保守を装う“反米左翼”
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中国はジャーナリストにとって世界最大の監獄 国境なき記者団
読者の方から次のようなコメント(質問)がありました。
重要な問題なので、私の見解を述べておきたいと思います。
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―以下、読者の方のコメント―
いつも鋭利なエントリーありがとうございます。
さて、左翼陣営については今回のエントリーで説明できると思うのですが、保守陣営(街宣右翼を想像するので右翼という言葉は使いません)は全然まとまりがないのは何故なんでしょうか?
特に構造改革とグローバリゼーションに対する考え方に違いが顕著だと思います。
グローバリゼーション自体は確かに良からぬものが多々含まれているが、世界全体がこの流れなのだから対応せざるおえないと思うし、構造改革も光と影があるが大枠ではやらずには済ませられないし、やらなかったらひどいことになると思うのですが、保守系ブログでも頭っから否定して、肯定派を親米ポチだのバカ呼ばわりする所が結構あります。
全体からすると少数派なんでしょうが、坂様はこういった主張はどうご覧になってますでしょうか?
ちなみにこういった主張を要約したあるブログの一文も引用しますので宜しかったらお聞かせねがえませんでしょうか?(他のブログでもっと過激で極端な主張もありましたが、この文なんかがこういった方達の基本的認識なんじゃないかと思い引用します)
以下引用
「今の日本は「グローバリゼーション」(国家や共同体の枠組みをなくそうとする世界的な動き)という暴風雨に襲われています。理由は簡単です。それによって利益を得るごく少数の人々がいるからです。このブログでさんざん指摘しているグローバリスト(輸出依存企業、商社や金融資本など)です。
その一番最初の犠牲者は地方に住んでいる公共事業をたのみにしていた人々でした。小泉・安倍政権の財政均衡などという狂った目標のために、補助金を切られたからです。彼らの逆襲は、参院選(特に1人区)の与党惨敗という形で現れました。
次は公務員です。公務員は国家や地域のために働いているので、グローバリストには邪魔なのです。郵政民営化がそうでした。社会保険庁が解体される予定なのは、早い話が年金原資を外資保険会社にくれてやるためです。
その次は多分農家と農協でしょう。●自民党が農業自由化を口やかましく言っていることからも、バレバレです(例の外務大臣の●アルツハイマーうんぬんの発言の要旨も農業自由化推進)。●現役の農林水産大臣が「変死」したのは、彼が農業自由化の邪魔になる人物だからだというのは、考えすぎでしょうか。
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―以下、私の見解―
まず、「グローバリゼーション自体は確かに良からぬものが多々含まれているが、世界全体がこの流れなのだから対応せざるおえないと思うし、構造改革も光と影があるが大枠ではやらずには済ませられないし、やらなかったらひどいことになると思うのです」という読者の方の認識は正しい、というか極めて常識的だと思います。
それに対して、読者の方が引用されたエントリ、これは現実を直視していませんね。自らの考え方に沿うように現実をゆがめています。
私は、「右と左の売国奴」で次のように書きました。
なんか、ユダヤの陰謀とかCIAの工作とか、もう妄想の世界に生きているとしか思えない方たちがいますね。こういう方たち、日本を愛しているようで実は日本を貶めている。
今の日本、そして日本人の実力を見くびっていますよ。
そうなんです。
読者の方が引用されたエントリの筆者は愛国者ではない。
「日本を愛しているようで実は日本を貶めている」のです。
言ってることも、思考回路も左翼とそっくりですね。
“反米”の思いがつのるあまり、現実に対して盲目になるのでしょう。
私は、「左翼とは正義感の強い『ばか』」で、左翼についてこう書きました。
彼らは事実を検証して真実を突き止めるのではなくて、まず真実があって、それを証明するために事実を集めようとする。だから自らに都合のよい「事実」ばかりが集まるわけです。
そして「事実」が集まらないときは、南京のように「事実」をねつ造し、慰安婦のように権力が「事実」を隠滅したと言う。
この左翼とまったく同じ思考回路を有する連中が“保守”を自称する側にもいるのです。
自らに都合のよい「事実」ばかりを集め、「事実」が集まらないときは「事実」をゆがめ、「事実」をねつ造する。
前出の、読者の方が引用されたエントリを見てみましょう。
>「グローバリゼーション」(国家や共同体の枠組みをなくそうとする世界的な動き)
この解釈自体がわい曲ですね。いくらグローバリゼーションが進んでも、国家や共同体の枠組みがなくなるわけがありません。
世界市場で世界的規模の競争が行われる中で、どこまで行っても経済は国(EUの場合は地域)を基礎として成り立っているからこそ各国間で経済的摩擦が起こるのです(共同市場であるはずのEU内ですら対立が起こります)。
たとえば米国。
確かに金融部門では圧倒的な主導権を握りましたが、製造業部門では米国を代表するGMやフォードが倒産の危機に瀕しています。で、日本メーカーは米国政府による介入を警戒している―これが現実です。
「国家や共同体の枠組みをなくそうとする世界的な動き」―これは共産主義の考え方ですよ(笑)
>小泉・安倍政権の財政均衡などという狂った目標のために、補助金を切られたからです。
これもお笑いですね。
左翼の無責任な主張とまったく同じ。
今、日本国の借金残高(2006年度末)は、前年度より0.8%増えて834兆3786億円。
赤ちゃんも含めた国民1人あたりの借金残高は653万円。
2006年のGDP(国内総生産)が510兆3426億円(内閣府)ですから、GDPの1.6倍以上の借金を国が抱えていることになります。このままだと国が破綻しますよ、将来的には。
公共事業や補助金も含めた歳出の削減を進めるのは国のため、国民のためです。
>公務員は国家や地域のために働いているので、グローバリストには邪魔なのです。郵政民営化がそうでした。
これは、もう妄想の域に達していますね。
公務員がグローバリストには邪魔???
