田中角栄の猿マネ?小沢一郎
民主党の小沢一郎代表が、講談社と「週刊現代」の編集長らを名誉毀損で東京地裁に提訴した。
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民主党の小沢一郎代表と民主党は7日、週刊現代の記事で名誉を傷付けられたとして、発行元の講談社と「週刊現代」の編集長らに計6000万円の損害賠償と謝罪広告を求める訴訟を東京地裁に起こした。
訴状によると、5月22日発売の週刊現代は「小沢民主党代表の“隠し資産”6億円超を暴く」との見出しの記事を掲載。政治団体所有の物件を、小沢氏個人の資産のように
ねじ曲げて伝え、小沢氏と民主党にダメージを与えたという。
民主党幹部は「小沢氏の代表就任直後にこのような記事を出すのは、党と代表のイメージを意図的に損なうものだ」と強調した。
名誉棄損と講談社を提訴 週刊誌記事で小沢代表ら
(2006年9月7日 西日本新聞)
上記のニュースでは、5月22日発売の週刊現代の記事がどのようなものなのかが明らかにされていないので、自民党本部の政策スタッフで、 慶應大大学院でも教鞭をとる田村重信氏のブログを参照させてもらった。
なお、田村氏は「なぜか誰も書かなかった民主党研究」の著者でもある。
↓
小沢一郎代表は、「すべては田中角栄の猿マネ、小沢一郎『隠し資産』を暴く6億円超」と題する記事が「週刊現代」(6月3日号)に掲載された。
同誌がこの調査を行った理由は、小沢氏の政治資金管理団体「陸山会」の収支報告書(2004年度分)の「資産」の欄に、10戸以上の不動産がビッシリと記されていたからだという。
政治資金管理団体は、支援者などからの献金は受けても、不動産などの資産は持たないのが一般的だ。それにも関わらず小沢氏は、1994年に4戸、1995年に1戸、1999年に1戸、2001年に2戸、2003年に2戸の高級マンションを購入。それも1億円以上のものが3戸も存在するという。
しかもこれら小沢氏所有のマンション10戸の購入価格の合計は、何と約6億1000万円。気が遠くなるような額である。
多くの国民が住宅ローン返済で苦しんでいる時に、建設業者などから受けた政治資金で、超高級マンションをいくつも購入する小沢氏は、「法律に違反しなければ何をしてもいい」、「国民は困っていても俺には関係ないこと」というのだろうか。
つまり、週刊現代は、小沢氏の政治資金管理団体「陸山会」が6億1000万円(購入価格)ものマンションを所有していることを暴露した。
これに対して小沢氏は、小沢個人の資産ではないから何の問題もない。逆に、「政治献金を流用して小沢個人が資産を形成したように受け取られるから、記事は小沢の名誉を毀損している」と主張しているわけだ。
田村氏も指摘しているように、政治家の政治資金管理団体は、通常は政治献金の受け皿であり、不動産などの資産は持たないのが一般的である。
なぜなら、政治献金の目的は、政党や政治家に対して政治活動に必要な資金を提供することであり、不動産を購入して資産を形成する(資金を運用する)ことではないからである。
政治資金規正法は、政治資金を、株式などによる投機的取引で運用することを制限している。が、マンションを多数購入することが「投機的取引」に該当するかと言えば、そうではない。だから、小沢氏の政治資金管理団体「陸山会」が6億1000万円ものマンションを所有しているからといって、これが法律に違反しているわけではない。
が、政治献金で6億1000万円ものマンションを購入することは、明らかに政治献金の
目的から外れている。しかも、政治家とその政治資金管理団体は表裏一体の関係に
ある。特に、1994年に政治家個人に対する企業・団体献金が禁止されて以降は、なおさらその傾向が強まった。
ここで、「でも、法に触れているわけではないから良いではないか」という意見もあろう。
しかし小沢氏は、 日銀の福井俊彦総裁が村上ファンドへ1千万 円を投資していた問題で、「道義的責任」をしきりに強調していた。村上ファンドやライブドア事件に関しても、
「あるべき姿を見失っている人が多い社会の傾向に危機と危うさを感じる。小泉政治はそういう社会の風潮を助長、加速させており、トップリーダーとしての小泉純一郎首相の責任も大きい」と声高に叫んでいた。
これを「天に唾する」と言うのではないのか???「すべては田中角栄の猿マネ」と言われても仕方がないのではないのか!!!
