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2006/11/16

医療から崩壊する中国-part2

朝日新聞がめずらしく中国の体制を批判する記事を掲載している。


中国・四川省広安市で10日、治療費の不足を理由に治療を拒否し、男児を死なせたとして住民らが病院に押し寄せ、施設を破壊するなどした。13日付の香港各紙が伝えた。警察との衝突で学生2人が死亡したとの情報もある。

報道によると、誤って農薬を飲んだ男児が7日、同市第2人民医院に運ばれたが死亡した。遺族は「治療費800元(約1万2000円)の支払いを要求されたが、持ち合わせがなかった。すると病院側は治療を拒否した」と主張。10日夜、病院施設や警察車両を壊し、警察は催涙弾で応戦したという。同市は「治療を拒否した事実はない」としている。

中国では、国有企業の解体などで職場を基礎とする社会保障制度が機能しなくなり、治療費を支払えない人々が増加。病院の患者受け入れ拒否が社会問題化している。

中国・四川省で住民が病院施設破壊 「治療拒否で死亡」 (朝日新聞)

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このニュースは、おそらく真実だろう。別に媚中派の朝日新聞が報じているからというわけではない。中国の医療現場の実情をみれば、十分ありうることだからである。

今、中国の民衆の間では、「病院の門は大きく開いている。だけどお金がないから入れない」という中国式狂歌が流行っている。

朝日新聞も指摘しているように、かつては人民公社が、農業生産の他にも行政、経済、教育、軍事、医療などの機能を総合的に担っていた。しかし、改革開放政策の下で人民公社は廃止され、市場経済化に伴って国有企業も次々に民営化、もしくは整理・解体された。

つまり、多くの人々が医療費を自分で工面しなければならなくなったのである。が、
医療保険に加入している人は全体の約34%(中国社会科学院)にすぎない。おまけに病院は金もうけに走り、検査費だけで月給を上回ることも珍しくないのが現状である。
その結果、4人に1人は医療費が支払えないため受診をあきらめているという。要は、
貧乏人は病気になっても病院に行けないのだ。

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引用した記事中の「農薬を飲んだ男児」は、おそらく農民の子であろう。そして「広安市第2人民医院」は公立病院とみて間違いない。

大都市の給与所得者でも月給が1万~1万2000円とされる中国で、さらに貧しい農民が、「治療費800元(約1万2000円)を前払いしろ」と言われても、そう簡単に払えるわけがない。で、結果は病院が治療を拒否―男児は死亡。

住民が怒り、病院を襲撃する気持も解らなくはない。

昨年末も、北京駅で吐血した男性が救急車で病院に運ばれたものの、金がないことを理由に十分な治療が受けられず、痛みでのた打ち回りながら死亡した―というニュースが報じられていた。

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●「海外での事故例」 (JI保険「海外での事故例」より一部抜粋)

=2004年度=
中国  バス搭乗中に悪路のためバウンドし、腰椎圧迫骨折。
(保険金支払額6,326,607円)
中国  転倒して左大腿骨骨折。手術を行い入院。
(保険金支払額4,319,430円)

=2003年度=
中国  腹痛・胃潰瘍となり現地で入院・手術。日本から家族が駆けつける。
(保険金支払額4,519,436円)

《[7.11]海外旅行保険への加入のお願い》 2005-7-14 中国留学.COM

上記のデータは、中国留学専門サイトに掲載されていた「日中文化交流センター」の、中国留学生向けの「お願い文」からの抜粋である。

「お願い文」は、「ご出発まで間近となり、皆様ご留学へ向け着々とご準備を進めて
いらっしゃる事と思います。この度、センターではご留学の皆様に、海外旅行保険へのご加入を強くお願い申し上げます」という書き出しで始まる。
そして、上記のような例を挙げて、「海外では、日本と異なり自由診療となるため治療費は医療機関、病気・ケガの程度によって異なります。一覧は目安として下さい」と、強く注意を促している。