もう論理も何もありません、まさにコジツケ(笑)
郵貯・簡保の340兆円を“官”が握り、これが国民の目が届かない“第2の予算”として族議員にいいように使われていた。いわゆる“利益誘導型政治”、“政・官・業”の癒着ですね。
「郵政民営化」は、これを突き崩すのが最大の目的でした。
社会保険庁民営化の流れも基本的には同じですね。「親方日の丸」体質を一掃し、グリーンピアに見られるような“政・官・業”によるむだ遣いを許さない―これを「年金原資を外資保険会社にくれてやるためです」と言うのですから、もう狂っていますよ。
郵政民営化の時も同じでしたね。
「340兆円の郵貯資金がハゲタカ・ファンドの食い物にされる」
で、その根拠は米国の「年次改革要望書」だけ。
ほんとうに食い物にする気なら「年次改革要望書」になんか書かないで、裏で圧力をかけると思いませんか?
しかも「年次改革要望書」は在日米大使館のHPで公表されており、誰でも閲覧できた。
米国の圧力、ウォール街(ユダヤ系金融資本)の陰謀なら、もっとうまくやりますよ(笑)
それに、小泉前首相が郵政民営化にこだわるようになったのは1979年に大蔵政務次官に就任したころから。郵政相時代(1992~93年)にも民営化論をぶち、郵政官僚から総スカンを喰っています。
それだけの歴史があるんです、郵政民営化には。
にもかかわらず、右から左まで、果ては極左の中核派までが同じ主張を繰り返していました。
これこそ「右」と「左」の発想、思考回路がそっくりであることの証明ですね。
反米保守派が、「事実」をゆがめ、あるいは「事実」をねつ造してまで親米保守派を攻撃するのは、戦後世界体制に我慢がならないからです。
戦後世界体制、これを一言で言うと「パクスアメリカーナ」=「米国による平和」です。が、これを批判はできても否定はできないでしょう?
違いますか?
日米安保条約がなくて日本の安全が守れますか?
自主国防?
気持は大事ですが、国防の基本は集団的安全保障です。
戦後、連合国は国際通貨基金(IMF))と国際復興開発銀行(IBRD=世界銀行)を設立し、関税および貿易に関する一般協定(GATT)を発効させました。
これをブレトンウッズ体制といいます。
このブレトンウッズ体制と米国の圧倒的な軍事力が「パクスアメリカーナ」を可能にしてきました。
ブレトンウッズ体制の目的は、国際的協力によって通貨の安定、貿易の振興、発展途上国の開発をはかり、自由で多角的な世界貿易体制をつくることにありました。
そしてこの体制の下で、わが日本国は奇跡と言われる高度成長を実現させ、世界第2位の経済大国になれたのです。
つまり、反米保守派の連中が今、享受している(であろう)豊かな生活(少なくとも明日のメシに困らない)も、「パクスアメリカーナ」のおかげなんですよ、皮肉ですが。
この現実を認めた上で、グローバリゼーションも安全保障も考えるべきだと思います、私は。
1973年の変動相場制移行によってブレトンウッズ体制は崩壊しました。そして1980年代後半には中国が市場経済に移行。1990年代初頭にはソ連圏が崩壊し、IT革命も劇的に進行しました。
つまり世界市場は急拡大し、情報はボーダレス、かつよりスピーディに世界を駆け巡るようになったわけです。
こんな状況の中で、グローバリゼーションが加速されるのは、ある意味当たり前でしょう。なぜなら資本主義だからです。資本は常に最大の利潤を求めて動きます。
が、グローバリゼーションがいくら進んでも国家がなくなるわけではありません。資本主義は共産主義と違ってインターナショナルじゃないんです。だから常に国益の衝突を招きます。
ここで、どれだけ国益と国民を守れるかが「政治の力」だと思いますね。
たとえば農業。これは農家を個別に保護するのではなく、日本農業の国際競争力を強化する―これが正道です。
それから、日本が世界に誇る特殊なノウハウを持った中小企業(たとえば金型とか)は支援しなければなりません。
少子化の問題も、児童手当を増やすとかではなく、子供を抱える女性が働きやすい環境を総合的に整える、そのためには政治の力が必要です。
非正規社員と正規社員との格差も、政治が責任をもって「同一同一賃金」という原則を貫くべきです(私の妻は某メガバンクのパートですが、仕事量も責任も正社員と同じ。が、賃金は月13万円程度。これはおかしい)。
要は、自助努力と競争を原則にしながらも、機会の平等を保障し、社会的制約によって弱者の立場に追い込まれている人たちに救いの手を差し伸べる―これが今、求められている政治の役割だと思うのです。
最後に、
>現役の農林水産大臣が「変死」したのは、彼が農業自由化の邪魔になる人物だからだというのは、考えすぎでしょうか――
というのは、考えすぎと言うより、もう何と言っていいのか適当な言葉が見つかりません。「彼が農業自由化の邪魔になる」―何を根拠に言っているのか理解不能!!!
