も若かったからね。でも、「半径2メートル以内にいたら、彼ほど面白い男はいない」と言われる理由が1年ほど前から分るようになった。それに外相としても出色だったしね。

参照:麻生太郎公式ページ

③経済産業大臣の甘利明氏。
私は、もう4~5年前になるが、彼の「励ます会」に出席したことがある。印象は、今日の就任記者会見よりもずっと良かった(今日は緊張していたね)。熱が感じられたし、若さもあった。
ところが、歴史認識や国家観が、はっきり言ってイマイチなのである。いわゆる一般的な自民党議員。日中友好議員連盟の幹事長を務めているのを見れば分るように、中国に対する認識も甘い。
というか、外交や安全保障は苦手な政治家だという気がする。

ただ、産業政策には強そうなので経産相に起用されたのだと思う。それに、何と言っても、親分の山崎拓氏を封じ込めた論功行賞も大きな要素だろう。
が、資源外交はあまり期待できそうにない、はっきり言って。
逆の意味で、予測を裏切ってくれることを希望する。つまり、まだ若い(57歳)のだから、もう一皮むけてほしい。

参照:甘利明氏の「この国のために

基本的には、老壮青のバランスも取れているし、実務能力もある顔ぶれである。安倍氏と気心の知れたメンバーも多いし、米国・ホワイトハウスのような「チーム安倍」の政権運営ができると思う。

首相補佐官に小池百合子・前環境相や中山恭子・元内閣官房参与らが起用されたのも、歓迎するべきことではないか。
小池氏は国家安全保障担当、中山氏は拉致問題担当。経済財政担当は根本匠衆院議員、教育再生担当は山谷えり子参院議員、広報担当は世耕弘成参院議員。

※それにしても、文部科学大臣に伊吹派の伊吹文明氏が起用されたのには笑った。
別に伊吹氏のことを笑っているのではない。昨日、中川(昭)氏が自分を差し置いて1本釣りされたことを、伊吹氏が怒っていたという話を聞いていたからだ。
安倍氏も、それなりに気を使っているんだなあ・・・と

それから、谷垣派、見事に干されてしまった。やはり権力闘争そのものである。

(注)NAIS
衆院議員の根本匠(N)、安倍(A)、石原(I)、塩崎(S)の4人で作る政策グループの
略称。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

(参考)

◇安倍内閣・閣僚一覧

 総理 安倍晋三(自民)

 総務 菅義偉(自民、丹羽・古賀派)

 法務 長勢甚遠(自民、森派)

 外務 麻生太郎(自民、河野派)

 財務 尾身幸次(自民、森派)

 文部科学 伊吹文明(自民、伊吹派)

 厚生 柳沢伯夫(自民、丹羽・古賀派)

 農水 松岡利勝(自民、伊吹派)

 経済産業 甘利明(自民、山崎派)

 国土交通 冬柴鉄三(公明)

 環境 若林正俊(自民、森派=参院)

 官房・拉致問題 塩崎恭久(自民、丹羽・古賀派)

 国家公安委員長 溝手顕正(自民、丹羽・古賀派=参院)

 防衛 久間章生(自民、津島派)

 沖縄・北方・少子化 高市早苗(自民、森派)

 金融 山本有二(自民、高村派)

 経済財政 大田弘子(民間)

 行政改革 佐田玄一郎(自民、津島派)

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

| | コメント (7) | トラックバック (5)

自民党新三役について

昨日、自民党の新三役が決まった。幹事長に中川秀直・前政調会長(森派)、政調会長に中川昭一・前農相(伊吹派)、総務会長に丹羽雄哉・元厚相(丹羽・古賀派)。

個人的な好き嫌いを別にすれば、順当な人事と言える。

中川幹事長は、かつて愛人問題や右翼団体幹部との交際疑惑などで、森内閣の官房長官を棒に振った政治家である。が、幹事長ポストはこのような寝業、立ち技の両刀遣いがむいている。
この人物、とにかく人脈が広い。
安倍晋三新首相の信任が厚く、小泉純一郎、森喜朗の前・元両首相とも極めて近い。青木幹雄参院議員会長や武部勤、古賀誠の前・元両幹事長、二階俊博・前経産相ら
ともパイプを持つ。公明党とも、国会対策委員長が長かったおかげで人脈がある。
年代もベテランと若手の中間にあり、幹事長としては適任ではないか。私は、早くから中川(秀)幹事長を、当ブログで予測していたが、そのとおりになった。

中川政調会長は、親子二代にわたる安倍氏の盟友であると言ってよい。「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会 」や「北朝鮮に拉致された日本人を早期に救出するために行動する議員連盟」などで、早くから行動を共にしてきた。
歴史観や憲法観が安倍氏と極めて近い。教育基本法改正や憲法改正をにらんでの
政調会長起用であろう。
中川(昭)氏は「親子二代で安倍晋太郎総裁、晋三総裁の実現を願っていたのでうれしい」と就任が決まった後で語っていた。安倍氏より一歳年上。

丹羽総務会長は、ずばり、古賀・元幹事長対策であると言ってもよい。丹羽氏は、古賀氏と丹羽・古賀派の共同代表を務めている。つまり、二人はライバル同士なのである。
丹羽氏は、総務会長就任によって派閥を離脱することになるが、ある丹羽・古賀派の
議員は、丹羽氏が抜けても「古賀派」には絶対にさせないと言っていた。要は、派内における古賀氏の求心力は極めて弱くなっているということだ。そして、ライバルの三役入りで、その影響力はますます弱くなる。
また、丹羽氏は、自民党総裁選で麻生氏も側面から支援しており、A・A(安倍・麻生)
体制を希望する私としては異論はない。

なお、各メディアは、総裁選で安倍氏を派閥単位で支持した各派への「論功行賞」の
意味合いもあるようだ、と伝えているが、それは違う。
伊吹派の伊吹文明会長は、自らの三役入りを希望していたが、それが、同派閥の中川(昭)氏になった、それも何の相談もなしにだったことに憮然としていたという。
つまり、安倍氏は三役人事で、派閥の意向無視という、小泉流を貫いたということだ。

最後に、国会対策委員長は二階俊博前経産相になったことも歓迎したい。
対小沢(一郎・民主党代表)を考えれば、元「小沢の超側近」であったこの人物が最適の人材である。これまでは、経産相のような対外的な国益にかかわるポストにいたことを考えれば、マイナス要因が減ってプラス要因が増えたと言ってもよい。
公明党・創価学会との近さを懸念する方もおられるかもしれないが、少なくとも人権擁護法案や外国人参政権法案においては、おそらく出番はないと思う。安倍-中川(昭)のラインが、そんなことは許さない。
かえって、参院選挙での選挙協力がうまく行くのではないか。

新閣僚が決まり次第、また新しく論評したい。

【追記】
 麻生太郎 外務大臣就任!

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

| | コメント (7) | トラックバック (1)

2006/09/25

中国に民主主義を押し付けてはならない

中国共産党(中共)と中国政府は、最近、中国人海外旅行者のマナー違反の代表例をまとめ、「礼儀の国のイメージ」を守るための提言を出した。

提言は、マナー違反の代表例として、所かまわず痰(たん)を吐き、手鼻をかみ、たばこを吸う。大声をあげる。先を争って乗り物に乗り、列に割り込む。シャツやズボンのすそをめくり上げる―といった国内では日常的な光景のほか、外国人と強引に記念撮影する、バイキング式の食事で取りすぎて残す、ホテル備品を持ち帰る、などもヤリ玉に挙げている。

北京市でも、2008年の五輪を控え、今年の3月から「文化水準向上キャンペーン」が
展開されている。これも、五輪に際し、北京を訪れる外国人観光客に「礼儀の国のイメージ」を植えつけるのが狙いである。

しかし、これらの、中国人の行儀の悪さ、公共道徳の欠如は、中国の歴史的経緯によるもので、したがって「公共精神が育つとは考えにくい」という主旨のことを、北京在住のサーチナ・サポーターである岡崎英遠氏が書いている。
岡崎氏の論旨は、痰吐き規制から中国における公共性の歴史を考察 (2006/09/24)を読んでもらいたい。

------------------------------------------------------------------

私が、今回、あえて中国人の社会的マナーの悪さを取り上げたのは、別に中国人を
バカにするためではない。中国人にも礼儀正しい人間はいる。
私が、かつて賃貸マンションに住んでいたとき、隣に中国人の家族(主人はIT関連の
技術者)が住んでいたが、愛想もよく、マンションの規則もきちんと守っていた。
また、私の中国語教師の劉先生は、品の良い紳士だった(なお、私は、不真面目だったため中国語はダメです)。

つまり、個々人としては立派な人間もいるが、社会総体として見ると、中国人は公共
道徳に欠ける面が多いと言ってよいのではないか。

ここで何が言いたいかというと、今の中国に、我が国や欧米のような民主主義を求めても無理ではないかということだ。むしろ、中国の安定のためには、中共による社会的
統制と強権支配の方がむいている、そう思うのである。

次の記事を読んでもらいたい。


【北京24日共同】中国重慶市の公安当局が地元の有力企業家128人に対し、警備や
捜査の面で一般市民より優遇する「特権待遇」を与えていたことが分かった。重慶日報(電子版)が24日までに伝えた。

公安当局は128人を対象とした「著名企業家を保護するための連絡事務所」を開設。
これらの企業家から警察に助けを求める通報が入った場合は「即座に現場に急行し、事件解決に当たる」(同紙)としており、一般市民とは別扱いする方針を明確に示した。

急速な経済成長で貧富の格差が広がる中、地方政府、党機関と密接な関係を持つ
資産家を厚遇することが公安当局にとって有利と判断したためとみられるが、新華社電は「富を愛し、貧しさを嫌うような態度はおかしい」と批判している。

企業家128人に特権待遇・中国重慶の公安当局 (日本経済新聞)

------------------------------------------------------------------

重慶市といえば省と同格の直轄市、つまり我が国における大阪市や横浜市などの政令指定都市に相当する。この、中国の代表的な都市の警察(公安)が、128人の金持ち(資本家)を特別扱いし、専用の連絡事務所まで設ける。
まさに、これが、中共が支配する中国社会の実態なのである。「富を愛し、貧しさを嫌うような態度」、中共が標榜する共産主義の象徴としてピッタリの例ではないか。

まあ、それだけ治安が悪く、資産家が狙われる恐れが高いということでもあるのだろうが、治安当局がこんな調子では、「平等」などという考えは、雲の上の存在である。

これまでも、今の中国で、農民や出稼ぎ者(民工)がいかに差別され、ひどい目に遭っているかを書いてきたが、行政・治安当局が貧富によって、これほどまでに市民を差別しているとは思わなかった。
こういう例を見ると、中国政府及び中共が、今まで以上にメディアに対する統制を強め、その規制が外国通信社にまで及び始めたことの理由がよく解る。
ここにおいては、法の下(もと)での平等とか基本的人権とかは、まったく無縁である。

その事実を社会的に知らしめたくない、党幹部や行政官僚や一部資産家の特権階級ぶり、腐敗のひどさをあからさまにしたくない、それが中国政府と中共の本音であろう。
このような権力者と統治機構の腐敗堕落、そして前述したような中国人民の公共精神の欠如。
以上を併せ考えると、こんな国に民主主義を求めても、どだい無理な話なのである。

やはり、今の中国には中共による強権支配がふさわしい。政治的、社会的、経済的
矛盾が、今以上に深刻化すれば、やがて体制的危機に直面し、社会は根底から揺さ
ぶられることになるかもしれない。
その先には分裂と未曾有の混乱が待ち受けている可能性も高い。が、それは、中国人民自身が甘受し、中国人民自身で克服していくしかない。

------------------------------------------------------------------

結論的に言えば、中国にはこれ以上深入りするべきではない。あえて敵対する必要はないが、懇意にする必然性もない。この国との付き合い方を間違えると、大火傷を負う可能性が高い。敬して遠ざける、これが最上の方法ではないか。

注:「敬して遠ざける」とは
「論語(雍也)」による。孔子が、鬼神は遠くからうやまうもので、なれなれしく近付くものではないと言ったことから、うやまって近寄らないふりをして、実は嫌い避ける。敬遠する、
の意味。(大辞林)

参照:中国人よ、礼儀守れ…海外旅行急増で共産党が提言 (讀賣新聞)

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

【追記】
 中川昭一 政調会長就任!

【追記2】
民主党の小沢一郎代表(64)が、今日の臨時党大会で再選された。が、体調不良を訴え、大会終了後の記者会見をキャンセルして、そのまま都内の病院に緊急入院。
民主党は、短期間の検査入院としているが、テレビの映像を見る限りでは、かなりひどそうだった。

民主党の言うような、単なる風邪とは思えない。なぜなら、明日は内閣総理大臣指名選挙の日であり、小沢氏も候補者の一人だからである。多少の発熱程度であれば、常識的には入院などしないはずだ。

大事に至らないことを祈念する。

それにしても、民主党のめぐり合わせの悪さは、どうしたことだろう・・・

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

| | コメント (20) | トラックバック (2)

2006/09/24

中国の理不尽を許してはならない!

今朝の産経新聞の【主張】(社説)は、結びで以下のように述べている。


言論の自由などの基本的人権は政治体制の維持の前には制限される-といった考え方はもはや時代遅れであり、現代の国際社会では通用しまい。言論統制を強めれば
強めるほど、中国の異質、異常さが際立っていく。

-------------------------------------------------------------------

今の中国が異質かつ異常であることは、当ブログの読者であれば、ほとんどの方が
理解されておられると思う。
その異質さ、異常さを顕著に示している事件が最近、話題になっている。ご承知の方も多いと思うが、例の「SK-Ⅱ」をめぐる「重金属検出」問題である。


【北京=寺村暁人】23日付の中国各紙によると、日本から輸入したマックスファクターの化粧品「SK-2」シリーズの返品を求める人々が、同社の親会社であるプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)の上海事務所に押し掛け、入り口のガラスドアが破壊される騒ぎがあった。

SK-2については、中国当局が使用禁止の重金属が検出されたと発表し、中国各地で消費者の抗議活動が広がっている。P&Gは重金属の含有量は他国では問題にされない低レベルだとしているが、中国国内での販売を停止している。

中国は、21日にも遼寧省や上海市、湖北省などで日本から輸入した冷凍サンマや
みそ、食用油などの食品から、鉛などの有害物質が発見されたと発表するなど、日本
からの輸入品に対する検査を強めている。

これについて日系企業の間では、日本が食品の残留農薬などに対する規制を強化して、中国から日本への農産品輸出が減少していることに対する報復措置ではないかとする見方も浮上している。

化粧品「SK-2」販売停止、中国各地で返品騒ぎ (讀賣新聞)

-------------------------------------------------------------------

讀賣新聞は、「日本が食品の残留農薬などに対する規制を強化して、中国から日本への農産品輸出が減少していることに対する報復措置ではないかとする見方も浮上している」と書いているが、私は最初からそう思っている。
実際、台湾の行政院衛生署は22日までに「(SK-Ⅱから)検出された金属成分は自然界に微量に含まれるもので衛生基準内にある」との検査結果を発表した(朝日新聞)。つまり、「重金属の含有量は他国では問題にされない低レベル」というP&Gの主張が
裏付けられているのである。

食品については今のところ断定できないが、マックスファクターの「SK-Ⅱ」摘発が、
我が国が5月末に導入した残留農薬の規制を強化するポジティブリスト制度に対する
報復措置であるのは間違いない。
ポジティブリスト制度導入で、中国産農産物の対日輸出が2割近く減り、中国は「貿易の公平にかかわる」(商務省)として我が国政府との間で交渉が続いている。そして、
6月以降に日本からの輸入食品の摘発が急増し始めた。
これを偶然と見るのは、あまりにもお人好しすぎる。

-------------------------------------------------------------------

実は、中国には前歴がある。
2001年6月、我が国政府は、中国産のネギ、生シイタケ、イグサ(畳表)に対して、世界貿易機関(WTO)で認められた一般セーフガード(緊急輸入制限)を暫定発動した。すると中国政府は、日本製の自動車、携帯電話、空調機の3品目に特別関税をかけるという報復行為を取った。
この特別関税は、通常の輸入関税に100%の関税を上乗せするという、実質的な輸入禁止措置であった。が、このとき我が国は中国に屈服し、結局11月になって一般セーフガードの本発動を見送ってしまった。

この事件は、中国がWTOに加盟する前の出来事だが、WTOに加盟しても実態は変わらないということである。
WTOのルールで、100%の関税上乗せなどという異常な報復行為ができなくなったため、今度は「使用禁止の重金属が検出された」と難癖をつけてくる。

つまり、以前のエントリーでも述べたが、この国は法治国家ではなく人治国家なのである。中共当局の思惑で、ルールなどどうにでもなる。
これこそ、まさにチャイナリスクであって、中国国民の反日感情など、このリスクからすれば小さな問題と言える。

もう一つ指摘しておきたいのは、今回の中国側の行為が、安倍晋三官房長官(次期総理大臣)が唱える「政経分離」に対する牽制でもあるということだ。つまり、経済関係など政治次第でどうにでもできる、政治と経済の分離など対中国に限ってはありえないという示威行為とみなすこともできる。

-------------------------------------------------------------------

次期政権は、中国を侮ってはならない。中国は、現代の国際社会では通用しない異質かつ異常な体制の国家なのである。
原則を曲げず、毅然とした態度で対応しないと、どこまでもつけ上がる。経済(カネ)に
釣られて安易に妥協すると取り返しのつかないことになる。

経済界も同様である。日本という国が、日本の企業が舐(な)められているから、こういう事態が起こるのである。
(P&Gは米国系企業であるが、今回は日本法人であるP&Gと、日本国内で生産された製品の問題である)

目先のカネよりも大事な利益というものがある。
一企業の利益のために国益を損ねることはできない。が、一企業といえども外国から
理不尽な扱いを受けたら、政府は毅然として対応するべきである。
お互いがルールを守り、相手を尊重してこそ真の友好がある。相手の言いなりになるのは「友好」ではなく「売国」である。

今回の事件を契機に、改めて、中国熱に浮かされている一部経済人のリスク意識の
低さに猛省を求める。

参照:セーフガード本発動の見通し不透明に

※なお、「SK-2」の正式なブランド名は「SK-Ⅱ」である。

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

| | コメント (18) | トラックバック (2)

2006/09/23

小泉内閣を総括する

我が国の戦後政治において、一つの時代を築いた小泉純一郎内閣も、いよいよ終幕を迎えることとなった。
「小泉マンセーブログ」という、光栄なる称号を授かった当ブログとしても、その功罪を
総括しなければならない時が来たということだ。

ところで、私の評価を述べる前に、メディア、特に讀賣、朝日、毎日の三大紙が実施した世論調査の結果をお伝えしておこう。

-------------------------------------------------------------------

読売新聞が9月9、10の両日に実施した全国世論調査(面接方式)によると、小泉首相や小泉内閣の実績を全体で評価するかどうかでは、「評価する」が計66%で、「評価しない」計30%を大きく上回った
毎日新聞が9月1~3日に実施した全国世論調査(面接方式)では、5年5か月に及んだ小泉内閣について、「評価する」と答えた人が64%で、「評価しない」は34%だった。
朝日新聞が8月26、27の両日実施した全国世論調査(電話)では、小泉首相のもとで政治が「よくなった」と思う人は45%で、「悪くなった」の27%を上回った。

朝日新聞は調査方式が違い、設問内容にもニュアンスの違いがある。また、小泉内閣との距離間も各新聞社によって違う。
が、各紙に共通しているのは、小泉内閣を肯定的に評価する世論が、否定的なそれを
2倍近く上回っているということだ。

讀賣新聞によれば、2001年4月の発足以来の小泉内閣の平均支持率は56.0%で、
現行の調査方式となった1978年3月調査(福田内閣時)以後の歴代内閣の平均支持率では、細川内閣の67.2%に次いで2番目だった。
また、朝日新聞の調査でも、在任中の平均支持率は50%で、戦後の吉田内閣以降では細川内閣(平均支持率68%)に次ぐ高い人気だった。
細川内閣が、わずか9か月弱の短命だったことを考えれば、(世論調査上では)小泉内閣が戦後もっとも人気が高い政権だったということである。

反小泉の姿勢が顕著な朝日新聞でさえ、「不人気にまみれて退陣する内閣が大半のなか、政権末期でなお50%近くの支持を維持する内閣は異例だ。最近では、非自民の連立政権だった細川内閣が発足からわずか8か月後に57%で総辞職した例があるが、村山、橋本、小渕、森の各内閣はいずれも最後の支持率は不支持率を大きく下回った」と書いている。

では、なぜこんなに人気があったのか?
この点は、三紙ともバラバラである。

讀賣新聞は、小泉内閣が取り組んだ課題で特に成果を挙げたもの(複数回答)として、「郵政3事業の民営化」の43%が最多で、「北朝鮮問題」28%、「道路4公団の民営化」21%などが続いたとしている。
毎日新聞によれば、「良かったもの」は(1)北朝鮮から拉致被害者の一部を帰国させた51%、(2)郵政民営化18%、(3)積極的な不良債権処理9%-の順。
設問内容にニュアンスの違いがある朝日新聞では、「よくなった」理由を聞くと「首相のリーダーシップが強くなった」が42%でトップ。次いで「政治が分かりやすくなった」34%、「政治の進め方が速くなった」19%だった。

まあ、これは、選択肢の問題や質問の仕方、内容が違うので、答えや数字が異なるのはやむを得ない面もある。例えば、選択肢の項目が「北朝鮮問題」と「北朝鮮から拉致被害者の一部を帰国させた」では、回答者に与えるインパクトがまったく違う。
が、郵政民営化と(北朝鮮)拉致被害者の問題が評価の上位を占め、多くの人が、
首相のリーダーシップと「政治の分かりやすさ」を政治がよくなった理由として挙げて
いるのは納得できる。

では、私は小泉内閣をどう評価しているのか?
以下に、そのことについて述べる。

-------------------------------------------------------------------

郵政民営化をテコにして官の肥大化に歯止めをかけ、流れを逆転させた点は高く評価できる。特に、政・官・業の癒着構造にメスを入れ、税金をばらまき、その見返りを受け取るといった金権・派閥政治を崩壊の淵に追い込んだことは特筆ものだろう。
その副産物として、国や地方の建設談合や同和利権などが次々と暴かれるようにも
なった。

また、金融機関に公的資金を注入し、不良債権を強制処理させたことも見逃せない
成果である。おかげで、どん底に沈んでいた日本経済が去年あたりから一気に回復してきた。デフレ脱却も、あと一歩のところまで来ている。

が、金権・派閥政治を崩壊の淵に追い込んだのは、選挙制度の変更や首相権限の
強化といった、小泉内閣以前の改革によるところも大きい。
景気の回復も、経済界が血を流す努力をして、設備・雇用・債務という「三つの過剰」を解消したことを抜きにしてはありえなかった。
つまり、小泉首相の姿勢や内閣の政策が、時代の流れ、その要請とうまくマッチングしたから政治の改革や景気の回復が進んだのである。

もちろん、だからといって、小泉首相及び小泉内閣の果たした役割を過小評価するつもりはない。北朝鮮を電撃訪問し、拉致被害者の一部を帰国させたことも小泉内閣であればこそできたことである。
それまでは、「日本人拉致疑惑の解明を前提にしては対話の前進は望めない」(2000/01/30 日本経済新聞)という声の方が強かったのだ。今では考えられないが・・・

ただ、それでも、数ある小泉内閣の成果の中で、私がもっとも評価したいのは、任期中に毎年行った靖国神社参拝である。中には、参拝形式を問題にする人たちもいたが、
そんなことは本質的な問題ではない。
1985年の中曽根参拝までは、何の問題もなく行われてきた我が国首相による靖国参拝が、それ以降、中・韓、特に中国の難癖で中止されてきた。1996年7月に橋本龍太郎首相(当時)が社頭でチョロっと参拝したが、それさえ中国の圧力に屈してやめてしまった。
つまり、我が国首相による靖国参拝は、英霊に感謝の誠を捧げるだけではなく、我が国が主体性のある国家に戻ることができるかどうかの試金石でもあったのである。

この問題は、歴史教科書問題や従軍慰安婦問題と同様、我が国内の反国家的勢力が中・韓と連携して我が国を攻撃するという、あってはならない、世界でもめずらしい中傷・干渉であった。
小泉首相が、内外の反日勢力に屈しなかったからといって、中・韓や国内の反国家的勢力が我が国に対する攻撃をやめるとは思わない。が、もう難癖は通用しないという
ことだけは悟ったはずである。
このことは、我が国の今後にとって、極めて大きな成果であったと言ってよい。

安倍晋三官房長官(次期首相)も、同じ姿勢を貫くはずである。これも小泉首相の靖国参拝がなければありえないことだ。

-------------------------------------------------------------------

最後に、小泉内閣の負の部分に言及したい。

負の面は、やはり何と言っても「格差問題」であろう。が、誤解してほしくないのは、格差の拡大が、小泉内閣が推進した構造改革によって生じたわけではないということである。
今、問題にされている格差は、1990年代の後半に始まっている。それは2000年の森喜朗内閣のころに大きくなり、今もその水準は変わらない。
つまり、日本経済がバブル崩壊から立ち直る過程、すなわち日本企業が設備・雇用・債務という「三つの過剰」の解消を進める中で格差問題が発生し、大きくなってきたということだ。

