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2008/01/09

ネット時代の“知の陥穽”

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       中国はジャーナリストにとって世界最大の監獄   国境なき記者団

今日の讀賣新聞朝刊に興味深い記事が載っていた。
吉見俊哉東大教授の「ネット時代 進む知の再編」という囲み記事だ。

吉見氏は言う・・・
ネットはキーワードを入力するだけで知識が手に入る。確かに便利で、ある程度は役に立つ。が、一つの知識と他の知識がどういう構造的つながりを持つのか、何が幹でなにが枝なのか。そうした知の全体構造は見えない
と・・・

確かにそのとおりだと思う。
関心がある問題について「キーワード」で検索する。
数ある記事の中で、自分の考えに近いものを見つけて納得する。
そういう例がけっこうあるのではないか。

たとえば“南京大虐殺”。
①犠牲者30万人という説
②大虐殺などなかった。それは“幻”だという説。
わが国には、それぞれの説の支持者がいる。
が、事実は一つしかない。

この事実を考察する上で重要になるのが、「一つの知識と他の知識がどういう構造的つながりを持つのか、何が幹でなにが枝なのか」ということだ。

①当時の中国をめぐる情勢
②日中戦争(日支事変)に関する知識
③当時の日本軍と国民党軍に関する知識
④当時の南京に関する知識
⑤南京という城塞都市をめぐる攻防戦に関する知識
⑥“大虐殺”が主張されるようになった経緯
⑦現代中国を支配する中国共産党(中共)の本質
⑧戦後の日中関係、その歴史と本質

少なくとも以上の点に関する知識を併せて学習し、分析していかないと事実は見えてこない。
私は以上を学んだ上で、南京事件は“幻”ではないが、“大虐殺”でもないという結論に達した。
つまり、虐殺や強姦はあったが、それは戦争に付き物で、人口20万人の城塞都市をめぐる総力戦の中においては当然ありえる程度のものだった、ということだ。
要は“大虐殺”も“30万人の犠牲者”も中共のプロパガンダにすぎない。

“従軍慰安婦”はどうか。
これも、以下に関する学習が必要である。

①当時の日本と朝鮮半島の社会及び経済に関する知識
②公娼制度に関する知識
③日本軍と慰安婦に関する知識
④他国の軍隊の性的慰安制度に関する知識
⑤慰安婦問題が提起された経緯
⑥慰安婦訴訟に関与している者たちの本質と背後関係
⑦韓国民の対日感情
⑧韓国の歴史教育の実態

以上を体系的に学習すれば、次のことが解る。
確かに慰安婦はいた、そしてその存在は悲劇的だった。
しかし、当時の人権感覚、特に女性の人権は、今とは比較にならないほど軽く扱われていた。
社会も貧しく、特に東北地方や朝鮮半島は昭和恐慌、記録的な冷害などが原因で困窮を極めており、婦女子の身売りは珍しいことではなかった。
つまり、「自らの意思に反して」慰安婦になったのは事実かもしれないが、それは「軍による強制連行」を意味しないということだ。

まず結論があって、それに都合のよい事実ばかりを集めて“真実”をねつ造する―右にも左にもこういう連中は多い。
たとえば郵政民営化。
右も左も「ウォール街(ユダヤ金融資本)の陰謀」「郵貯がハゲタカファンドの食い物にされる」と騒ぎ立てた。
で、その根拠が米国の「年次改革要望書」しかないのだから笑える。
確かに会社法が制定され、三角合併など、株価の時価総額が高い米国企業が日本企業を吸収しやすくなった。が、会社法と郵政民営化は関係がない。
会社法は、わが国の商法を国際基準に近づけたものだ。国内企業同士のM&Aもやりやすくなったし、敵対的買収(TOB)に対する対抗手段も盛り込まれている。
「郵貯が米国債に流れる」という主張もあったが、わが国の米国債保有高は2006年度予算教書で海外保有の36.8%に当たる7,120億ドル(約85兆円)もの巨額に達している(発行残高に対する比率は約16%・2004年度末)。米国も、これ以上わが国が米国債を保有することを望まないだろう。

要は、「ウォール街(ユダヤ金融資本)の陰謀」はプロパガンダ。
郵政民営化論の歴史、それを主張してきた政治勢力について考察すれば、そんなことはすぐに解る。
「第二の予算」と呼ばれた財政投融資や、政・官・業癒着の温床だった“特別会計の闇”を学習すれば、郵政民営化にいかに大義があったのかが解る。