彼は従来は守旧派的な農林族でしたが、郵政民営化に賛成してからは立場を変えています。
彼が死を選んだのは、緑資源機構に絡む疑惑が大きい。「支援企業が松岡氏に献金→緑資源機構主導で談合→支援企業が落札」という構図ですね。
これは、ほぼ間違いないと思っています。
亡くなられた方のことをとやかく言うのは本意ではありませんが。
結論を言うと、読者の方が引用されたエントリの筆者は、保守を装う“反米左翼”(と同じ)です。
もちろん、反米保守の中にもまっとうな方はたくさんいます。中には敬意を表している方もおられます。が、言ってることが社民党以下の、“偽装保守”としか思えない輩がいることも確かです。
【追記】
冒頭と右サイドバーのバナー(画像?)は「国境なき記者団」のものです。
できるだけ多くのブロガーがページに貼り付けることを希望します。
【追記2】
どれだけ国益と国民を守れるかが「政治の力」
について具体論に欠けますが、今回はご容赦願いたい。
時間と労力が今のところありません。
改めて、エントリとしてアップしたいと思っています。
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コメント
つまり、旧態のマルキストとコスモポリタニストの対立構図の中にリアリスト然としたマジョリティがいるということになるんでしょうか?
いずれにしても、陰謀論を基にした説得力というか、帳尻合わせというか、そういった論には加担したくないですね。
個人的には、右派は右派という定義のもとで生きているのではなく、多くの右派が定義できないのは、「反左翼」だからじゃないかと思っています。つまり「右派はいない」ということですかね。もちろん極端な民族主義者や懐古主義者は一部にはいるでしょうけど。
投稿: ひとりでできた | 2007/08/20 13:44
何か所謂「反米保守」は元左翼が多くて、左翼思想から転向したようで実は左翼だった頃と根本的に変わってない人の様な気がします…。そしてそんな人は少なくないと思います。
投稿: Kira | 2007/08/20 13:46
佐藤健志の「本格保守宣言」(新潮社)が過日発刊しましたが、「保守とは何か」を真剣に考える時期になったのではないでしょうか。
投稿: ぷく | 2007/08/20 14:27
私のつたない質問に対して、エントリーでこんなにも丁寧にお答えいただき感謝いたします。
実に分かりやすく解説していただいたので納得いたしました。
保守系と称しているブログでも少なからずのものが事実を歪曲して唯我独尊的なものを垂れ流している、という現状を憂いておりました。
これだけたくさんあると、中にはそういったものに染まってしまう人も多いのではないか、ということを危惧いたしております。
引用したブログではなく違うブログのコメント欄で、こういった考え方と意見を交わしたのですがまるで実のある論争になりませんでした。
やはり事実に基づかない認識には、左、右関係なく話し合いにならない、ということが良くわかりました。
私はこの論争の中で論争したブログ主が以下のような発言をされたのでもう話しても無駄だと思って論争を止めてしまいました。
以下そのブログ主の発言
「そもそも、財政再建、財政再建とコウゾウカイカク派とやらは連呼する訳ですが、公務員をリストラし、公共事業の数を減らして均衡財政とやらを実現して、本気で財政再建とやらに繋がるとでも思っているのですか?
と言うか、本当に均衡財政などという絵空事が実現するとでも思っているのですか?
民間の雇用も完全に回復していないのに、大量のリストラを行って失業者を大量発生させ、公共事業を減らす事で市場のパイまで縮小させた先に、どんな世界が展開されるかなんて考えなくても分かるでしょう。
その上、公務員を大量にリストラした事により、現在の行政サービスは確実に行えなくなります。」
ここまでが引用です。
いったい公務員を大量解雇するなんて何処から出ているのでしょう?