リストラ、新規採用の抑制、非正規雇用者の増大、これらが格差問題の元凶であるが、
これは日本経済が回復する過程と表裏の関係にある。要は、景気の回復と同様に、
格差問題も小泉内閣の構造改革だけが原因ではないのである。
小泉内閣に責任があるとすれば、拡大していた格差を縮小する手立てを講じなかったということだろう。というか、未曾有の経済危機に直面して、景気回復を優先させざるを
えなかった。
もし、亀井静香氏が主張したように、財政出動による景気回復策を実行していたら、
景気回復も格差解消もどちらも中途半端、つまり虻蜂取らずになっていたはずである。しかも、財政赤字はよりいっそう深刻になっていた。
そういう意味では、小泉構造改革路線は総体としては間違っていなかったと思う。だからこそ、小泉内閣を肯定的に評価する世論が、否定的なそれを2倍近く上回っているのである。

-------------------------------------------------------------------

が、いずれにしても、格差がこれ以上拡大しないように手を打たなければならないのは事実である。非正規雇用者は、平成17年に1,633万人に達し、雇用者全体の3割を占めるに至っている。

(1)賃金格差
雇用形態別の年間収入は、正社員の453万円に対して、パートタイム者111万円、派遣社員204万円、契約・嘱託250万円となっている。
(2)雇用継続率が低い非正規雇用
1年以上の雇用継続率は、正社員が、90%を越えているのに対し、パートタイム者は70%台、派遣社員は、60%台となっている。
(3)能力開発機会の格差
非正規雇用者に対する企業の能力開発の意識は、4割以上が能力開発を重視していないと回答するなどかなり低い。

これらは、以下の諸問題を引き起こす。
(1)技術継承への影響、(2)社会保障への影響、(3)少子化への影響。
実際、製造業の空洞化が進み、若年者がサービス産業に流れていった米国では(1)の問題が深刻化し、経済成長のネックになりつつあるという。

私が、過去のエントリーで何度も指摘してきたように、正社員と非正規雇用者の格差を是正すること、非正規雇用者の割合を減らすこと、そして真の能力主義を確立することが喫緊の課題なのである。
三重県にある、某メーカーの最新鋭の液晶テレビ生産工場は、非正規雇用者の割合が実に45%に達するという。このような状態は、けっして正常とは思えない。
能力による格差は当然であるが、スタートラインから格差があるのは亡国への道であることを、経済人も肝に銘じてほしい 。

安倍新政権には、女性や高齢者の雇用促進と共に、正社員と非正規雇用者の格差是正に真正面から取り組んでもらいたい。

-------------------------------------------------------------------

※小泉内閣の構造改革は、まだ途上にあり、真の評価は3~4年後になると思う。したがって、今回は、第一次総括として受け止めてほしい。

また、産経新聞の「正論」で、佐伯啓思京都大学教授が、「(小泉政治は)一口で言えば、政治の見世物化であり、人気主義(ポピュラーイズム)への著しい傾斜であり、政治の情緒化である」と批判しているが、これほど的外れのものはない。

この件について書き出すと長くなるので、本格的な反論は別の機会にしたい。ただ、
次のことだけは指摘しておく。

短く核心をつくワンフレーズ、これこそ小泉純一郎の真骨頂である。ワンフレーズ・ポリティクスと非難する人もいるが、政治家にとって言葉は命である。ダラダラとしゃべり、
言語明瞭・意味不明などと揶揄されるのは、言質(げんち)を取られまいとするが故の
自己防衛にすぎない。
短く発言するのは勇気がいる。誤解されたら一瞬にして命取りになる。釈明に100倍の言語を要する。が、言いたいことを歯切れよく、インパクトを強めて発信すれば、相手の心にも響くのだ。
これをメディア、特にテレビを使ってうまく国民に伝えたのが小泉首相である。これは、彼の才能であって、誰しもが真似できるものではない。

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

参照1:小泉内閣の平均支持率は56%、歴代2位 (讀賣新聞)
参照2:小泉政権:64%が評価 毎日新聞世論調査 (毎日新聞)
参照3:小泉支持率47%、平均で歴代2位 本社世論調査 (朝日新聞)
参照4:変わり行く市場~非正規雇用の活用~
    (平成18年6月 東京都議会・調査リポート)

| | コメント (21) | トラックバック (1)

利権屋さんたちが目指す与野党逆転


国民新党の綿貫民輔代表は22日、CS放送の番組収録で「安倍(晋三自民党総裁)
人気で参院選をやられて、衆参両院で自民党が過半数を取ったら、なんでもできる
(戦争中の)東条(英機)内閣と一緒になる」と述べ、来夏の参院選で与党過半数割れに全力を挙げる考えを示した。

同じ番組に出演した民主党の渡部恒三国対委員長は「今の自民党は安倍、安倍と
なびき大政翼賛会だ。安倍氏が戦争をやると言ったら戦争になる。野党の責任は重い」 と指摘した。

綿貫代表:参院選で安倍氏が勝てば「東条内閣になる」
(2006/09/22 毎日新聞)

-------------------------------------------------------------------

綿貫の発言は、「公認候補全員の当選を図って政界再編を主導する」と述べた先月28日の発言の延長線であるから、さして驚かない。
が、「来年の参院選挙で公認候補全員の当選を図る」とは何を指すのだろう。来年改選になるのは、比例区の田村秀昭と、自民党大分県連から三行半を突きつけられた後藤博子の2名しかいない。
後藤も比例区から出馬するというから、地方区は実質ゼロである。

地方区で国民新党から出馬する可能性があるとしたら、綿貫が強固な地盤を持つ富山県くらいだが、ここも民主党が候補を立てれば、むつかしいと言わざるをえない。
亀井(静香・郁夫)兄弟が地盤とする広島県は、既に民主党の衆院候補(落選)が鞍替え出馬を決めており、国民新党が独自候補を立てるとは考えられない。
ということは、国民新党は比例区で頑張るしかないが、1議席取れればよい方ではないか。

つまり、綿貫の発言は「公認候補全員の当選を図る」ことよりも「政界再編を主導する」ということに重点が置かれているのである。代表代行の亀井静香も今月3日、「全国で民主党と選挙協力する。自民、公明両党を過半数割れにさせるためには民主党を勝たせなければならない」と明言している。

要は、個人的組織しか持たない「自分党」にすぎない国民新党は、民主党に小判鮫のようにくっ付くことによって、政界における再浮揚を狙っているということだ。
まさに、主義主張よりも利権を優先する綿貫や亀井静香にふさわしい行動である。綿貫はもう年だが、亀井はまだギラギラ感が抜けていない。民主党に恩を売ることで、窓際からの脱却を夢見ているのであろう。

-------------------------------------------------------------------

それにしても、綿貫の「東条(英機)内閣と一緒になる」という発言にしろ、渡部の「大政翼賛会だ」という発言にしろ、こんなことで国民を惹きつけられると思っているのだろうか?
もう完全に「終わった政治家」の発言である、感覚が。
そう言えば、亀井静香も自民党を除名された時、「ヒトラーでもやらない事をやった」と
小泉純一郎を罵っていた。

綿貫と渡部は、民主党代表の小沢一郎と同じ、金権政治の総本山-旧・経世会の元大幹部。
亀井静香も、1980年代のバブルのころに急に力を付けた政治家。人脈・金脈も、闇の怪人・許永中とか仕手筋の帝王・池田保次(元山口組幹部)とか、臭い連中ばかりだった。

綿貫は、小沢が経世会を割り、自民党を脱党した時の敵。亀井静香は、その小沢が
主導した細川・非自民連立政権をつぶした立役者の一人。渡部は、細川政権崩壊後、 新進党解党をめぐり小沢と激しく対立、以後は口もきかない間柄だった。

政治の世界では、「昨日の敵は今日の友」ということはめずらしくない。が、これだけ、
かつて激しく罵り合った連中が、また行動を共にするというのは滅多にない。
まさに、「野合」という表現がぴったりの政治家たちである。

まあ、「類は友を呼ぶ」と言うけれど、「東条(英機)内閣」とか「大政翼賛会」とか「ヒトラー」とか、中共もビックリの陳腐なプロパガンダしか飛ばせない連中が集まって、本当に与野党逆転なんてできるのだろうか?

-------------------------------------------------------------------

利権屋さんたちのご健闘はお祈りするが、国民もあなたたちが思っているほどバカではないことも付け加えておく。

(文中・敬称略)

関連エントリー:亀井静香の闇

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

| | コメント (12) | トラックバック (3)

2006/09/22

見識を疑う東京地裁の判事

それにしても驚くべき判決だった。
21日に下された、都立学校の教職員ら401人が東京都と都教育委員会(都教委)を
相手に起こした訴訟に対する東京地裁の判決のことである。

教職員らは裁判で、日の丸に向かっての起立や君が代の斉唱を求める都教委の通達に従う義務がないことの確認や損害賠償を求めた。
これに対し、昨日の東京地裁は、「通達や都教委の指導は、思想・良心の自由を保障した憲法に違反する」との判断を示し、教職員に起立や国歌斉唱の義務はなく、処分も
できないとする判決を言い渡した。また、慰謝料として1人当たり3万円の賠償も命じている。

教育現場での国旗掲揚や国歌斉唱をめぐり、憲法19条が保障する思想・良心の自由を侵害するという訴訟は全国各地で起こされている。しかし、これまでの訴訟では、処分を争う教職員側の敗訴が続いていた。
今回の東京地裁の判決は、そういうこれまでの裁判の流れをくつがえすものである。
が、私が驚いたのは、その判決自体ではない。もちろん判決内容も許容できるものではないが、その根拠が支離滅裂なのである。

判決には、正確な事実認定と公平で合理的な判断が要求される。
その点で今回問題なのは、判決がまず、「日の丸」や「君が代」について、「明治時代
から終戦まで、皇国思想や軍国主義思想の精神的支柱として用いられ、国旗、国歌と規定された現在でも、国民の間で中立的な価値が認められたとは言えない」と判断していることだ。

日清戦争から第二次世界大戦まで、我が国が幾多の戦争を繰り返したことは事実である。が、それが皇国思想や軍国主義思想に基づくものという見方自体が一方的なものであり、公平性に欠ける。
また、「日の丸」や「君が代」が多くの日本国民の精神的支柱であったことは事実であるが、そのことと戦争自体には直接的関係はない。
「国民の間で中立的な価値が認められたとは言えない」というのもおかしい。各種世論調査では、すでに国民の間に定着し、大多数(70~80%)の支持を得ている。

要するに、この判決は、拠って立つ前提からして、まずおかしいのである。

一方で判決は、国旗掲揚や国歌斉唱について、「生徒が日本人としての自覚を養い、将来、国際社会で信頼されるために、国旗国歌を尊重する態度を育てることは重要で、式典で国旗を掲げ、国歌を斉唱させることは有意義」と認め、「教職員は国旗掲揚、
国歌斉唱に関する指導を行う義務を負い、妨害行為や生徒に起立などの拒否をあおることは許されない」としている。

つまり、式典で国旗を掲げ国歌を斉唱させることは有意義であり、教職員は国旗掲揚、国歌斉唱に対して生徒を指導する義務を負い、妨害行為は許されないが、にもかかわらず、教職員個人が起立や斉唱を拒否しても、式典の妨害や国旗国歌を尊重する態度を育てる教育目標を阻害するおそれはないと言っているのである。
要するに、教師は、生徒が日の丸に向かって起立し、君が代を斉唱するよう指導しな
ければならないが、教師自身は思想・良心の自由があるから起立する義務も斉唱する義務もない。懲戒処分をしてまで強制するのは、少数者の思想・良心の自由を侵害する行き過ぎた措置である。
今回の判決は、そういう論理なのである。

まったくもって笑うしかない論法である。国旗国歌に対して起立も斉唱もしない教師が、どうやって生徒に国旗国歌を尊重する態度を指導するというのだ!

判決には、論理の一貫性と整合性が要求される。今回の難波孝一という裁判長は、
それが解っていない。いや、解ってはいるが、社会の現実や、「(入学式などで)国旗を掲揚し、国歌を斉唱するよう指導するものとする」と規定している学習指導要領と自らの偏向した考えの乖離を埋めるためには、誰が見てもおかしいと思う論理を展開するしかなかった。
そういうことだと思う。

東京都側は控訴する方針だというが、当たり前だろう。おそらく二審(高裁)では逆転判決が出ると思う。だから原告たちは、都教委の通達取り消しと過去の処分撤回を申し入れるだけではなく、地裁判決の受け入れと控訴断念を東京都に要求しているのである。
が、こんな常識外れの裁判官がそうそういるわけがない。東京都は粛々と控訴の手続きを進めるべきである。

小泉首相は「法律以前の問題じゃないですかね、人間として国旗や国歌に敬意を表するのは。人格、人柄、礼儀の問題とか(だと思う)」と述べ、杉浦法相も「一部報道では、日の丸・君が代が軍国主義を連想させると言うが、戦争に至った経緯とは関係がない」と語ったという。

これが社会一般の常識的考え方、大多数の日本国民の受け止め方だと思う。

【追補】
判決要旨を読むと、「学習指導要領の国旗・国歌条項は、国旗掲揚や国歌斉唱の具体的方法等について指示するものではなく・・・(したがって)教職員に対し、入学式、卒業式等の国歌斉唱の際に国旗に向かって起立するなどの義務を負わせているものと解するのは困難である」と書いている。
まさに屁理屈だが、他方で、「入学式、卒業式等の式典は、生徒に対し、学校生活に有意義な変化や折り目を付け、厳粛で清新な気分を味わわせ・・・集団への所属感を深めさせる意味で貴重な機会というべきである。これらの式典において、国旗を掲げ、国歌を斉唱することは有意義なものということができる」とも書いている。

「学校生活に有意義な変化や折り目を付け、厳粛で清新な気分を味わわせ・・・集団への所属感を深めさせる意味で貴重な機会」だから「国旗を掲げ、国歌を斉唱することは有意義なもの」であると言うのなら、国旗に向かって起立せず、国歌斉唱をしない教職員を容認する判決は矛盾しているのではないか。

判決は、学習指導要領の国旗・国歌条項は国旗や国歌を強制するものではなく、自然のうちに定着させるのが目的というが、国歌を斉唱し、その際に国旗に向かって起立
するのは、極めて自然なことである。
国旗・国歌条項に、国旗掲揚や国歌斉唱の具体的方法まで定めてないからといって、歌わない、起立しないことを認めているわけではない。

逆に、どういう風に国歌を斉唱したら、厳粛で清新な気分を味わい、集団への所属感を深めさせることができるのか裁判長に訊きたい!
座ったまま口を閉ざしていることがそうだと言うのか???

難波孝一裁判長 殿

参照1:国旗・国歌で起立・斉唱強制、都教委通達は違憲…地裁 (讀賣新聞)
参照2:式での起立・斉唱定めた都教委通達は「違憲」 東京地裁 (朝日新聞)
参照3:「年号制度・国旗・国歌に関する世論調査」
参照4:公立学校式典 日の丸掲揚8割支持 「君が代」は67%
参照5:通達取り消し、都知事に求める 「日の丸」訴訟原告団 (朝日新聞)

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

| | コメント (41) | トラックバック (11)

2006/09/21

郵政造反議員の安易な復党に反対する

自民党総裁選で各候補は、昨年、郵政民営化法案に反対して離党に追い込まれた
元自民党議員(無所属)の復党について、いずれも前向きな姿勢を示していた。
新総裁に就任した安倍晋三官房長官も、今月11日に行われた日本記者クラブ主催の総裁選候補者討論会で、「私が総裁になって、ほとんど同じ考えを持っている人が野党にいることの方が、むしろ国民にとってわかりにくいのではないか」(2006/09/12 讀賣新聞)と強調している。
ところが、ここに来て、にわかに慎重論が自民党内で浮上しているという。

片山虎之助参院幹事長も「郵政問題で自民党を離党した『造反組』の復党は、年内が一つのメドだろう。ただ、『参院選のため』だけでは姑息(こそく)だ。大義名分と時期は考える必要がある」(2006/09/19 讀賣新聞)と語っている。
片山氏は選挙区が岡山県で、来年が改選である。離党議員の中には地元が同じ平沼赳夫衆院議員がいる。来年の参院選挙のことを考えれば、地元に強い影響力を持つ
平沼氏の復党をもっとも望んでいるのは片山氏であると考えてもおかしくない。
ところが、その片山氏が「造反組の復党は大義名分が必要」と言い、慎重姿勢を示している。
なぜか?
一つは、「参院選挙対策というだけの理由で『郵政反対組の復党』を安易に許すようなことをしたら、昨年の総選挙で自民党に投票した多くの国民(無党派層)の支持を失う」
(山本一太自民党参院議員)という危惧の念を払拭しきれないからだ。
そして、もう一つの理由は、離党した無所属議員の中心的存在である平沼氏の一連の言動にある。

平沼氏は、9月10日のフジテレビ「報道2001」で、「礼節を持ってちゃんと前非を悔いてやるなら話は別だ。安倍(晋三官房長官)さんの政治手法をしっかり見ていきたい」と
えらそうに語っていた。
このとき、兄貴分の亀井静香氏(国民新党)と目と目を交わし、不敵な笑みを浮かべていたのを見て、正直、「この人、まだ勘違いしてるよ」と思ったものだ。

ところが17日(テレビ朝日「サンデースクランブル」)になると、「何も『手をついて謝れ』
ではなく、(自民党側から)『非常に迷惑を掛けたが、日本の将来を思ったら、また力を合わせてやっていきたい』ぐらいは言ってほしい」と急にトーンダウン。
「(離党した無所属議員が)キャスチングボートを握っている。民主党などが頑張ってしまうと、与野党が逆転してしまう」と、自らの存在価値を逆にアピールする無様さだった。

そして昨日になると、これだ。↓


安倍新総裁が誕生した20日、郵政民営化法案の採決に造反して自民党を離党した
無所属議員らが会談し、復党について、一致して行動する方針を確認しました。

平沼赳夫衆院議員(無所属):「13人は、連絡を密に取って行動していく」、「(Q.一致した行動を取るのか)それはそうですね。それぞれ刺客を立てられて苦労してね」

来年の参議院選挙では、定員1人の、いわゆる1人区の結果が勝敗を大きく左右します。出席した議員の多くは、この1人区で強い地盤を持つことから、民主党との綱引きが激しくなっています。

会合では、自ら自民党に復党を求めるのではなく、党側から提案があれば検討する
方針を確認しました。また、平沼氏ら参加した議員の多くは、総理大臣指名選挙で安倍氏に投票する意向を示したということです。

平沼氏ら郵政造反組が会合「復党はみな一緒に」 (2006/09/20 ANN NEWS)

要するに、13人で集団的な圧力をかける。つまり、「みんなで渡ればこわくない」式の
発想なのである。
「自ら復党を求めるのではなく、党側から提案があれば検討する」と強がる一方で、
「総理大臣指名選挙では安倍氏に投票する」という証(あかし)を立てる。
あれほど強気で、傲慢とも思える態度だったのに、なぜここまで弱くなったのか???

これは、平沼氏が4日に、民主党の勉強会に講師として出席し、「自民党からやめるよう頼まれたが、私はインディペンデント(independent=無所属)である」などと豪語したことに対する反発もあるが、何といっても、 山本一太参院議員に向かって「あんまり調子に乗るなよ。お前、『抹殺するぞ!!』」と恫喝したことが大きな影響を与えている。
山本氏は9月6日、自らのブログで次のように書いた。


(前略)

ゲストの1人としてやってきた某大物政治家が近づいてきて(怒りの表情を露にしながら)こう言った。「おい、お前、オレの復党の件について反対だとか何だとか言ってるらしいじゃないか...あんまり調子に乗るなよ。お前、『抹殺するぞ!!』」

(中略)

「お前、抹殺するぞ!!」と言われて、「いえ、そんなことは(特定の誰かを復党させるななどということは)言ってませんよ!」と即座に(かつ冷静に)答えた。数秒後、少し離れた場所から(続けて)「あんまり跳ね上がるんじゃないぞ!」というセリフが飛んで来た。「跳ね上がってなんかいませんよ!!」と(少し強い調子で)反論した。横にいた同僚議員が、右手を押さえて「これ以上はやめろ!」というサインを送ってきた。続けて口から溢れそうになった「激しい言葉」をぐっと飲み込んだ。

(後略)

山本一太の「気分はいつも直滑降」

この話は永田町界隈に、あっと言う間に広まり、平沼氏に対する若手議員の反発が強くなった。

「抹殺発言の当事者は平沼赳夫 」というのは 、TBSの深夜番組、アサ(秘)ジャーナルの司会の一人、玉袋筋太郎の日記「タマブログ」の2006年9月6日(水)で明らかにされている。
(私は、山本氏のブログを読んだ瞬間に、「これは平沼だ!」と直感で分ったが~笑)


(前略)

アサヒジャーナルファイナル
5周年記念赤坂プリンス
まぁ、本当に政治家の先生が沢山顔を出してくださった。

石井一、藤井裕久、米田健三、樽井良和、
鎌田さゆり、小林興起、荒井広幸、山本一太、
武見敬三、原口和博、松原仁、細野豪志、高木穀
平沢勝栄,大村秀章、河村たかし、石関貴史、
郡和子、穀田恵二、浜四津敏子、早川忠孝、
岩国哲人、白槇勲、石破茂、平井卓也、
浅尾慶一郎、井脇ノブ子、川条志嘉、平沼赳夫、
松野頼久、島村宣伸、久間章生、川野太郎、
鳩山邦夫、石原宏高、牧原秀樹、枝野幸男、
達増拓也、井上信二、桝添要一、小野寺五典、
川口順子、澤雄二、小池百合子、高市早苗、
山本拓、池坊保子、坂口力、浮島とも子、
阿部知子、後藤田正純、渡部恒三 敬称略

1日に50人の政治家と逢ったら疲れるわ!
でも、よくぞここまで集まってくださった。

集まっていただいた政治家先生、
そして集めてくれたスタッフに感謝!

途中、山本一太さんを
恫喝するキラー平沼目撃!
凄いシーン見ちゃったよ!

(後略)

つまり、山本氏と平沼氏がゲストとして出演した番組とは、TBSのアサ(秘)ジャーナル・最終回スペシャル版だったわけだ。その時、平沼氏が山本氏を「抹殺するぞ!!」と
脅した。もうサイテーの政治家である、平沼氏は。
口では強がりを言いながら、心の底では自民党に一刻も早く帰りたくてたまらない(笑)

なお、これは、私が定期的に訪問する「Here There and Everywhere」さんの9月12日付のエントリーで紹介されていた。引用もそこからである。
玉袋筋太郎の日記からは、該当箇所(太字・大文字の部分)は既に削除されている。
ネットで話題になったから、あわてて削除したのであろう。
(ちなみに、「抹殺発言の当事者は平沼赳夫 」というのは週刊新潮9月28日号でも報じられている)

平沼氏の「勘違い人間」ぶりは、私のエントリー「平沼赳夫を論じる。」を読んでもらえればよく解ってもらえると思う。
こんな人物に期待する人がネットにもけっこういる。そして、そういう人に限って小泉純一郎首相をボロクソに言う。
もう爆笑ものである。

安倍新総裁に言いたい!

郵政造反議員の復党は慎重にしてもらいたいと!!!

参照1:自民総裁選 候補者討論会 (2006/09/12 讀賣新聞)
参照2:人事、挙党体制が必要 (2006/09/19 讀賣新聞)

【追記】
上記の政治家のうち、川野太郎は河野太郎の間違いではないかと思う。

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

| | コメント (20) | トラックバック (4)

2006/09/20

安倍新総裁と空っぽな真紀子

Sousaisen_1








自民党総裁選で、安倍晋三官房長官が過半数を大きく超える464票(66%)を獲得し、新総裁に決定した。
麻生太郎外相は136票、谷垣禎一財務相も102票で、当初の予想を大きく上回った。
特に麻生氏は地方票を67票(22%)獲得した。大健闘と言えるのではないか。

あとは、安倍氏が「「初の戦後生まれの総裁として、改革の炎を、たいまつを受け継いでいく」「新しい国造りに向けて、美しい国造りに向けて全身全霊を打ち込んで」いくことを期待する。

ところで、この安倍新総裁に対して、あの癇癪玉が、また空っぽな批判を繰り広げている(笑)

------------------------------------------------------------------


田中真紀子元外相は19日午後、共同通信加盟社論説研究会で講演し、次期首相就任が確実視されている安倍晋三官房長官が、靖国神社への参拝の事実を公にしない
方針を示していることについて「『したか、しないか言わないよ』と言うが、隠れんぼではない。そういうことを言うこと自体、頭が悪い」と厳しく批判した。

日中国交回復をめぐり、中国政府が日本の戦争指導者と一般国民を区別する論理を
取った経緯について、安倍氏が「そんな文書は残っていない」と述べたことでは「周恩来首相が賠償問題を乗り越えるために出してくれた外交の知恵だ。『紙がないから駄目』と言う人は、どんなに外交が、政治が分かっていないか。(あきれて)腰が抜ける」とこき下ろした。

また「甲子園ではハンカチ王子が人気。(日本の政治に)空っぽな風船のような王子が生まれたと言われないようにしたいが、悲しいことに(首相就任は)ほぼ間違いない」と指摘。その上で「一刻も早く衆院を解散すべきだ。国民がどれだけ賢いか試される」と
強調した。

靖国参拝、隠れんぼでない 田中元外相が安倍長官批判
(2006/09/20 共同通信)

「頭が悪い」だって???
どの口がそんなことを言わせる。
こんな言葉を聞くと「それはオマエのことだろう!」と言いたくなる。

この女政治家、もう口からでまかせ。場当たり的にすぐバレるウソを平気でつく。
それでも、その正体を知らない人たちを魅了する能力だけには長けているため、かつては人気があった。が、もう多くの人がその本性を知っている。

秘書給与横領で議員辞職に追い込まれたことをもう忘れたのか?検察が不起訴処分にしたからといって、公金(税金)を自分のポケットに入れた事実は消えるものではない。
しかも、国税局に指摘されるまで、脱税(未申告)に口をぬぐっていた。そして、さんざん言い逃れをした挙句、逃げ切れないと観念したのか、父角栄から引き継いだ目白御殿の土地の半分を物納した。

つまり、本来納めるべき相続税を、2年も遅れて(1996年)いやいや払ったのである。
ところが、この女、厚顔無恥という点では比類がない。
脱税(未申告)を指摘されて、しぶしぶ物納した土地について以下のように発言しているのだ。

「物納地については、願わくば障害者施設など社会的弱者のために使ってもらいたいと思います」(1996/04/05 産経新聞 朝刊)。

内実を知らない人が聞けば、「弱者の味方!さすがは真紀子さん!」ということになるが、これこそ、正体を知らない人たちを魅了する能力以外のなにものでもない。

「周恩来首相が賠償問題を乗り越えるために出してくれた外交の知恵」???

