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2006/09/12

ポスト小泉も外交にプライドを!

「小泉マンセーブログ」という光栄なる称号をいただいた当ブログだが、それも今月20日まで。20日には新しい自民党総裁が決まる。

今の情勢から言えば、官房長官の安倍晋三が新総裁になるのは決定的だが、現時点で「安倍マンセーブログ」という新しい称号をいただけるようになるかどうかは分らない。
これまで、しきりに「安倍支持」を表明していながらこういうことを言うと、「?」と思われる方もおられるかもしれないが、それには理由がある。
それは、自民党内の大勢が「安倍支持」に雪崩を打つ中で、その発言がイマイチ歯切れが悪くなっているからだ。まあ、次期総理大臣を意識して慎重にならざるをえないのだろうが、何となく欲求不満が残る。

やはり、安倍が総理になったら、以下のような原則的で歯切れのよい発言をしてもらいたい。


小泉首相は11日夜(日本時間12日未明)、訪問先のフィンランドで記者会見し、中国、韓国との関係について「首脳だけ会談が行われないというのは確かに正常とは言えません」と認めた。だが、「行わないと言っているのは私ではなく、中国、韓国の首脳だ」と述べ、中韓両国の対応を重ねて批判した。

首相は「将来、まずいことをしたなと中国も韓国も思うと思う」と語り、首脳外交の中断は両国に責任があるとの姿勢を最後まで崩さなかった。その一方、「日本も中国も韓国も、お互い友好の重要性をよくわかっている。心配していない」と述べ、関係改善に楽観的な見方を示した。

(後略)

小泉首相、対中韓首脳外交「正常ではない」と認める (朝日新聞)

小泉は、
「首脳だけ会談が行われないというのは確かに正常とは言えません」
だが、
「(首脳会談を)行わないと言っているのは私ではなく、中国、韓国の首脳だ」
「将来、まずいことをしたなと中国も韓国も思うと思う」
と述べた。

何とも歯切れのよい、胸がすく発言ではないか。

小泉は、昨年末に行われた東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス3(日中韓)首脳会議では、外務省に「こちらから日中、日韓首脳会談を申し入れるな」と指示。
去る7月の、北朝鮮のミサイル発射をめぐる国連安保理におけるせめぎ合いでも、中東~欧州へ出発する直前に小泉が安倍、麻生(太郎外相)に発した指示はただ一つ。
「最後まで突っ張れ。決して引くな!」だった。

口でいくら強がりを言っても、中国も韓国も日本なしではやっていけない。カードは我が国の掌中にあるのだ。小泉発言の根底には、こういう、中韓両国と我が国の力関係に対する冷徹な計算が働いている。

我が国が、中韓両国に対して尊大に振る舞う必要はまったくない。次期首相が小泉と同じ対応をとる必要もない。が、ひざを屈するような卑屈な態度だけは、けっしてとってはならない。
少なくとも、「歴史認識」という、その国、その時代によってどうにでも変わる問題を人質に取られたような関係に回帰してはならない。

-------------------------------------------------------------------

今でも「安倍支持」に変わりはないが、改めて「全面支持」を打ち出すかどうかは、やはり総理就任後の組閣名簿と自民党三役の顔ぶれを見てからにしたい。

今の状況を見る限り、外務大臣は麻生太郎の留任だと思う。理由は、安倍と外交政策上の方向性を共有しているということ。次に、韓国はともかく、狡猾な中国(中共)と上手に喧嘩するには麻生が最適であるということ。
総裁選における候補者討論を聴いていても、麻生と安倍の主張は、まるで事前にすり合わせができているような感すら受ける。前出の、北朝鮮のミサイル発射をめぐる国連安保理におけるせめぎ合いでも、麻生は、安倍を前面に出して自らは引き立て役にとどまったようにも見える。

過去のエントリー「福田不出馬:A・A体制を構築せよ!」でも書いたが、外相は麻生で決まり!にしてほしい。

幹事長は、安倍が、「特定の派閥がポストをてこに党を支配することはできなくなって
いる。総幹分離は、かつての派閥の論理の延長線上でしかない」(2006/09/06 読売新聞)と述べたことを踏まえれば、中川秀直(政調会長)で決まりではないか。これは、党内の派閥間や世代間の調整、対民主党対策などを勘案すれば妥当な人事だと思う。
石原伸晃(前国交相)や塩崎恭久(外務副大臣)などのナイス(NAIS)のメンバーも重用されるだろう。石原は世論の受けがいいし、塩崎は経済・財政に強いから、これも異存はない。
あとは中川昭一(農相)をどう処遇するか、だね。

最後に、古賀誠に連なる人材だけは絶対に登用してはならないと申し上げておきたい。それこそ、民主党の小沢一郎に対する、「旧田中派全盛時代の人、『古い永田町』の
代表選手だと思う」(2006/09/11 読売新聞)という批判を、自らが受けざるをえない
破目に陥ってしまう。

「時代が変わったことを示していきたい」という心意気を人事で具体的に示してほしい。それが、イマイチ盛り上がりに欠ける総裁選のマイナスを取り返すことにもつながる。

人事でも「闘う政治家」を貫け!安倍晋三!!!