確かに民営化して効率化をするのですが、基本的には解雇はないはずです。(社会保険庁ではどうしようもない職員は解雇されるでしょうが、なかなかそれすらも難しいのでは、と思っております。
事実に基づかない事で発言しているからかみ合わないわけです。
でもこういった論理にコロっとだまされる人もいると思うとなんだかほって置けなかったのです。
一応そのブログ主と私がコメント欄で論争したものも貼り付けさせていただきます。
坂様、ご迷惑でしたらこのコメント削除なさってください。
http://restororation.blog37.fc2.com/blog-entry-844.html
投稿: すみません質問です | 2007/08/20 14:42
エントリで取り上げておられるブログの内容は、保守とかいう以前に言ってることがおかしいですね。まあ、左翼的な妄想平和を言わないということでしょうか。
>少子化の問題も、児童手当を増やすとかではなく、子供を抱える女性が働きやすい環境を総合的に整える、そのためには政治の力が必要です。
この部分ですが、一般的に、働く女性の数と、子供の数は反比例するように思うのです。
むしろ、働きにくくして、女性が家にいるほうが、次の子供が生まれる可能性が高いと思います。
投稿: koku | 2007/08/20 15:01
初めて コメントします。
「アメリカのルールに強制変更されて、
日本人が一生懸命に貯めた貯金が
ハゲタカファンドに奪われる。
アメリカ反対 グローバルリズム反対。」
確かに、もっと自由に銭で銭を儲けるルールは
アメリカで生まれて、ヨーロッパ、アジアに広がっています。
日本に門戸開放を求めています。
この新しいルールが日本で生まれなかったことは
残念です。
このルールは機会対等を求めていますが、
結果平等を否定しています。
戦後60年の結果を見てみましょう。
日本はアメリカの植民地になって、
アメリカと日本の国民所得は広がったでしょうか?
アメリカと日本の所得は固定されたでしょうか?
答えがイエスなら、戦前の帝国主義といっていいでしょう。
しかし、日本人の努力のおかげで、
日本の所得がアメリカの所得を超えています。
富が特定の階級に固定されていません。
現在 グローバリリズムにより、発展途上国の産業が発展して、
物の売買による儲けが少なくなり、
銭ころがしによる儲けのほうが多くなっています。
日本も貿易収支の儲けより、投資による儲けのほうが多くなっています。
皆さん、アメリカの銭ころがしのルールを勉強して、さらに
大きな所得を得ましょう。
結果は保証されていませんから、真剣に銭ころがしに
取り込みましょう。
日本がアメリカ並みの自由な社会になれば、
次の新しい銭ころがしのルールは日本人が作るでしょう。
なぜなら、江戸時代にすでに先物取引を行っていたのは
日本だからです。
投稿: 南敏男 | 2007/08/20 15:18
中国、太平洋の東西分割提案か 米軍は拒否|米国|国際|Sankei WEB
http://www.sankei.co.jp/kokusai/usa/070820/usa070820001.htm
痛いニュース(ノ∀`):中国、アメリカに対し、「太平洋の東西分割」提案か
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1020251.html
つい、本音が出たようです。
投稿: 損政好 | 2007/08/20 16:05
グローバル?、私は商売人でしたが国内しか見ておりません。外国人の真似をするのは「愚弄」される事で大メーカー・大商社とは違いますので自分の利益の範囲で投資、自己資金の充実を図り、次の工程に移る、又時代を見ながら新しい分野に出る計画を立てる事で生き延びて来ました。
社員・家族を考えると株式投資・不動産投資で千金を得る。と言う思考も有りません。借りたものは返す、不安定な金融は考えも付きません。国民一人当りの国債発行高が増加を始めたのは田中内閣以降、無茶な補助金・国際競争力の無い処を努力もしないで飯を食わせる安易な方法で国の方向を捻じ曲げてしまった。
日本は資源もなし、この近代を競争で生き抜くには、小さな行政への見直し・教育の充実・日本の強弱の検証・対策が必要だったので構造改革は当然、55年体制は闇雲に右だ・左だと騒いだだけで、見えてきたのは之が日本の国会議員なのか?と言う様な訳の判らない議員と称する「詐欺師」の様な人物が税金をただ食い、集る官僚図。
当時の総理を「今太閤」と誉めそやし、建築屋・ダンプ屋がゴロゴロと発生、コツコツ仕事をこなす我々は他人事ながら、こんな事が何年続くのかな?野党は何でも政策に反対する、対案は輪を掛けた借り入れ増加案、右・左の問題より右・左でモノを言わなければ食う事が出来ない人達が作り出したものの様に感じて居ます。