ところで、5月に発売された週刊誌の記事を今になって提訴する。目的は何であろう?
これは、ずばり、自民党が国会での党首討論に備えて、党政策調査会に「民主党政策検証チーム」を設置し、小沢氏の主張などを分析していく考えを明らかにしたことに対する予防措置である。
言っていることとやっていることの乖離を指摘されても、「あれは個人の問題ではありません、ちゃんと謝罪を求める訴訟も起こしています」と言い逃れができる。
確かに、公務員または公選の公務員(候補者を含む)に関する事実に関しては、真実性の証明があれば名誉毀損に当たらない。が、公務員としての資格に関しない事項については罰せられる。
今回、小沢氏と民主党が訴訟を起こしたのは、小沢氏の政治資金管理団体「陸山会」の問題は、公務員としての資格に関しない事項と判断したからであろう。
あくまでも小沢一郎個人は透明であると・・・
が、世間がそう見てくれるかどうか???
かえって、藪蛇になりそうな気がする訴訟のように思うのだが(笑)
まあ、小沢氏の実態はこんなものということだ。
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コメント
http://blog.goo.ne.jp/ara66
このブログの管理人、自分の意見にそぐわない人に対して暴言を吐いています。
しかも、
http://blog.goo.ne.jp/ara66/e/c03a90d00b95fc884e01e7d4006b5897
天皇陛下を侮辱している。
精神異常者の何者でもない。
投稿: 通りすがり | 2006/09/07 21:24
小沢さんはひどいですね。古いですね。豪腕がさびてますね。
新生民主党のイメージではありませんね。
ただし選挙は強そう。昔は。今も通用するかどうか。
冷静に冷醒にみまもりましょう。
投稿: けんめい | 2006/09/07 21:43
小沢一郎の言行不一致も見るも無残なものですが、言行一致のきわどい政治家もいるようです。
「お前、抹殺するぞ!!」
山本一太議員に対してこう暴言を吐いた政治家がいるようです。
郵政造反組みの大物で、毒舌の政治家みたいです。
平沼、亀井、堀内、野呂田、小林興起、荒井、いずれの誰でしょうか?
http://blog.so-net.ne.jp/ichita/2006-09-07-1
投稿: 政界一寸先は闇 | 2006/09/07 23:19
小沢代表といい、田中真紀子といい、民主党は何故自ら時限爆弾を抱え込むのでしょうか。小沢代表に対しては、来年の参院選挙をにらみ、「豪腕」とか「選挙に強い」といった期待感、幻想があるのでしょうが、この爆弾が爆発した場合、その破壊力の大きさは「永田メール問題」の比ではなく、民主党解党の危険すらあると思われます。
これら爆弾の時限は、来年参院選挙の前に確実にセットされていると思うのは小生だけでしょうか?
投稿: ドルフィン | 2006/09/08 02:12
>が、世間がそう見てくれるかどうか???
かえって、藪蛇になりそうな気がする訴訟のように思うのだが(笑)
小泉氏、小澤が亀井に擦り寄ったとき(逆か?)、古い自民党を復活させようとするんかと冷笑したが、どんぴしゃりですね。
そういえば、事務所に高級マンションを購入し、議員辞職で刑事事件を逃れた自称総理候補もいたっけ。あったかい支持者のおかげで復活し、某国ロビイストに励んでいますが。
投稿: H.H生 | 2006/09/08 02:33
小沢イチローに期待を寄せるのは、今や「古株の政治部記者達」だけでは無いでしょうか? 若い記者達は「豪腕」なんて見た事が無いのですからね(笑
そして何よりも小沢イチローの豪腕が通じたのは自由民主党の枠内だけでしょう。
しかし時代は変わってしまった・・・ポピュリズムだ何だと言われようと、もはや有権者の支持が無ければ政治的パワーとして存在し得なくなってしまった。
しかし小沢はこれまでのところ「日刊ゲンダイのレベル」で小泉政権批判(になってないが:笑)を行って来ただけであり、田中マキコと一緒に駄洒落を唱和する事で満足してしまっている様に見えます。
私はこれを「マスゴミ依存症」と考えている。とにかくメディアに露出しさえすれば支持を受けていると誤解するのである。