日中国交回復をめぐり、中国政府が日本の戦争指導者と一般国民を区別する論理を
取ったのは、あくまでも中国側の国内事情によるものであることは、一昨日のエントリー「中国的特殊事情に配慮などいらない」の中で述べた。

我が国の交戦国であった中国(中華民国)は、サンフランシスコ講和条約(日本国との平和条約:1951年)を原則として1952年に締結された日華平和条約(日本国と中華
民国との間の平和条約)に付随する日華平和条約議定書によって、対日賠償請求権を放棄している。
議定書の1-(b)には、「中華民国は、日本国民に対する寛厚と善意の表徴として、サンフランシスコ条約第十四条(a)-1に基づき日本国が提供すべき役務の利益を自発的に放棄する」と明記されている。
したがって、我が国には中国に対する賠償義務は法的には存在しないのである。
が、我が国は、それでも中華民国を引き継いだ中華人民共和国に対して、巨額の政府開発援助(ODA)を実施した。

日中共同声明の第5項で、中国(中華人民共和国)が戦争賠償の請求を放棄することを宣言したのは、「日華平和条約は、存続の意義を失い、終了したものと認められる」という大平外相(当時)の発言(日本政府見解)と対をなすものであり、中華民国(台湾)と
断交したことに対する見返りである。

なお、サンフランシスコ講和条約第十四条(b)には、「この条約に別段の定がある場合を除き、連合国は、連合国のすべての賠償請求権、戦争の遂行中に日本国及びその国民がとつた行動から生じた連合国及びその国民の他の請求権並びに占領の直接
軍事費に関する連合国の請求権を放棄する」と書かれている。

「どんなに外交が、政治が分かっていないか。(あきれて)腰が抜ける」のはこっちの方だよ、田中真紀子!

空っぽな風船のような王子???
空っぽな癇癪玉のようなバカ姫じゃないか、オマエは!!!

まあ、朝日新聞にもイエローカードを突きつけられた政治家だから、これ以上を書くのはやめる。

ただ、こんな人物を広告塔としてありがたがっている限り、民主党は、有権者と安倍新総裁率いる自民党に手痛い目に合わされるであろう。

これだけは忠告しておく。

それにしても、こんな政治家を共同通信加盟社論説研究会に講演者として招く、共同通信も同じくらいバカだね。

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

| | コメント (24) | トラックバック (8)

2006/09/19

国際金融でも主張する外交を

我が国からの対中政府開発援助(ODA)は、2008年で打ち切られる。金額も毎年20%以上減額されており、使途も環境対策や、内陸部の貧困対策などに絞り込まれている。
これは、世界最大の貿易黒字と外貨準備保有高を誇る今の中国を見れば当然であり、むしろ遅すぎたくらいである。我が国のODAを必要とし、また我が国にとってもメリットのある発展途上国はほかにもたくさんある。

ところが、世界最大の外貨準備と貿易黒字を誇り、国内総生産(GDP)世界第4位の
経済大国であるこの国は、世界銀行(世銀)による融資先国としても世界最大なのである。
2004年から06年までの融資総額は最高で45億ドルに達する(人民網日本語版)。しかも2007年から09年にかけての3年間も、世銀融資は約30億ドルないし45億ドルに達すると中国国家発展改革委員会は発表した。


中国国家発展改革委員会は16日、「2007年から2009年まで、中国は引き続き、世界銀行から毎年10億ドルから15億ドルの融資を受けることになり、3年間の融資額は約30億ドルないし45億ドルに達する」と発表しました。
それによりますと、これらの融資金は、主に中西部や東北部に投入されますが、具体的には、中西部のインフラ施設の建設を重点とすると同時に、農業、交通、都市建設、
環境保護、エネルギー節約、職業教育などに利用されるということです。

中国、世界銀行から今後3年間に30ー45億ドルの融資
(2006/08/17 中国国際放送=北京放送)

なぜ世銀は、世界第4位の経済大国に対してここまで巨額の援助をするのか?
それは貧困対策である。
中国には、1日の収入が1ドル以下の貧困人口が1億7千3百万人もいる(アジア開発銀行報告:2005年9月)。
ウルフォウィッツ世銀総裁も昨年10月、北京市内で記者会見し、「有人宇宙船打ち上げに成功し、数千億ドルの外貨準備高があるにもかかわらず、世銀が中国にかかわっているのは、世界2位の貧困人口を抱えているためだ」と述べ、今後も中国の貧困削減に協力する姿勢を強調した(2005/10/18 毎日新聞)。

ところが、ここに来て、そのような世銀の姿勢が変わりそうなのである。


政府は18日、シンガポールで開かれた世界銀行と国際通貨基金(IMF)の合同開発
委員会で、民間金融市場から資金調達が可能な中所得国への融資基準を見直すよう求めた。名指しこそ避けたものの、中国を念頭に急成長する新興国は援助から「卒業」すべきだとの考えを強くにじませた。

中所得国とは発展途上国ではあるものの、最貧国とはいえない国。世銀による融資は 1人あたりの国民総所得(GNI)が約6000ドル以下の国が対象だが、中国のように民間金融市場から資金調達できる国も含まれる。これらの中には先進国から債務免除を
受けたアフリカなどの最貧国に高い金利で再融資している国もあり、最貧国の債務削減を進める観点から問題視する声もある。

財務省の赤羽一嘉副大臣は合同開発委で「中所得国の中には資本市場で安定的に資金調達ができ、国内貯蓄も豊富な国が登場している」と指摘。貯蓄率が50%近くに達する中国を念頭に、民間市場からの資金調達のしやすさなど世銀の新たな融資基準を検討すべきだとの考えを強調した。(シンガポール=木原雄士)

政府「中所得国は援助卒業を」・IMFと世銀合同開発委 (日本経済新聞)

我が国は、IMFの出資比率も世銀の資金供与額も米国に次いで世界第2位の地位を
占める。したがって、資金の使途に透明性を求め、融資の合理的な運用を求めるのは
当然である。
特に、中国のように、他国に政府開発援助(ODA)や資金融資を積極的に行っている国に対する融資基準を見直すよう求めるのは当たり前で、遅すぎたと言っても過言ではない。

ところで、「先進国から債務免除を受けたアフリカなどの最貧国に高い金利で再融資している国」とはどこか?
そう、皆さんの予想どおり、あのセコイ大国・中国である。
このことは、同じテーマを記事にした共同通信が明らかにしている。
共同通信によると、「ポールソン米財務長官は、中国を念頭に『債務を免除されたアフリカ諸国に対して、再び無責任に融資している国がある』と警告」を発したそうである。
(参照:2006/09/18 中所得国は世銀「卒業」を 開発委、過剰借入に注意も

日経新聞の記事からは、「問題視する声」の発言主である米財務長官の名前が抜け
落ちており、共同通信の記事は、融資基準の見直しを求めたのが我が国(赤羽財務
副大臣)であることに言及していない。
つまり、両方の記事を併せ読むと、日米が歩調を合わせて国際金融市場における中国のあり方、その姿勢を牽制していることが読み取れるのに、日経も共同も、そのことを
記事中から巧妙に排除しているのである。

まあ、意図的であるかどうかは断定できないが、結果的に、資金負担が世界1位と2位の日米が、一方で貧困国の立場で低利融資を受け、他方で援助国として振る舞う中国を批判している構図を隠蔽していることは間違いない。

それにしても、中国の反発を押し切って、対中ODAの大幅減額と2008年での打ち切りを決めた我が国が、やっと国際金融の舞台でも当たり前の主張をするようになったかと
思うと、感慨深いものがある。しかも、ここでも米国と連携している。
これも2001年以前であれば考えられないことだ。このあたりにも小泉効果を感じる。

しかしまあ、貧困対策とか環境対策とかいう名目で低利の長期融資を受け、それを
最貧国に高い金利で転貸し(=再融資)する。中国(中共)の性根がよく解る典型的な事例である。
何というか、まるで街金みたいな国、という印象を受けるのは私だけではあるまい(笑)

中国はアフリカや中南米諸国に援助を行い、その見返りとして資源を獲得し、自国の
友好国として囲い込もうとしている。そして、国連を始めとする国際政治の舞台における自らの発言力を強化しようとしている。
その援助資金のかなりの部分が世銀からの融資、つまり米国や我が国などの先進国が供与した資金でまかなわれている。もう、悪い冗談ですまされるレベルの話ではない。

我が国が、中国を念頭において世銀の融資基準見直しを要求し、米国が融資金の使途について警告を発する。
これは当然であるが、07年の融資からそういう見直しを実行しなければならない。
貧困対策や環境対策を名目にして借り入れたカネを高利で貧乏国に転貸しする。ルールの無視もはなはだしく、そこにはモラルなど微塵もない。
このような行為は、一般社会であれば犯罪に該当する場合もある。
無法者国家・中国に遠慮など要らない。金融面でも原則的な対応を貫くべきである。

今年1月、ドイツのメルケル首相が、「われわれにはルールに従わない中国のような
競争相手がいる」と、ブッシュ米大統領が同席する記者会見で警戒感を露わにしたが、まさにそのとおりである。
我が国も、政界だけではなく、経済界も含めて「ルールに従わない中国」に対する警戒心を強めなければならない。

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

| | コメント (15) | トラックバック (0)

2006/09/18

中国的特殊事情に配慮などいらない


政府が、11月中旬のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の前にも再開させる方向で調整している中国との首脳会談設定が難航する可能性が出てきた。次期首相就任が確実視される安倍晋三官房長官の歴史認識をめぐる最近の発言に中国が懸念を強めているためだ。

安倍氏は自民党総裁選の討論会などで、中国政府が1972年の日中国交回復で戦争賠償請求権を放棄した際、日本の戦争指導者と一般国民を区別する論理を取った経緯について「そんな文書は残っていない」と述べ、中国独自の立場だとの認識を表明。
その後も「私は会談の場にいなかったのでやりとりは知らない」などと強調している。

これに対し中国側は現段階で「総裁選向けの発言と受け止めている」(中国筋)と冷静を装っている。しかし実際には当時の交渉記録精査を既に始めており「首相就任後に同じ発言をすれば強く反発する。安倍氏の言動を見極める必要がある」(同)と態度を硬化させ始めている。

中国政府は、賠償請求放棄の際に「戦争責任は日本の一部の軍国主義者にあり、
日本の一般国民も被害者だ」との論理で中国国民を納得させた経緯がある。安倍氏の発言は、A級戦犯を祭る靖国神社への首相参拝と同様、中国政府にとっては自らの
説明の正当性否定につながりかねない。

(後略)

日中首脳会談の再開難航も 安倍氏の歴史認識に懸念
(2006/09/17 共同通信)

-------------------------------------------------------------------

上記の安倍発言は、自民党総裁選の候補者討論で、谷垣禎一財務相の主張に対する反論の中で述べられたものだ。
が、安倍氏は「中国独自の立場だとの認識を表明」しただけで、中国側の発言の有無に言及したものではない。

この中国側の立場は、1972年9月25日の北京の夕食会における周恩来首相(当時)のあいさつに盛り込まれたものである。


周首相は「1894年から半世紀にわたる日本軍国主義者の中国侵略」と前置きして、「中国人民は毛沢東主席の教えに従って、ごく少数の軍国主義分子と広範な日本人民とを厳格に区別してきました」と表明した。
4日後、田中角栄、周両首相が調印した日中共同声明は「日本側は、過去において
日本国が戦争を通じて中国国民に重大な損害を与えたことについての責任を痛感し、
深く反省する」とうたった。(産経新聞【主張】より抜粋)

この周発言に対する日本政府の立場は、過去のエントリーでも書いたが、「中国がそう言っていることをわれわれは事実として認識している。良いとか悪いということについて、日本政府としての立場は基本的に明らかにしていないのではないか」(谷内正太郎外務事務次官)というものだ。

つまり、谷垣氏が持ち出した「日中国交回復の時に、中国は戦争指導者(の戦争責任)と一般国民を分けて考えた経緯がある」(2006/09/12 讀賣新聞)という中国側の立場の前段には、1894年、つまり日清戦争も中国に対する侵略であり、当時の日本は既に軍国主義国家だったという中国、というより中国共産党(中共)の認識があるのだ。
日本人で、日中戦争(支那事変~大東亜戦争-1937年~1945年)を侵略と規定し、
当時の日本が軍国主義国家であったと認識している人でも、この中共の認識に同意する人は極めて少ない。
だから、日本政府(田中角栄内閣)は、日中共同声明において「過去において日本国が戦争を通じて中国国民に重大な損害を与えたことについての責任を痛感し、深く反省する」としたが、中国(中共)の主張や認識に「良いとか悪いということについて、日本政府としての立場は基本的に明らかにしていない」のである。

-------------------------------------------------------------------

共同通信が言う「中国政府は、賠償請求放棄の際に『戦争責任は日本の一部の軍国主義者にあり、日本の一般国民も被害者だ』との論理で中国国民を納得させた経緯がある」というのも真実ではない。
谷内外務次官も述べているように、当時の中国がそう言ったのは事実である。が、それは中国側の事情であり、言い分にすぎない。
当時の中国(中共)を知らない人の中には、そういう中国の主張を「なるほど」と思う方もいるかもしれないが、私のように、当時の中共に異常な(笑)関心を持っていた人間からすれば「冗談ではない」ということになる。

当時の北京放送(現・中国国際放送局)を聴いた経験がある人はお分かりだと思うが、中共は、毎日のように毛沢東礼賛と日本軍国主義に対する激烈な批判を繰り返していた。もちろん文化大革命を称え、米帝国主義やソ連修正主義への批判も欠かさない。
当時の私は極左であり、毛沢東主義や文化大革命に大いに関心があった(中共とは
立場は違ったが、淡い期待があった)。そのころの部屋にはテレビもなく、夜は北京放送とニッポン放送のオールナイトニッポンを聴くのが日課だった。
そんな私にとって、1972年2月21日の米大統領ニクソン(当時)による訪中は、驚天動地の出来事だった。それからすれば、同年年9月の田中角栄訪中と同月29日の日中
共同声明
は、それほどの驚きではなかった。
しかし、直前まで米帝国主義に追随する日本軍国主義を罵り、日本人民に決起を促していた中共が、その軍国主義政府と手を握る。これは事実としては認識できても、中共が何を考えているのかはまったく理解不能で納得がいかず、消化不良のままだった。
当時、同じ戦列(8派共闘)にいた毛沢東主義のML派などはもっと深刻で悲惨だった。自分たちの主張してきたことと、中共の路線変換(変節)との齟齬を総括できず、組織が崩壊-消滅したほどの打撃を受けた。

※後日、集会に現れたML派幹部が、赤に白線のML派のヘルメットではなく、「日中友好」と大書きした白ヘルメットをかぶっていたことは、お笑い種(ぐさ)でしかなかった。

我が国の左翼にこれだけの大打撃を与えた中共の変節を、中国内で納得させるには
尋常なやり方ではとうてい無理であったと思うのが自然である。
何しろソ連を修正主義と批判し、革命を世界に輸出し、米国との戦争も辞さないとして
いた指導部(毛沢東)が日本軍国主義や米帝国主義と手を握るというのである。いかに毛沢東に対する個人崇拝と四人組による強権支配が貫徹されていたとはいえ、国内的合意を得るには、多少強引ではあっても、それなりの論理がなくては体制が揺らぐ。
そこで持ち出されてきたのが、「共産主義革命に対する今の最大の脅威はソ連修正主義であり、それから中国と革命を守るためには、あえて日本軍国主義や米帝国主義と手を結ぶ必要がある」という「敵の敵は味方」という論理である。
「戦争責任は日本の一部の軍国主義者にあり、日本の一般国民も被害者だ」という
論理も、従来の主張と実際の行動との矛盾を糊塗するために、中共指導部が編み出した「苦しまぎれの言い訳」にすぎなかった。

※そういう意味では、安倍氏の「中国独自の立場だとの認識」が「中国政府にとっては自らの説明の正当性否定につながりかねない」という共同通信の指摘は正しい。

-------------------------------------------------------------------

実際、当時の中ソ対立は本格的な武力衝突にまで発展しかねないレベルに達していた。大小の軍事衝突が頻発し、中ソ国境に配備されたソ連軍兵力は55個師団約47万人、中国側は60個師団100万人以上にのぼった。だからこそ中共は日米に接近し、
日米安保条約を積極的に評価する必要性があったのである。

世界の軍事情勢 Chuso_1













しかし私は、この中共による日米安保条約の積極的評価には呆れた。もう無節操というか、何でもありというか。
私はこのときから中共を100%信用できなくなった。

なお、中共が日米安保を肯定した時の社会党(現・社民党)幹部の苦渋の表情が今でも忘れられない。
野党外交と称して中共べったり路線を歩み、日米安保条約破棄を声高に叫んでいたのに、親分がいきなりハシゴをはずしてしまった。
そして、その後の日中友好は社会党ではなく、自民党・田中派-竹下派が公明党・
創価学会を利用しながら仕切っていくことになる。そこにおいて、膨大な額にのぼる
対中ODAは賠償請求放棄の代わりだとされたが、そこにどれだけの利権が絡んでいたのかは藪の中である。

-------------------------------------------------------------------

以上をお読みになればお解りいただけると思うが、谷垣氏の言う「日中国交回復の時に、中国は戦争指導者と一般国民を分けて考えた経緯がある」という中国側の立場の背景には、その直前まで「日本軍国主義打倒!」を叫び、「革命の輸出」を主張していた中国(中共)の特殊事情があるのである。
そんな、当時の中国の特殊な国内事情に端を発する経緯まで、これからの日中関係を考える上で配慮しなければならないと言うのか?
それとも谷垣氏は、中国側の立場の前提となっている「1894年(日清戦争)から半世紀にわたる日本軍国主義者の中国侵略」という歴史認識を肯定するとでも言うのか?

谷垣発言の本質は、小泉内閣が登場する以前の対中外交に回帰せよ、と言っているに等しい。つまり、自国よりも中国側の立場に配慮し、中国の歴史認識に同調する。
これは、ひざを折り、屈服する姿勢を示すことで、中国の「お好みの日本」になろうとする、時計の針を逆回りさせようとする態度以外の何ものでもない。

谷垣氏はその後も、安倍氏の反論に対して「日中関係は今まで多くの人の議論の積み重ねがあった。それを全部無視して『紙に書いてなかった』と言うのは、本当の意味での信頼関係をつくっていけるのか。率直に言って疑問だ」(2006/09/12 朝日新聞)と
批判している。
これは、社民党の福島瑞穂党首の「外交は交わした文書だけがすべてではない。お互いに(認識を)積み上げてコンセンサスを作ってきたのだから、外交的にも極めておかしい」(2006/09/13日 共同通信)という批判と瓜二つである。
要するに、結党(旧・社会党を含む)以来、文化大革命時代を含めて常に中共の友党であり、中国側の利益を代弁してきた社民党の党首と、我が日本国の総理を目指している谷垣氏の認識は同程度ということである。

こんな政治家を総理大臣なんかにしてはならないし、また絶対になれるわけがないと
断言する。
私は、7月のエントリーで、谷垣氏の実務能力を評価するようなことを書いたが、外交に関する知識と認識が福島氏レベルの人間など次期政権にはまったく不要であり、有害ですらある。
過去のエントリーで書いた、「次期首相は、谷垣を排除すべきではない。適材適所で
使えば、大いに力を発揮するはずだ」という提言は全面的に撤回する。

-------------------------------------------------------------------

同盟関係にある日米でさえ、時としてその歴史認識に齟齬が生じることがあるのに、
基本的価値観や政治体制がまったく違う日中両国間で、歴史認識を共有するなんて
不可能と言ってよい。
無理に一致させようとすれば、どちらかが屈服するしかない。1972年から2001年までの日中友好は、我が国が屈服してきたことの裏返しでしかない。
そんな「友好」などいらないし、首脳会談が実現されなくても一向にかまわない。

国が違えば歴史認識も違う。時代によって歴史認識も変わる。これは当たり前のことだ。
もちろん、内閣が代わったからといって、過去の自国政府が表明した立場を全面的に
否定できるわけではない。が、相互が承認したわけでもなく、交渉の過程で相手国が
表明しただけにすぎない歴史認識を、今の我が国が認める必要も、受け入れる必然性もない。

本当の未来志向の二国関係とは、お互いの歴史認識の違いを認め合うことが大前提である。

それでなくとも、我が国はこれまで何度も謝罪し、莫大な額のODAを中国に供与してきた。
これ以上、中国の国内事情に配慮する必要はない。自国の事情は、まず自らが解決するのが国際関係の基本である。

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

| | コメント (22) | トラックバック (0)

2006/09/17

史上最大のファッショ国家には深入り禁物


中国共産党と国務院(政府)は14日までに、メディア規制強化を盛り込んだ「国家文化発展計画綱要」を公布した。

指導部人事を決める来年の第17回党大会や2008年の北京夏季五輪を控え、胡錦濤
指導部はメディア統制を一層強める方針を明確にした。

綱要は全10章48項目で構成。新聞メディアについて「主要任務は宣伝。『党ののどであり、舌』としての役割を堅持しなければならない」と規定した上で、「全面的に党の主張を宣伝し、民衆の意識や思想に対する影響力を不断に強化」することを義務付けた。

特に地方党幹部や学生らに対し、10年までに「理論、思想、道徳」の教育を強化するとし、党が掲げる理論をあらゆるメディアを通じて「頭にたたき込ませる」と強調した。

中国国家新聞出版総署の柳斌傑副署長は、記者会見で「中国は市場経済体制の期間が短く、法整備が進んでいないため、行政規定での管理が必要な時もある」と述べ、
メディア管理強化を正当化した。(共同)

「新聞は“党の舌”」 中国、報道統制強化の綱要公布 (産経新聞)

-----------------------------------------------------------------

「中国は市場経済体制の期間が短く、法整備が進んでいない」ため、「(新聞メディア)の主要任務は宣伝。『党ののどであり、舌』としての役割を堅持しなければならない」と要求する???
まったくのコジツケ。何の弁明にもなっていませんな。

昨年あたりから、メディア規制を強めてきましたが、情報の国際化、ボーダレス化が進む中で、一向に実効性が上がらない。
国内の否定的状況が世界中に広まり、それがブーメランのように中国内に跳ね返って
くる。もう我慢の限界だあ・・・このままでは体制が崩壊する・・・
ソ連のグラスノスチ(情報公開)の二の舞いだけは絶対に踏みたくない!そんなところ
ですかな、本音は。

しかし、これでは、中国の体制的危機はますます深まっていると世界に向けて発信しているようなものですよ。
えっ、なりふりかまっていられない?もうほかに手段がないですって???
なるほど、そうかもしれませんね(笑)
そう言えば、去年の末ごろ「日本のメディアはいつも中国のマイナス面の情報を伝えており、日本政府は管理すべきだ」と、理解不能なたわ言を吐いて、怒りではなく失笑を買いましたね。

10日には、国営新華社通信が「外国通信社の中国国内におけるニュース・情報発布
管理規定」を即日実施すると発表しました。外国通信社が中国でニュースを配信する
場合、新華社を通じて行い、顧客との直接契約を禁じるという趣旨の規定を。
規定では、(1)中国の国家統一、主権と領土保全を破壊(2)中国の国家安全と名誉、
利益を損なう(3)邪教や迷信の宣伝(4)民族の団結の破壊(5)虚偽の情報で経済や
社会秩序を乱す(6)社会道徳や民族の優秀な文化伝統を危うくする-などの記事を
禁じ、新華社が削除したり、通信社を処罰、業務停止にしたりする、となっていますな。

つまり、国内メディアは中共の宣伝に徹し、余計なことは言わない。外国メディアの都合の悪い記事は配信禁止、違反したら処罰する。
これは、もうアナクロニズム、前世紀の遺物以外の何ものでもない。しかも、これで、
国内総生産(GDP)世界第4位というのだから始末におえません。

まさに、史上最大のファッショ体制、暗黒国家の誕生です!

-----------------------------------------------------------------

こんな国と友好関係になるべきだ、という方の気がしれませんな。こんな危ない隣人がいたら傍に寄りたくないと思うのが普通じゃないですか?