まあ、9.11テロを“ユダヤの陰謀”と言う人たちもいるくらいだから、プロパガンダと、それに乗せられやすい“妄想狂”がいなくなることはないだろう。
やはり私たちは、一つの知識と他の知識がどういう構造的つながりを持つのか、何が幹でなにが枝なのか。そうした知の全体構造を把握する努力を怠ってはならない―そう強く思う。

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政治(国内)」カテゴリの記事

コメント

はじめまして

ご意見、バランス良い現実的な視点だと思いますね。
ですが一つだけ慰安婦について。

当時、悲劇的だったのは男性も同じでしょう?
赤紙一枚で戦地に引っ張られた兵と比べて
格別に慰安婦が悲劇的だったとは必ずしも。

当時は、東洋人の地位はその程度だった
ということかと。

でも依存症なんですかい貴兄?


投稿: yyade | 2008/01/10 00:04

P.S.
あと

911に関しても、ユダヤが噛んでいてもおかしくは
なさそうな?具体的な証拠はないが。
あの件で得をしたのは間違いなく彼らなので
あり得るかと。

「監視対象のキティがテロをやりたがってる・・
で、阻止する代わりに背中をトンと押してやる・・」

ありえる??

投稿: yyade | 2008/01/10 00:12

諺に有る「木を見て森を失う」だと思う。
重箱の隅をつついて相手をやり込めたと優越感に浸っても一時的なもので、全体のベクトルの向きが自滅を示すが故どう悪足掻きしても矛盾噴出で破滅。
自国歴史が栄枯盛衰の繰り返しであれば、何故そうなるのか分かりそうなものだけど?
愚民化や教育荒廃は自滅を招くので怖いと思う。

投稿: world | 2008/01/10 07:56

こんにちは。いつも楽しく読ませてもらってます。我が国に向けられる悪意は多いです。そんな悪意に対抗するための知識構造は持たなければならない時代ですね。ただ、会社法については読みやすく整理されているのですが米国寄りの改正の感が拭えません。日本もしたたかになって欲しいです。

投稿: ぴよ | 2008/01/10 12:06

私の場合は経験から逆算して考えますので慰安婦・南京に関しても沖縄戦にしても非常に楽ですが、戦争・終戦・戦後を言葉でしか判らない年代の人に取っては大変な作業に成るでしょうね。

現状では慰安婦も悲劇でしょうが、友人の父親が遊郭内で経営していましたので良く知っていますが戦時中は戦地慰安婦の方が利が大きいので出かけており遊郭全体が空虚でした。

戦後に再開されても日本人は兵隊で復員が遅れている、客足は遠のいて青線の方が多く26・7年から活気が戻った頃は赤・青とも景気の良い第三国人が客が真相。

慰安婦問題も騒がれていますが彼らの同胞の方が関西ではお客さんとしてモテタのですよ、勿論あの場所では「差別」などありません2・3日?前まで同胞ですから。

南京は通州事件が南京なのか?と思ってる人達が多く居たんでは無いでしょうか?通州事件が日本軍の仕業だったのか?
と考えたのはおかしくないと思います、アサヒグラフの南京入場式をみた人には夢の様な話です

進駐軍の刀狩で進駐軍付き日本人が各所を回り強制的に捜索していました、電探ですぐ判ると脅されジープで来られると恐怖で出したのでしょうね。

その後進駐軍の言う事が正しくて日本軍のやった事は「悪」で有った事に成りました。もし私の周りに旧軍人が居なければ本当にしたでしょう、幸い元陸軍中将がわが町の「長屋」に住んで居られ伯父・叔父は将校、親父は上等兵で朝鮮巨文島でお百姓さんと野菜を作って居たと面白く話して呉れたお陰で「洗脳」から逃避出来ました。

幸い息子の57年度の歴史高校教科書が手元にあり読んで見ました、私の歴史観からでは「左翼的」ですが「南京」「慰安婦」は有りません、「沖縄」は本土の唯一の戦場。そして*印で「ひめゆり」「白梅」「師範学生」「第一中学」部隊が日本軍と一緒に戦い犠牲が有った。と書かれているだけです、学者と言われる人達は過去の教科書の検証もしないのかな?と疑問に感じます。