日本人の銭転がし、ニューヨークを買い取られる恐怖を日本はアメリカに与えました。結果は惨憺たるもの日本企業は先端を走り続けて居るのですが中味の「日本国」が抜けた上での企業努力をして居ますので一カツで惨憺たる結果、アメリカの報復として当たり前の話と思います。
いつも貿易・商業でしか自活できない日本が自国を大事に「自立」をし自分の立場を鮮明にして置く、中小企業の場合「筋」を通せない場面など当たり前、当たり前の中で相手を(説溶)く、今後の布石を打って置くのが次への土産とする、お得意様・お客様と我々は右と左の違いが有りますが、日本政治の保守・革新もこの程度のものでは無いかと思うこの頃です。
今出来る事は子孫にこの負債を如何に薄めてやれるか、少子化、高齢化が進むのは現状を見ればもう明らかです。国内消費もこれ以上のモノは日本人は必要とはしていません、一例ですが食糧も技術的に砂漠に近い土壌で作れる技術も有る、現状の石油輸入量で4分の一を税金問題を考えてやれば近海漁業は生き返る「右や左」のだんな様・お嬢様も考慮戴きたい。
私の政治観と「左右」の見方右・左も日本が有っての右・左で右の政策が日本人の為に成らない場合は反対をそして対案を、同意なら同意、良い事なら案として賛成する。今回の様に「良識の府」参議院で仲間の党員が多く成ったから政権交代?を参議院の役目は一人・一人が自立して呉れないと「参議院」では無いと思います、今のでは「不必要」。
投稿: 猪 | 2007/08/20 19:01
論拠は明確で論旨は明晰、文章はわかりやすく構成が美しいうえ結論がはっきりしている。
いや良いエントリーでした。
難しいことを誰にでも理解できるようにするというのがあるべき論文だと言いますが、まさにお手本となるような文章でした。
投稿: 丸々 | 2007/08/20 20:08
>たとえば農業。これは農家を個別に保護するのではなく、日本農業の国際競争力を強化する―これが正道です。
その通りなんですが、これが実に難しい問題なんです。
一般的に言えば、この問題の解は“規模拡大”と言うことになっています。農業基本法の時代から変わらない一貫した日本農業生き残り戦略ですね。
でも、これ半世紀近く経っても未だに実現出来ないんですよ。
今や水田50haの経営でも“大きい”などとは言えなくなってきましたが、それでも価格的な国際競争力はありません。世界の競争相手の経営規模は数百、数千haです。よって自由化が進めば進むほど経営が厳しくなるはむしろ“規模拡大”農家なんです。彼らには農業しかないですから。
最近は、日本の農業は小規模兼業と多品目少量生産に重点を置き、町村レベルでの加工業、サービス業、観光業、販売業までを含めた総合的な産業として発展させる方向でいいんじゃないか、と思っています。
本来農民は“百姓”だったんだし、生活を支えるあらゆる仕事を地元の自然資源に依拠しながらやって来たんです。その本来の形にもどるということです。
かといって、株式会社の農業参入に反対するつもりはありません。うまくやればそれも面白いんじゃないかと思うんです。耕地や山林を中心とした地域の“資源”を一方的に収奪することさえなければ、企業の持つアイデアも地方で活かす道があるはずです。時代に逆行するだけでは道は開けませんからね。
農家の所得保障に全く意味がないとまでは言いませんが、基本的に金をばらまくだけでは何の効果もありません。そういうエサを目の前に吊せば農家は飛びつくと小沢一郎は思っているようですが・・・。
投稿: ddzggcd | 2007/08/20 20:34
SAPIO誌に掲載されている小林よしのりの「ゴー宣・暫」
以前は頷きつつ読んでいたのがここ数年、反米に傾倒し首を捻らざるを得ない事が多くなってきました
個々の主張では同意できるのも多いのですが
彼がもう反米という視点からしか物を語れないからなのかなぁ
と、このエントリを読んで思った次第です
投稿: 荒熊 | 2007/08/20 20:55
実に、明快なエントリ、ありがとうございます。私も保守系だと自分では思っているのですが、左翼の意見に反論できなくなる事があります。
確かに、グローバリゼーションは日本の国益のために避けられないと思います。ただ、郵貯を外資が買うと、日本国債を外資が持つことになり、結局日本が多額の対外債務を有することになり、日本の信用が低下すると言う意見には、私は反論できません。郵貯会社の株の売却で政府が儲かるので、相殺されるような問題なのでしょうか。。
あと、上の方でもかかれてますが、農業自由化も難しい問題です。元々、農家は自民党の票田として自民党が補助金で厚遇した事により、日本の農業が逆に衰退したと思っていました。