まあ、友人は選ぶことができても隣人は選べませんから、付き合いを絶つわけにはいきません。が、それも必要最小限にする。
もちろん、相手が手を出してこない限り、喧嘩をする必要もありません。東シナ海のガス田のような、我が国の主権を侵害するような行為とは断固闘わねばなりませんが。
それから、こちらから頭を下げるのは禁物です。 そんなことをしたら、どこまでも付け上がリますよ、こういう輩は。
外面(そとづら)はともかく、内面はガタガタで、自分でもどうしていいか分らずにオロオロしているのですから。

これ以上の深入りは危険です。ヘタしたら共倒れしますよ、経済界の皆さん。
主権尊重、相互内政不干渉、互恵平等、是々非々で粛々と行きましょう。
それが、今できる精いっぱいの「日中友好」だと思いますけど、私は・・・

参照:新華社の外国通信社規制、手数料狙いか (産経新聞)

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

| | コメント (14) | トラックバック (1)

2006/09/16

東京都を訴える増田都子・元教諭

少し前のニュースになるが、今年の3月に分限免職された増田都子・元教諭に関する
ニュースが朝日新聞で報じられているので、今日のエントリーとして取りあげたい。
なぜなら、今年7月に、中央教育審議会が教員免許の更新制導入を柱とする答申を
文部科学省に提出しており、次期内閣で、この教員免許更新制の是非が争点になる
ことは間違いないからだ。

増田元教諭については、以前からネット上で取り上げられており、ご存知の方も多い
かもしれない。が、改めて取りあげることによって、その「ひどさ」を再認識したい。この
元教諭の実態を知ってもらえれば、教員免許更新制がいかに必要であるかが解って
もらえると思うからである。

------------------------------------------------------------------

朝日新聞によると、増田元教諭は、社会科の授業で東京都議会の自民党議員の発言を実名を挙げて批判し、その後の処分(戒告)と研修命令に従わなかったために免職(解雇)された。
ところが今度は、それを不服として東京都などを訴えるというのである。


社会科の授業で配布した資料で、先の大戦を侵略戦争ではないと東京都議会で述べた議員らを実名で批判したことなどをめぐり、都教委から3月に分限免職処分とされた
千代田区立九段中(3月末に廃校)の元教諭増田都子さん(56)が15日、都などを相手に処分の取り消しと総額300万円の慰謝料の支払いなどを求める訴えを東京地裁に起こす。「政府見解にも反した都議の誤った歴史観を批判したにすぎない。処分は都教委の教育内容への不当な介入で違法」と主張している。

問題とされたのは、05年6~7月の中3の公民の授業で増田さんが配ったプリント。日本に歴史の清算を求めた盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領あてとして増田さんが書いた手紙
形式の文章などを掲載した。

その中で、04年10月の都議会で「侵略戦争うんぬんというのは全くあたらない」と発言した自民党都議の名を挙げ、「国際的には恥をさらすことでしかない歴史認識」と批判した。

さらに、「新しい歴史教科書をつくる会」主導の扶桑社の教科書を「侵略の正当化教科書として歴史偽造で有名」と指摘。都議らについて、この教科書を「『愛国心を持たせる一番よい教科書』と公言して恥じない人たち」と書いた。

都教委は05年8月、都議や扶桑社をひぼうしたとして、増田さんを戒告処分。同年9月から06年3月まで都教職員研修センターでの研修を命じた。同月末、「公務員としての自覚や責任感が著しく欠如し、職に必要な適格性に欠く」として分限免職処分とした。

都教委は「分限免職の中身については公表できず、コメントできない」としている。

免職取り消し求め提訴へ つくる会教科書批判の元教諭 (朝日新聞)

------------------------------------------------------------------

公民の授業で、自民党都議の実名を挙げ、印刷物にしてまで「国際的には恥をさらすことでしかない歴史認識」の持ち主と生徒の前で批判する。「新しい歴史教科書」を「侵略の正当化教科書として歴史偽造で有名」と罵倒する。

こんな、弁明の余地がまったくない個人に対する中傷と偏向教育を行えば、研修を命じられて当たり前である。朝日新聞の記事は、この研修を命じられた教師が、なぜ同月中に免職処分になったかについて、「(都教委は)分限免職の中身については公表できず、コメントできない」としているが、理由は分る。

以前、都教委の研修に抵抗する教師たちの姿を写した映像を見たことがある。
彼らは、「日の丸・君が代反対」とか「不当処分反対」などと書いたゼッケンやハチマキをつけ、研修なんてまともに受けていない。管理者がゼッケンやハチマキをはずすように説得しても絶対に言うことを聞かない。中には研修を妨害する者もいる。
1月にも研修に対する妨害行為を働いた教師が減給処分になっているが、増田元教諭がさらに重い分限免職になったのは、妨害行為がよりひどいか、再犯だったかのいずれかであろう。
これは、増田元教諭が「(処分は)教育内容への不当な介入」としているのに対し、都教委が「(処分は教育内容ではなく)公務員としての自覚や責任感が著しく欠如し、職に必要な適格性に欠く」としていることからも容易に分る。
このような人物は、民間であれば懲戒免職である。ところが元教諭が受けた処分は、
退職金がもらえる分限免職。
都教委は厳しいと言われるが、私に言わせればまだまだ甘すぎる。

------------------------------------------------------------------

ところで、この増田都子という元教諭は、なぜ以前からネットで取り上げられているのか?
それは過去に、東京都の教育界では有名な事件を引き起こしているからである。


事件の概要:
東京都足立区立第十六中学校で、社会科として担当の増田都子教諭(48)によって「紙上討論」なる授業が行われていた。その紙上討論とは、「憲法、戦争責任、君が代・日の丸、従軍慰安婦、南京大虐殺」等のテーマについて生徒に意見を書かせるものだった。
問題となった授業は「沖縄の米軍基地」をテーマにした授業で、増田教諭の偏見的な
考えにより、「沖縄の人達はもちろん、抵抗できる限りしましたが米軍は暴力(銃剣と
ブルドーザー)でむりやり土地を取り上げて基地を作ったのが歴史的事実」等という、
米軍を一方的な「悪」とみる偏向授業であった。
その授業を受けた、日米両国籍を持つ生徒(父親がアメリカ人で母親が日本人)の母親が増田教諭の授業内容に疑問を提起したところ、増田教諭が二年生の各クラスで2日間にわたって、その母親を非難、中傷するプリントを配った。

教師の私的偏向で固まった紙上討論の内容
増田教諭配布の人権侵害プリント全文

いたたまれなくなった生徒は傷つき、その二学期から社会科の授業を受けなくなり、
自殺まで考え、その後登校拒否に陥った。そして、生徒は別の中学校に転校を余儀なくされた。
母親は名誉を傷つけられたとして、慰謝料200万円を求める訴訟を東京地裁に起こした。口頭弁論で母親は、自分を非難するプリントが事実に反し、わが子がこうむった
精神的な被害も主張した。
これに対し、増田教諭側は朝日新聞の記事や専門家の指摘を引用し、授業内容の
正当性を強調、プリントについても、母親が足立区教委への電話で授業の疑問を指摘した行為が民主主義の批判のルールを逸脱し、これを生徒に教える必要性があった等として全面的に争った。

この問題を土屋たかゆき都議が都議会で取り上げたが、教諭側は事件について
(1)授業は事実に基づき正当な内容
(2)教育への野蛮な介入は許されない
(3)事件の原因は母親がことさらに騒ぎ立てたことにある
等と主張した。

東京都教育委員会は、事件発生から1年3カ月もの長き間、この教師を野放しにして
教壇に立たせ、こともあろうかやっと下した処分は給与の10分の1を1カ月間減給する
だけの馬鹿馬鹿しい処分だった。

二度目の処分:
しかも驚くべき事に、そのすぐ後に増田教諭は、反省の色など微塵も見せないばかりか、教員の立場を利用して、許可なく校内の印刷機を利用して、PTA役員などしか持っていないはずの名簿を使い、同中の全家庭に関係者を中傷する印刷物を郵送。
都教委は、再度増田教諭を処分したが、呆れたことに二回にわたっての処分に関わらず、免職にせず、以前と同じの10分の1を1カ月間減給、そして7ヶ月間の研修を命令した。増田教諭は、その辞令の受け取りを拒否した。その後、増田都子教諭は、平成12年3月に都教委から、「7ヶ月たっても全く反省が見られない」として、更に研修期間を
1年間を延長された。
増田教諭は以上の事件に対して反省どころか、未だに被害者の母親にいっさいの謝罪が無く、「東京ユニオン」なる組合を組織し、全労協へ加盟し、東京地裁の判決を不服と騒ぎ立てている。
また、増田教諭の処分を申し入れ都議会でこの問題を取り上げた土屋たかゆき都議を「名誉毀損」で告訴すると言う行動にでた。

引用:足立十六中事件

まあ、想像を絶するひどさである。
が、この教師が免職になったのは今年の3月。足立十六中事件から8年以上もこの教師は教壇に立っていた。何ということであろうか。
もう言葉を失う。

------------------------------------------------------------------

私は、「教員免許更新制を急げ」というエントリーで、この春の卒業式で「君が代」を拒否し、東京都教育委員会から3ヶ月の停職処分を受けた根津公子(55)という都立中学の教諭について書いた。この教諭、家庭科の先生なのだが、なぜか授業で「従軍慰安婦」について教えていたというのだから恐れ入る。
しかも、停職処分を受けた根津教諭は、学校への出勤闘争を始め、入校を拒否されると、門前での座り込み活動に入った。

去年の8月15日に放送された、NHKの「戦後60年・じっくり話そう・アジアの中の日本」という討論番組に安達洋子(57・当時)という都立高校の教師が出演していたことをご記憶の方も多いと思う。

この教諭、番組中で以下の発言をしているのである。
「(アジア諸国と)共通認識持てる。私が40年前、高校生だった時、昔は教科書に侵略とか書いてなかった。南京大虐殺で30~40万人と書いてる教科書がやっと出てきた。
これまでの努力があった。中国や韓国の生の声が伝わったのは最近。これからできる」

増田、根津、安達、全員が全共闘世代である。当時、大学時代に学生運動に参加し、卒業後に教師になった者がたくさんいたことの一つの結果であろう。
もちろん、この世代より若い教師の中にも同種類の連中はたくさんいると思う。それこそ日本全国に。
にもかかわらず、教育委員会の対応は都道府県によってバラバラである。中には、広島県のように部落解放同盟に公教育を牛耳られているところもある。

やはり、教員免許更新制を法律で義務付けることは不可欠であり、喫緊の課題なのである。

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

クリックいただくと読者が増えます。
↓応援よろしくお願いします。

人気ブログランキングへ
人気ブログランキング

反日ブログが上位を占めています。
↓こちらも応援願います。

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ
にほんブログ村

参照1:教員免許更新制、08年度にも導入 中教審答申
参照2:教員免許、現職にも「更新」適用

makotoban

| | コメント (25) | トラックバック (4)

2006/09/15

またやったアホ発言-盧武鉉くん

米韓首脳会談が14日(日本時間15日未明)、ホワイトハウスで行われた。
私は8月17日付のエントリーで、「訪米する盧武鉉は、今度も豹変するのか?」と書いた。というのも、盧武鉉くんは、韓国内では「反米だからどうだと言うのだ」という言葉を口にするが、太平洋を渡ると、米国のご機嫌を取るような態度に豹変してしまうからだ。
が、韓国や日本のメディア報道を読む限り、今回の盧武鉉くんは持論を押し通したように見える。

盧武鉉くんは会談後の記者会見で、「(韓国は)ミサイル発射後に北朝鮮への食糧・
肥料の援助停止を(既に)行った」ことを指摘し、米国が求めている国連安保理決議を踏まえた追加制裁については、「この時点で検討すべきではない」と述べ、米国への同調を拒んだ。
要は、韓国は米国の対北朝鮮政策に反対である、と世界に向けて発信したわけだ。
これはこれで、盧武鉉くんなりに筋を通したと言うこともできる。

が、問題なのは、記者会見における盧武鉉発言に至る経緯なのである。

そもそも、今回の首脳会談の重要な目的は、「米韓関係の悪化が指摘される中で両首脳が関係の良好さを内外にアピールする」(米議会筋)ことだった。このため、会談では、両国間の対立要因である北朝鮮への制裁強化問題については、当初から協議の対象にされていなかった。
したがって会談後の記者会見も、両首脳が直接結果を発表し、その後に記者たちの
質問を受けるという通常の記者会見(Press conference)ではなく、記者からの質問に一言ぐらいで短く答える形式(Press availity)が採用されたという。
つまり、米韓ともに、外交当局は北朝鮮に対する制裁強化について協議しなかったことを明らかにしたくなかった=北朝鮮に対する両国の立場の違いを露呈させたくなかったということだ。

報道によると、会見では、両首脳ともシナリオ通りに「強固な米韓同盟」を強調したという。
ところが盧武鉉くんは、記者から質問を受けると、「韓国には米国の追加制裁が6カ国協議の成功の機会をそぐのではないかとの懸念がある」と発言し、食糧・肥料の援助停止についても「南北関係を傷つけたくないので、制裁とは呼びたくない」と語った。
要するに、米韓の立場の違いを露呈させないために、外交当局がわざわざ会談の議題からも対北朝鮮制裁問題をはずしたのに、会談後の記者会見で、盧武鉉くん自らが、
米韓の間に横たわる溝の深さを明らかにしてしまった、というのが実情なのである。

これでは、米韓の外交当局者の努力も水の泡。ブッシュ大統領も、さぞかし不愉快な
思いに駆られたことであろう。

これについて毎日新聞の記者は、「ブッシュ大統領が会見で一度も盧大統領の名前を呼ばなかったことが、両者の冷えた関係を象徴した」と書いている。
ところが、盧武鉉くんの受け止め方はまったく違うのである。

盧武鉉くんは、宿泊先の迎賓館で、クリントン政権の国務長官だったマデレーン・オルブライト氏をはじめとする米国の識者らと懇談した席で次のように発言し、満足感を示した。
「韓国と米国の関係について心配する人も多いが、今回の訪米と首脳会談を通じて
米韓両国が発展的に進んでいることを確認した」
「両国関係が後退せず、さらに緊密に発展的・未来志向的に進んでいるということで
ブッシュ大統領とも認識が一致した」

さすがは盧武鉉くん!
その言動も、認識も、もう常人の域を超えている。

こんな素晴らしい大統領が、あと1年半も居座ってくれるのだから、韓国民は世界に向けて胸を張るべきである。
「韓国!サイコー!!!」と(笑)

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

参照1:北朝鮮対応で根本的違い鮮明に 制裁強化と融和 (毎日新聞)
参照2:米の「盧大統領へのもてなし」日本・中国首脳と違う (中央日報)
参照3:盧武鉉大統領、北朝鮮追加制裁に反対 米韓に溝 (産経新聞)
参照4:「韓米関係発展を確認」盧大統領、首脳会談に満足感 (聯合ニュース)

| | コメント (14) | トラックバック (1)

2006/09/14

内政干渉を煽る社民党

社民党という政党は、どうしようもない集団だけど、特に党首の福島瑞穂はひどすぎる。まったくのアマチュアであり、政治も外交もまともに理解していない。

市民団体の代表ならともかく、政党助成法で認められた政党、つまり国民の税金で成り立っている政党なんだから、もう少し考えてものを言ってほしいね。
ちなみに、社民党が今年もらう政党交付金(税金)は、10億0,600万円(06年1月18日
確定)。

以下の記事を読んでほしい。こんな政党に10億円以上も税金を投入しているのか!と思うと腹が立つ。


社民党の福島瑞穂党首は13日午後、国会内で記者会見し、安倍晋三官房長官が日中国交正常化の際、中国政府が一般の日本国民と戦争指導者を区別した経緯をめぐり「そんな文書は残っていない」と発言したことについて「外交は交わした文書だけがすべてではない。お互いに(認識を)積み上げてコンセンサスを作ってきたのだから、外交的にも極めておかしい」と批判した。

その上で福島氏は「日中国交正常化の際の合意を踏みにじるだけでなく、戦後60年間の民主的な動きの積み重ねを覆そうとしている」と指摘。「安倍氏自身が、あの戦争を侵略戦争と認めるのか、戦争責任をどう考えるのか、という問題だ」と強調した。

「外交は文書だけでない」 福島党首が安倍氏批判 (共同通信)

上記の福島の批判は、去る11日の自民党総裁選の公開討論会で、谷垣禎一(財務相)が「日中国交正常化をした時に、中国は戦争指導者と一般の日本国民を分けて
国民に説明した経緯があった」と指摘したことに対する安倍の反論を指してのものだと思う。

安倍は谷垣に対して「それは中国側の理解かもしれないが、日本側はみんなが理解しているということではない」、「そんな文書は残っていない。国と国とが国交を正常化するのは、交わした文書がすべてなんだろうと思う」と反論した。(参照:2006/09/12 朝日新聞

確かに外交交渉においては、密約が存在することも多いし、その時々の相互の国内事情に配慮することも多い。が、それは、その当時の国内外の環境によるものであって、30年以上(正常化は1972年)も経った今の両国関係を拘束するものではない。
中国は、靖国参拝に関しても「日本政府の顔である首相、外相、官房長官の3人は
靖国神社を参拝しないという約束があった」と主張している。これは1985年の中曽根
康弘(当時首相)による靖国神社公式参拝をめぐって日中関係がこじれた時に、中国側が要求して結ばれた口頭の約束だという。
が、首相の小泉純一郎は、「王毅大使がどういう趣旨で言ったのかわからないが、紳士協定とか、密約とか、そういうことは全くない」と「約束」の存在そのものを否定した。
日本の外務省も「協定があるとは知らない。少なくともこの数年間、交渉の中でそういう話は出ていない」と語っている。

つまり、そんな「約束」があったかどうかなんて誰にも分らない。公式な外交文書に残っていない「約束」なんて、国際政治においては、お互いが認めない限り「ない」ということと同義なのである。

「日中国交正常化をした時に、中国は戦争指導者と一般の日本国民を分けて国民に
説明した」というのも、当時の中共首脳がそう言ったのであって、事実かどうかも定かではない。仮に、事実であったとしても、それは中国側の事情(中国政府の立場)であり、「それについて良いとか悪いとか日本政府として立場は基本的に明らかにしていない」(谷内正太郎外務事務次官)のである。
要するに、事実であるか否かにかかわらず、そういう30年以上も前の中国側の国内
事情を持ち出して、現在の我が国の対中姿勢に縛りをかけようとすること自体が愚かであり、あってはならないことなのだ。

福島が言うように「お互いに(認識を)積み上げてコンセンサスを作ってきた」のであれば、今のような日中関係になるはずがない。小泉内閣が誕生する前の日中関係は、
お互いのコンセンサスではなく、中国側の意向に日本が唯々諾々と従ってきただけなのではないか。
だから、小泉が登場して日本の立場を主張し始めるやいなや、関係がギクシャクし始めた。

福島(そして谷垣)の言いたいことは、「中国側の事情に配慮しないのでは友好関係を築けない」ということかもしれないが、中国が日本側の事情にまったく配慮しないのに、なぜ我が国だけがそうしなければならないのだ。
それこそ、過去の日中関係が、「お互いのコンセンサスではなく、中国側の意向に日本が唯々諾々と従ってきただけ」ということの証明ではないか。

福島は、安倍の発言を捉えて、「戦後60年間の民主的な動きの積み重ねを覆そうとしている」とまで主張している。これは論理の飛躍というかコジツケというか、まったく言っていることに根拠がない。
「戦後60年間の民主的な動きの積み重ねを覆そうとしている」=戦前への回帰=軍国日本の復活、という論法だが、これこそ中国(中共)が言っていることの代弁であり、
エピゴーネン(Epigonen)にすぎない。
つまり、日本の現実から目をそむけ、外国の言いなりになって国家を貶め、国民をバカにする発言である。

福島は9日にも、同じような国辱的な発言をしている。しかも、我が国ではなく、相手国に出向いてである。


共産党の志位委員長と社民党の福島党首は9日、ソウルで開催中のアジア政党国際会議で相次いで演説し、日本が過去の植民地支配などの戦争責任を直視すべきだと訴えた。

共産党党首として初めて訪韓中の志位氏は、「平和と安定のためのアジア共同の機構をつくる上で、日本が過去に行った侵略戦争と植民地支配を正当化する『逆流』を克服することが、アジアのみなさんが求めていることだ」と主張した。

福島氏は劣化ウラン弾の製造、保管、使用を禁止する国際的な条約づくりを提案するとともに、「A級戦犯が合祀(ごうし)されている靖国神社への首相参拝は、戦争責任を
あいまいにする。憲法9条を変えようという動きと直結している。強い関心を持っていて
ほしい」と呼びかけた。

「戦争責任直視を」共社党首、アジア政党国際会議で演説 (朝日新聞)

まあ、共産党の志位和夫の発言は、許容できないが、共産党としての発言であることを考えれば理解はできる。しかし、福島の言動は、もう理解の範疇を超えている。
韓国で、しかも国際会議で、「憲法9条を変えようという動きと直結している。強い関心を持っていてほしい」と呼びかけるなんて、「皆さん!積極的に日本の内政に干渉して、
日本をあなた好みの国にしてください!」と言っているに等しい。
1985年まで、何の問題にもならなかった我が国首相による靖国参拝を外交問題にしたのも、社民党の前身である社会党だった。このときも、幹部がわざわざ中国まで行って火を付け、煽り立てている。この党は20年経っても、一歩も前進していない。いや、むしろ退歩している。

もちろん私は共産党が大嫌いである。
が、共産党は、「政党助成は、自分の納めた税金が自分の支持していない政党に強制的にまわされることになる」(日本共産党)として、政党交付金をまったく受け取っていない。
また、人権擁護法案については、「暴力的糾弾を合法化するもの」として強硬に反対している。我が国で唯一、反・部落解放同盟(解同)を掲げる政党であり、創価学会とは犬猿の間柄にある。
つまり、共産党は、良し悪しを別にすれば、それなりに筋は通っているし存在価値もある。

ところが、社民党はまったく逆である。
政党交付金は受け取る。人権擁護法案は大賛成。解同とは二人三脚。創価学会とも
仲が悪いわけではない。
収入(20億円)の半分を国民の税金に頼っているくせに、中国や北朝鮮の政党か?と見まがうような言動を平然と繰り返す。

この絶滅危惧種だけは、一刻も早く絶滅させねばならない!!!

(文中・敬称略)

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

| | コメント (23) | トラックバック (1)

2006/09/13

関係改善を求める中国には原則的な対応を!

Asem









上記の写真は、アジア欧州会議(ASEM)のホームページに掲載された写真である。
左が中国の温家宝首相、右が我が国の小泉純一郎首相。

ホームページを読んでもらえば解るが、この写真とそこに書かれている記事の内容には何の関連性もない。記事のタイトルは、A decision on the enlargement of ASEM at the Helsinki Summit(ヘルシンキサミットにおけるASEMの拡大についての決定)というものである。
では、なぜこのような日中の友好関係を醸し出すような写真が、記事内容とは無縁な
ものであるにもかかわらず掲載されたのか?

この疑問に、今朝の讀賣新聞が答えている。


小泉首相が出席したヘルシンキでのアジア欧州会議(ASEM)首脳会議の公式ホームページに、首相と中国の温家宝首相が会場内で笑顔で握手した瞬間をとらえた写真が11日、掲載された。

両首相は、靖国神社参拝問題をめぐって関係が冷え切っているが、10、11両日の会議期間中は場内で非公式に何度か軽くあいさつした。各メディアは握手の瞬間を撮影していなかった。

ところが、11日は、中国政府の公式カメラマンが至近距離で両首相の握手の瞬間を
撮影していたという。ASEM議長国のフィンランド政府によると、同日午後、中国政府から「日本の首相との握手の写真を撮ったので、ASEMホームページに掲載してほしい」と写真提供があり、掲載を決めた。

同日、フィンランド政府からヘルシンキ市内で連絡を受けた日本政府筋は「日本との
関係改善に意欲を示す中国からの明確なメッセージだと受け止めている」と語った。

日中首相の握手写真、ASEMのHPに…中国の要望で (讀賣新聞)

この件に関する中国側の公式説明は、「小泉首相が自らあいさつしてこられたので、
わたしもあいさつしたが、接触はしていない」(2006/09/12 人民網日本語版)という、
極めてそっけないものだった。
にもかかわらず、中国政府自らが、両国首脳が握手している場面を捉えた写真の掲載をASEMに要請する。
これは、やはり「日本との関係改善に意欲を示す中国からの明確なメッセージ」とみなすのが妥当であろう。

-------------------------------------------------------------------

実は、中国側の姿勢変化はこれだけではない。
去る5日、北京の人民大会堂で開かれた日本経団連の御手洗冨士夫会長と温首相との会談でも、40分のうち政治問題に費やしたのは約3分間だけ。2年前に同首相が奥田碩・前会長と会談した際、大半を小泉首相の靖国参拝に絡んだ政治問題に費やしたのとは雲泥の差なのである。

これらのことが何を意味しているのか?

会談において、政治問題が主要なテーマにならなかったのは、御手洗会長が「(靖国問題は)経済界のテーマとしてなじまない」という姿勢を鮮明に打ち出していることも大いに関係している。
が、それだけではない。
本質的な原因は、私がこれまで何度も明らかにしてきたように、日中関係の悪化は
我が国にもマイナスであるが、それ以上に中国が被るダメージの方が大きいということである。
つまり、「政冷」が「経涼」に転化した場合、困るのは中国であるということだ。ましてや「経冷」なんて、中国にとっては悪夢でしかない。

なぜか?

