光市・母子殺害事件 本村洋さん意見陳述要旨
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以下は、私が執拗なまでに言及してきた「光市・母子殺害事件」の差し戻し審における夫・本村洋さんの意見陳述。
この裁判で意見陳述を行うのは2回目となります。その時(1回目)から5年以上の歳月が流れ、死刑判決が下される可能性が高まり、弁護人が代わり、そして君(被告)は主張を一変させた。
私は、なぜ弁護人が最高裁弁論期日のわずか2週間前に交代したのか理解に苦しみます。加えて、最高裁の公判を欠席するなど許されない行為だと思っています。そして、弁護人が代わった途端に君の主張が大きく変わったことが、私を今最も苦しめています。
最近では、被告人の主張が一変したことについて、弁護団の方々がインターネット上で裁判に関する資料を公開し、弁護団と君の新たな主張として、社会へ向けて発信しています。
インターネット上で妻が絞殺されたときの状況を図解した画像などが無作為に流布され、私の家族の殺され方などが議論されている状況を決して快く思っていません。殺されている状況が図解されている妻の悔しさを思うと涙があふれてきます。怒りなのか、むなしさなのか、この感情をどのような言葉で表せばよいのか分かりません。ただ、家族の命をもてあそばれているような気持ちになるのは確かだと思います。
しかし、このような事態になったのは、これまで認めてきた犯行事実を根底から大きく一変させ、私たち遺族だけでなく、事件に関心を寄せていただいていた世間の皆様もこの新しい主張が理解し難いことばかりであったことが原因だと考えています。
遺族としては、弁護人が代わることで、ここまで被告人の主張が変わってしまうことが非常に不可解でなりません。私たち遺族は、一体何を信じればよいのでしょうか。
A(被告実名)君、私は君に問いたい。
君がこれまで、検察側の起訴事実を大筋で認め、反省しているとして情状酌量を求めていたが、それはすべてうそだと思っていいのですか。
本当に、本法廷で君が述べていることが事実であると、私は理解していいのですか。
しかし、私はどうしても納得できない。私は、ずっとこの裁判を傍聴し続けてきたが、どうしても君が心の底から真実を話しているように思えない。君の言葉は、全く心に入ってこない。
たとえ、この裁判で君の新たな主張が認められず、裁判が終結したとしても、私には疑心が残ると思う。
事件の真相は、君しか知らない。
君が謝罪の言葉を述べようともその言葉は信じられないし、君が謝罪の手紙を何枚つづろうとも読むに値しないと思っている。少なくとも、この裁判が終結するまでは君の言葉は信じられない。
そして、もし、ここでの発言が真実だとすれば、私は君に絶望する。君はこの罪に対し、生涯反省できないと思うからだ。
君は殺意もなく、偶発的に人の家に上がり込み、2人の人間を殺したことになる。こんな恐ろしい人間がいるだろうか。
私は、君が反省するには、妻と娘の最期の姿を毎日でも思い浮かべるしかないと思っていた。しかし、君は殺意もなく、生きたいと思い最後の力を振り絞って抵抗したであろう妻と娘の最期が記憶にないのだから、反省のしようがないと思っている。
A君。私が君に言葉をかけることは、これが最後だと思う。
最後に、私が事件後に知った言葉を君に伝えます。中国、春秋戦国時代の老子の言葉です。
《天網恢々、疎にして漏らさず》
意味が分からなければ、自分で調べてもらえればと思う。そして、この言葉の意味をよく考えてほしい。
君が、裁判で発言できる機会は残り少ないと思う。自分がこの裁判で何を裁かれているのか、己の犯した罪が何なのか、自分が何を成さなければならないのかをよく考え、発言をしてほしい。
そして、君の犯した罪は、万死に値する。君は自らの命をもって罪を償わなければならない。
私は、事件当初のように心が怒りや憎しみだけで満たされるわけではありません。しかし、冷静になればなるほど、やはり妻と娘の命を殺めた罪は命をもって償うしかないという思いを深くしています。
そして、私が年を重ねるごとに多くの素晴らしい出会いがあり、感動があり、学ぶことがあり、人生の素晴らしさを噛み締めています。私が人生の素晴らしさを感じるたびに、妻と娘にも本当は素晴らしい人生が用意されていたはずだと思い、早すぎる家族の死がかわいそうでなりません。
私たち家族が共に暮らせるようになるまでは、決して順風満帆な道のりではありませんでした。
妻にはいつも迷惑ばかり掛けてしまい、何のぜいたくもさせてあげることができませんでした。娘には、自分の名前の由来すら教えてあげることができませんでした。
しかし、妻は、どんなに辛い時もいつも前向きで、明るい笑顔で私を迎えてくれました。本当に美しく尊敬できる人でした。娘はよく笑う愛嬌(あいきょう)のいい、おとなしいかわいい子でした。