JI保険は、JTBとAIGの合弁会社であるから、このデータの内容は信用できる。
つまり中国では、骨折の治療で430万円~630万円、胃潰瘍の手術で450万円の医療費を要するということだ。
中国では元々医療費が高いうえ、不必要な検査や投薬が日常茶飯事に行われているという。上記の金額は、保険会社が精査した結果のものであるから、不必要な検査や薬は含まれていないものと思われる。

以上の事例をみただけで、中国の医療費がいかにべらぼうかが分かる。おそらく保険会社の査定がなければ、費用はもっと高額になるに違いない。
これでは、医療保険に加入していない66%の国民は、とても医者にはかかれない。

「病院の門は大きく開いている。だけどお金がないから入れない」という中国式狂歌は、けっして大げさではないのである。現代中国では、もう「地獄の沙汰も金次第」という
状況が医療にまで及んでいるのだ。

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四川大学華西医院の院長は、このような医療現場の異常事態を以下のように分析している。

①中国の医療制度がまだ整っていないこと、②医療が平等でないこと、③一度病気になれば窮乏が避けられなくなること、④薬価が不合理で金額も不適正であること、
⑤医療部門の専門化が不合理であること。
これらの矛盾が激化して患者の怨恨が溜まり“生け贄要求”を引き起こしている、と・・・

“生け贄要求”とは、病院及び医師に対する民衆の怨念と憤怒のことである。

大学病院のトップがここまで解っていれば、不合理なシステムを改革すればよいと思うのだが、それができないのが今の中共体制ということだろう。

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今、中国では、国家権力に理不尽なやり方で土地を取り上げられた農民(失地農民)たちの暴動・騒乱が頻発している。今後は、今回のような医療の絶望的な現実に対する抗議・騒乱も激増していくのではないか。

人間を「人」として扱わない社会がいつまでも続くわけがない。

やはり、中国は間違いなく崩壊する!!!

参照1:医療から崩壊する中国
参照2:中国の「平和的発展」の実態とは?

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中国崩壊シリーズ」カテゴリの記事

コメント

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「蒼天すでに死し黄天まさに立つべし」っていう後漢時代の黄巾族の合言葉を思い出しました。易姓革命が近いことを予感させる、現在の中国の乱れぶりですね。

投稿: ナルト | 2006/11/16 11:33

事情は異なりますが、日本の医療も崩壊寸前です。
診療報酬削減、医師の過労、医事紛争における極端に患者有利の判決、警察・検察の理不尽な介入、そして、住民の医療に対する過度の期待と要求・・・・。
病院の医師は疲れ果て、医療に対する情熱を失っています。
もともと日本の医療費は国際水準に比べて極端に安く、医療システムは医療従事者の情熱に依存していました。
しかし現状は・・・・・

日本で、急病で病院に行っても医師がいない、あるいは病院がない、そんな時代も近いのかもしれません。

投稿: 医療従事者 | 2006/11/16 12:18

朝日は、中国様が心配でならない時に恐る恐る書くんですよ(笑)

投稿: みさを | 2006/11/16 12:30

不思議な話ですわな。
外貨準備高世界一を誇る「社会主義国家」が、基礎的医療福祉制度を欠いているというのは。
もっとも、アメリカも同様に医療問題は長年の懸案で、先の選挙で共和党敗北の一因になった事は間違いありません。

つまりいずれの国家にとっても頭の痛い問題だという事なのですが、中国の特殊性は
「政府支出のうち、福祉文教予算の比率が異様に少ない」「そしてそれが硬直化した政治システムの為に改善の見込みが全く無い」という事でしょう。

中国の年金制度も同様に実施的崩壊状態(ロシアと同様)となっている様ですし、農村部の青年が超リスクを覚悟で日本に留学するのも公的高等教育が特権階級のものと成り果てています。
(NHKなんぞは隠蔽に必死ですがね)