それは、我が国には、中国に取って代わる市場はいくらでもある。が、中国には我が国の代わりになる国は、この世界に存在しないからである。

今の中国においては、エネルギーの浪費と深刻な環境破壊が経済成長を持続する上での桎梏になりつつある。その深刻さは、一昨日のエントリー「黒字倒産しそうな中国」にも書いた。
ところが、中国が必要としている省エネや環境問題にかかわる技術やノウハウは、世界で我が国が一頭地を抜いているのである。
つまり中国は、我が国の省エネや環境技術が、喉から手が出そうなほど欲しいのだ。

今回の会談でも、御手洗会長が「日本も過去には公害、エネルギー不足など多くの
問題に遭遇し、一つ一つ乗り越えてきた。われわれの経験や知識でお役に立ちたい」と提案すると、温首相も「われわれは協力分野を拡大し、環境保護や省エネルギーなどを含めるべきだ」と応じたという。
実際のところ、この分野での我が国からの中国への投資はほとんど行われていない。

※この分野における投資のネックになっているのが、技術やノウハウに対する対価で
あり、知的財産権保護の問題である。
中国の現状を考えると、越えなければならない壁は高い。

-------------------------------------------------------------------

2005年の我が国からの対中投資は過去最高を記録したが、これは自動車メーカーが
生産拠点建設のための大規模投資を行ったことが主な理由であって、電子メーカーを
除けば、従来型の投資は減少に転じている。
また、対アジア投資全体に占める対中投資の比率も、04年の56%から05年には40%と、一気に16%も低下している。
そして今年の上半期は、投資件数、額ともにわずかながら減少しており、対中投資が
伸び悩んでいる傾向が明らかに分かる。

中国の我が国に対する姿勢が軟化している背景には、以上のような「経涼」の傾向を
示しつつある経済関係に対する危機感があるのは間違いない。
この延長線上で、省エネや環境技術にかかわる投資が滞れば、中国にとっては死活的な問題になる。国内向けには面子も大事だが、面子にこだわりすぎて実までなくしては元も子もなくなる、中国の考えはそんなところだ。

-------------------------------------------------------------------

中国は、対日関係の改善を求めている。これを拒む理由はないし、関係改善は我が国にとってもプラスである。
が、ここでいう関係改善は、従来のような中国が「主」で我が国が「従」という関係に
回帰することではない。

我が国は中国の内政に干渉しない。中国も我が国の内政に干渉しない。永遠に合致
するはずがない「歴史認識」など、両国関係において持ち出さない。中国は「東シナ海を友好の海にしたい」と言っているのだから、その言行一致を求める。
これらの前提条件が満たされない限り、関係改善はもちろん、日中友好など「絵に描いた餅」にすぎない。主権尊重、内政不干渉、互恵平等の精神、これが友好関係を築く上での最低限の条件である。

我が国の次期政権が、以上の原則に基づき、日中関係の改善を図ることを期待する。

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

関連エントリー:やっぱり日本に助けてほしい中国

参照記事:『靖国』素通り 御手洗流 (東京新聞)

| | コメント (17) | トラックバック (4)

2006/09/12

ポスト小泉も外交にプライドを!

「小泉マンセーブログ」という光栄なる称号をいただいた当ブログだが、それも今月20日まで。20日には新しい自民党総裁が決まる。

今の情勢から言えば、官房長官の安倍晋三が新総裁になるのは決定的だが、現時点で「安倍マンセーブログ」という新しい称号をいただけるようになるかどうかは分らない。
これまで、しきりに「安倍支持」を表明していながらこういうことを言うと、「?」と思われる方もおられるかもしれないが、それには理由がある。
それは、自民党内の大勢が「安倍支持」に雪崩を打つ中で、その発言がイマイチ歯切れが悪くなっているからだ。まあ、次期総理大臣を意識して慎重にならざるをえないのだろうが、何となく欲求不満が残る。

やはり、安倍が総理になったら、以下のような原則的で歯切れのよい発言をしてもらいたい。


小泉首相は11日夜(日本時間12日未明)、訪問先のフィンランドで記者会見し、中国、韓国との関係について「首脳だけ会談が行われないというのは確かに正常とは言えません」と認めた。だが、「行わないと言っているのは私ではなく、中国、韓国の首脳だ」と述べ、中韓両国の対応を重ねて批判した。

首相は「将来、まずいことをしたなと中国も韓国も思うと思う」と語り、首脳外交の中断は両国に責任があるとの姿勢を最後まで崩さなかった。その一方、「日本も中国も韓国も、お互い友好の重要性をよくわかっている。心配していない」と述べ、関係改善に楽観的な見方を示した。

(後略)

小泉首相、対中韓首脳外交「正常ではない」と認める (朝日新聞)

小泉は、
「首脳だけ会談が行われないというのは確かに正常とは言えません」
だが、
「(首脳会談を)行わないと言っているのは私ではなく、中国、韓国の首脳だ」
「将来、まずいことをしたなと中国も韓国も思うと思う」
と述べた。

何とも歯切れのよい、胸がすく発言ではないか。

小泉は、昨年末に行われた東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス3(日中韓)首脳会議では、外務省に「こちらから日中、日韓首脳会談を申し入れるな」と指示。
去る7月の、北朝鮮のミサイル発射をめぐる国連安保理におけるせめぎ合いでも、中東~欧州へ出発する直前に小泉が安倍、麻生(太郎外相)に発した指示はただ一つ。
「最後まで突っ張れ。決して引くな!」だった。

口でいくら強がりを言っても、中国も韓国も日本なしではやっていけない。カードは我が国の掌中にあるのだ。小泉発言の根底には、こういう、中韓両国と我が国の力関係に対する冷徹な計算が働いている。

我が国が、中韓両国に対して尊大に振る舞う必要はまったくない。次期首相が小泉と同じ対応をとる必要もない。が、ひざを屈するような卑屈な態度だけは、けっしてとってはならない。
少なくとも、「歴史認識」という、その国、その時代によってどうにでも変わる問題を人質に取られたような関係に回帰してはならない。

-------------------------------------------------------------------

今でも「安倍支持」に変わりはないが、改めて「全面支持」を打ち出すかどうかは、やはり総理就任後の組閣名簿と自民党三役の顔ぶれを見てからにしたい。

今の状況を見る限り、外務大臣は麻生太郎の留任だと思う。理由は、安倍と外交政策上の方向性を共有しているということ。次に、韓国はともかく、狡猾な中国(中共)と上手に喧嘩するには麻生が最適であるということ。
総裁選における候補者討論を聴いていても、麻生と安倍の主張は、まるで事前にすり合わせができているような感すら受ける。前出の、北朝鮮のミサイル発射をめぐる国連安保理におけるせめぎ合いでも、麻生は、安倍を前面に出して自らは引き立て役にとどまったようにも見える。

過去のエントリー「福田不出馬:A・A体制を構築せよ!」でも書いたが、外相は麻生で決まり!にしてほしい。

幹事長は、安倍が、「特定の派閥がポストをてこに党を支配することはできなくなって
いる。総幹分離は、かつての派閥の論理の延長線上でしかない」(2006/09/06 読売新聞)と述べたことを踏まえれば、中川秀直(政調会長)で決まりではないか。これは、党内の派閥間や世代間の調整、対民主党対策などを勘案すれば妥当な人事だと思う。
石原伸晃(前国交相)や塩崎恭久(外務副大臣)などのナイス(NAIS)のメンバーも重用されるだろう。石原は世論の受けがいいし、塩崎は経済・財政に強いから、これも異存はない。
あとは中川昭一(農相)をどう処遇するか、だね。

最後に、古賀誠に連なる人材だけは絶対に登用してはならないと申し上げておきたい。それこそ、民主党の小沢一郎に対する、「旧田中派全盛時代の人、『古い永田町』の
代表選手だと思う」(2006/09/11 読売新聞)という批判を、自らが受けざるをえない
破目に陥ってしまう。

「時代が変わったことを示していきたい」という心意気を人事で具体的に示してほしい。それが、イマイチ盛り上がりに欠ける総裁選のマイナスを取り返すことにもつながる。

人事でも「闘う政治家」を貫け!安倍晋三!!!

(注)NAIS
衆院議員の根本匠(N)、安倍(A)、石原(I)、塩崎(S)の4人で作る政策グループの
略称。

(文中・敬称略)

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

| | コメント (15) | トラックバック (1)

2006/09/11

黒字倒産しそうな中国

相変わらず「中国経済バラ色」論をふりまく人たちがいる。
これも無理はない。公式に発表される数字は、どれも目を剥くようなものばかりである。

8日付の中国紙「中国経済時報」によると、中国・国家外貨管理局幹部は、中国の外貨準備高が9月中に1兆ドルを超えるとの見通しを示した(ちなみに、日本の8月末の外貨準備高は8,787億ドル)。
また、同局幹部は、2006年の貿易黒字が1,200億ドル超となる見通しも併せて示している(前年の貿易黒字は、1,019億ドル)。

つまり、外貨準備高、貿易黒字とも依然として高い伸びを示しており、いずれもダントツの世界一であるということだ。

経済成長も高い水準を持続している。
アジア開発銀行(ADB)が6日に北京で発表した改訂版「2006年アジア発展展望」では、投資と輸出の急増によって、今年の中国の経済成長は10.4%に達すると指摘されている。

これらの数字を見れば、中国・国家統計局の邱暁華局長が北京大学の学生たちを前にして「2010年までに中国のGDPは、おそらくドイツに追いつくだろう」「15年後の2021年には、おおむね日本に追いつく」などと豪語するのもうなづける。

が、邱局長は聴衆である学生たちに対して、「中国経済は急速に発展する条件を備えている。皆さんは、経済の前途を信じなければならない」と強調する一方で、「経済発展のマイナス要因になるものは資源と環境だ」とし、「中国は多くの重要な資源がない国だ。資源問題はこれまで以上に中国経済にとって大きな制約になる」とも述べている。

つまり中共幹部も、「中国経済バラ色」論をふりまきながら、本音の部分では資源的制約と環境的制約が中国経済の足枷になっていることを認めているわけだ。

------------------------------------------------------------------

中国の環境がいかにひどい状況にあるかは、中国食品薬品監督管理局の内部資料がその一端を明らかにしている。

内部資料は、中国全土の河川の6割が水銀など危険な重金属や農薬で汚染され、こうした水質悪化が疾病の8割、さらには病死の3割に関係していたと指摘。
汚染危険地域は、中国経済を牽引する①北京、天津などの環渤海湾地域、②上海、
南京などの長江デルタ地域、③広州、深圳などの珠江デルタ地域-の三大工業地帯に集中し、汚染面積は2,000平方キロメートルに及んでいることを明らかにしている。
これは、ほぼ東京都の面積(2,187km²)に匹敵する。

大気汚染や砂漠化も深刻である。
中国・国家環境保護総局によると、中国では都市住民のおよそ3分の1が汚染度2級以上の都市で、1億1,600万人が汚染度3級の都市で生活しているとされる。汚染度2級は「人の健康に悪影響を及ぼす程度」、3級は「非常に危険な程度」。
世界銀行では「中国では年間約40万人が、肺炎や心臓病など大気汚染が原因とされる疾病にかかり死亡している」との報告を行っている。

国土の砂漠化も深刻で、中国全土のおよそ28%が既に砂漠化しており、それは北京
近郊にまで押し寄せている。大都市近郊まで砂漠化が進んでいるということは、飲料水の確保さえ難しいということだ。

昨年9月には、中国共産党政治局員も兼任する張徳江・広東省党委員会書記が、次のように嘆いている。
「広東省は中国の経済改革の先駆的存在であり、急激な経済成長などの奇跡を達成
したと思われているが、実際の広東省の運営は綱渡りの状態だ」
「急激な経済開発に伴い、耕作可能な土地が減少し、水質や大気の汚染が極度に
悪化。飲食物の安全を確保できない状態だ」
まさに危機感を露わにした発言である。
ちなみに、広東省の中核は、上海と並んで「中国経済の双頭の龍」と言われる珠江
デルタ地域そのものである。

------------------------------------------------------------------

環境問題と並んで資源問題も深刻である。

中国は、既に米国に次いで世界第2位の石油消費国である。国内総生産(GDP)は
米国の約15%、日本の約38%に過ぎないのに、この状況なのである。しかも、エネルギー消費の約6割を石炭が占めているにもかかわらず、膨大な量の石油を必要として
いる。
なぜか?
その理由を、今月初頭に中国を訪れた御手洗冨士夫・日本経団連会長らの日中経済協会訪中代表団が明らかにしている。代表団の一員である今井敬・特別顧問(新日鉄名誉会長)は、独自に調べた資料に基づき、中国の国内総生産(GDP)ベースの一次
エネルギー消費は日本の約8倍に達していることを明らかにした。そして、これは中国の発展の制約要因となると警告を発した。
つまり、中国の経済成長は、資源の大量浪費と背中合わせなのである。だから、「資源パラノイア(偏執狂)」と揶揄されても、石油を始めとする世界中の資源を買い漁らざるをえない。

------------------------------------------------------------------

深刻な環境問題と資源問題、この二つが中国経済が成長を続ける上での桎梏になり
つつあることは、中共当局も解っている。だから、今年からスタートした「第11次5か年
計画」では、①エネルギーの消費効率を改善する、②リサイクル経済を発展させる、
③環境問題を解決する、の3点を、農民・農村問題や格差問題の解消とともに重点目標として掲げている。
が、現実は一向に改善されない。
中央政府が何と言おうと、中共トップがどういう方針を出そうと、既に現場は「カネが
第一」、「儲かりさえすればよい」という思想に骨の髄まで侵されているからだ。
環境保護や省エネなど、金儲けにとっては障害物でしかない。第一、国有企業の大半は赤字で、そんな余裕はどこにもない。それが中国の現実なのだ。
だから、張徳江・広東省党委員会書記のような「嘆き節」が聞こえてくる。

------------------------------------------------------------------

実は、世界一の外貨準備高、世界一の貿易黒字も、一皮むけば中国経済のいびつな姿の象徴でしかない。

外貨準備高の急増は、輸出がしにくくなる「元高ドル安」の進行を防ぐため、外国為替市場(上海)で中国当局が「元売りドル買い」の為替介入を繰り返した結果である。
その結果、市場に大量の人民元が放出される。このあふれる人民元が過剰流動性を
生み出し、バブルに繋がっているのだ。

貿易黒字も、この中国当局による為替操作の恩恵という側面が強い。が、経済の実勢を反映しない為替相場は、世界中からバッシングを受けている。
この状況を変えるには、輸出牽引型から内需主導型に経済構造を転換しなければならない。中国人民銀行(中央銀行)の総裁も「貿易黒字縮小のため内需拡大を急ぐ必要がある」と指摘している。が、そんなにうまく行くはずがない。
内需を拡大するには、まず一般国民の所得を向上させ、中間層の比率を高めなければならない。ところが、中国の魅力は、何といっても「安い人件費」なのだ。

中国経済は、一言で言えば「外資依存型経済」である。中国の貿易総額はGDP(国内総生産)の約70%を占め、そのうち外資系企業が輸出の約60%を担っている。
そして、この外資系輸出企業にとって、中国の生産コストの安さが最大の魅力なのである。しかも、そのような外資系企業は集約型の産業が多い。
もし、内需を拡大させるために大幅な賃上げを行うような事態になれば、外資系輸出企業は一気に中国を逃げ出す。その結果、輸出は減り、貿易黒字も縮小するかもしれないが、それ以上に失業者が発生し、内需も拡大しない。

中国の公式統計では、金融機関が抱える不良債権額は今年3月末時点で1兆3,100億元(約1,640億ドル)、不良債権比率は8%(中国銀行業監督管理委員会)。
ところが、英Financial Timesによると、世界4大会計事務所のひとつ、アーンスト・アンド・ヤング(E&Y)は、5月に発表した「世界の不良債権(NPL)に関するリポート」の中で「中国の不良債権は控えめに見積もっても9,000億ドル以上で外貨準備を上回る規模」との見込みを示した。
実に公式統計の5.5倍。不良債権比率は40%を超えることになる。

このような状況下では、輸出企業に打撃を与えるような人民元の大幅な切り上げも、
内需拡大のための大幅な賃上げもできない。
輸出と経済成長が現体制の命綱である限り、経済成長に即効的な効果が見込めない環境保護や省エネに巨額の投資を行うことはできない。なにより、「カネが第一」、「儲かりさえすればよい」という思想に骨の髄まで侵されている現場が、そんなことをする
わけがない。
軍備の拡張や有人月面探査計画に費やしている巨額の費用を環境保護や省エネに
回せばよいのだが、安全保障や国威発揚を考えれば、それもできない。

------------------------------------------------------------------

つまり今の中国は、外貨を貯めこみ、黒字を稼ぎ、環境を破壊し、世界中の資源を浪費し続ける体制を継続するしかない。そこから脱皮しなければ明日がないというのは、
頭では解っているのだが、肝腎の手足が思いどおりに動かない。

もう黒字倒産しか残された道がない、それが今の中国である。

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

参照1:中国外貨準備高、月内に1兆ドル超へ…当局者見通し
参照2:『靖国』素通り 御手洗流
参照3:「06年の中国経済成長率は10.4%」、アジア開銀
参照4:統計局長「15年後に中国GDPは日本に追いつく」
参照5:8月末の外貨準備高は8787.48億ドル、過去最高更新
参照6:7月貿易黒字は前年比‐0.2%、事前予想を下回る
参照7:調査結果:中国、年間40万人が大気汚染原因で死亡
参照8:中国の環境問題
参照9:中国、河川の6割“深刻な汚染” 当局内部資料流出

| | コメント (40) | トラックバック (1)

2006/09/10

反日で連携する朝日とワシントン・ポスト

一昨日のエントリー「売国外務省と朝日の難癖」で、私は以下のことを書いた。

外務省の外郭団体である日本国際問題研究所の英文編集長・玉本偉氏が、「日本はいかに中国を想像し、自国を見ているか」という「反日論文」を海外に向かってリリース
したこと。
この事実に、産経新聞の古森義久氏が新聞紙上で疑義を提起し、同研究所に対する公開質問状としたこと。
この古森氏の問題提起に対し、佐藤行雄・同研究所理事長が産経新聞紙上で反省を表明したこと。
ところが朝日新聞は、この佐藤理事長の行為が問題化していると書き、米紙ワシントン・ポストが「言論封殺」という寄稿を掲載したことまで引き合いに出して批判したこと。

以上について私は、国庫補助金で運営されている団体(公益法人)が、一方的に偏った内容の見解を海外に向かって発信することは許されることではない。そして、この許されない行為を反省した公益法人理事長の行為を問題視し、わざわざ米紙を引用してまで「言論封殺」とする朝日新聞の方が異常である、という主旨の批判を展開した。

ところで、一昨日は目にすることができなかった「日本はいかに中国を想像し、自国を
見ているか」を、読者の方のご協力で読むことができた。が、内容が予想以上に長く、
とても翻訳して紹介できるような分量ではない。
結論から言うと、玉本論文の主旨は、一昨日ののエントリーで紹介した朝日新聞の
要約とほぼ同じである。付け加えるとすれば、玉本氏は憲法改正や教育基本法改正に反対であり、愛国心に懐疑的な立場にある人物であるということだ。
彼は、靖国参拝を靖国カルトと断じ、それは、①韓国の併合は国際法上、合法的なものだった、②南京大虐殺はなかった、③日本は、欧米列強の支配からアジアを解放するために大東亜戦争を戦った、④極東国際軍事裁判(東京裁判)は、勝者の正義が敗者を裁いた不法なものだった、と過去を正当化し、歴史を連続的にするメカニズムとして
用いられていると非難している。

英語に堪能な方は、「How Japan Imagines China and Sees Itself」を読んでもらいたい。リンクが貼れないのでURLからアクセスしてほしい。↓
http://wdsturgeon.googlepages.com/commentary%233

------------------------------------------------------------------

今日のエントリーで書きたいのは、玉本氏の「反日論文」や、それを擁護する朝日新聞についてではない。

玉本氏や朝日新聞については、一昨日のエントリーでほぼ批判しつくした。それよりも問題なのは、朝日新聞が引き合いに出したワシントン・ポストの寄稿である。

ワシントン・ポストに寄せられた批判論文の内容は、「言論封殺」などというレベルのものではない。タイトルからして、「日本の思想警察の台頭」である。つまり、今の日本が言論や思想を統制する方向に進んでいると警告しているのである。

この批判論文の筆者・Steven Clemons氏は、今の日本の政治について、「1930年代の軍国主義と天皇崇拝と思想統制を熱望する暴力的な極右活動家グループが、更なる主流の中へと移動を始めた」と書く。加藤紘一氏の実家が放火された事件も、この流れの中で捉えている。
つまり、Clemons氏にかかると、日本の「普通の国」になろうとする動きも、行動右翼
(街宣右翼)のそれと同じになってしまうのである。そしてClemons氏は、産経新聞や
古森氏が行動右翼を刺激し、彼らによる言論封殺を勇気づけているとまで書いている。

まったくの誤解、というより無知と偏見に基づく的外れな誹謗にすぎないのだが、このような寄稿を放置してはならない。
特にClemons氏は、「さらに悪いのは、日本の現首相も来月の総裁選で後を継ぐことになりそうな安倍晋三も、日本の指導的な立場にいる穏健派の言論の自由を圧殺しようとする試みをなんら非難していないことだ」と、我が国の指導者にまでその矛先を向けている。
外務省は、このような誹謗中傷に対して、反論の寄稿をワシントン・ポストに行う必要がある。そのままにしておくと、Clemons氏及びワシントン・ポストの虚構が事実にされて
しまう。
それにしても、こんな低レベルな批判を、奇貨として記事に織り込む朝日新聞が、我が日本を代表するメディアの一つとされていることは、国辱以外の何ものでもない。

我々も、欧米のメディアやシンクタンクが、一部を除いて、皮相的でステレオタイプな
分析しかできないということを認識しておく必要がある。特に欧米人(白人)は、アジアやアジア人が、自分たちが生み出した民主主義や基本的人権という価値について、
本質的なところまで理解できるはずがないという先入観を抱いているからなおさらである。

------------------------------------------------------------------

なお、Steven Clemons氏は、「New America Foundation」のSenior Staffであるとともに「Japan Policy Research Institute」のco-founder(共同創設者)でもある。

Japan Policy Research Instituteのリンク先を見ると、Steven Clemons氏の思想的
傾向がよく解る。
リンク先は、頭にAntiの4字を加えた方がいい「The Japan Times」、左翼の拠りどころ・岩波書店の「世界」、靖国批判を強める「讀賣新聞」、反戦サイト「Anti War.Com」、そして沖縄の「琉球新報」と「沖縄タイムス」。

こういうメディアを拠りどころにして日本を分析していたら、我が日本国が明日にでも
軍国主義国家になりそうな危機感に駆られるのも無理はない(笑)

以下に、Steven Clemons氏がワシントン・ポストに寄稿した「The Rise of Japan's Thought Police」の翻訳文を掲載する。これは、「日本の評判」さんからご提供いただいたものである。
感謝!

------------------------------------------------------------------

日本の思想警察の台頭

Sunday, August 27, 2006; Page B02

それは政治かかわる人々のどこにでもある取るに足らない争いのように演じられた。しかし、採用すべきナショナリズムの形を模索している国日本で、著名な新聞論説委員と首相の外交政策シンクタンク編集者の言葉の戦いには警告以上の意味がある。それは公的人物を脅迫する右翼の活動における最新の攻撃で、言論の自由を押しつぶし市民社会を後戻りさせるよう脅かすものだ。

8月12日、古森義久--ワシントンを本拠とする超保守産経新聞の論説委員--は日本国際問題研究所が運営するオンラインジャーナル「コメンタリー」の編集者玉本偉(たまもとまさる)の記事を攻撃した。その記事は、対中脅威論の煽り立てや、戦死者を祀る靖国神社への中国の抗議を無視しての参拝に表れたような日本の新しい声高な“タカ派ナショナリズム”の台頭に懸念を表明するものだった。古森はそれを「反日」と決め付け、主な執筆者を「極左知識人」と攻撃した。

しかし彼はそこにとどまらない。古森は、第二次大戦の戦犯を祀る靖国神社への中国の抗議を無視しての参拝に疑問を呈した執筆者を税金を使って支持したことを謝罪するよう研究所の所長佐藤行雄に要求した。

驚いたことに、佐藤はそれに応じた。24時間以内に彼は「コメンタリー」を閉鎖し、サイトの過去の掲載記事--「コメンタリー」が外交政策と国家アイデンティティ確立についての率直な討論の場であるとする彼自身の文章を含む--をすべて削除した。佐藤はまた先週産経の編集部に手紙を出して許しを乞い、「コメンタリー」編集部の完全な見直しを約束した。

息を呑むような屈服だ。しかし、日本を覆いつくす政治的雰囲気を考えれば驚くほどの
ことでもない。最近のナショナリズムの台頭に勢いづけられ、1930年代型の軍国主義と天皇崇拝と“思想統制”への回帰を熱望する暴力的な極右活動家グループが、更なる主流の中へと移動を始めた--そして別の考え方をする人々を攻撃し始めた。

つい先週、そのような過激派が、かつての首相候補加藤紘一の実家を放火した。彼は今年小泉の参拝を批判していた。数年前、小林“トニー”陽太郎富士ゼロックスCEO兼会長も、小泉は靖国参拝をやめるべきだと意見を表明した後、手製爆弾の標的になった。爆弾は取り除かれたが、小林は殺しの脅迫を受け続けている。圧力は効果があった。彼が率いている大きな経済団体は小泉が中国に対してタカ派であることと、靖国を参拝することへの批判を取り下げた。小林は今ボディガードつきで移動する。

2003年、当時の外務審議官・田中均は自宅で時限爆弾を発見した。彼は北朝鮮に対して弱腰だとして標的にされた。保守派東京都知事石原慎太郎は演説で、田中は「当然の報いを受けた」と言った。

自由な思想が脅迫を受けたもう一つの例は、国際的名声のある岩男寿美子慶応大学名誉教授の件だ。2月、日本人の大部分は女性の皇位継承を受け入れる用意があると示唆する記事の発表後、右翼の活動家が彼女を脅迫した。彼女は記事を撤回し、今は姿を隠していると伝えられる。

このような過激派は憂うべき過去の記憶を呼び覚ます。1932年5月、日本の犬養毅首相は、満州における中国主権を承認し、議会制民主主義を頑強に擁護する彼の立場に反対する右翼活動家のグループに暗殺された。第二次大戦後右翼狂信者は影に潜んだが、日本の国家アイデンティティや戦争責任や天皇制に関する敏感な問題について禁忌に触れるような率直過ぎる発言をした人には時折脅迫してきた。

今日の右翼による脅迫で警戒すべき重要な点は、それが効果を表していること、メディアにおいて呼応する動きがあることだ。産経の古森は最近の活動をしでかした者たちに直接の関係はない。しかし古森は自分の言葉が彼らを刺激し、彼らが討論を押さえつけることを助けることで、彼らの行動が今度は自分の発言に恐怖に裏打ちされた力を与えていることに気づいていないわけではない。さらに悪いのは、日本の現首相も来月の総裁選で後を継ぐことになりそうな安倍晋三も、日本の指導的な立場にいる穏健派の言論の自由を圧殺しようとする試みをなんら非難していないことだ。

さらに多くの脅迫の事例がある。過去数日、私は何十人もの日本の一流の学者、ジャーナリスト、官僚と話しをした。彼らの多くはあれやこれやの出来事を公にしないでくれと私に頼んだ。右翼からの暴力や嫌がらせがあるからだ。ある一流政治評論家は私に書いた。「右翼が私の書いたものを読んでさらなる嫌がらせをしようと待ち構えているのを知っている。こんな者たちのために時間や労力を浪費したくない。」

日本はナショナリズムを必要としている。しかしそれは健全なナショナリズムだ。この国の名士たちの意見表明を抑えつけるようなタカ派の金切り声のナショナリズムではない。

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

-------------------------------------------------------------------

(以下は原文)

The Rise of Japan's Thought Police

By Steven Clemons

Sunday, August 27, 2006; Page B02

Anywhere else, it might have played out as just another low-stakes battle between policy wonks. But in Japan, a country struggling to find a brand of nationalism that it can embrace, a recent war of words between a flamboyant newspaper editorialist and an editor at a premier foreign-policy think tank was something far more alarming: the latest assault in a campaign of right-wing intimidation of public figures that is squelching free speech and threatening to roll back civil society.