私たち家族の未来を奪った被告の行為に対し、私は怒りを禁じえません。
人の命を身勝手にも奪ったものは、その命をもって償うしかないと思っています。それが、私の正義感であり、私の思う社会正義です。そして、司法は社会正義を実現し、社会の健全化に寄与しなければ存在意義はないと思っています。
私は、妻と娘の命を奪った被告に対し、死刑を望みます。
そして、正義を実現するために、司法には死刑を科していただきたくお願い申し上げます。
私がこれ以上、コメントすることはない。
私の主張は、以下の関連エントリをご覧下さい。
関連エントリ1:弁護士の独善と思い上がりを許すな! 2007/09/09
関連エントリ2:鬼畜の弁護士が損害賠償請求だと(笑) 2007/09/06
関連エントリ3:早く鬼畜に“死刑”判決を! 2007/06/28
関連エントリ4:人権派を糾弾しなければならない!!! 2007/05/26
関連エントリ5:「少年法」を抜本的に改正せよ!!!(再) 2007/05/23
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コメント
客観的にみても、二人を凄惨に殺害、社会に大きな震撼と怒りを招き、また、過去に未成年者の死刑を執行した判例もあるので、死刑の必要用件を満たしていると言えます。
司法改革の最中ですし、陪審員制度導入を控えています。
ニュース(検察のリーディングでしょうが)から察しても、悔悛の情はみられないし、自分だけは生きたいという、醜いまでの生の執着が多くの国民から怒りをかっています。
元村さんは、死刑にならなければ、本気で殺す可能性は決してないとは言い切れません。そうなると、単なる二度手間にしかならないし、司法の権威を大いに傷つける事になります。
被告自身の卑しさ・阿呆な助っ人弁護士のせいで死刑回避は難しい状況にあります。
やはり、死刑判決を下し、ここで殺してみせておいて、大衆に司法の存在意義に再認識させ、陪審員制度導入の呼び水にするべきでしょう。
それに、あの弁護士達はかえって、死刑反対を貶めているのではないでしょうか。
かの者達は死刑反対という政治目的達成だけが狙いで、被告なんて単なる手駒の一つであって、殺されればまた次の被告探しと、被告に対して、大して同情していないし、被告の立場はそっちのけです。
被告はちゃんと自覚すべきです。
誰も助けてくれる人はいないと。
投稿: カイワレ | 2007/09/20 23:37
《天網恢々、疎にして漏らさず》
かつて、
この言葉がこれだけ重く心に響いたことは、ありません。
そのような司法であることを切に願います。
投稿: D | 2007/09/21 00:17
人を故意に殺したら
自分の命を差し出さないといけないと思います。
それ以外はありませんね。
投稿: あきつ | 2007/09/21 08:09
木村氏の意見陳述に対して答える責任があるのは、被告人本人はもとより、その弁護団にある。
でも、彼らは「どんな犯罪者であっても裁判を受ける権利ある。」「弁護士は依頼人の利益を最大限図る義務がある」「我々は弁護士としての義務と責任を果たしただけだ」の主張を繰り返すだけだろう。
木村氏の意見陳述に答える責任が自分たちにもある、なんて毛ほども思ってないだろう。
投稿: sdi | 2007/09/21 09:38
この事件に関しては・・・
ただただ、むごい、の一言です・・・
コメントのしようがありません
涙しか出ません
投稿: 日本人A | 2007/09/21 10:08
重すぎる言葉なんだけども,
やっぱり,何で差し戻し審以降,主張が一変したのか。
全てはここに尽きるのではないだろうか。
そもそも差し戻した理由はなんだったか。
弁護士にこれほどの絶望を感じたのはこの事件が初めてだ。
弁護士団はこの意見陳述をどのような思いで聞いているのだろうか。
本事件は2人の貴い命だけでなく,司法制度の命まで奪おうとしていないか。
投稿: kon2 | 2007/09/21 10:31
20名にも上るこの弁護団は、犯人を含めて、一般社会に対して何か特殊な攻撃的な感情を持つ団体なのでしょうね
そうでないと異常な主張が理解できません
死刑廃止論者のグループだと読みかじったことがあります
しかし、犯人は、何の落ち度もない無力な純真無垢の母娘に
対し、行きずりに理由も無く残酷な「死刑」を執行したのです
この残虐非道な「死刑執行」については、大目に見て許しなさいと主張しているのですから
常識が狂った人たちであると言えると思います
投稿: RR | 2007/09/21 11:02
なんか・・
裁判が テクニックの場と化して
真実の追究なんか出来ないようになってますね。
投稿: あきつ | 2007/09/21 12:41
罪を償いたいから「生きたい」とはどういうことだろう?
