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2007年10月

2007/10/16

“科学的発展観”は和諧社会を実現できるのか?

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       中国はジャーナリストにとって世界最大の監獄   国境なき記者団

はじめに

最近、エントリの更新頻度が落ちていることについては理由があります。
昔からの読者の方は気付いているかもしれませんが、ころところのエントリ、私自身から見ても明らかに質が低下しています。
昨年、一昨年と今年を比較してみると、その差は歴然ですね。

なぜか?
それは時間的制約もありますが、何より意欲が減退していることが大きい。

ブログといっても、私の場合は単なる日記や雑記帳のたぐいではなく、己の生き様に基づいた意思表明であり、私自身の人間性の発露でもあります。
だから、エントリひとつを書くにしても、けっこうしんどいんですね。
まず、書きたいという意欲が湧いてこないことには筆が進みません。

私の場合、まず書きたいという意欲に突き動かされ、そしてテーマが生まれてきます。
テーマは、日常の中にもあるし、過去の軌跡の中から見出されることもあります。ただ、そこには常に「思考」というものが働いていなければなりません。
意欲が湧いてきて、テーマが見つかって、そこからテーマに関連した様々な記事・情報を読みます。で、あるべき結論を見出す。
次に文章全体の構想を練ります。そして構成を考える。
これが私のブログです。

こういうエントリの手法は、相当なエネルギーと時間を要求されます。昨年までのエントリは2~3時間を要するのはざらで、中には4~5時間を費やしたこともあります。5000字を超えるものも珍しくありませんでしたしね。
それに意味があいまいな単語は辞書を引いたりもしますから、なおさら時間がかかるのです。

正直に言って、今の私には、そこまでの意欲と時間がありません。
どこかの記事を引用して10行程度のコメントを付け加えるのなら容易いでしょうが、それを許さないんですね、私自身が。
また、ブログを義務的に更新するというのも苦痛にしか感じられません。

だから、今後しばらくは更新頻度が下がると思います。また、質、量ともに過去のものには及ばないかもしれません。

それでも、ご来訪者数が多いと励みになりますので、今後とも、よろしくお願いします。

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“科学的発展観”は和諧社会を実現できるのか?

中国共産党第17回大会が15日午前、北京の人民大会堂で開幕した。
胡錦濤総書記(国家主席)は、党中央委員会報告(政治報告)で、調和のとれた持続可能な発展を目指す戦略思想「科学的発展観」を党の路線として全面的に推進することを宣言した。
これは、鄧小平~江沢民の時代に前面に掲げられた「経済成長至上主義」からの決別を意味する。

「科学的発展観」は「調和の取れた文明型経済モデル」と言い換えることができる。これの行き着くところが、中共中央が掲げる「和諧(わかい)社会=調和の取れた社会」である。
もう少し具体的に言うと
①エネルギーの消費効率を改善する
②リサイクル経済を発展させる
③環境問題を解決する
④農村部の所得を引き上げ、三農問題(農業・農村・農民)を解決する
⑤地域間・階層間における不均衡を是正する
ことである。

以上を見ると、「科学的発展観」のめざすところは正しい。やはり、胡錦濤以下の中共首脳はバカではないのだ。このままでは、早晩、中国が行き詰ることがわかっている。

昨年3月の全国人民代表大会(全人代=国会)で採択された第11次5か年計画(2006~10年)では、以下の点を中国が抱える重大な問題として指摘している。

①経済構造が不合理で、自主的革新の能力が低く
②経済成長方式の転換も遅れており
③エネルギー資源消費量が過大で、環境汚染が深刻化していること
④雇用における矛盾がかなり突出していること
⑤投資と消費の関係がアンバランスであること
⑥都市部と農村部、地域間の発展のギャップ及び一部の人たちの間における所得
  格差が引き続き拡大していること

つまり、国内総生産(GDP)は世界第4位(2005年)に躍進し、世界最大の外貨準備高と貿易黒字を誇る中国経済も、一皮むけば外資依存、輸出偏重。国内産業は生産性が低くて技術革新力に乏しく、集約型産業の割合が高い―ということだ。
また、高い経済成長も投資主導、輸出依存型で、消費主導、内需依存型にはほど遠い。だから元高圧力が止まらず、その圧力をかわすための為替介入が国内に逆流しバブルの原因になっている。
エネルギーの消費効率も、国内総生産(GDP)ベースの一次エネルギー消費は日本の約8倍に達するほどの“資源がぶ飲み型”。環境投資もほとんど行われておらず、有害な煤煙や有毒な工場排水は垂れ流し状態。
炭鉱や都市部の現場では、1億人を超えるといわれる出稼ぎ農民(民工)が、何の保障もないまま低賃金の過酷なを強いられている。
一方で、実体経済以上に株や不動産が高騰し、投機が投機を呼ぶバブルが過熱している。そしてロールス・ロイスやベンツを乗り回す富豪が続々と誕生する陰で、電気もガスも水道もない農村が数多く存在し、1日の収入が1ドル(約118円)未満の貧困人口を1億7千3百万人も抱えている。