On Aug. 12, Yoshihisa Komori -- a Washington-based editorialist for the ultra-conservative Sankei Shimbun newspaper -- attacked an article by Masaru Tamamoto, the editor of Commentary, an online journal run by the Japan Institute of International Affairs. The article expressed concern about the emergence of Japan's strident new "hawkish nationalism," exemplified by anti-China fear-mongering and official visits to a shrine honoring Japan's war dead. Komori branded the piece "anti-Japanese," and assailed the mainstream author as an "extreme leftist intellectual."

But he didn't stop there. Komori demanded that the institute's president, Yukio Satoh, apologize for using taxpayer money to support a writer who dared to question Prime Minister Junichiro Koizumi's annual visits to the Yasukuni Shrine, in defiance of Chinese protests that it honors war criminals from World War II.

Remarkably, Satoh complied. Within 24 hours, he had shut down Commentary and withdrawn all of the past content on the site -- including his own statement that it should be a place for candid discourse on Japan's foreign-policy and national-identity challenges. Satoh also sent a letter last week to the Sankei editorial board asking for forgiveness and promising a complete overhaul of Commentary's editorial management.

The capitulation was breathtaking. But in the political atmosphere that has overtaken Japan, it's not surprising. Emboldened by the recent rise in nationalism, an increasingly militant group of extreme right-wing activists who yearn for a return to 1930s-style militarism, emperor-worship and "thought control" have begun to move into more mainstream circles -- and to attack those who don't see things their way.

Just last week, one of those extremists burned down the parental home of onetime prime ministerial candidate Koichi Kato, who had criticized Koizumi's decision to visit Yasukuni this year. Several years ago, the home of Fuji Xerox chief executive and Chairman Yotaro "Tony" Kobayashi was targeted by handmade firebombs after he, too, voiced the opinion that Koizumi should stop visiting Yasukuni. The bombs were dismantled, but Kobayashi continued to receive death threats. The pressure had its effect. The large business federation that he helps lead has withdrawn its criticism of Koizumi's hawkishness toward China and his visits to Yasukuni, and Kobayashi now travels with bodyguards.

In 2003, then-Japanese Deputy Foreign Minister Hitoshi Tanaka discovered a time bomb in his home. He was targeted for allegedly being soft on North Korea. Afterward, conservative Tokyo Gov. Shintaro Ishihara contended in a speech that Tanaka "had it coming."

Another instance of free-thinking-meets-intimidation involved Sumiko Iwao, an internationally respected professor emeritus at Keio University. Right-wing activists threatened her last February after she published an article suggesting that much of Japan is ready to endorse female succession in the imperial line; she issued a retraction and is now reportedly lying low.

Such extremism raises disturbing echoes of the past. In May 1932, Japanese Prime Minister Tsuyoshi Inukai was assassinated by a group of right-wing activists who opposed his recognition of Chinese sovereignty over Manchuria and his staunch defense of parliamentary democracy. In the post-World War II era, right-wing fanatics have largely lurked in the shadows, but have occasionally threatened those who veer too close to or speak too openly about sensitive topics concerning Japan's national identity, war responsibility or imperial system.

What's alarming and significant about today's intimidation by the right is that it's working -- and that it has found some mutualism in the media. Sankei's Komori has no direct connection to those guilty of the most recent acts, but he's not unaware that his words frequently animate them -- and that their actions in turn lend fear-fueled power to his pronouncements, helping them silence debate. What's worse, neither Japan's current prime minister nor Shinzo Abe, the man likely to succeed him in next month's elections, has said anything to denounce those trying to stifle the free speech of Japan's leading moderates.

There are many more cases of intimidation. I have spoken to dozens of Japan's top academics, journalists and government civil servants in the past few days; many of them pleaded with me not to disclose this or that incident because they feared violence and harassment from the right. One top political commentator in Japan wrote to me: "I know the right-wingers are monitoring what I write and waiting to give me further trouble. I simply don't want to waste my time nor energy for these people."

Japan needs nationalism. But it needs a healthy nationalism -- not the hawkish, strident variety that is lately forcing many of the country's best lights to dim their views.

steve@thewashingtonnote.com

Steven Clemons is director of the American Strategy Program at the New America Foundation and co-founder of the Japan Policy Research Institute.

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

| | コメント (23) | トラックバック (4)

2006/09/09

笑えない盧武鉉くんのアホ発言

盧武鉉くんがまた、おかしくもあり且つ深刻でもある発言をしている。


フィンランドを国賓訪問している盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は7日夜(日本時間)「北朝鮮のテポドンミサイル試験発射は武力攻撃のためではなく政治的目的によって発射したものと考えている」と明らかにした。

盧大統領はタルヤ・ハロネンフィンランド大統領と韓国-フィンランド首脳会談直後に
行われた共同記者会見で「そのミサイルが米国まで行くにはとても短く、韓国に向けるには長すぎる」としてこのように述べた。

北朝鮮が7月5日、ミサイルを発射して以後盧大統領がこの問題について直接具体的な見方を明らかにしたのは初めて。

特に盧大統領は「(北朝鮮のミサイル試験発射を)政治的目的とはみておらず、武力的脅威でみるメディアが多いことが問題を難しくしていると思っている」とし「私は武力的
脅威とは思っていない」と強調した。

北朝鮮の核脅威について盧大統領は「我々は核実験に関して何の兆しを見つけることはできなかった」とし「核実験をするかしないか、いつするのかについて何の兆しも手がかりも持っていない」と述べた。また「根拠なしに多くの仮定を持って話せば多くの人が不安に思い、南北関係を難しくすることは言うまでもなく害となる」と付け加えた。

盧大統領「北ミサイル発射、武力的脅威とはみない」 (2006/09/08 中央日報)

「そのミサイルが米国まで行くにはとても短く、韓国に向けるには長すぎる」だって???
「そのミサイル」とは、長距離弾道ミサイルであるテポドン2号のことを指しているようだが、これは北朝鮮が発射した全7発の内の1発にすぎず、しかも失敗している。

問題なのは残りの6発で、その内、少なくとも2発がスカッドと考えられている(残りの
3~4発はノドン)。
このスカッドは、射程距離が300~500キロで、韓国全土をほどその射程内に収める。
しかも北朝鮮は、そのスカッドを約600基保有しているとされる。

韓国のメディアや野党が、北朝鮮のミサイル発射実験を武力的脅威と捉えているのは、そのためである。けっして「武力的脅威でみるメディアが多いことが問題を難しくしている」わけではない。
日・米による分析では、スカッドとノドンは、ほぼ狙いどおりの位置に着弾したとされる。つまり、北朝鮮のミサイル技術は日々向上しているということだ。

にもかかわらず、「私は武力的脅威とは思っていない」と盧武鉉くんは強弁する。
武力的脅威と認めれば、自らの対北朝鮮宥和政策を否定することになるから意地を
張っているのかもしれないが、現実を直視するところから政治は始まるのだよ、盧武鉉
くん!
テポドン2号だけを取りあげて、「米国まで行くにはとても短く、韓国に向けるには長すぎる」などと言うのは、政治的詐欺発言、韓国民を愚弄するものと言われても仕方がない。

我が国が、北朝鮮のミサイル発射実験を安全保障上の脅威と捉えたのも、3~4発が
射程距離1,300キロのノドンミサイルと見られているからだ。この、我が国全土を射程内に収めるノドンを、北朝鮮は約200基保有している。
我が国が、これを脅威と受け止めるのは当たり前ではないか。ところが盧武鉉政権は、我が国の反応を「北朝鮮の脅威を煽り立て、逆利用しようとしている」と非難する。

先日、朝鮮日報が入手した北朝鮮人民軍の将校・将官用の思想教育用資料を読めば、未だに北朝鮮軍が臨戦態勢にあることがよく解る。「祖国統一大戦」をけっして諦めていないことも。
そして、盧武鉉くんの推進している宥和政策は、「われわれをたぶらかして、わが国を
内部から崩壊させようという敵どもの狡かつな欺まんに満ちた策略以外の何ものでもない」と断罪されている。

今回の発言を聞くと、それでも盧武鉉くんは目覚めていないということだ。
まあ、思想的に洗脳されると、それを解くのは至難の業というのは経験上よく解る。その結果、韓国や韓国民が甚大な被害を被っても自業自得である。
が、我が国はそうはいかないんだよ!
朝鮮半島が有事になれば、好むと好まざるとにかかわらず我が国は大きな悪影響を
受ける。

韓国にまっとうな政権が一刻も早く登場することを願う。
この際、ぜいたくは言わない。「反日」でもかまわない。「親北・反米」でなければ、それでよい。

なお、北朝鮮は「核」の保有宣言をおこなっている。これについては、事実であろうという見方が強い。が、まだ核弾頭にできるレベルにまでは達していないという説が有力である。
北朝鮮の「核」を封じ込めるには今しかないのだ。
幸いなことに中国も北朝鮮の核実験には強硬に反対している。あとは、「北朝鮮が核とミサイルを外部脅威から自国を守るための抑制手段と主張することは、相当な合理性がある」などとアホなことを言う盧武鉉くんを何とかしなければならない。

関連エントリー:北朝鮮人民軍の思想教育

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

| | コメント (13) | トラックバック (1)

2006/09/08

売国外務省と朝日の難癖

国際問題や外交問題を扱うシンクタンクとして、「日本国際問題研究所(The Japan Institute of International Affairs=JIIA)」という財団法人がある。
この研究所は、国際問題の研究、知識の普及、海外交流の活発化を目的として、1959年12月に吉田茂元首相の主導で設立された。1960年より外務省所管の財団法人となり、研究活動・シンポジウム・講演会・出版などを中心に活動しており、日本の国際問題に関するシンクタンクの代表的存在とされる。
なお、財団の財源は5割近くが国庫補助金であり、理事長も、外務事務次官経験者の松永信雄、小和田恆、現理事長の佐藤行雄(前国連大使)を始めとして、外務省OBが歴任している。
つまり、日本国際問題研究所は、単なるシンクタンクではなく、外務省の外郭団体で
あり、半ば公的機関であると言ってもよい。

ところで、この日本国際問題研究所がホームページに掲載した論文をめぐって、今、
一つの問題が発生している。
今日の朝日新聞によれば、同研究所の発表した論文を産経新聞がコラム欄で「公的な反日論文」と批判し、公開質問状としたことに対し、同研究所がこの論文を閲覧停止にし、佐藤理事長が産経新聞紙上で反省を表明したことが問題化しているというのだ。
同研究所や外務省内にも「過剰反応」との異論があり、米紙(ワシントン・ポスト・電子版)は「言論封殺」とする寄稿を掲載した。
これに対して佐藤理事長は、朝日新聞の取材に「『靖国カルト』など不適切な言葉遣いがあった。内容ではなく表現の問題だ。もう一度よく精査している」と語ったとされている。

この、産経新聞から「公的な反日論文」と批判された論文がいかなるものなのかは、
閲覧停止になっているので直(じか)に読むことはできない。
したがって、朝日新聞が報じている要約を掲載する。

論文「日本はいかに中国を想像し、自国を見ているか」の要旨は次の通り。


中国と日本の外交関係は70年代以降最悪の状態だ。だが日本国内では自国が国家主義的、軍国主義的、タカ派的に見られているとの認識は薄い。

「普通の国」の追求がタカ派的ナショナリズムに勢いを与えているのは明らかだ。日中関係の問題は、中国やアジア諸国を日本と同等の国としてみなせなかった歴史に根がある。小泉首相が毎年の靖国参拝にこだわったことは物議を醸した。過去にも靖国カルト(崇拝)を復活させようとした国家主義的な首相はいたが、中韓の反発ですぐに撤回した。

「普通の国」提唱者やタカ派的国家主義者は、靖国カルトを復活することで歴史を取り戻そうとしている。中国にとっては過去の戦争に対する罪の認識と後悔の念が欠けて
いるように見える。

靖国問題が外交的に騒がしい場所である以上、日本の政治的見解が海外で理解されることはないだろう。

日中関係の論文、「反日」批判で閲覧停止 国際問題研 (朝日新聞)

まあ、朝日の要約であるから、当たり障りのない書き方をしていると見て間違いない。
それでも、「『普通の国』の追求がタカ派的ナショナリズムに勢いを与えているのは明らかだ」「日中関係の問題は、中国やアジア諸国を日本と同等の国としてみなせなかった歴史に根がある」「『普通の国』提唱者やタカ派的国家主義者は、靖国カルトを復活することで歴史を取り戻そうとしている」「過去の戦争に対する罪の認識と後悔の念が欠けている」などという主張のオンパレードである。

確かに、我が国内に、このような見方や主張が存在するのは事実である。が、それは一部の主張であって、全体から見れば多数派とは言えない。
ましてや、我が国政府の立場とは相容れないものである。
にもかかわらず、このような見解・主張が国庫補助金で運営されているシンクタンクから発信される。しかも、この論文は、元々国内向けではなく、英文で書かれた海外向けのものであり、英文編集長が自ら執筆したものであるという。

ここには、公的機関に要求される公平性や客観性は皆無である。
これは、言論の自由の問題ではない。朝日新聞がこういう記事を書いたからといって、他紙が批判し、わざわざ公開質問状とするようなことはないであろう。国のカネ、つまり国民の税金で運営されている研究機関が、一方的に偏ったメッセージを海外に向けて発信したというところに問題があるのだ。しかも書いたのは外部の人間ではなく、内部の、それも英文編集長という責任ある立場の人間である。
産経新聞が公開質問状を発し、それに対して佐藤理事長が「公益法人としての当研究所の立場にふさわしくない表現や、日本の立場や実情に誤解を招く用語などがあったのは指摘通りで、責任者として深く反省する」と回答したのは当然である。
これを問題視し、わざわざ米紙を引用してまで「言論封殺」とする朝日新聞の方が異常である。
朝日新聞によれば、佐藤理事長は「内部で事前に精査できなかったのが原因で、そこは責任を感じている。外部の識者による編集委員会を立ち上げ、論文精査の態勢を
整えて掲載を再開したい」と話しているらしいが、そんなことは公益法人としての自覚があれば当たり前のことである。

なお、「日本はいかに中国を想像し、自国を見ているか」という論文を「公的な反日論文」と批判した産経新聞のコラム欄の内容は、以下のとおり。


日本からの対外的な発信はますます重要となってきた。日本の実情を国際社会に向けて正確に説明し、あわせて意見をも明確に述べることは常に重要である。
中国などから日本の現実とは異なる「軍国主義復活」というような非難が増すこのごろ、日本からの正しい反論はまさに基本的な国益にかかわる不可欠な作業となる。

この点で外務省管轄下の日本国際問題研究所(JIIA)が今春から始めた英文での「JIIAコメンタリー」は時宜を得た発信だと思った。
ワシントン在勤の私のところにも電子メールで送信されるし、同研究所のウェブサイトで読むこともできる。そのコメンタリーは英語の論文の形で定期に発信される。

ところがその論文のいくつかを読んで、びっくり仰天した。日本の政府与党や多数派の考え方を危険として一方的に断罪し、中国などの日本攻撃をそのまま正しいかのように位置づける論旨なのだ。

5月記載分の「日本はいかに中国を想像し、自国を見るか」という題の論文をみよう。
冒頭に以下の記述がある。

「(外国の)日本ウオッチャーたちはますます日本の対中政策を愚かで挑発的、独善、不当だとみなし、中日関係の悪化を日本のせいだと非難している。しかし日本国内では日本がナショナリスティックで軍国主義的でタカ派的だと(諸外国で)認識されている
ことへの意識がほとんどない」

ワシントンでの中国に詳しい日本ウオッチャーは大多数がいまの日中間の緊迫を「中国の対決的姿勢」や「日中両国の戦略利害の衝突」「中国の反日の国是」に帰する。しかも同論文が述べる「日本を軍国主義的だとみる国際認識」など捏造(ねつぞう)である。
BBC放送の昨年末の国際世論調査では全世界33カ国のうち31カ国の国民が「世界に最もよい影響を与えている国」として日本を筆頭にあげた。例外は中韓両国だけだった。国際問題研究所の対外発信はまったく事実に反する主張から出発するのだ。

同論文には以下の記述もある。

「『中国は脅威だ。なぜならそれは中国だからだ』というのが日本の国家安全保障識者間の基本的な前提のようだ」
「日本は過去の侵略に長年、沈黙を保ってきたが、小泉首相の靖国への立場にも過去の帝国主義的侵略への反省欠如が指摘される」

いずれも事実に反する暴論といえよう。

この論文はいまの日本で多数派の意見といえる日本の安全保障面での「普通の国」らしい方向への動きを「タカ派的ナショナリスト」の危険な策動と断じ、非難することが主眼となっている。
その英語の文章は靖国神社の参拝支持を「靖国カルト」と評するような偏向言語に満ちている。カルトとはオウム真理教のような狂信的宗教集団を意味する断罪言葉である。

同論文には日本の現実派の思考を「反歴史的想像」と呼び、戦後の日本国民の戦争観を「記憶喪失症」と断ずるなど、全体として米欧の左派系や中国の日本たたきに頻繁に使われる扇情的、情緒的なののしり言葉があまりに多い。この点では「反日」と呼べる論文なのである。

元国連大使の外務官僚だった佐藤行雄氏を理事長とする日本国際問題研究所は日本政府の補助金で運営される公的機関である。その対外発信は日本の政府や与党、さらには国民多数派の公式見解とみなされがちである。
この英文コメンタリーの論文は「筆者自身の見解」とされてはいるが、佐藤理事長は
対外発信の意図を「日本自身や国際問題への日本の思考」を広く知らせることだと述べている。

この論文の筆者の名をみて、さらに仰天すると同時に、ある面、納得した。
国際問題研究所の英文編集長の玉本偉氏だというのだ。玉本氏は在住の長い米国のその筋では知る人ぞ知る、日本政府の対外政策をたたいてきた過激な左派学者である。
2003年のワシントンでのセミナーで「北朝鮮の拉致問題というのはすでに解決ずみであり、日本側は対外強攻策の口実にしているだけだ」とか「日本の自衛隊はイラクに派遣されるべきでなく、また派遣は絶対に実現しない」などと断言するのを私もまのあたりに聞いた。

その玉本氏はいま国際問題研究所の対外発信の筆者だけでなく編集責任者だというのだ。
4月分の論文では麻生太郎外相らが中国の民主主義不在を批判することを取り上げ、「日本の民主主義発見」と題し、日本がいま対中外交で民主主義の価値を説くことを「発見」だとちゃかしていた。

現在の日本の外交や安保の根本を否定するような極端な意見の持ち主に日本の対外発信を任せる理由はなんなのか。この一稿の結びを佐藤理事長への公開質問状としたい。

日本発「公的な反日論文」 古森義久 産経新聞 (2006/08/12 緯度経度

「(外国の)日本ウオッチャーたちはますます日本の対中政策を愚かで挑発的、独善、不当だとみなし、中日関係の悪化を日本のせいだと非難している。しかし日本国内では日本がナショナリスティックで軍国主義的でタカ派的だと(諸外国で)認識されている
ことへの意識がほとんどない」だって(爆笑)
日本を軍国主義的でタカ派的だと認識している「諸外国」って中国(中共)と、あのカルト
国家・北朝鮮だけではないか!!! あと、韓国の左派政権も、最近はそういう傾向を強めているが・・・

以上(異常)の3国以外にどこがあるのだ???
具体的国名を挙げよ!!!
玉本!!!

「北朝鮮の拉致問題というのはすでに解決ずみ」などという妄言を吐く玉本偉の編集長解任を要求する!
できなければ、日本国際問題研究所は解散せよ!!!

【追記】
佐藤理事長の回答

~(略)~
ご質問いただいた編集担当者の採用理由につきましては、発信する論文はいずれ外部の有識者に寄稿をお願いするという前提の下で、専ら英語による論文の編集能力に
着目したもので、内容についてはとりあえず研究所内で審査を経ることといたしておりました。それにもかかわらず、所内の審査が行き届かないままに発信が行われた結果、今回のような事態を招いた次第です。
ご指摘を受けまして「JIIAコメンタリー」はとりあえず停止し、発信済みの小論のホームページへの記載もとりやめましたが、さらに当研究所といたしましては、今回の事態を厳しく反省し、編集体制を一新した上で、各分野の識者のご協力も得て、国際問題に
ついての日本人のさまざまな意見を対外的に発信する役割の一端を担うことができるよう、新たな努力を払って参りたいと考えております。
「日本からの対外発信はますます重要となってきた」という古森さんの認識を共有される方々のご理解とご支援をいただければ幸いです。

財団法人日本国際問題研究所理事長 佐藤行雄

※専ら英語による論文の編集能力に着目して採用した人間が、勝手に「反日論文」を
書いていた(笑)
そうであれば、同研究所の対応は「過剰反応」でもなければ「言論封殺」でもない。むしろ生ぬるいくらいだ。
事実であれば、玉本偉は解雇に相当する。

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

| | コメント (19) | トラックバック (6)

2006/09/07

田中角栄の猿マネ?小沢一郎

民主党の小沢一郎代表が、講談社と「週刊現代」の編集長らを名誉毀損で東京地裁に提訴した。


民主党の小沢一郎代表と民主党は7日、週刊現代の記事で名誉を傷付けられたとして、発行元の講談社と「週刊現代」の編集長らに計6000万円の損害賠償と謝罪広告を求める訴訟を東京地裁に起こした。

訴状によると、5月22日発売の週刊現代は「小沢民主党代表の“隠し資産”6億円超を暴く」との見出しの記事を掲載。政治団体所有の物件を、小沢氏個人の資産のように
ねじ曲げて伝え、小沢氏と民主党にダメージを与えたという。

民主党幹部は「小沢氏の代表就任直後にこのような記事を出すのは、党と代表のイメージを意図的に損なうものだ」と強調した。

名誉棄損と講談社を提訴 週刊誌記事で小沢代表ら
(2006年9月7日 西日本新聞)

上記のニュースでは、5月22日発売の週刊現代の記事がどのようなものなのかが明らかにされていないので、自民党本部の政策スタッフで、 慶應大大学院でも教鞭をとる田村重信氏のブログを参照させてもらった。
なお、田村氏は「なぜか誰も書かなかった民主党研究」の著者でもある。


小沢一郎代表は、「すべては田中角栄の猿マネ、小沢一郎『隠し資産』を暴く6億円超」と題する記事が「週刊現代」(6月3日号)に掲載された。
同誌がこの調査を行った理由は、小沢氏の政治資金管理団体「陸山会」の収支報告書(2004年度分)の「資産」の欄に、10戸以上の不動産がビッシリと記されていたからだという。
政治資金管理団体は、支援者などからの献金は受けても、不動産などの資産は持たないのが一般的だ。それにも関わらず小沢氏は、1994年に4戸、1995年に1戸、1999年に1戸、2001年に2戸、2003年に2戸の高級マンションを購入。それも1億円以上のものが3戸も存在するという。
しかもこれら小沢氏所有のマンション10戸の購入価格の合計は、何と約6億1000万円。気が遠くなるような額である。
多くの国民が住宅ローン返済で苦しんでいる時に、建設業者などから受けた政治資金で、超高級マンションをいくつも購入する小沢氏は、「法律に違反しなければ何をしてもいい」、「国民は困っていても俺には関係ないこと」というのだろうか。

道義的責任とは、小沢氏本人と民主党以外の人が対象?