贖罪とは何か。
服役か。
賠償か。
謝罪か。
具体的なことが全く分からない。
償うから刑罰を軽くしてほしいというのは論点がずれている。
その上、遺族側は「償われる」という事を望んでいるのかということだ。
事件から途方もない時間が過ぎたが、犯人がこの世から消えることによってほんの少しでも遺族の方にほっとする時間を与えてほしい(傷は消えるわけではないが)。
人命がかけがえのないものだからこそ、命を軽んじ己の快楽に耽った犯人に対し命をもって償わせるのは当然の行為。
殺人犯の贖罪、ましてや更生など誰も望んでやいやしない。
投稿: 赤ネコ | 2007/09/21 12:55
本村さんの「言魂」
言葉のプロである筈の 弁護士やマスコミなどが
言葉を弄んで平気でいる。きっと自らに撥返る。被告も。
軽い自分も然り・・
投稿: さるさ | 2007/09/21 14:22
弁護団も記者会見やってましたけど、泣き崩れて見せる弁護士、本当にないてました?
テレビの画面で見る限り、うめいてみせてるだけで、嘘泣きにしか見えなかったです。
どっちにせよ、この期におよんで泣き落としみたいな様を見せるのは醜悪だと思いましたね。
投稿: エル | 2007/09/21 15:10
弁護団も 償わねばならないと思いました。
あまりに 遺族をばかにしていませんか?
投稿: あきつ | 2007/09/21 17:37
と言ってもやはり弁護団を非難するのは筋が違うなと思ってしまいます。
彼らは社会正義の為に存在しているのでは決してありません。
雇われガンマンであり、ボディーガードなのです。
依頼主の利益の為に働くのが彼らの唯一の仕事なのです。
犯人以外に責めるとしたら殺意を立証できない検察を非難すべきなのです。
投稿: 言府翁 | 2007/09/21 18:14
私は10年ほど前、あることがきっかけで犯罪被害者・犠牲者遺族の支援活動に関わり始めました。当時オウム事件を機に
わずかにそういった人たちの立場に「光が当てられてきた」
頃です。(それまでは朝日も自称人権派も完全に黙殺してました。)
今に至るまで深く関わった結果、詳しくは省きますが(妄想でも憶測でも何でもなく)断言できることがあります。それは死刑廃止運動なるものの目的です。
「社会秩序を完全に崩壊せしめること」
「警察の完全無力化」「刑務所と精神病院の解体」
「人間の本来持ついわば『獣性』の完全解放による、野生の王国のような社会の実現」
といった所です。
何が元になっているのかは判りませんが、日本社会とそれを構成する善良な日本国民に対する底無しの憎悪を抱くに至ったようです。
まあ、かつて警察官を無差別に殺害して「戦果!」と
はしゃぎまくっていた極左暴力集団の闘士らがこの運動の担い手ですからね・・・。
(ちなみに色々調べているうちに気が付きましたが、この運動の人脈は「反天皇制運動」「反靖国運動」のそれと完全に重複しています。)雑感にて失礼致しました。
投稿: はじめまして | 2007/09/21 20:09
あの弁護士は泣いていましたね。なんて
事でしょう。泣きたいのは本村さんでしょう?
やよいさんのお母さんでしょう?