第11次5か年計画が指摘した問題をより具体的に書くと以上のようになる。

そのような状況下、今、中国社会でどのような事態が進行しているか。
国民の3分の2(66%)が無保険な上、医療費が高額なため医者にかかれない。業者と結託した当局(地方の党・政府)に涙ガネで土地を取り上げられた失地農民は全国で4千万人以上。毎年200万人以上のペースで増加中。環境が劣悪なため、2005年の労災事故は69万1,057件で労災死者は11万9,827人に上る。
結果、1994年は約1万件だった民衆による暴動・騒乱が2005年は8万7,000件にまで達した。
一方で、中国では年間、5兆円以上の公費が役人の飲み食いに費やされる。公用車も400万台以上にのぼり、その維持費は6兆1000億円。

これに対し、当局幹部も「環境汚染がこのまま続けば持続的成長は困難」「水も空気も人命にかかわるレベルにまで汚染されている」「今ほど共産党が憎まれている時代はない」と危機感を募らせている。

が、第11次5か年計画が採択されてから1年半を経過しても何の解決の兆しも見えない。
5か年計画では「和諧社会」を実現するための望ましいGDPの年平均成長率を7.5%に設定した。にもかかわらず、全国各レベルの地方政府は、中央政府の指標を30~60%も上回る目標値を策定。その結果、昨年も今年も、中国の経済成長率は10%を軽く超え、株や不動産の相場はますます過熱している。貿易黒字も増える一方だ。
胡錦濤が、5年に一度開かれる党大会の政治報告で「科学的発展観」を強調し、党規約に明記することにしたのも、このような現実が背景にあるからだ。

なぜ、党中央が「今のままでは先がない」と認識・自覚しているのに事態が好転しないのか。
以下は、昨日の讀賣新聞(東京・夕刊)に載っていた関連記事(抜粋)である。

「土地、権限を握り、絶対的な力を持つ」(中国筋)各地の権力者の多くは民生を軽視し、数千万の農民が土地を奪われ、膨大な数の都市住民が職や家を失った。「高所得者層の上位10%と、低所得者層の下位10%の差は55倍」との推計が出るほど格差が広がった。

何億もの低所得者層があふれる中、株式、不動産市場はバブル状態にある。低所得者は年金までそこにつぎ込んでおり、バブルが崩壊すれば社会不安に直結する。貧困層を直撃するインフレは、社会を揺るがす大きな要因だ。河川、大気、土壌は汚染され、「持続可能な成長」どころか、住民の生命が危険にさらされている地方も多い。

党関係者は「党に対する民衆の恨みはかつてなく強まっている」と話す。党はこれまでも急成長の矛盾解消を強調してきた。だが、もはや小手先のスローガンでは安定は守れない状況になっている。

胡総書記は報告で「科学的発展観を経済社会の各方面に徹底させなくてはならない」と強調した。ただ、これは極めて難しい。「成長至上主義の最大の受益者は党」(共産党筋)であるからだ。

川を汚す企業を黙認する有力幹部を解任できるか、指導者の親族が経営参加する企業の不正を取り締まれるか、高級幹部に裏金や別荘を提供してきた不動産開発業者との縁を断ち切れるか――成長至上主義との決別の難しさは、そのようなところにある。

社会の安定に危機感 急成長のひずみ、弱者直撃 (2007/10/15 讀賣新聞)

文字どおり、私のこれまでの主張(中国崩壊シリーズ)と同じ内容である。
中国では、国家よりも中国共産党(中共)が上位に位置する。軍隊(人民解放軍)も警察も、司法も立法も行政も、すべて中共のものである。メディアでさえそうだ(中国のメディアは全て「党の舌と喉」 と位置付けられている)。
言論の自由がなく、国家の3権も中共の従属物―つまり中共やその幹部が何をしようと、それをチェックできるのは中共とその幹部でしかない。中国で上から下まで腐敗が蔓延するのは、中共体制がそういう「泥棒に縄を綯わせる」のと同じになっているからだ。
※産経新聞の福島香織さんによると「胡錦濤は“清官(クリーン)”」らしいが・・・