つまり、週刊現代は、小沢氏の政治資金管理団体「陸山会」が6億1000万円(購入価格)ものマンションを所有していることを暴露した。
これに対して小沢氏は、小沢個人の資産ではないから何の問題もない。逆に、「政治献金を流用して小沢個人が資産を形成したように受け取られるから、記事は小沢の名誉を毀損している」と主張しているわけだ。

田村氏も指摘しているように、政治家の政治資金管理団体は、通常は政治献金の受け皿であり、不動産などの資産は持たないのが一般的である。
なぜなら、政治献金の目的は、政党や政治家に対して政治活動に必要な資金を提供することであり、不動産を購入して資産を形成する(資金を運用する)ことではないからである。

政治資金規正法は、政治資金を、株式などによる投機的取引で運用することを制限している。が、マンションを多数購入することが「投機的取引」に該当するかと言えば、そうではない。だから、小沢氏の政治資金管理団体「陸山会」が6億1000万円ものマンションを所有しているからといって、これが法律に違反しているわけではない。
が、政治献金で6億1000万円ものマンションを購入することは、明らかに政治献金の
目的から外れている。しかも、政治家とその政治資金管理団体は表裏一体の関係に
ある。特に、1994年に政治家個人に対する企業・団体献金が禁止されて以降は、なおさらその傾向が強まった。

ここで、「でも、法に触れているわけではないから良いではないか」という意見もあろう。
しかし小沢氏は、 日銀の福井俊彦総裁が村上ファンドへ1千万 円を投資していた問題で、「道義的責任」をしきりに強調していた。村上ファンドやライブドア事件に関しても、
「あるべき姿を見失っている人が多い社会の傾向に危機と危うさを感じる。小泉政治はそういう社会の風潮を助長、加速させており、トップリーダーとしての小泉純一郎首相の責任も大きい」と声高に叫んでいた。
これを「天に唾する」と言うのではないのか???「すべては田中角栄の猿マネ」と言われても仕方がないのではないのか!!!

ところで、5月に発売された週刊誌の記事を今になって提訴する。目的は何であろう?
これは、ずばり、自民党が国会での党首討論に備えて、党政策調査会に「民主党政策検証チーム」を設置し、小沢氏の主張などを分析していく考えを明らかにしたことに対する予防措置である。
言っていることとやっていることの乖離を指摘されても、「あれは個人の問題ではありません、ちゃんと謝罪を求める訴訟も起こしています」と言い逃れができる。

確かに、公務員または公選の公務員(候補者を含む)に関する事実に関しては、真実性の証明があれば名誉毀損に当たらない。が、公務員としての資格に関しない事項については罰せられる。
今回、小沢氏と民主党が訴訟を起こしたのは、小沢氏の政治資金管理団体「陸山会」の問題は、公務員としての資格に関しない事項と判断したからであろう。
あくまでも小沢一郎個人は透明であると・・・

が、世間がそう見てくれるかどうか???
かえって、藪蛇になりそうな気がする訴訟のように思うのだが(笑)
まあ、小沢氏の実態はこんなものということだ。

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

| | コメント (13) | トラックバック (2)

2006/09/06

北朝鮮人民軍の思想教育

中国も北朝鮮も、同じ共産党独裁国家であるから似たようなものだと誤解されておられる方もいるかもしれない。が、実態はまったく違う。
曲がりなりにも中国は、中国共産党(中共)が独裁支配する「国家」である。そこには、「国家」としての冷徹な計算が働いており、許容はできないが理解は可能である。
が、北朝鮮は違う。すべてが金正日(キム・ジョンイル)将軍様のために動いている。
そこにいる将軍様は、金正日という具体的な個人ではなく、信仰の対象としての教祖様である。

だから、チュチェ思想に従えば農業も工業も飛躍的に発展する(はずである)。発展しないのは、思想(信仰)の実践が足りないからである。
チュチェ思想を実践しているから、女子サッカーU20世界選手権で、世界最強の中国に勝てた。サッカーで中国に勝ったから、慢性的なエネルギー不足に悩まされていたのに、発電量が大幅に増えた。
もう、一種のカルトなのである。北朝鮮は!

以下は、韓国の朝鮮日報が入手した北朝鮮人民軍の将校・将官用の思想教育用資料である。これを読めば、そのカルトぶりが、いかに徹底されているかが解る。

-------------------------------------------------------------------

1.最近、敵どもが展開している悪らつな反共和国策動とその危険性について

△元来、極悪な米帝の戦争指揮者ブッシュの野郎は・・・2月に外務省の声明を通じて、われわれが自衛のために核兵器を作ると堂々と宣言するや、内外で窮地に立たされて困り果てていたものだから、急に態度を変えてわれわれに頭を下げるようになった。

※米国務長官のライスの奴は、「これまでの態度を撤回し、現実的で実現の可能性がある問題について北朝鮮と対話していく」と媚を売ってきた。

米国の奴らの機嫌ばかり気にしながら、われわれにあくどい態度を取ってきた南朝鮮の傀儡(かいらい)どもも、米国に付き従ってわれわれに好印象を持たせようと躍起になっている。

※奴らは今回の6・15統一大祝典の行事に、史上初めて傀儡政権と南朝鮮の政党、社会団体からなる大規模な代表団を派遣してきた。・・・いくつかの看板を掲げた代表団もひっきりなしに入ってきている。しかしこれは、われわれをたぶらかして、わが国を内部から崩壊させようという敵どもの狡(こう)かつな欺まんに満ちた策略以外の何ものでもない。

△最近、敵どもが展開している反共和国策動の危険性はどこにあるか

敵どものいかなる策動も、われわれを屈服させることはできなかっただけではなく、むしろわが軍と人民を思想精神的により覚醒させる結果だけをもたらした。そのため、敵どもは欺まんに満ちた宥和政策に突破口を求めてきている。

もしわれわれが、敵どものだましの手口を見分けることができず、一瞬でも奴らの策動に巻き込まれたならば、堕落と変質の道に転げ落ち、党と祖国に背くことになる。

Kitachousenjinmingun

2. わが国における戦闘準備を抜かりなく完遂するために何をどうすべきか

(1)寝ても覚めても常に敵と戦い勝つという考えだけを持たなければならない

200年来の宿敵どもが自ら武器を置いてわれわれと仲良くしようとし、慈悲を施そうと
していると考えているのなら、それほど愚かなことはない。

(2)指揮要員らは高い革新的な眼識を持ち、戦闘準備の完遂のために自らの知恵と
情熱をすべて捧げなければならない。

※世界的に個々の戦闘の指揮官も大学卒業程度の知識を持つ人々の中から選び、
軍事教育を施して配置するのが一つのすう勢になっている。われわれが今後、祖国
統一大戦を戦うことになる敵どもも、こうした世界的なすう勢に従っている。

指揮官らは頭を使う訓練をより高度に行わなければならない。・・・今、敵どもはわれわれとの戦争において、高度な技術・装備に大きな期待を寄せているが、奴らの高度な
技術・装備は決して万能ではない。

※旧ユーゴスラビア内戦の際、米帝の高度な技術・装備が敵を正確に識別できず、
数多くの誤爆事件を起こしたところからして、その弱点は明らかに表れている。

参照1:北朝鮮人民軍部隊の将校・将官用の思想教育用資料を入手(上)
参照2:北朝鮮人民軍部隊の将校・将官用の思想教育用資料を入手(下)

-------------------------------------------------------------------

盧武鉉(ノ・ムヒョン)くんも、「米国の奴らの機嫌ばかり気にしながら、われわれにあくどい態度を取ってきた南朝鮮の傀儡(かいらい)どもも、米国に付き従ってわれわれに好印象を持たせようと躍起になっている」と言われたのでは立つ瀬がないだろう(笑)

君の北朝鮮に対する愛情は、まったく通じていない。
「これは、われわれをたぶらかして、わが国を内部から崩壊させようという敵どもの狡(こう)かつな欺まんに満ちた策略以外の何ものでもない」だってさ。

盧武鉉くんは、7月に北朝鮮がミサイルを発射した時、「安保上の非常事態ではない」と表面上は冷静を装っていたが、内心は裏切られたという思いでいっぱいだったという。
本当にバカだね。
政治が個人崇拝とイコールの国の金将軍様が、自分より民族感情を大事にするわけがないだろう?将軍様が絶対的真理でなければならない体制で成り立っている国なんだから、あの国は。
最終的狙いは、南北宥和ではなく、祖国統一大戦を戦うことなんだよ。

それにしても、「寝ても覚めても常に敵と戦い勝つという考えだけを持たなければならない」という精神論を貫徹し、「今、敵どもはわれわれとの戦争において、高度な技術・
装備に大きな期待を寄せているが、奴らの高度な技術・装備は決して万能ではない」などと幹部を洗脳する軍隊は不気味である。
こういう組織は、いざとなれば、相手かまわずに突撃する。しかも、洗脳を受けている
軍幹部たちが高等教育を受けた連中(大学卒業程度の知識を持つ人々)だというのだから、なおさら危険である。
オウム真理教のテロ実行犯が、高学歴者であったことを想起してほしい。

我々は、北朝鮮をけっして舐めてはならない。
金将軍様とその体制が瀬戸際に追い込まれたら、将軍様の個人的思惑とは無関係のところでこの「洗脳された軍団」が行動を起こす可能性は大いにある。
「奴らの高度な技術・装備は決して万能ではない」
「奴らは、我々が核兵器を作ると堂々と宣言するや、急に態度を変えてわれわれに頭を下げるようになったではないか」
「奴らを恐れることはない。我々の方が強いんだ!」
きっと、そう思い込んでいるであろう。

我々日本人も、北朝鮮、及び我が国内に潜入している北朝鮮工作員に対する警戒を、よりいっそう強めなければならない!!!

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

| | コメント (14) | トラックバック (0)

親王御生誕おめでとうございます

秋篠宮親王殿下、同妃殿下、親王御生誕おめでとうございます。

Akishinomiya3












秋篠宮妃紀子さまは6日午前8時27分、入院先の総合母子保健センター「愛育病院」(東京・南麻布)で男のお子さまをご出産された。

皇位継承順位は皇太子さま、秋篠宮さまに次いで第3位。男子の誕生は1965年11月の秋篠宮さま以来41年ぶりとなる。

宮内庁によると、お子さまは身長48.8センチ、体重は2558グラムで、母子ともにお健やかという。

------------------------------------------------------------------

いやあ、うれしいですね。日本人に生まれてよかった。日本国民でよかったと思いますね。おかげさまで、こういう喜びを感じることができる。

殿下も妃殿下も、男児か女児かを知らなかったといいます。理由は、どちらであれ「自然に受け入れたい」からだということです。

秋篠宮親王殿下は、病院内の固定電話で直接、5日から北海道入りされておられる
天皇、皇后両陛下にご報告された。
このあたりにも、新しい天皇家を感じますね。

公務で会場にお入りになられるときの天皇、皇后両陛下のご表情も、本当にうれしそうな笑顔に包まれていました。
おめでとうございます。

------------------------------------------------------------------

これで、皇室典範改正問題も慎重に進めざるをえないでしょう。そういう意味でもよかったと思います。

米CNNや英BBCを始め、世界でもトップニュース扱いですね。ここにも日本国と、その
象徴である天皇の存在の大きさを感じます。

------------------------------------------------------------------

今後の、皇孫殿下の健やかなご成長を祈念いたします。

秋篠宮殿下、同妃殿下、おめでとうございます。そして、心からありがとうございましたと申し上げます。

皆さん、今日は、日の丸を掲げましょう。

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑親王御生誕おめでとうございます。
  クリックをお願いします。

| | コメント (24) | トラックバック (9)

2006/09/05

落ちた偶像を広告塔に使う民主党

あの田中真紀子が、またおバカな発言をしている。
以下のニュースは、昨晩のTVでも散々報じられたので、ご存知の方も多いと思う。


「小泉さんは4尺玉の花火。安倍さんは線香花火」。田中真紀子元外相が4日、静岡県内であった民主党議員の研修会で講演し、5年前の自民党総裁選で応援した時の小泉首相と、今回優位に立つ安倍官房長官を比べてこう評した。

小泉首相の「生みの親」を自任して入閣したが更迭された経験を持つ田中氏は「ドーンと上がってみんなが政治が変わると飛び出したら、5年たったら何だったの、というのが小泉さん」。安倍氏については「線香花火がつくと思ったら、すぐ落ちてしまうことに国民は気づく」と線の細さをばっさり。

(以下略)

「小泉は4尺玉、安倍は線香花火」 田中真紀子氏 (朝日新聞)

まあ、小泉純一郎が4尺玉の花火で安倍晋三が線香花火というのは、ある断面だけを捉えれば当たっているともいえる。ある自民党の政治家(名前は忘れた)が言っていたが、「(街頭演説で)小泉首相と安倍官房長官では聴衆の動員力が5倍は違う」と・・・
が、4尺玉の花火は単発ではなく連発であった。安倍・線香花火も、すぐ落ちてしまう
ことはない。4尺玉の花火ほどの派手さはないが、いつまでもきれいな火花を散らし
続ける。
それより、田中の方が空疎な癇癪玉にすぎない。破裂して終わり。中身は何にもなく、身内が火傷を負うだけ。

ところで、この田中という政治家、本来なら逮捕されて刑事罰を受けてもおかしくない
行為を犯しているのに、よくもまあ、シャアシャアとメディアに登場できるものだ。

田中は2002年、秘書給与を横領したとして元秘書から告発され、自民党の党員資格を停止される。そして、次々に横領の証拠が挙がり、ついには議員辞職に追い込まれた。
田中の直前に、社民党の辻元清美の秘書給与詐取疑惑が発覚しており、辻元も議員辞職に追い込まれている。が、辻元の秘書給与詐取が、他人の「名義借り」という単純なものであったのに対し、田中のそれは、自らがオーナーである越後交通を絡ませていた分だけ、悪質であったと言える。

ところが辻元は逮捕されたのに、田中は不起訴処分(嫌疑なし)で、逮捕されなかった。
なぜか???
一つは、東京地検特捜部が、2001年2月に実刑判決を受けた前民主党衆院議員の
山本譲司による秘書給与詐取事件以前に行われていたものについては、刑事訴追しないという方針をとっていたからだ。
つまり、山本の事件が発覚するまでは、同様の行為が政界で横行していた。そこで、
山本の事件を契機に反省し、秘書給与の流用をやめた政治家については「大目に見てやろう」というのが特捜部の考えだったのである。
だから、議員辞職して反省の意を表している田中は、逮捕・起訴という最悪の事態を
逃れることができた。もう一つ、特捜部には、父娘を2代続けて逮捕・起訴することに対する躊躇もあったという。
しかし、辻元の疑惑も、山本の事件が発覚する前のものであり、田中と同じく議員辞職している。にもかかわらず、彼女は逮捕された。
これは、実は別の事情があった。辻元を逮捕したのは東京地検特捜部ではなく、警視庁捜査2課である。つまり、辻元の逮捕は、検察ではなく警察が行ったというところに
意味がある。
これについては、辻元の周辺にアラブ赤軍(重信房子)の関係者がいたために、その
情報を収集するための逮捕だったと言われている。

以上を読めばお分かりのとおり、本人が非を認めて議員辞職したのに、辻元は逮捕・
起訴(懲役2年・執行猶予5年確定)され、田中は無罪放免(嫌疑なし)。
だから、田中自身は、身の潔白が証明されたと思っているのかもしれないが、公費を
ポケットに入れ、実際の秘書給与は、公費よりず~っと少い額を越後交通に立て替え
させていたという事実は消せるものではない。
もちろん、有罪判決が確定した辻元もメディアに復帰しているのだから、無罪の田中が
メディアに露出して何が悪い、という方もおられよう。
したがって、この件については、ここまでにしておく。

-------------------------------------------------------------------

私が、この政治家に危惧を抱くのは、その人間性と政治姿勢である。

今でも鮮明に覚えている彼女の発言がいくつかある。

田中は、小泉内閣で外相に就任する直前の2001年4月に、任期途中で倒れた小渕恵三元首相に対してこう言い放った。
「小渕の恵三という人は、百兆の借金をつくって日本一の借金王だと言って、株を持ち上げたらころっと死んだじゃないですか。あれをお陀仏さんというんです」(自民党総裁選における街頭演説)
日本経済がどん底に沈んでいた時、むつかしい政局運営に四苦八苦し、結局、脳梗塞で倒れ死亡した先輩政治家を「オブチさんに掛けてオダブツさん」とこき下ろす。
これはブラックユーモアでもなんでもない。人間の気持ちを理解せず、故人をおちょくった品性下劣な発言である。

そして同年7月、外務大臣の時、会談した唐家旋(中国外相・当時)に「(小泉首相の
靖国参拝を)やめなさいと厳命しました」とTVカメラの前で暴露された。この唐家旋の
「厳命」に対する田中の反応は、「首相に再考を求める」というものだった。
これでは中共のメッセンジャー以下である。
この田中、なぜか中共の幹部を前にすると、笑顔とリップサービスの連発である。その辺は、あの大作先生にそっくり。

これ以前にも、外相として以下のような追及を国会で受けている。
①中国外相に、李登輝・台湾前総統へのビザ発給を今後は認めないと述べた。
②オーストラリアやイタリアの外相に対し、米国のミサイル防衛構想を批判した。
③ドイツ外相に日米安保体制への疑義を述べた。

そして、当時、関係がギクシャクしていた外務官僚に対し、「人間には三種類ある。家族と使用人と敵だ」と語り、自分への忠誠を求めた。(2001/06/07 朝日新聞)
つまり、外相である田中にとって、外務官僚は単なる「使用人」にすぎないのだ。それも、国民の、ではなく田中個人の使用人なのである。

まあ、ここまでは、こんな田中を外相に起用した小泉純一郎の責任でもある。さすがの小泉も、このままでは国益を損ねると思い、支持率急落も覚悟の上で、2002年1月末に田中を斬った。

が、田中の非常識な発言は、その後も止まるところをしらない。
新聞報道によると、2003年10月31日、田中は地元・新潟県の選挙応援で、拉致問題に関して以下のように発言している。場所は、拉致被害者の一人、曽我 ひとみの故郷、佐渡である。
「拉致家族の子供は北朝鮮で生まれたから本来なら北朝鮮に返すべきじゃないですか?その辺のところを蓮池何とかさんはよく考えてください。」
「(被害者に)耳触りのいいことを言うべきではない」「(帰国した5人の拉致被害者の)
家族の国籍は国際法上は北朝鮮籍。外務省も知っているはず。(日本帰国は)難しいと
はっきり言うべき」

これに対して、家族会などが反発。
翌11月1日、「田中氏はすぐに発言を取り消し、謝罪して政治家として完全に引退すべきだ」という声明を発表した。
これに対し田中は、報道各社に示した文書で、「政界を引退すべきといった有権者を
誘導するような攻撃は心外」「小泉内閣の弱腰外交に対する私の考えと、拉致問題解決に向けた私の思いを、混同しないでいただきたい」(2003/11/ 05 讀賣新聞)などと、
意味不明の開き直りを展開している。

つまり、外相の時と同じで、自らが発した言葉を批判されると、逆の意味の発言だったと反論する。それも、ミエミエのウソをつく。
そういえば、誰かが言ってたなあ・・・子供の頃から「ウソつき真紀子」で有名だったと・・・
ここまで来ると、もう媚中派とか親北朝鮮とかいうレベルを超えている。異常人格と言うしかない。

民主党は、こんな非常識で品性下劣な田中を囲い込み(民主党・無所属クラブ)、自らの広告塔として大いに利用している。
曰く「主婦感覚の持ち主」だとか、曰く「庶民派」だとか、とか・・・という形容詞を付けて持ち上げている。
が、この女政治家はとんでもない輩である。
私に言わせれば、「恨(はん)」に耐え切れず、「火病」を起こした異常な人間である。

民主党は、こういう人物を重用する限り、いつか必ず手痛いしっぺ返しを受けるであろう。

(文中・敬称略)

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

| | コメント (20) | トラックバック (3)

2006/09/04

やっぱり日本嫌いは中・韓だけだった」

読売新聞が今日の朝刊で、「アジア7カ国世論調査」の結果を報じている。7カ国とは
インド、インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナム、そして韓国と日本である。
調査は、讀賣新聞と韓国日報、ギャラップ・グループが共同で実施した。調査時期と
方法は、6月下旬から7月中旬にかけて面接方式により実施されたもの。
このうち、韓国と日本については8月7日に既に報道済みであり、私も過去のエントリー「嫌中・嫌韓は健全な国民意識の発露」において言及している。

結論から言うと、韓国を除く5カ国における対日感情は極めて良好であるということだ。
これは、今年2月6日の「日本嫌いは中・韓だけだった」で取りあげた、米国・メリーランド大学と英国・BBC放送が共同で実施した国際世論調査とほぼ同じ傾向である。
東南アジア諸国では、「日本との関係が良い」と見る人が9割以上に達した。一方、
韓国では、「日本との関係が良い」という人はわずか12.1%にすぎない。逆に、「関係が悪い」は何と87.2%に達している。
「日本を信頼できる」人も東南アジア諸国では7~9割を占め、対日感情の良さが裏付けられた。一方、韓国では「日本を信頼できる」は10.9%で、「信頼できない」が何と88.6%に達した。

国別に見ると、「日本との関係が良い」は、インドネシアとタイでは「非常に」と「どちらかといえば」を合わせてそれぞれ96%に達し、ベトナムでも計92%。華僑が多い(総人口の約25%)マレーシアも計91%に上った。
この4か国では、同じ質問をした95年調査でも「良い」が9割超で、初めてこの質問をしたインドでも「良い」は計89%に上った。
「日本を信頼できる」は「大いに」と「多少は」を合わせてタイが92%で最多。東南アジアで最も低いベトナムでも計75%だった。

「日本は世界に良い影響を与えているか」では、「与えている」がインドネシアで計91%。その他の東南アジア、インドでも8割を超えた。
なお、韓国では、この質問項目がない。が、前出のメリーランド大学とBBC放送による
共同国際世論調査によると、韓国では「好影響を与えている」は半分以下の44%にすぎず、「悪影響を与えている」54%の方が上回っている。

日本の首相の靖国神社参拝を「構わない」という人は、タイで59%、マレーシアでは52%に上った。ベトナム、インドでも「構わない」という人が多数。東南アジアでは、インドネシアのみが「そうは思わない」41%で、「構わない」を上回った。
韓国は、「構わない」10%で、「そうは思わない」85.8%がはるかに多い。

なお、今回は中国が調査対象になっていない。
が、日本リサーチセンターが昨年の6月10日~27日に実施した調査によれば」、中国において「日本に親しみを感じない」人の比率は71%で、「日本に親しみを感じる」の16%を大きく上回っている。「現在の日中関係は良好と思わない」も5割強を占めている。
小泉首相の靖国参拝については、「反対」が82%で、「賛成」はわずか3%にすぎない。
また、前出のメリーランド大学とBBC放送による共同国際世論調査では、「日本が世界に悪影響を与えている」が71%で、「好影響を与えている」の16%をこれまた大きく上回っている。

-------------------------------------------------------------------

以上から言えるのは、これまでにも指摘し続けてきたことだが、我が国首相の靖国神社参拝を捉えて、「アジア諸国の国民を傷つけ、日本に対する不信感が増すことになり、日本はアジアでますます孤立するだろう」(08/13 日中友好協会)という主張が、いかにプロパガンダにすぎないかということである。
「日本はアジアでますます孤立する」どころか、対日感情が悪いのは中・韓の2カ国だけなのである。
中共に至っては、「小泉首相が靖国神社参拝を続ける行為は、日本の軍国主義の犠牲になったアジア諸国の人々、および多くの日本国民からの批判を受けるにとどまらず、米国、欧州、アフリカの多くの国々の政治家、民衆およびマスコミによる批判を浴びている」(08/16 人民日報)という明らかなデマまで飛ばす。
そして、このような中国に同調する勢力が、野党のみならず与党内にも存在する。

この際、「アジア」という言葉の定義をはっきりさせたほうがよい。
アジアには北東アジア、東南アジア、南アジア、中央アジアなど、様々な歴史と文化と民族によって構成される多くの国々がある。
にもかかわらず、日本の戦争責任や靖国問題に言及するとき、「アジアは」とか「アジア諸国は」などという、虚偽の立場に立って論理を展開する輩がたくさんいる。これはメディアも同様である。
これからは、中国・韓国・北朝鮮の三国はアジアのごく一部にすぎず、あえて言えば「特定アジア」のことであるということを、もっと明確にするよう要求していきたい。

最後に、「日本はアジアでますます孤立するだろう」という恫喝めいた警告を発した
「日中友好協会」の役員を記しておく。

名誉顧問  村山 富市 元内閣総理大臣

名誉顧問  野中 広務 元自由民主党幹事長
               元内閣官房長官

会  長  平山 郁夫 東京国立博物館特任館長
               日本美術院理事長

副会長   佐藤 嘉恭 東京電力㈱顧問
(会長代理)        元中国大使

副会長  貫洞 哲夫 東京都国民年金基金理事長
              (NPO)東京都日中友好協会会長

副会長  鈴木 重郎 (財)静岡県ユースホステル協会理事長
              静岡県日中友好協会会長

副会長  井出 正一 元衆議院議員、元厚生大臣
              長野県日中友好協会会長

【追記】
上記記事中の「日中友好協会」ですが、読者の方から指摘がありました。
こちらの「日中友好協会」ではないかと。
HPを読む限り、どうもそのようです。
なお、この「日中友好協会」は、主張や沿革を読むと、日本共産党系の団体のようです(1966年~99年まで中国と関係断絶)。
抹消したのはこちら→「(社)日中友好協会」。両者は、1966年に分裂したようです。
以上、訂正します。

参照1:「対日関係良好」、東南ア・印で9割超…7か国調査 (讀賣新聞)
参照2:「日韓共同調査」 2006年7月調査 (讀賣新聞)
参照3:「日中関係についての国際比較世論調査」 (日本リサーチセンター)

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

| | コメント (25) | トラックバック (6)

2006/09/03

セクハラ拒絶に停電で応じた中共幹部

今日は、中共の「15年後に中国のGDPは日本に追いつく」などという、まるで先の大戦中の大本営発表のようなプロパガンダに対する反論を書こうと思っていた。
で、その裏付けとなる記事(資料)を調べていたところ、中共の本質をずばりと表している、しかも笑える記事に遭遇してしまった。
結果、今日は、その笑える記事の方を優先することにした。

今の中国は、よく人治国家であると言われる。これは、中国が、日本のような法治国家の対極にいるということ、つまり統治に対する価値観がまったく異なる政治・社会体制の国であるという意味で使われる。
だからと言って、中国に法律がないわけではない。憲法はもちろん、民法も刑法も商法もある。警察もいれば、検察や裁判所も存在する。
にもかかわらず、社会が「法」に依らず、「人」に依って治められているとされる。
なぜか???