カメラの前で弁護士が、泣くのは許せないと思いました。
本当に泣いていたのか嘘泣きかは知らないが・・・・。
この犯人は死刑しかありえない。
ただそれだけです。
投稿: sesiria | 2007/09/21 20:22
本村さん がんばったな。
投稿: さう | 2007/09/21 21:18
「検察は国家権力の手先」と思いこんで、「国家の横暴と戦う俺カコイイ」状態のサヨク弁護士がいっぱいいるわけですな。
>依頼主の利益の為に働くのが彼らの唯一の仕事なのです。
当然ながらそのために何をしてもいいわけではなく、彼らがしていいこととよくないことの区別が付いているかどうかはきわめて疑わしいと思われます。
実際彼らの言う「法廷戦術」は、彼らの思想世界でしか通じていないわけですから。
オウム麻原の裁判だって、趣意書を提出しないことが有効な法廷戦術なのだと弁護団は愚かにも考えていたわけで、その結果が裁判打ち切りで死刑確定。
国家権力に対抗するためなら何をしてもいい、何を言ってもいいとして振る舞っても、それを裁判所が認めることはありませんし、世論を敵に回せば「社会への影響」としてますます被告は不利になります。
要は、弁護団の思想オナニー、自己満足なのでしょう。
投稿: | 2007/09/21 21:36
すみません
名前を入れ忘れました
投稿: RK | 2007/09/21 21:37
本村さんは、被告は当然ながら裁判官も批判の対象にしています。
迅速に「真実」を明らかにして罰を言い渡すのは裁判官の重大な仕事ですが
ここまで遺族を苦しめているのは、狂った弁護団と迅速な裁判をしてこなかった裁判官の責任が大です。
これで死刑判決が出なかったら、日本の司法は死んだも同然。
投稿: t | 2007/09/22 01:23
どうしても弁護団が精神病患者か禁治産者の集団に見えて仕方ありません。
投稿: KY | 2007/09/22 02:25
犯人が「生きたい」と述べたのを聞いて、これは嬉しい!と思いました。
どこかの児童殺傷犯みたいに「早く死刑にしてくれ」と言うヤツを殺しても何の制裁と言う気持ちにもなりませんが、
「生きたい」と切に願っている物を絞首刑にかけてこそ、自分が犯した罪の恐ろしさを、思い切り味あわせることができると思います。
かくなる上は、これから死刑判決が出た後、こいつにいろいろといい思いをさせて、人生はこんなに楽しいものだ!ずっと生きていたいと心から思わせた上で、殺してやれないか・・・・などと思ってしまいます
投稿: 王子 | 2007/09/22 02:30
記事読みました。また意見陳述読みました。
「インターネット上で妻が絞殺されたときの状況を図解した画像などが無作為に流布され」
「私の家族の殺され方などが議論されている状況」
「殺されている状況が図解されている妻の悔しさ」
「家族の命をもてあそばれているような気持ちになる」
こんな情報を誰が発信しているのか。誰が許すのか?
国民はもう少し真っ当な決まりを望んではいないか?
こんな情報を合法的流せる国で良いのか?
投稿: 初めて投書するJJです | 2007/09/22 04:31
弁護団が、罪を亦一つ造他のが明らかに成りましたね。
この犯人は当初、強姦目的の殺人を認めていたわけです、唯、自分が犯行当時未成年であった事で情状酌量して貰えると言う計算があったのは明かでしょう、そう、友人への手紙に書いてあります。
処が、凶悪犯とされた、つまり、遣り過ぎたわけです、18才を僅かに超しているのでは死刑は免れない、そこで絶望している処に、死刑廃止運動を遣っている弁護団からの話しがあった、それに拠れば、犯行当時、現在に至っても心神耗弱状態にあるフリをすれば死刑は免れると言うモノだった、そこから、証言がくるくる変わることになったのでしょう。
つまり、病気のフリをすれば、世間を騙せると言うことです、そのテクニックを弁護士から教えて貰った。
一連の流れからすると、彼は端から罪を償う気はなかったし、是からも無いワケです、再犯の懼れさえ有ります、つまり、死刑にするに余りある条件を備えています、亦、最高裁からの差し戻しの理由から云って、死刑判決以外は考えられません、ソウでなければ、絶望は私達の間にも広がるでしょうし、司法は信頼を失うことでしょう。
私が云いたいのは、犯した罪の重さから彼が死刑になるのは仕方がないとして、ナンのために死ぬのかと言うことを噛みしめられなくなってしまう情況を弁護団が造り上げたと言って良いのではないか、彼が真に反省して、犯した罪の代償として死刑台に上がるのと、全く反省のないママに死んで行くのは大きな違いがあると思いますが、弁護団はその妨害をしただけです、今のままでは、彼は、死刑でも罪を償えない事になります。
こう書くと宗教的になりますが、絶望した人を救うのが宗教に与えられた御業であるなら、輪廻転生と言うデマゴギーさえ、貴重です、この世で為した悪事が、来世で更に自分を苦しめる因果となる、功利的な考えしかできない人にはこうして教えるしかないのだと思います。
投稿: ナポレオン・ソロ | 2007/09/22 08:21
木村氏は慧眼であられる。
ここまで、本当に良く頑張られたな、と思います。
法曹は、
”司法は社会正義を実現し、社会の健全化に寄与しなければ存在意義はないと思っています。”
これを忘れてはいけない。
投稿: | 2007/09/22 12:26