(注)NAIS
衆院議員の根本匠(N)、安倍(A)、石原(I)、塩崎(S)の4人で作る政策グループの
略称。

(文中・敬称略)

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政治(国内)」カテゴリの記事

コメント

安倍新総理、麻生外務大臣(AA体制)で、
小泉総理が貫いたように、この路線を踏襲して欲しいです。
中韓に屈しない外交、中韓および売国を黙らせ駆逐する外交を
是非お願いしたい。

投稿: ぽち | 2006/09/13 01:23

対北朝鮮でしっかりしてたし、小泉さんの推薦もあるのだから阿部さんはきっといい人、そういう先入観が働いているようだ。なんかやけに期待が先行している。
しかし小泉さんのような人は二人はいないだろうし、自民党の政治家が揃って阿部さんによいしょする理由がよく分からない。「再チャレンジ議連」「応援隊」「シニア会」「支える会」
私のかみさんは阿部さんが好きでない。麻生さんの方がはっきりして明るくてよいと言う。私も似た印象だ。阿部さんは暗い。小泉さんとは違った、おそらく底暗い雰囲気で右寄りの政策を取ろうとするのだろう。
無責任な素人判断だが、印象はこんな所だ。暗い予感が外れることを祈る。

投稿: KappNets | 2006/09/13 10:36

安倍さんを支持しておりますが、ここに来て何か少し「弱い」と言う感じを持っています。小泉さんが稀代のけんか師だったからかもしれません。
目安になるのが朝日新聞です。朝日が狂ったように非難攻撃したら正しい道です。大宰相への道といっていいでしょう。
今のところは期待して見ています。

投稿: ごじ | 2006/09/13 10:53

小泉総理の歯切れの良い胸のすく思い!は同感です。「最後まで突っ走れ、決して引くな!」と言い残して出発したと聞きほんとに、久々しびれました。でもマスメディアは取り上げなかったですね!
もう、終わってしまうのは寂しいです。あの迫力、歯切れ良い演説、話術が聞けないのが残念ですね!街頭演説なんか引き込まれて行きます。総理候補の3人には、何か物足りない物が有りますが
でも、小沢さんに比べると、何倍かマシなのではないかな~。

投稿: 不夜城。 | 2006/09/13 11:12

小泉首相が外相になったらどうなるんだろう。

投稿: mikage | 2006/09/13 12:14

外交政策はともかく、道路特定財源の使い方で意見が分かれたようだ。安倍さんは「骨太」で一般財源化推進、麻生さんは一般財源化は税の趣旨が通らないと反対。私も反対。税は国家経営の基本であり、公平でわかり易いことが求められると思うが、如何だろうか。東京では一家に0.55台だが、田舎(富山、福井、他)に行けば一家に1.7台の車がある。税負担の格差も生じる。

投稿: KappNets | 2006/09/13 12:48

ちょっと上の方に反論です。
>おそらく底暗い雰囲気で右寄りの政策を取ろうとするのだろう。

安部さんには、明るく清潔なイメージがあり、その内実は
ぶれない強固な信念が存在すると、、、
どこが底暗いのか分かりかねます。

そして、右寄りとのご指摘ですが、
安部さんが進まれているのは保守の王道だと思います。
右とか左とか浅薄な基準では無く、
真っ直ぐ中央のストレートだと思います。
左寄りの方と比較して保守的だから右寄りとの
レッテル張りは、左寄りの方と保守の王道を歩んで
いる安部さんのような方を同列に扱うようで、
もうしてはならないことだと思います。
左寄りの方はほっておいて(無視はできませんが)
保守王道を進む安部さんを皆で支持したいと思います。

投稿: ニッフィ | 2006/09/13 12:49

小泉首相の良いところは朝日新聞などのマスメディアの論調が必ずしも国民の意思を体現していないと見抜いていたところだと思います。

安倍さんも新聞やテレビの皮相的な論調に惑わされることなくサイレントマジョリティの声をすくい上げていけば自ずと進むべき道は決まってくると思います。

投稿: yuki | 2006/09/13 13:11

小泉続投が良かったけど、、、安倍さんに期待します。
古賀もだけど冬柴の入閣も絶対反対!