これが「天皇のいない労働者の為の国家」の実像です(笑

投稿: ぺパロニ | 2006/11/16 13:09

現在都市に出かけて臨時工として働く農民は約9300万人居る。その数は毎年1000万人ほどが増加の傾向にある。しかし彼等にはまだ社会保障や医療保障制度は適用されていない。

http://www31.ocn.ne.jp/~k_kaname/text/06/kusuri.html

複合汚染、すべての社会的矛盾の発露。

投稿: 小市民 | 2006/11/16 13:42

支那って、本当に王朝(現在は共産党政権)が栄えては滅ぶという歴史を何度も何度も繰り返していますね。おそらく支那が崩壊したあとは、また三国時代や南北朝時代、80年前のように国土が分割されて新しい国がいくつもできるんじゃあないでしょうか?

投稿: ちゃんこ | 2006/11/16 14:07

50以上の民族を一つにしようと考えるのか、毛沢東も罪な事をしたものです、中共の後任者達が困惑してる。

あの顔が天安門?広場にぶら下がってる間は救えませんね、蛸が自分の足を食う様な感じ、周りを巻き込むだけに性質が悪い。

「朝日」も医療問題も気を付けないと、と恐々書いてる、権力には強い朝日新聞として精一杯、哀れ。

しかし、こんな国を「脅威」ではない、と断言する日本の政治家が沢山居る我が国も又怖い国です。

投稿: 猪 | 2006/11/16 15:43

役人の飲み食いが5兆円。小さい、小さい。そんなものは中共においてはほんの余得。賄賂が全てを支配する国。そして開発業者と権力を持つ者がグルになって農民の土地を強制収用し膨大な利益。シロアリに食い尽くされているシナの大倒壊はまじか。

投稿: シナの倒壊心待ち | 2006/11/16 15:48

医療の現状はひどいですよね。農村部で売血のためにひろがったエイズの村や、おそらく汚染物質のために癌が多発している癌の村なども時々報道されていますが、とにかくメディアに触れないように(中央にもばれないように)、患者は村ごと隔離されて、患者は治療もろくにされずに、死ぬのを待っている状況だとか。

SARSのような感染症が起きたときにも、地方の役所が嘘をついて被害の実態が把握できないという大問題がありました。

医療というのは、倫理や使命感に支えされている部分が大きい。商売だけでは、絶対にできない。中国では人の命は本当に軽すぎますね。

投稿: ゆみこ | 2006/11/16 20:18

中国に健康保険なし。ギョっ。
そこではてなと思った。韓国や北朝鮮には健康保険があるのかな。
誰か教示ください。
米国では日本のような国民皆保険ではないらしい。
ちゃんと比較したら日本が一番よかったりして。
一番よい国(として)の新聞が、一番よくない(らしい)国を賛美し、追従を主張するとはこれいかに。

投稿: ブロガー | 2006/11/16 20:54

仕事で台湾に滞在中、不覚にも仕事仲間から
インフルエンザをうつされてしまい、
高熱で寝込んでしまいました。
台湾といっても交通の不便な地方でのこと、
仕事も遅らせるわけにはいかず、
どうしたものかと考えていたところ、
宿泊先のおかみさん(この人は英語が話せる)が
「日本語の話せる医生がいるので連れてってやる。」
と、車で1時間くらいの診療所へ連れていってくれました。
粗末な建物の診療所には、大学で日本語を学んだという
若いドクターが居て、丁寧に診察してくれました。
最後に薬を出してもらって、支払いは2000円くらいだったと
思います。
自由診療にも拘わらず、非常に安くて助かった事を思い出しました。

同じ民族でも大陸とは大違いですね。

投稿: 方向指示器 | 2006/11/16 21:19

ははは、公開処刑で悦に入るそういう連中に命の重さなんか有る訳ない。
彼らを奉じる朝日と毎日も同様に、命の重さなどこれっぽっちも思ってはいない。
赤旗など言わずもがな。