では、中共体制は崩壊するのか?
胡錦濤の唱える「科学的発展観」が目論見どおりに結実すれば、中共体制も中国もさらなる未来を掌中にできる。が、上部構造が共産党独裁で下部構造がむき出しの拝金資本主義というのでは、これはむつかしいと言わざるをえない。
可能性は、富の合理的再配分=小康社会(いくらかゆとりのある社会)ができたとき、法治の実現=共産党官僚の特権・横暴を抑制することができたときにのみありえる。
が、これは中共の体質と中国人の気質(かたぎ)及び中国の歴史を踏まえれば、?マークを無限大につけざるをえない。

ただ、私は中共体制の崩壊は不可避と見るが、それを望んでいるわけではない。理由は、一昨年11月の呉邦国・全人代常務委員長(政治局常務委員・党内序列第2位)が語っている。

「もし中国が混乱して1%の難民が出たら、1300万人ですよ。1000分の1としても130万人。だから、中国が安定することが周辺諸国にとってもいいことではないですか」

これは訪中した角田義一参院副議長(当時・引退)と会談した際のものである。「中国の安定こそが世界の安全への貢献」という論法だが、裏返すと、中共のNo.2も中共体制が崩壊した時の真のリスクを認識しているということだ。
中国は困難に直面している。が、今の中共体制が崩壊したらとんでもないことが起きる。だから「中国は脅威」などと言わずに協力してくれ―ということだが、これは冗談でも恫喝でもない。現実の問題だろう。

中国が軟着陸してくれることがイチバンだが、既に述べたようにそれはかなり困難だ。中共体制の崩壊は「民主化」ではなく「混乱と混沌」である。
やはり、中共体制が崩壊した時の対応策を今から準備するとともに、可能性は少ないが、中共体制のソフトランディング=漸進的民主化を求めていく(圧力を加える)しかないのではないか。

無軌道に膨張する13億人の大国。その暴走の行き着く先が何とも不気味である。

【注】引用元が明記されていないデータ等は過去のエントリを参照しています。

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2007/10/15

亀田兄弟の処分は妥当か?

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亀田一家に日本ボクシングコミッション(JBC)の処分が下されましたね。

亀田大毅(協栄) 1年間のボクサーライセンス停止
亀田史郎(父親) 無期限のセコンドライセンス停止
亀田興毅(協栄・兄) 厳重戒告
金平桂一郎(協栄ジム会長) クラブオーナーライセンス3カ月間停止

皆さんはどう思われるかわかりませんが、私は「これでよい」と思います。
ただ、人によって妥当かどうかの判断は分かれると思います。
亀田史郎は今回で3度目の処分であり、更生の可能性が薄いことに加え、亀田兄弟を積極的かつ意図的にこのようなボクサーに育て上げた責任があります。
よって、無期限のセコンドライセンス停止は当然だと思います。
が、大毅や興毅は史郎の“洗脳”状態にあり、“洗脳”が解ければ更生の可能性がありますので、JBCの今回の処分を妥当と考えます。

もちろん“洗脳”が解けない可能性もありますが、であれば、亀田兄弟はリングに復帰できないだけです。
私には、見ていて、あの兄弟はそこまでバカとは思えません・・・が
おそらく史郎は二度と表舞台には立てないでしょう。亀田兄弟に今後、メジャーのスポンサーがつく可能性もない。興毅も「厳重戒告」とはいえ、今後は対戦相手を探すのにも苦労すると思いますよ。
そういう意味では、亀田兄弟は「ゼロからの再出発」ではなく「マイナスからの再出発」ですね。しかも、誰もが「真摯に反省している」と認めるようでなければ“社会復帰”はむつかしい、それだけ重みのある処分だと思います。

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テレビ朝日だったかな、ある人物が「TBSはあれだけ亀田兄弟を持ち上げていながら、問題が起こると掌(てのひら)を返したように非難する」と呆れ顔で語っていましたが、
今日のTBS、ほんとうにひどかったですね。
私、今日の夕方、TBS、フジ、日テレ、テレ朝と在京キー局をめまぐるしく周回(笑)しましたが、報道体制、報道時間ともTBSがいちばん充実。チャンピオン・内藤の出演時間ももっとも長く、反則場面の映像も詳細。おかげでサミング(目つぶし)、タックル、ヘッドロック、投げ技、コーナーでの反則示唆―大毅側の反則の数々を改めて認識できました
―なぜか内藤が流血したバッティング場面だけはありませんでした。「このままだと亀田が(TKOで)勝ちますね」と実況したからか―
TBSはスポーツ局と報道局が別会社になっているんですかね。
でも、これで視聴者の納得を得ようとしたのなら、とんでもないことです。