結局、国際的な競争に巻き込まれて、競争に負けた連中が、競争が無いと衰退するのに、自分達が負けたのが国際競争が起こったせいだと言い訳している面が多いとは思っています。
でも、この言い訳する連中が、特に地方に多かったため、地方では小泉改革に否定的で、その結果自民党が選挙で負けたと思っています。
投稿: Cosine | 2007/08/20 22:33
う~ん。私は坂さんや皆さんのように大局からしっかりしたデータを基に分析することが出来ないので(というより難しすぎる(汗))、大変不遜なのですが、親米には単純にうなずけない気持ちもあります。
アメリカとの同盟関係や協調関係はとても大切だと思いますし、おおむね日米関係は良好だと思います。ただアメリカはバブル以降、モラルが破壊され、完全に拝金主義、物質至上主義になってしまった気がします。これはあくまで私が米系の金融機関などでアメリカ人と一緒に働いて感じたもので、上記のようなキチンとした知識に基づいたものではないのですが。
彼らと話していると、欲とエゴ以外すべて剥がれ落ちてしまった人間とはこういうものか、と感じる時がよくあります。日本人(私を含めて)の事なかれ主義、閉鎖性、やらなければならない事を先延ばしする、責任転嫁などにも大いに問題がありますが、強いものが取るだけ取る(他国にも平気で土足で入り込んで取る)、弱いものは勝手に死ねばよい(そしてそれを全く悪い事とは思ってない)という競争の仕方が反発を呼んでいるのではないでしょうか。
競争は必要ですし、世界がどんどんグローバル化することも自然な流れだと思います。アメリカが自国のやり方を唯一の方法とし、アジアにもヨーロッパにもずかずかと踏み込んでくることがイヤなのだと思います。
思えばヨーロッパでもイギリスでも、アメリカのお隣カナダでもアメリカの強引なやり方(個人であれビジネスであれ政治であれ)に反感を持っている人がかなりいました。それは日本人が感じる事と全く同じでした。左翼・反米というより単純に一国のやり方で全てを決めて欲しくないという自然な感情ではないでしょうか。
言葉も知識も足らずで申し訳ありませんが、どうしても言いたかったので。長々と失礼致しました。
投稿: おれんじ | 2007/08/20 23:19
ご存じかと思いますが、先日、維新政党・新風の支持者ブロガーが、慰安婦決議案の抗議デモを行った時、星条旗にドクロの絵とハーケンクロイツを書き、それを誇らしげにオフレポートに掲載、当然、批判が殺到すると該当記事を削除、しかし全く反省せず完全に開き直り、ついには逆ギレ、一方的な終結宣言でムリヤリ幕を閉じると言う騒動がありましたね。
http://bluefox-hispeed.iza.ne.jp/blog/entry/254085
自分はこの人たちに保守を名乗ってもらいたくない。日の丸を侮辱するバ韓国人やバカサヨとどこが違うのか?自分はこれで新風の支持を止めました。今でも瀬戸弘幸氏は応援していますが、星条旗事件を起こしたブロガーに何の注意もしなかったのは、少し失望しました。
投稿: 林檎 | 2007/08/20 23:33
アメリカ人の立場になってみるとゾッとしますね。
アメリカの製造業は日本に叩き潰され、アメリカの魂たる映画産業はソニー・松下に買収され、バブル・円高期にアメリカ不動産は買いあさられ、BIG3の不調を尻目に日本車大躍進し、巨額の対日貿易赤字が何十年も続き、大量の米国債を握られる。そこまでされて「アメリカは日本を搾取してる」と言われる。
日本から資本が流出すると「日本の金と技術が流出する」と非難し、日本に資本が流入すると「外資に国を乗っ取られる」と騒ぐ。
もう少し経って失われた十年の後遺症が癒えれば余裕も出てくるんでしょうか?それともただの国民性?
投稿: かわいそうなアメリカ人よ | 2007/08/21 00:35
http://blogs.dion.ne.jp/peace88/archives/6069989.html?reload=2007-08-18T09:51:21 こんなサイトがありました。みなさんはどう思われますか?
投稿: とおりすがり | 2007/08/21 06:45
「グローバリゼーション」ですね。
日本の主要宗教、仏教では人種は問わない、国籍は問わない、領土は問わないという傾向があると思います。これを党是としている政党もあるようです。政党が宗派の支配を受けるととても危険なことになります。
地方の活性化ですが、高付加価値製品を世界の金持ちに売ること、又は徹底的な優遇策で企業を誘致すること、に尽きるでしょう。米作農家の場合、時給100円程度でしょう。時給1000円では地方ではどんな産業も成立しないでしょう。中国に進出して酷い目にあった企業を呼びもどすことが急務でしょう。帰国企業特区を提案してみては・・・?