その程度の連中だ。そんな所に金を払って購読するのは愚かとしか言いようが無い。
ギってしまうのが一番良いだろう。

投稿: 義侠 | 2006/11/16 21:59

皆さんすでにお読みになっているかも知れませんが、『日々是チナヲチ。』さんのブログに突っ込んだ分析記事が掲載されています。
『都市暴動の王道。・上』:
http://blog.goo.ne.jp/gokenin168/e/1594a9ca935e656d93718342ed9436eb
『都市暴動の王道。・下』
http://blog.goo.ne.jp/gokenin168/e/84f22e80605121769b547b78af7ac668
ひどい医者であり病院ですね。唯一中国に希望があるとすれば、当局と対峙したご遺族と高校生たちです。

話は逸れますが、WHO次期事務局長に香港人のマーガレット・チャン(陳馮富珍)女史が当選したことは、将来に大きな不安を抱かせます。
新型インフルエンザの蔓延への不安です。もちろん、当然ながら台湾のWHO加盟は遠のきました。
この選挙、日本政府・外務省や担当省庁はろくなロビー活動も行わなかったようです。今日本が主張しなければだめなのに、主張しない。どうしてこんなに日本は情けないのでしょうか。
過去の活動を鑑みても、日本の尾身茂氏(WHO西太平洋事務局事務局長)の方が遥かに有能で適任でした。ベトナムで鳥インフルエンザが拡大しなかった一つの要因に尾身氏の的確でスピーディーな判断があげられています。
将来に禍根を残しそうです。
産經新聞の福島香織特派員のブログから。
『北京趣聞博客(ぺきんこねたぶろぐ)』:
《WHO事務局長選挙に日本の甘さを見たね、私は。》:
http://fukushimak.iza.ne.jp/blog/entry/70643/

投稿: さぬきうどん | 2006/11/16 22:46

先ほどのコメントに訂正があります。
尾身氏の功績は、ベトナムにおけるSARS感染の防止に尽力したということです。
誤った情報、すみませんでした。

投稿: さぬきうどん | 2006/11/16 23:02

http://www.urban.ne.jp/home/haruki3/america.html
アメリカの医療費もべらぼうに高かったりしますよ
アメリカ各地の入院・部屋代1日分(部屋代だけです)

ニューヨーク
 個  室:約150,000円 ~
 セミ個室:約100,000円 ~
 一般病棟:約 70,000円 ~

投稿: uu | 2006/11/17 04:59

そういえば、知り合いの日本人が中国(大連)で風邪をひいて時に病院で、いきなり点滴されて驚いたっていってたなぁ。

当時の仕事先の中国人に「中国って風邪ひいて病院にいくと点滴されるんですか?」って聞いたら、
「彼らは金儲けのために、直ぐに点滴するのよ」って苦々しく言ってたのを思いだしました。

まぁ点滴だけなら大した額じゃあ無かったみたいですが。

投稿: 偽クマ | 2006/11/17 05:22

同じ民族でも大陸とは大違いですね。

投稿 方向指示器 | 2006/11/16 21:19:49
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救いがあるとすれば、唯一そこなのです。
台湾や香港の人も漢族なのですが、大陸の奇天烈振りだけが
際立っているわけです。

投稿: tori | 2006/11/17 13:09

朝日がこーゆー記事を書くって事は
「中国では医療費が払えず死んでゆく子供たちがまだ大勢いる!」
って点を強調して、ODAの削減や廃止の流れを変えたいのではなかろうかと邪推してしまいますね

投稿: | 2006/11/17 18:33

中国では年間に農民暴動(一揆)が1万件起こっているそうですね。それを武装警察が鎮圧しているそうです。中国は地獄ですよ。
中国共産党は農民暴動を一切公表せずにいます。それだけ食料危機が酷いわけですよね。自国民のことなんて中国政府は一切考えない。
日本に不法滞在している中国人も、中国政府に反旗を翻して戦うべきですよ。

投稿: 農民暴動 | 2006/11/18 01:30

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