投稿: 猪 | 2008/01/10 15:48

 はじめまして。
 私は、911はアメリカの自作自演と考えています。あの建築物は飛行機が当たったぐらいでは、倒壊しません。ましてや第七ビルの倒壊もかなり不自然です。
 またこの事件で産軍複合体は、かなりの利益を得ていますしトンキン湾やケネディ暗殺等、陰謀といわれてもしょうがないことが多くあります。
 となりのダメーな国よりアメリカ(産軍複合体)のほうが世界にとって脅威と考えます。
 ちなみに私はこのブログの大ファンで毎日かかさず拝見させていただいてます。復活感謝しています。
 これからも頑張ってください。
 

投稿: 鈴木 一郎 | 2008/01/10 17:42

 知らない間に更新していましたね!うっかり見逃してました。明けましておめでとうございます。今年も無理のないよう更新してください。楽しみにしています。

 ところで、今回のエントリーとは関係ないのですが、中国の農民が土地を私有地として取り戻す運動を公然と開始したようです。
 今月の「争鳴」で大きく取り上げられていますが、黒竜江省富錦市の農民四万、陜西省の黄河三門峡ダム建設で移動させられた農民七万、江蘇省宜興市の農家250戸が全国に向けて土地を私有化すると宣言したそうです。
 これが今後どのくらい広がっていくか想像はつきませんが、中共中央としては早いところ手を打たないとやっかいなことになるでしょうね。オリンピックもあることですし。
 坂眞さんの仰るとおり“崩壊”が始まりつつあるのでしょうか?

投稿: ddzggcd | 2008/01/10 21:39

物事は知識情報を広く集め学習し、分析していかないとその事実は見えてこないとのお話は同感です。
故にマスコミの報道にはいつもイライラします。つい最近のC型肝炎の問題もマスコミは患者側の涙の訴えを伝えるだけで、この問題の全体像はちっとも伝えられていなかった。患者側の裏には何か政治的イデオロギーがあるのではないかと疑えば疑えてしまう状況でした。それはなさそうだなと納得できる情報は与えられなかった。マスコミには非常な脆弱さを感じる。

投稿: higeoyaji | 2008/01/11 00:43

記事に共感いたします。

今こそ、右でも左でもない「客観的な歴史」をと思います。

韓国は、日本に擦り寄ってきていますが、一方で「慰安婦決議を国連で!」といった物騒な動きもあります。

慰安婦を政治に使うな!侮日に使うな!と思います。

投稿: mu | 2008/01/11 09:08

この9.11のアメリカ自作自演陰謀説ですが、いろいろの
ビデオ解説を一通り見ていますが、まさしくある筋からの
プロパガンダ説との印象です。

40年程前、様々な世界の大昔の遺跡を題材にしてこれらは
全て宇宙人のなせる業だという映画があるました。
絵模様が宇宙パイロットの姿に似ていたり、ロケットに
似ていたり。そのころ本当にそうかも知れないと思ってしまいました。完全にいわばプロパガンダ映画でした。

私は建築家の端くれなので、旅客機が突っ込んでコアーにある柱群を破壊した場合、あの建物構造では全崩壊はあり得ると解釈しています。もちろん付随して不思議なこと、偶然的なことは、たくさんありますが、あのビデオの構成は全てを陰謀説に結び付けていることです。首謀者がアルカイダなのかどうかはわかりませんが、事前に各柱に特殊爆弾を設置しておいて、旅客機突入後爆破させ全体を崩壊させたなどと解説していますが、あの事実以外のありえるケースを全て想定してみますと、あんな器用なことが現実に可能だとはおもえません。
まさに今回のエントリー「ネット時代の“知の陥穽”」
です。


投稿: ヨコネノチンタ | 2008/01/11 15:06

南京事件について一言。
市民虐殺はかぎりなくゼロです。
捕虜の処刑なら5千人程度行われましたが、それは当時
の戦時国際法では合法、というのが南京事件の結論です。
数万程度の中虐殺説を主張する連中は、捕虜の処
分を違法と解釈したり、また「処分」には武装解
除して解放することも含むのにすべて殺したと解
釈しています。

投稿: 鰯 | 2008/01/11 16:33

プロパガンダと言うなら、今の格差論も既得権者による格差固定のプロパガンダだと思います。
競争を抑制して誰が得するかよく考えた方がよいのでは無いでしょうか。

投稿: Takayuu | 2008/01/14 16:02

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