それは、主権が国民ではなく、中国共産党(中共)にあることに起因する。立法、行政、司法の三権は、中共が有している。人民解放軍でさえ、国家の軍隊ではなく中共の
軍隊である。
つまり国家統治=共産党独裁というのが中国なのである。
この体制下では、共産党(中共)がすべてを超越した絶対的存在であり、法も共産党に従属する。だから、本来は法の下に平等であるべき国民が、共産党の恣意的判断に
よって差別され、抑圧される。

このような体制の下、共産党官僚や共産党幹部が務める行政官僚の「やりたい放題」がまかり通る。何しろ法を執行するのも、法を判断するのも、すべて共産党なのだから。

以上の中国の現実を前提にして、以下の記事を読んでほしい。笑いたくなるのは必至である。そして、その後に、何とも言いようのないバカバカしさを伴なった怒りがこみ上げてくる。


湖南省・瀏陽市で7月31日、停電騒ぎがあった。停電の原因は、電力局幹部が新規開業したホテルの女性従業員から接待を拒絶され、腹いせで電力供給を停止させたことだという。同幹部は不当に停電を引き起こしたとして免職となった。3日付で新華社が
伝えた。

免職となったのは瀏陽市電力局の中国共産党書記と副局長。瀏陽市では7月31日に同市で初となる5つ星ホテル「銀天大酒店」が開業した。電力局の同幹部は同日、別のホテルで酒を飲んでいた時に「あと10分で酌に来い」と銀天大酒店に接待を要求し、
女性従業員ら2人を呼び出した。

そして同幹部は「停電を避けたいならば、一晩つきあえ」「酌をした酒を俺が一杯飲む
ごとに停電の時間を1時間短くする」と脅迫し、白酒を7本空けた。このあと同幹部は
女性従業員に抱きついたが拒絶されたため、20時40分頃(現地時間)に腹いせとして
電力供給を停止した。

また新華社は「銀天大酒店の経営者は開業記念パーティーに同幹部を招待したが、
自分ではなく部下に案内状を届けさせたことが悪意の停電を引き起こした一因だ」と
伝えている。

銀天大酒店では突然の停電で混乱が広がり、宿泊費の返還や賠償を求める客が相次いだ。周辺の住宅街でも電気が止まった。同市の共産党委員会や市政府が調査委員会を設け、事実関係の詳細を調べた結果、電力局では同幹部を免職とした。

停電の原因は? セクハラ接待拒絶で役人が腹いせ (中国情報局)

まったく笑わせる。
まあ、「5つ星ホテル」の女性従業員であるから、水準以上(?)の「女」だったのであろう。それに対して、電力局の共産党幹部、あるいは副局長であることを笠に着て恫喝し、「一晩つきあえ」と迫り抱きつく。そして拒まれると、腹いせにホテルを停電させる。
電力局の共産党書記といえば、同局の最高権力者である。その人物にして、この程度なのだ。中共のレベルがどの程度のものか、すごくよく解る(笑)

出先の党幹部、地方の行政幹部がこのレベルであるから、一般大衆の程度が解る。
中共中央は、北京五輪を前にして、中国民衆のマナーの悪さに危機感を抱き、「街中における痰吐き禁止」や「公共交通機関の割り込み乗車禁止」などの強制措置や様々な啓蒙活動を行っている。
それに対する民衆の反応は、「痰より汚職をなくす方が先だ」というものらしいから、これも笑える。

それにしても、これだけのことをしでかして、単なる「免職」処分なのだから、民衆の遵法意識が薄くなるのも無理はない。
そういえば、昨年の6月に起きた河北省定州市の武装集団による農民襲撃事件も、
死者6人、重軽傷者40人以上を出したのに、襲撃を計画、指示した地元の共産党幹部は無期懲役、襲撃を実行したゴロツキ集団の指揮者4人は死刑の判決。
これって、日本などの民主主義国家であれば、逆の判決が出たと思うのだが・・・

まあ、窃盗犯も常習者とみなされれば、処刑されて内臓を摘出・売却される国。幹部は何十億円を隠匿しても、海外に逃亡して一件落着。
こんな国が「15年後に中国のGDPは日本に追いつく」だって???
笑わせるな!!!

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

| | コメント (16) | トラックバック (1)

2006/09/02

安倍晋三が出馬表明

安倍晋三官房長官が、昨日、自民党総裁選への出馬を表明した。
メディアは、昨日の夕方から今朝にかけてこの話題で持ち切りだった。今日の新聞各紙も、すべてが一面トップで大々的に報じている。
今朝のフジテレビの番組だったと思うが、谷垣禎一財務相や麻生太郎外相の時と比べて、今日の朝刊に占める安倍出馬を扱う記事の割合が2倍近く大きいのだそうだ。
まあ、それだけ、メディアも安倍氏が総理・総裁になるのは間違いないと思っているのであろうが、少々不公平ではないかと思わないでもない。

Abe4
















安倍氏の発表した政権構想は、やや総花的で具体的方法論に欠ける。だから、現時点で突っ込んだ評価をするのはむつかしい。
が、政権構想やその後のテレビ番組での発言を聴いていると、安倍氏の理念やその
目指すところはおおよそ解る。
以下、それを私なりにまとめてみた。

①首相官邸主導の政治
②日本の伝統的価値観の重視
③戦後体制(レジーム)からの脱却
④主張する外交
⑤歳出削減と経済成長促進による財政再建
⑥再挑戦できる社会的システムの構築

①について言えば、小泉内閣で確立された首相官邸主導型の政治を、さらに進化させるということだ。
目玉は、官邸の外交・安全保障に関する司令塔機能をさらに強化すること(日本版「国家安全保障会議(NSC)」の創設)と情報収集機能を充実させることである。
これは、激動する現在の国際情勢に、効果的に即応していくためには不可欠なものと考える。

②は、日本の文化・伝統・自然・歴史を大切にする、家族の価値や地域の絆を再生させるということだ。
教育の抜本的改革(基礎学力の向上、規範意識の涵養)と教育基本法の改正(愛国心、公共精神の涵養)、民間の自律(自由と規律)と過度の公的援助依存体質からの脱却なども、この考え方の反映であろう。
これも、現代社会のモラルハザードを目の当たりにすれば喫緊の課題であると思う。が、心や道徳の問題は、家庭教育に負うところも大きいから、その辺をどうするのかと
いう課題は残る。

③は何と言っても憲法改正である。
21世紀の国家像にふさわしい新憲法の制定について、政権構想の最初と最後で二度も言及している。
もう一つは、国際社会に対して、国力に見合った負担と貢献を、目に見える形で推進するということだ。その象徴として国連安保理常任理事国入りを目標に掲げている。

④は③とも関連するのだが、まず日米同盟の強化と片務性の解消を挙げている。つまり、日本が米国を必要とする今の関係を、米国も日本を必要とする双務的関係にまで
高めるということだ。
そのためには、憲法の改正を待つのではなく、現時点での集団的自衛権行使の可能性を、個別的・具体的に検討するとしている。
また、アジア諸国との強固な連帯関係を構築し、近隣の中国や韓国とは信頼関係を
強化する。が、一方で、オーストラリアやインドなどの、自由と民主主義という価値観を共有する国家との関係を深め、米欧とも連携して「自由な社会の輪」を広げることも目標にしている。

③と④をまとめて表現すると、「外国が作ったルールや土俵の中でいい相撲をとって
ほめてもらおうという姿ではなく、日本もルール作りに参加し、貢献する外交を展開する」ということである。
これらは、日本の安全保障、国家の将来を考えれば、当然すぎるほど当然の主張、
方向性であると言える。

⑤は、今の日本が背負っている国家的課題である財政再建に対するアプローチの方法である。財政再建は、まず歳出の削減(国債発行額の縮小や公務員改革)と経済成長による税収増によって進める。消費税などの増税は、その次の段階で考えるべきというものだ。
これは、考え方としては正しいと思う。ただ、経済成長のキーワードとして、イノベーション(技術革新)とオープン(開かれた経済社会)を挙げているが、これについては、今の段階では何とも言えない。

なお、小泉純一郎首相のキャッチフレーズは「改革なくして成長なし」だったが、安倍氏のそれは「成長なくして財政再建なし」である。

⑥は、「小泉改革」で生じたひずみを是正するということだ。
一つは、既にスタートしている「再チャレンジ」、「勝ち組、負け組が固定しない社会」のシステムを構築するということである。が、これは社会システムの問題だけではなく、
個人のモチベーションも絡む問題であるから一朝一夕には機能しないだろう。
それよりも、女性や高齢者の積極的雇用促進やその支援を打ち出しているが、こちらの方が、より早くて効果的な社会の活性化につながると思う。

以上のほかに、地方の活性化や社会保障についても言及しているが、これらは具体論を見ないと何とも言えない。

文化・伝統・自然・歴史を大切にする国。世界に信頼され、尊敬され、愛される、リーダーシップのあるオープンな国。これが安倍氏の言う「美しい国、日本。」であるという。
これは、国家のリーダーの持つべき基本理念としては高く評価できる。

安倍総理・総裁の誕生を祈念する。

-------------------------------------------------------------------

ところで、安倍氏の政権構想要旨は以下のとおりである。

政権構想「美しい国、日本。」

【政権の基本的方向性】

 ▽新たな時代を切り開く日本にふさわしい憲法の制定

 ▽開かれた保守主義

 ▽歴史遺産や景観、伝統文化などを大切にする

 ▽家族の価値や地域のあたたかさの再生

 ▽教育の抜本的改革

 ▽民間の自律と、過度の公的援助依存体質からの脱却

 ▽日本の強さを生かした積極的貢献

【具体的政策】

 ▽政治のリーダーシップを確立

 一、政治家を政策決定の責任者として、官邸主導の政治リーダーシップを
    明確化。

 一、21世紀にふさわしい行政機構の抜本改革・再編を行う。

 一、定員削減や能力主義導入など公務員改革を断行。

 ▽自由と規律でオープンな経済社会

 一、小さく効率的な政府の推進。

 一、イノベーション活用で幅広い産業の生産性を向上。

 一、税と金融で中小企業を強力にバックアップ。

 一、誰もがチャレンジ、再チャレンジできる社会の実現。

 一、道州制ビジョンの策定で地方分権、行政スリム化を推進。

 一、財政を確実に健全化。経済成長を前提に歳出改革に優先取り組み。
    消費税負担の在り方など中長期的視点から総合的な税制改革の推進。

 ▽健全で安心できる社会の実現

 一、年金、医療、介護、社会福祉の一体的見直しを実施。

 一、社会保障番号の導入や徴収一元化の検討。

 一、学校、教師の評価制度の導入。

 ▽主張する外交で「強い日本、頼れる日本」

 一、「世界とアジアのための日米同盟」を強化させ、日米双方が「ともに汗をかく」
    体制を確立。

 一、開かれたアジアにおける強固な連帯の確立。中国、韓国など近隣諸国との
    信頼関係の強化。

 一、拉致問題、核・ミサイル問題など北朝鮮問題の解決を目指す。

 一、世界貿易機関(WTO)体制推進と同時に、自由貿易協定(FTA)や経済連携
    協定(EPA)の積極的活用により、アジア太平洋地域での共同体形成を
    強力に推進。

 一、世界において責任ある役割を果たす国になる。人道復興支援、大量破壊兵器
    拡散防止など平和構築への積極貢献と人材育成。

 一、官邸における外交・安全保障の司令塔機能を再編し強化。

 ▽党改革・新たな責任政党のビジョン

 一、候補者選定における公募・予備選挙の活用を徹底。

 ▽「戦後レジーム」から、新たな船出を

 一、21世紀の日本の国家像にふさわしい新たな憲法の制定に向けて取り組む。

 一、国連常任理事国入りを目指す。

参照:安倍氏が正式出馬表明 自民総裁選 (産経新聞)

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

| | コメント (6) | トラックバック (7)

2006/09/01

やっぱり「反日」の原因は火病だった!

韓国・朝鮮に関するブログやカキコで、「火病」という表現が数多く見られる。特に「2ちゃんねる」上では頻繁に使われている。「ファビョン」とか「ファビョる」とか・・・
が、私は、その使い方がイマイチしっくりこなかった。それは、「火病」を以下のように
解釈していたからである。


火病(かびょう、화병、ふぁっぴょん、ふおぴん、Hwabyung、Hwa-byung)は文化結合
症候群のうち、朝鮮文化圏において発症しやすい精神疾患の一つとして名づけられた名称。極度に怒りを抑える事によって強いストレス性の障害を起こす疾患とされている。症状としては、胸が重苦しくなり、不眠症や拒食症・性機能障害などを併発する事が多い。韓国では鬱火病ともいう。アメリカ合衆国の精神科協会において、1996年に文化
結合症候群の一つとして登録された。

日本語のインターネットの匿名掲示板、主に2ちゃんねる上では、一種の癇癪(かんしゃく)の意味で「火病」が使われる。議論で反論に窮した場合などに冷静さを失って感情的になるという意味や韓国人を揶揄する目的で使われる事が多い。

ただし、本来の「火病」の症状は主に過呼吸であって「怒る」といった症状が見られる
わけではない。

火病 出典:ウィキペディア(Wikipedia)

------------------------------------------------------------------

ところが、韓国3大紙の一つである中央日報の記事をたまたま読んで、「なるほど」と
納得した。
とりあえず、次の記事を読んでほしい。


韓国ならではの疾病があります。火病です。英語では「Hwabyung」と表記します。

1996年、米国精神医学会は火病を正式疾病の1つとして公認しました。火病はこれまで「恨(ハン)」を抱いて暮らしてきた韓民族特有の情緒から始まった疾病です。嫁と姑の対立や夫の浮気などでため息をついては胸を痛めている主婦たちの典型的事例です。

火病を拡大解釈すれば多様な症状として現れます。ご飯を食べればもたれてしまい
消化不良を起こす人、胸がどきどきして冷や汗をかく人、下痢と便秘が交互に現れる人、夜に眠れなくて悩む人、頭がずきずきと痛くて苦労する人、のどに何やらひっかかったような異物感を訴える人・・・。

検査しても大部分正常だと出ます。身体の病気ではないからです。心にたまったしこりが原因です。この場合の処方は明らかです。どんなものであれしこりをほぐさなければなりません。それ以外のどんな薬も無効です。これを現代医学では排泄(catharsis)
あるいは換気(ventilation)といいます。

ワールドカップの熱気でいっぱいです。ワールドカップは立派な排泄と換気の手段です。皆さんご記憶の2002年、ワールドカップ当時は、病院を訪れる疾患者が急減しました。数十年開院しているベテランの医師たちもこんなケースは生まれて初めてだというほどに疾患者がいませんでした。
4強神話で韓民族の恨がすっきり洗い流されたからです。今年も選手たちの善戦で我々国民の火病がすべて消えたらと思います。しかしワールドカップは4年ごとに開かれる
制限的イベントです。結果も予測することはできません。

私は皆さんに排泄と換気のための自分なりのはけ口を用意してほしいと申し上げたい。宗教や運動、趣味など、どうせなら健全な手段が良いでしょう。しかしそれがだめなら
適切な統制の下、お酒とタバコも少しなら悪くはないと思います。心の中のしこりを残しておく方がお酒やタバコより有害だと見るからです。
いくら毎日が大変でストレスも避けることができないといえども、自分がこれをする間
だけは憂いや嘆きを忘れて楽になれる、その何かが必要です。それがまさに皆さんの健康と競争力の要諦だからです。

火病にはワールドカップが薬? (中央日報 ホン・ヘゴル客員医学専門記者)

------------------------------------------------------------------

「火病はこれまで『恨(ハン)』を抱いて暮らしてきた韓民族特有の情緒から始まった
疾病です」
「検査しても大部分正常だと出ます。身体の病気ではないからです。心にたまったしこりが原因です」
「自分がこれをする間だけは憂いや嘆きを忘れて楽になれる、その何かが必要です」

つまり「火病」は、「恨」を抱いて暮らしてきた韓(朝鮮)民族特有の精神的病気であるから、心にたまった「しこり」=「憂いや嘆き」を忘れて楽になれる、そのための何かが必要であるということだ。
「火病」の別名「鬱火病(Wool-hwa-byung)」の「鬱」は、「憂鬱」などの意味ではなく、「鬱血」とか「鬱積」と同じで、「出口がふさがれてたまる」といった意味である。

ところで、「火病」の基にある「恨」とは、どういうものか。これは、韓(朝鮮)民族特有の心理状態であり、異文化圏に暮らす我々日本人には理解しがたいものである。
言えることは、韓国・朝鮮人のメンタリティを示す概念であり、単純な「恨み」とはまったく違うものであるということだ。

それは、「苦しみ、悲哀、悲劇、剥奪、悲しみ、虚しさ、孤独、後悔、憎悪および復讐等と連関した、個人の感情的、ならびに認知的条件の非常に複雑な現象の総和」であり、「悲しみと喜び、悲嘆と希望、悲しみと幸福といった相反する二つの感情の混合状態のようなもの」だという。
度重なる戦争や侵略、政変などにさらされた経験から生れた韓国・朝鮮人特有のメンタリティといわれているもので、多くの韓国の専門家は、「恨」は単なる個人的な感情ではなく、韓国・朝鮮人に共有された集団的な感情状態であると信じている。

中央日報は、「(火病は)嫁と姑の対立や夫の浮気などでため息をついては胸を痛めている主婦たちの典型的事例」と書いている。が、これは、韓国が未だに男尊女卑の風潮が強いから、主婦たちに典型的な症状として表れるのであって、特定の人、特定の層に限られているわけではない。
「2002年、ワールドカップ当時は、病院を訪れる疾患者が急減しました」という事実が、これを別の側面から証明している。「4強神話で韓民族の恨がすっきり洗い流された」のである。

つまり、「恨」は単なる個人的な感情ではなく、韓国・朝鮮人に共有された集団的な
感情状態であると捉えて間違いない。その「恨」が「鬱積」して集団的な「火病」になる。
この「火病」を治すためには癒しが必要である。その癒しは、個人的なレベルであれば、宗教や運動、趣味、あるいは酒などである程度はもたらされる。が、「集団的な感情状態」である場合には、国家的・民族的自尊心を満たすだけの出来事が必要なのである。

韓国の異常なまでの「韓国最高!」という風潮、その裏返しとしての「反日」感情も、
そう考えればよく解る。この3月に行われたワールド・ベースボール・クラッシック(WBC)における韓国代表チームと韓国人観客の常軌を逸した行動も、「なるほど」ということになる。
なお、WBCは、韓国に言わせると「World's Best Corea」(世界最高!韓国)の略称と
いうことらしい。世界の野球もまた“韓流” になったのである。

参照:<WBC>「野球韓流」ホームラン…小さな敗北大きな勝利 (中央日報)

------------------------------------------------------------------

韓国は、「恨(ハン)」の文化の国と言われる。この文化は、韓国・朝鮮の歴史を抜きには語れない。

中世から近世~近代まで、韓国・朝鮮は、その歴史の大半を中華圏の一部として生きてきた。世界の中心は常に中国だった。この中国を中心とした体制を華夷秩序と呼び、具体的には冊封(さくほう)という形で成り立っていた。
冊封とは、中国皇帝がその周辺諸国の君主と君臣関係を結ぶことである。冊封を受けた国の君主は、王や侯といった中国の爵号を授かり、これによって作られる国際秩序を冊封体制と呼ぶ。
経済的な側面から見れば、周辺諸国の夷狄(いてき)たちが、「中国皇帝の徳を慕って」朝貢を行い、これに対して皇帝が回賜を与えるという形式である。
この冊封体制の中で、韓国・朝鮮はその存在を維持してきた。つまり歴代の韓国・朝鮮王朝は、中国から柵封を受けることによってその地位を承認され、国内において自己の権威を確立することができたのである。

この中国との君臣関係は、日本が日清戦争(1894~1895年)で清(中国)を破ったことで消滅する。宗主国であった中国が敗北した結果、韓国・朝鮮は大韓帝国として独立を果たすのである。迎恩門や「恥辱碑」と言われる大清皇帝功徳碑を倒して独立門を立て独立を記念した。
この独立は日本のおかげであった。
ところが大韓帝国は、日本がロシア・フランス・ドイツによる三国干渉(1895年)に屈するのを見て、既に満州(中国東北部)を実質的支配下に置くなど、北東アジアにおける
南下政策を推し進めていたロシアにすり寄っていく。その結果、朝鮮半島を国土防衛上の生命線と位置づける日本は、ロシアと戦うことになる(日露戦争―1904~1905年)。
日露戦争に勝利した日本は、その後、1905年の第二次日韓協約で韓国を保護国とし、1910年の日韓併合条約の締結により日本に併合した。
つまり、韓国・朝鮮は、ようやく独立できたのに、自ら近代国家として脱皮できず、北東アジアを支配下に置こうとしていたロシアの力を借りようとして、結果的に日本の植民地になってしまったのである。

日本の植民地にされた韓国・朝鮮は、1945年に突然、日本の支配から解放される。
それは、日本が連合国(米国)に敗北したからである。ところが解放されたはずの韓国・朝鮮は、南半分を米国に、北半分をソ連(ロシア)に占領支配されることになる。そして
1948年に、南に大韓民国(韓国)が、北に朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が建国される。
この南北に分断された韓国・朝鮮国家は、1950年に朝鮮戦争と呼ばれる内戦を起こし、朝鮮全土を破壊した。朝鮮戦争は1953年に休戦協定が結ばれ停戦に至るが、軍事境界線が制定されたことで韓国・朝鮮の分断が確定された。韓国・朝鮮は現在も停戦
状態のまま南北に分断されており、この状態が50年以上続いている。

なお、韓国は1960年代後半から80年代にかけて「漢江の奇跡」と呼ばれる驚異的な
経済成長を果たした。
これは、李承晩政権時代における米国からの莫大な額の軍事的・経済的支援がその基礎的な条件としてある。が、直接的には、朴正熙軍事独裁政権時代の1965年に
締結された日韓基本条約に基づく、日本からの巨額のODA(政府開発援助)のおかげである。
この条約に基づき、日本は無償協力3億ドル、有償協力(円借款)2億ドル、民間借款
3億ドル以上を韓国に提供した。当時は、韓国の国家予算が3億5千万ドル、日本の
外貨準備高が18億ドルの時代であった。また、日本の企業による積極的な技術協力も韓国経済の格上げに大きく貢献した。

------------------------------------------------------------------

要するに韓国は、中世から近代にかけて、ほとんどの期間、自主独立国家であったことがない。特に、近代においては日・中(清)・露、あるいは米・ソ(露)の狭間で翻弄されてきた。
とりわけ、日本による植民地支配は、歴史的事実ではあっても受け入れがたい屈辱であろう。「漢江の奇跡」も、日本の存在なしにはありえなかったということも認めたくない。
が、未だに韓国経済は日本に大きく依存しているのである(2005年の対日貿易赤字は、過去最高の243億ドル=約2兆8千430億円)。
つまり、韓国・朝鮮の歴史そのものが「恨」なのである。

今の韓国の姿勢は、「国防面では米国に頼り過ぎている。経済的には日本に依存し
過ぎている」という盧武鉉くんの認識に基づいている。したがって、その言動が「反米」
「反日」に傾くのは当然のことである。
(もっとも、1965年の日韓交渉のときも、韓国は第二次大戦の「戦勝国」であると主張していたくらいであるから、その根は深い)
その根底には韓(朝鮮)民族の「恨」がある。だから、韓国民はネチズンを中心にして、当初は盧武鉉くんに熱狂した(就任当初の支持率は約80%)。が、今の韓国が「反米」「反日」でやっていけるわけがない。安全保障も経済もガタガタになる。
それが一般国民にも分ってきたから盧武鉉くんの支持率は、今や10%台をウロウロしている。「反日」カードを切ってもまるで効果がない。「反米」カードは米国から切り返されて右往左往。

------------------------------------------------------------------

政治も外交も現実である。情緒に依存していてはやっていけない。
集団的な感情としての「恨」が「鬱積」して「火病」にかかり、それを癒すために「反日」「反米」に走る。それは、もう、政治でもなければ外交でもない。亡国への道である。
盧武鉉政権をこのまま放置していると、韓国は、また「いつか来た道」を歩むことになる。「火病」という風土病を、政治の世界から根絶しない限り韓国に未来はない。

現実を直視する韓国に脱皮してほしい。それがお互いのためだ。

なお、これは、何も韓国に限ったことではない。
我が日本国も、やたらと謝罪を繰り返す「自虐」という精神的な病に罹患している。この「自虐」体質は、かなり改善されてきたが、まだ克服しきれていない。だから日・米・中の関係を「正三角形」にするなどという、非現実的な主張が野党第一党から出てくるのだ。
米国は日本の同盟国である。中国が同盟国になりえるのか???同盟国どころか、友好国でありうるかどうかも怪しい、それが中国ではないのか!!!

我が日本国も、現実を直視して生きていかなければならない。
現実を直視するとは、太平洋同盟に軸足を置き、そのうえで対アジア外交を考えていくということである。

参照:ファビョン(火病) Hwa-Byung (私家版・精神医学用語辞典)

※コメントやTBは、すぐには表示されません。重複して投稿されないようお願いします。

人気ブログランキングに参加しています。
人気blogランキングへ
人気ブログランキング
↑この記事に何かを感じた方は
  クリックをお願いします。

| | コメント (21) | トラックバック (6)

« 2006年8月 | トップページ | 2006年10月 »