日本のメディア、特にテレビ局の堕落、低俗化はとどまるところを知りませんね。
やはりテレビの報道は、ネットやその他の媒体で裏付けを取る必要がある、そう痛感する次第です。

「事実は一つだが真実はいっぱいある」―このことを自覚し、「事実」を検証して「真実」を見分けるだけの鍛錬が必要です。

(文中・敬称略)

【追記】
トラ、昨日で終戦でした。
でも、よう頑張りましたよ。
12球団で唯一、規定投球回数に達した先発ピッチャーがおらず、打率、得点とも12球団最低。
これで終盤、一時(いっとき)とはいえ首位に立ち、クライマックスシリーズに出れたのだからある意味“奇跡”です。

「後の3人(JFK)でここまで来たけどなあ。打つほうも本当にあかんかった」

岡田監督も自覚しているようですから、オフの補強を期待しております。

頼むぜ!ほんま!!!

【追記2】
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2007/10/13

馬脚を現した亀田一家とTBS

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久しぶりのエントリです。
このところ、更新が滞っておりましたが、別に体の具合が悪かったわけではありません。ビジネスの方でちょっとした取り込みごとがあり、ブログに時間を割くことができませんでした。
この状態は、今しばらく続くと思われますので、ご了承願います。
それから、非公開のものも含めて、私のことをご心配くださった読者の方々、ありがとうございました。

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Hansoku










今日のエントリは、11日に行われた内藤大助と亀田大毅のWBC世界フライ級タイトルマッチについてです。
正直に言って、今の私、ボクシングにあまり関心がありません。テレビでよく見てたのは辰吉丈`一郎のころまでかな。

なぜ見なくなったのか?
それは、日本人ボクサーが弱いからです。それに、K-1なんかと比べると迫力ないしね。それでも世界戦だけは、できるだけ見るようにしていました。
が、それも、亀田一家の登場で完全に興ざめ。ほとんど無関心になりました。
だから、今、わが国に何人の世界チャンピオンがいるのかも知りません。もちろん、名前も。

なのに、たまたまテレビをつけたら、それがWBC世界フライ級タイトルマッチだったわけです。

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番組は、試合前から、TBSによる亀田ヨイショで満杯。これは試合が終わるまで変わりませんでした。いや、試合が終わった後も、と言うのが正確か。

私はこれまで、亀田一家の常軌を逸した言動を苦々しく思っていました。が、このTBSを先頭にしたメディアの亀田一家に対する姿勢には、もっとムカついていました。
だから、たちまち「内藤勝ってくれ!」という気持で一杯になりました。

ところが初めて目にした内藤選手、どこか頼りないんですよね。年齢も33歳で、ボクサーとしては峠を越した感じだし。
が、試合が始まると、私の評価は一変。
第3ラウンドまでに内藤の勝利を確信しました。

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大毅、拙(つたな)かったですね。双つのグラブを顔の前面に掲げて、ただ前進するだけ。
で、たまにカウンター狙いでストレートやフックを放つ。
が、内藤は距離の取り方が絶妙でフットワークも良いもんだから、大毅の数少ないパンチはほとんど空振り。
ただ、稀にヒットしたパンチには「オッ!」と言わせるだけのものはありましたが。

でも、チャンピオンの方が圧倒的に手数が多く一方的に攻めているのに、挑戦者に「攻めの姿勢」がほとんど見られないのでは、もう勝負になりません。
大毅は、18歳のボクサーとして見れば、思っていた以上の実力がありましたが、世界タイトルマッチを戦うには明らかに実力不足、キャリア不足。
最大10ポイント差の「大差の判定負け」になったのも当然でしょう。

ここで問題にされなければならないのは、「商売の都合」だけでこの程度のボクサーを世界タイトルマッチの挑戦者に仕立て上げたTBSと、それを容認した日本ボクシングコミッション(JBC)及び日本ボクシング協会(JPBA)の責任です。

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亀田3兄弟の「人を人とも思わない」傍若無人の言動。苦々しく思っていましたが、これも世間の耳目を集めるための一種の“やらせ”と捉えていました。
実際、長男の興毅については「素顔は真面目で礼儀正しい好青年」という報道も流れていましたし。
が、この日の一戦で見方を完全に変えましたね。
あの、暴力団そのまんまの父親の影響をモロに受けているんですね、この3兄弟。