投稿: nana | 2006/09/13 13:33

ニッフィさん
安倍さんが底暗い(根暗な割に頑固)というのは今の所は単なる私の予測ですので、今後を見ていて下さい。

安倍さんに関する記事は少ないようですが、探すと面白そうなのが多少ありました。
1。国会議員が安倍さんを支持するのは政策ではなく国民人気(つまり安倍さんなら選挙に勝てそうだ)。
2。安倍氏を「本気で」支持する政治家以外の日本人に会ったことがない。人気は本物だろうか。
3。国民人気があるとすれば理由は若さと血筋、北朝鮮への強硬路線。日本は経済大国だが政治の国際的地位はあまり高くないと考える人が多く、だからタカ派に人気が集まるのでは。
4。靖国問題には口をつぐんでいる。靖国問題は日本で最も重要な外交問題なのに自分の政策をはっきり言わない。

投稿: KappNets | 2006/09/13 15:46

中川(秀)氏もいい話を聞きませんのでちょっと心配です。。

投稿: 由比 | 2006/09/13 16:01

*トドメ*を刺して欲しいですね。
四方八方上手く行くなんて事は有り得ないのですからから、小泉流がベストでは無いにしても「本気」を見せなければ人は付いて来ません。

もう、中国には「江沢民氏の歴史認識」は日本国民には通じない事をアドバイスしてやるべきです。安倍さんも少し、触りをコメントされたのではなかったかと感じました。
格差、格差ばかりが小泉政治の俎上に上がりますが格差など当たり前、上を見りゃきりが無い、下を見てもきりが無いのではないでしょうかね。
まあ、我慢の限界が低く成って居るのは判りますが~。

しっかりした国の国格を作る努力を政治家はやり、経済人がその土俵で最高のモノで勝負する事に専念して欲しい。

欧米、中華大陸、世界を見回して見ると「生」か「死」、「勝」か「負」、しかし我が国には剣道でも柔道でも「段」がある様に何かに付け、上昇させようとするシステムが働いている物事が非常に多い、しっかりした精神的土台と教育の基本を政治が作る事で世界は日本の「曖昧」の真の意味を理解し協調せざるを得ない状況が来るのではと考えて居ます、しかし政治家は国の「顔」矢張り「国益」の追求をしっかりと自分の意思でコメントすべき、安倍さんは出来ると思います。

一寸、気に成るのは「文字」、皆さん余り「字」がお上手とは言えない、安倍さんは丸い、気力は麻生さん、谷垣さんは問題外。

投稿: 猪 | 2006/09/13 17:25

朝日の報道によると、ドイツの週刊誌シュピーゲルが、東京裁判の正当性を認めない安倍氏は、ホロコーストを否定したイランのアフマディネジャド大統領と「似ている」と書いたそうです。ちなみに小泉さんは東京裁判を受け入れています。
この評価が世界の意見ともすぐには思わないけれど、国内では理解者のいるだろう安倍さんの意見でも、世界を納得させようとするとやはり大変です。

投稿: KappNets | 2006/09/14 11:01

皆さん、こんにちわ。
コメント、ありがとうございます。

安倍氏、最初から守りの選挙を強いられる形になって大変ですね。
「闘う政治家」が「守りの政治家」にならざるをえなくなった。
丹羽・古賀派、伊吹派、高村派、津島派、等々、雪崩を打つように「安倍支持」ですから、面食らってしまいます。
安倍氏も当惑しているところがあるのでは?

メディアも、候補というより首相を前提にした批判を繰り広げてますからね。
ここが第一のハードルだと思う。
しっかり乗りきってほしい。


>中川(秀)氏もいい話を聞きませんのでちょっと心配です。

こういう少しダーティーな部分も政治には必要なんです。
立ち技だけでは勝負になりません。
そう理解する必要があると思います。

投稿: 坂 眞 | 2006/09/14 12:17

安倍さんも、天下の宰相小泉さんの後ですから大変だと思います。
しかし、参議院選挙の候補者を片山、青木を前にして見直すという報道が事実なら心配することはないと思いますが。

前回、幹事長の時の選挙の候補者は山崎、片山、青木の三人が仕切っていて、安倍さんは人寄せパンダだったという,苦い経験有りますから、ソフトなお顔に似ず、芯が通っていると、私は思っているのですが。

中川さん、官房長官はどうでしょうか。
ODAの再開に二階に喧嘩を売った根性はたいしたものだ。
歯切れは良いし、顔もいい。{これ大事}

投稿: 木元文明 | 2006/09/16 12:43

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受信: 2006/09/17 22:58

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