ところが先の「靖国フィーバー」で決定的に露呈した様に、メディアは読者視聴者のマインドを捉える事が出来なくなっている。その挙句に「この愚民土人どもめぇ!」と悪態をついて尚いっそうその信用を失っているのだ。
つまり小沢は「間違ったモニター方法」によって、誤った行動をしていると言える。田中マキコの駄洒落に送られるその場限りの拍手を「野党第一党への期待」と読み違えるメディアを信用する態度が問題だろう。
(民放のバラエティー番組を見れば、いかにメディア内部の人間が視聴者を軽蔑しきっているか理解出来る)
こうして小沢は「政治家として信用創造に励まなくてはいけないこの時期」を虚しく過ごしているのである。
投稿: ぺパロニ | 2006/09/08 11:54
民主党の前原代表は良かった。小泉と手を握るのかなと思いきやダメ。知恵が足りなっかた。小沢代表は,どうなんでしょか?この手の人の出番は既に終わった?しかし、燃えカスのごみは、ゾロゾロ出てくるかも。ごみは所詮ごみなんですけどね。この際全てのごみを出し切り、次期政権には日米同盟強化の担保として、核の自主開発を打ち出してもらいたいですね。
投稿: からす | 2006/09/08 11:56
小沢一郎は「えらくなる」と、彼の
「政治の父」田中角栄に評されたものの
自民党分裂、新進党解党、自由党消滅など
今のところ壊し屋にしかなっていない。
金丸信が、乱世の小沢と期待していたのに、
「政治とは権力闘争である」と、平成不況の最中、
政治改革などを主唱して権力闘争に明け暮れた。
このような人物に何を期待しようというのだろう。
実際独断専行で側近のみ重用し顔が見えない。
集めた政治資金もこっそり資産に変え運用していた。
支持者は政治資金として献金した。
誰も資産を買えとは言わなかったはずだ。
自分は家賃収入で豪華な生活ができるようにして、
しかもこの資産が政治資金と言う公金扱いだ。
口では格差を無くすと言う。言うこととやっていることが全く違う。
彼にとっては権力を手にするためであれば嘘も方便ということか。
けしからん話ではないか。
投稿: docdoc | 2006/09/08 14:17
皆さん、こんにちわ。
コメント、ありがとうございます。
小泉首相が、小沢氏は亀井氏や綿貫氏と組んで「古い自民党」に帰ろうとしている、というような意味のことを言っていましたね。
まさに古い、古すぎる!
小沢一郎!!!
投稿: 坂 眞 | 2006/09/08 18:43
野党第一党党首のスキャンダルを『週刊現代』が暴くとは!!!?
この雑誌は反自民の巣窟のように思っていたのですが・・・
何か新たな地殻変動が地殻変動が起ころうとしているのでしょうか?
投稿: 木星人 | 2006/09/08 18:51
政治の腐敗は民主党を糾弾する問題ではなく、より多く腐敗根絶に動かない政権与党の問題であろう。さかのぼれば田中元首相、近年では引退を余儀なくされた橋本元首相は具体的な例である。大阪府や岐阜など地方自治体も問題を抱えている。さらに言えば新潟などの談合。
飲酒運転が問題視されているが、政治の腐敗には似たような所がある。
哲学的に言えば法律よりは民度という問題かも知れないけれど、誰かどうにかして欲しい、という状態が連綿と続いていますね。
投稿: KappNets | 2006/09/10 09:19
こんにちは
トラックバック送信が「相手先のTB先」記入欄に残ったままで、うまくいかなかったようなので、こちらで報告します。
記事中で貴エントリーを引用させていただきました。
私もこの記事は週刊誌で読みましたが、陸山会を利用した悪質な手口だと思います。
引用させていただいた記事はここです。
http://mojimojisk.cocolog-nifty.com/miz/2007/01/post_86e6.html
投稿: みずき | 2007/01/17 16:23
私は、小沢氏支持です(特に最近)。政治家として何をしなければならないかをきちんと提示しているように思います。自分の理念/哲学を持ち、この国のあるべき姿を主張し続けており、その基本的理念は不偏であります。現役の政治家の中で自分の理念や哲学を小沢氏のように主張している方はいるでしょうか?。場当たりのその場しのぎの政治家ばかりだと思います。いつまでも野党ではもったいないと思うばかりです。30歳代。会社員。
投稿: 辻 | 2007/02/06 23:47