大毅は9回から闘い方が明らかに変わりました。タックルする、投げる、まるでレスリングですよ。
これは、試合がオープンスコアリング制で行われたため、8回の時点で大差をつけられていることがわかったからです。大毅に残されたのは、もう「KO勝ち」しかない。だから、なりふりかまわず反則技を連発したわけです。
にもかかわらず、TBSのアナウンサーは非難しない。
何回だったか忘れましたが、ロープ際で両者がもつれ、内藤が大毅に投げられるような形で転倒したのに、TBSのアナウンサーが発した言葉は「これはダウンではないようです」という信じがたい言葉でした。
9回にも、大毅はクリンチ中に内藤を投げ倒しました。怒った内藤が大毅の後頭部を小突き減点1を取られると、TBSのアナウンサーは今度は「内藤が反則」と強調、大喜び。
もう、中継も試合と同等に下劣なものでしたね。

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そして、亀田親子が暴力団と変わらないことを象徴する出来事が起こります。
それは、テレビから流れ出た大毅側セコンドの「信じがたい発言」です。
11回開始前、赤コーナーに座る大毅の耳元でセコンドが「ひじでいいから目に入れろ」と声をかけたのです。このセコンド、間違いなく興毅でした。私には聞こえませんでしたが、東日本ボクシング協会の北沢鈴春事務局長は、興毅だけではなく「父親が急所を狙えと指示したことをビデオで確認した」と明言しています。
兄、そして父親、テレビで放映されているのに堂々と反則を犯すように指示する、そして本人も実行する。文字どおりの“狂った一家”です。

内藤によると、大毅はもみ合いになると、グラブの親指部分を右まぶたの流血した傷口にえぐるように押しつけてきたそうです。それだけではありません。内藤の足を止めるために太腿にパンチを浴びせる。

「びっくりしたよ。18歳であんなに反則上手かよ。いい選手だったよ。あんなガードすぐ破れると思ったけど・・・あんな反則なんかしなくていいんだから。もっと強くなるよ」
これが内藤の、翌日の記者会見での言葉。
「18歳であんなに反則上手かよ」―まさに家族ぐるみで反則の練習をしている―そう取られても仕方がないのではないか。

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最終ラウンドの12回、この回の大毅は、完全にボクサーであることを放棄していましたね。
内藤を投げ捨てて減点1を喰らうと、逆上して今度は内藤を肩口まで抱え挙げて投げ落とすという荒技。
WBC審判委員を務める森田レフェリーは「わたしなら失格負けにする。あの行為はひどい」と憤っていますが、TBSは番組中で何の非難もしませんでした。

まさに、亀田親子という“狂人一家”を祭り上げ、日本のボクシングを冒涜した主犯がTBSであることを証明するかのようなシーンでした。

JBCは12日、倫理委員会を15日に開催して処分を検討することを決めたそうです。
JBCの安河内剛・事務局長は大毅と父親の史郎、協栄ジム会長の金平桂一郎がライセンス停止などの重い処分となる可能性も示唆したと言います。
当然でしょう。

ただ私は、JBC自身やJPBAの責任も問うべきだと思います。
理由は、ボクシング人気を高めるために亀田一家を利用したことだけではありません。
ボクシングマニアで、当日も「試合後、ボクシング関係者、元世界チャンピオン達と打ち上げをした」ほどの立場にいる「なべやかん」が自身のブログで次のように書いているのです。

会場入りすると、サンデージャポンの記者がインタビューに来た。
使われるかどうかわからないが、本当のことを言った。
「あれ?リングが狭いですね。リングに上がった人から聞いたんですが、いつもより狭くてマットが柔らかいみたいですね」
リングが狭いのは、前に出る選手にとっては、相手を追い詰めやすい。
マットが柔らかいと足を使う選手は、ステップを踏みにくい。
これは、リングに上がった人間からの情報だった。

なべやかんだ!!

これが事実なら、とんでもない話です。TBSとJBCやJPBAがグルになって「大毅が勝つ」ように細工した―そう取られてもおかしくありません。

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ともあれ、内藤が勝ってほっとしました。
内藤、ありがとう、そしておめでとう。

前回、タイトルを奪取したポンサクレック(タイ)戦のファイトマネーは100万円だったけど、今回は1000万円だという。
それだけの価値はありました。

これからも、もっともっと頑張ってほしいですね、内藤には。

(文中・敬称略)

このエントリは、私自身のTV観戦と産経、讀賣の両紙、及び共同通信の記事を参考にしています。

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