投稿: toki | 2007/08/21 08:19
初めてコメントします。
本文は、「すみません質問です」さんからの質問に対する回答だと思います。この回答の大半には大賛成ですが、二点ほど異論があります。その一つは「koku | 2007/08/20 15:01」の意見に賛同するところです。次ぎは「同一労働同一賃金」というところで、パートと正社員の違いを言われていますが、表面上仕事の内容が同じでも、正社員とパートでは他の面で違いがあります。腰掛け的な感じと、会社と一体だといった感じの持ち方が違います。正社員はそれなりの試験を受けて採用されているわけです。この面でも大分違いがあると思います。パートを止めて正社員になれば良い話です。その意味でパートと正社員は同一労働にはならないと言うことです。
投稿: おっさん | 2007/08/21 09:21
グローバリゼーションとは世界経済の統一化で、これは善悪の問題ではなく効率化を求める世の流れですから、止めることは出来ません。我々に出来ることはこの流れに乗って国の舵取りをすることでした。日本の製造業はこの流れに乗って成功を収め、国を世界第二の経済大国にしました。中国も後に続いています。
日本の問題は国際的に弱い産業と本来的に国際的でない産業です。国際的に弱い産業とは農業、林業など。本来的に国際的でない産業とは郵便、医療・介護、新聞・書籍、流通、小売業、公共事業、教育、官僚組織、行政・政治などです。弱い産業は関税などで障壁を作り、権益を守ってきました。本来的に国際的でない産業はもともと障壁が高いわけで、非効率でも競争にさらされないのでアグラをかいていられました。
効率という見方をしたとき、日本の発展を支えてきたのは製造業、それに乗ってアグラをかいてきたのはその他の非競争的産業、組織ということです。産業の空洞化などで、それ(アグラ)がどうにもならなくなってきました。例えば米国の流通業は日本よりずっと効率的だと言われています。小泉構造改革になったのだと思います。
グローバリゼーションで真っ先に利益を得るのは大資本です。あるいは経済的強者です。国際的あるいは国内的「格差」はグローバリゼーションの負の側面です。我々はグローバリゼーションを礼賛するだけではいけません。「格差」を是正するためには別の指導原理が必要です。
「格差」是正はよいのですが、それを隠れ蓑に非効率な産業や組織の温存に手を貸すだけでは国は立ち行かなくなります。言い換えると、この辺の議論を誤ると「サヨク」と呼ばれてもやむを得ないことになります。共産主義は究極の「格差是正」主義です。
投稿: kappnets | 2007/08/21 09:43
>せざるおえない
の一文だけで、他の全ての言説に説得力が無くなった
投稿: 774 | 2007/08/21 11:11
日米同盟支持だが、アメリカには警戒が必要。
http://rose.eek.jp/911/wtc7.html
管理人さんは陰謀論はお嫌いのようですが、この世の裏には何かがある。それが、飛行機のぶつかってないビルが崩壊したことを考えた時の論理的帰結。
投稿: 通りすがり | 2007/08/21 11:18
わはは
774さん
>せざるおえない
の一文だけで、他の全ての言説に説得力が無くなった
これは読者の方の文章です。
引用は原文のままするのが原則です。
まあ、私は読者の方のタイプミスだと思いますけど。
意味も十分わかりますし。
投稿: 坂 眞 | 2007/08/21 11:50
皆さま、陰謀厨は病気なのでもうどうにもならないですが、健常者は陰謀厨にならないようにこれでも読んで気を付けませう。
http://www.1101.com/suzukichi/2006-09-11.html
http://www.1101.com/suzukichi/2006-09-12.html
http://www.1101.com/suzukichi/index.html
http://www.1101.com/suzukichi/2006-10-11.html
http://www.1101.com/suzukichi/2006-10-17.html
http://www.1101.com/suzukichi/2006-10-27.html
http://www.1101.com/suzukichi/index.html
最近は、こんないい本も出ています。
http://www.amazon.co.jp/%E9%99%B0%E8%AC%80%E8%AB%96%E3%81%AE%E7%BD%A0-Trap-Conspiracy-Theories-%E5%A5%A5%E8%8F%9C/dp/4334934072/ref=pd_sbs_b_2_img/503-2925199-3728768
投稿: 陰謀厨は相手にしちゃダメ | 2007/08/21 14:46
いや、議論や批判は大いに結構だと思いますけどね。
狂ってる、とか妄想、とかお笑い、とかそういう失礼な表現は止めましょうよ。
最低限の礼儀だと思います。
投稿: ケン | 2007/08/21 17:42
しつこい投稿お許しください、最初の質問をしたものです。
この問題に関して私なりにもっと知識を得たいと思い、色々調べたのですが一つ分かった事があります。
こういった、事実に基づいてない主張は坂様のおっしゃるようにアメリカの年次改革要望書を、日本を操る為アメリカが強要している、という主張が重要な論拠になっていると思います。
こういった論旨の最初の提言者が関岡英之氏の「拒否できない日本」などの一連の書物であると考えられます。(小林よしのり氏のゴーマニズム宣言の年次改革要望書への批判などもこの著者から大きく影響を受けているようです)
この論拠は右や左のこういった主張のブログの主たちの拠り所となっているようです。(右も左も反米の人はこの人に影響されてる人が多い)。
この関岡英之氏の本を、トンデモ本だと分かりやすく説明したものを見つけましたので貼っておきます。(このサイトの管理者さん非常に頭が良いし論理的、合理的、かつ常識的な思考の持ち主だと思います)
http://hyouron.blog23.fc2.com/blog-entry-82.html
事実に基づいているので説得力がありますし、やっぱりなんでも鵜呑みにしてはいけないな~と改めて感じます。
事実に基づかない事を根拠にしては絶対いけないし、私自身もこれから肝に銘じてゆきたいと思います(事実に基づいたアメリカへの批判は当然有りですが)、あと城内実氏が講演会にこの関岡氏を招くなどして、協賛してるのが気になりますが。(森田実氏が関岡氏を絶賛しているのはなんとなく分かります)
投稿: 年次改革要望書とは | 2007/08/21 17:57
すみません質問です | 2007/08/20 14:42さん
リンク、読みました。
相手のレベルが低すぎます。
相手にしても、疲れるだけです。
もう、ほ~っておきましょう。
こんな連中、何を言ってもわかりませんよ。
左翼と、妄想右翼は「メダルの裏表」の典型ですね。
気をつけよう!
妄想右翼のでっち上げ!
投稿: 坂 眞 | 2007/08/22 22:22
管理人さんは格差解消には同一労働同一賃金をと主張されていますが、
その原則から言ったら増加したら増加した分だけ働く、
少なくとも会社の利益にならないとおかしいわけですが、
たぶん入社したときと一番稼ぐときでは倍以上はあると思うのですが、
それだけ働いて行ける人がどれだけいるのでしょう。
結局、雇用は今以上に流動化して行かなければならず、痛みは正社員が被らざるを得ないと思います。
連合が言っているように、終身雇用で、最低賃金1000円以上で、非正規雇用ゼロというのは無理でしょう。
(というか自分たちの給料を下げる変わりに人を雇えと何故言えない)
そこの所はどうお考えでしょうか?
投稿: | 2007/08/23 00:17
こんばんは。
私にとって本記事は、納得できる部分もできない部分もあります。新自由主義に近いとも思えます。
例えば「子供を抱える女性が働きやすい環境を総合的に整える」というのは、もし保育園の充実などを意味するとすれば、あまり賛成できません。小さな子供には母親を独占する(最強の)権利があるはず。子育てを外注化してよい、というのはジェンダーフリーそのものに見えます。
子育ての外注化ではなく、例えば子育て中のお母さんでも子供を寝かせているわずかな間に家庭で働くことを可能にせよ、とか、子供がある程度大きくなってから、長期間のブランクでも職場に復帰することを可能にする道を探れ、というような議論ならそれはわかるのですが。
PS.私は反米ではなく、日米同盟は非常に重要で今後とも絶対に堅持すべきもの、というスタンスです。でも、アメリカがシナに籠絡される可能性は常にあるので(大東亜戦争も、最近のイアンフ問題も、まさにその例。シナの秦以来の伝統は「近攻遠交」)、自主防衛できる力を持つのは必須、と思います。
投稿: 練馬のんべ | 2007/08/23 00:27
全共闘世代よりちょい下世代、また趣味もブルースを中心にストーンズ(彼らは本質的にブルースバンドである)やクラプトンの音楽と仰せの坂氏と私とはおそらく世代的に近いであろうという事も手伝い、坂氏にはいささかの親近感を抱いているということを先に表明させて頂く。
氏のプロフにある「反中であり反米」という思想も私には大いに頷けるものだ。しかしである、一読者のかたの、「グローバリゼーションは国家や共同体の枠組みを取り払ってしまう世界的潮流である」とのご意見に対し坂氏は、「それは話を歪曲している、何故ならEUなどでは国家間摩擦は消滅しておらず、グローバリゼーションが進んでも枠組みはなくならない」と断じておられる。この意見には反論を述べざるを得ないだろう。
ヨーロッパ諸国には、長い歴史によって運ばれてきた伝統が人々の精神に今日も尚息づいている。人為的な操作などには揺るがない「ナショナルなもの」がまだ忘れられていないのである。翻って戦後日本人のこうした「歴史感覚」は戦後民主主義の理念に内蔵する平等主義によって既に失われてしまっているのだ。本来、歴史によって醸成される「自生的な良識」を持った国民であるなら、変化(この場合グローバリゼーションのことであるが)によってもたらされる不利益を予め予測できるのだが、今日の歴史感覚を喪失した大半の日本人が「グローバル」という美名にまどわされ、米国主導(つまり常に米国が有利となる国際ルール)のルール造りに対し露ほどの疑いを抱くことなく、またそれを予測する事もなく長期的国益の損失(国益、国益とあまり言いたくはないのだが)を孫子の代まで永遠と続けることになるのではないのか。
投稿: sakamoto | 2007/09/01 13:43
どうやったら保守思想を抱いて卑屈な媚米精神になれるの?
投稿: | 2011/02/21 17:00