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2008/01/06

「血の犠牲を払うしかない」中国の民主化

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       中国はジャーナリストにとって世界最大の監獄   国境なき記者団

北京オリンピックを8月に控えた中国で、著名な人権活動家の逮捕―社会からの隔離が相次いでいるという。
人権派のシンボルと位置づけられている元弁護士の高智晟氏が、9月下旬から消息不明。消息不明になる10 日前、高氏は米議会あての約1万3000字に上る書簡の中で、法輪功への中共当局の弾圧ぶりなどを具体的につづり、訴えていた。

強制中絶の被害者支援で知られ、マグサイサイ賞の候補ともなっていた盲目の活動家・陳光誠氏やHIV感染者の支援などで知られ、欧州議会が人権活動家に贈るサハロフ賞の候補の一人だった胡佳氏なども逮捕された。
11月には、約5年前に官僚腐敗を書いた本の出版が理由で、人権活動家の郭飛雄氏が非合法経営罪で懲役5年、罰金4万元(約60万円)の判決を受けた。
郭氏は拘留中、木の板に折り曲げた格好で何日間も張り付けにされただけでなく、高圧電流警棒で体を痛めつけられたという。

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中共当局は、世界の注目が集まるオリンピック期間中に、これらの著名な人権活動家がメッセージを発することを恐れているのだろうが、私には一連の中共当局の動きは逆効果だと思う。
彼らを拘束・隔離しても、中国の、当局による人権蹂躙という現実は隠しおおせるものではない。逆に民主主義を重視する国や国民からの不信感を高めるだけだ。

むしろ、彼らに一定の言論や活動の自由を許した方が、中共が強弁する「中国では言論の自由が保障されている」ということを証明することになったのではないか。

それとも、今の中共が支配する中国にはその程度の余裕すらないということか。

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「血で獲得した政権が中国共産党だ。政権を転覆させたいなら、相手は血の犠牲を払うしかない」
これは産経新聞の中国特派員・野口東秀氏が聞いた中共関係者の言葉だという。

われわれ日本人には想像もつかない「支配する側の論理」・「独裁者の居直り」。
自由や人権がほしければ暴力で奪い取れ、俺たちも暴力で押しつぶすから―

和諧社会(「豊かさ」がより多くの人民に実感でき、還元できる社会)を実現し、遠くない将来(2020年ごろ)の小康社会(多少は豊かさを実感できる社会)をめざす中共だが、その血塗られた本質はちっとも変わっていない。

韓国も台湾も、(少し経済レベルは劣るが)タイもインドネシアも経済成長とともに民主化された。
が、中国では「経済成長」に“血の犠牲”がプラスされないと民主化されないということだ。
もちろん、韓国(光州事件)やタイ(5月流血革命)でも“血の犠牲”があった。が、“血の犠牲”を公言する中共体制下では、流される血の量―混乱と騒乱はその比ではないであろう。

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ほんとうにこんな国でオリンピックを開催してもよいのだろうか???

参照1:民主建設へ、中国の遠い道 (産経新聞)
参照2:中国の著名活動家逮捕 反体制分子を根こそぎ“浄化” (産経新聞)

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コメント

ボイコットに関する動きは諸外国だけに任せておいて良いものでしょうか。河野洋平会長以下国会議員の3分の1の先生方が参加する「北京五輪を支援する国会議員の会」なんていうのがありますから、わが国では難しいんでしょうね。暗澹たる気持ちになります。
ただ、事務局からはメディアに対して全員のリストを出さないよう要請しているそうですから、そこら辺をつく方法もありそうですね。
(情報は「誰も報じない中国の真実」オークラ出版の青木直人氏の「北京五輪ボイコット運動が報道されない理由」より)

投稿: 10000001 | 2008/01/07 01:12

愚生は今でも北京五輪が開催できなくなる可能性はかなり高いと見てをります.さうなる原因はボイコットなどの外部からの要因ではなく,内部的なものでせう.
人権活動家の弾圧や農民・少数民族の暴動の鎮圧は諸刃の剣です.弾圧しなければ収拾がつかなくなる可能性があり,かと言ってやり過ぎると反発が強まり火に油を注ぐことにもなりかねず,かつまた外国からの批判を招く.暴動など,一定以上の規模になったら鎮圧するにしても放置するにしてもオリンピックの開催などできなくなるわけです.その一線が何で決まるか.言ふまでもなく不満で溜まったマグマのエネルギーによります.愚生は今ではもうオリンピックなど簡単に吹き飛ばしてしまふほどマグマがたまってゐると思ひます.五輪中止となった後の支那の混乱は考へても恐ろしいほどです.固唾をのんで見守るほかありません.

投稿: p-Vector | 2008/01/07 13:35

中共の崩壊、早く見たいものですが一面「恐怖」もありますどの様な壊れ方をするのか?
一党独裁の強さを使い分ける政治・経済の使い分けを外国に対しては出来ますが、国内の混乱にはどうなのでしょう?

最近の「軍閥」の動き、核発言・潜水艦の行動・港湾入港拒否・台湾発言、全てが共産党政権のオリンピック反対封じの威嚇なのか、軍の独自で行われたものかも理解できません。

「無法国家」に囲まれた日本が「生活第一」「社保庁」「衆院選挙」日本の「安全」の「ア」を語る「兆候」もなし、見れたのは両首脳の「朝貢」だけと言うのは寂しい限りです。

自民党・民主党、員数ばかり揃えて何を考えているのかさっぱり判りません、何をしたいのか?何をするのか?日本を潰すのが目的と言う様な「与党」「野党」の人材は「豊富」悲しいですよ。

投稿: 猪 | 2008/01/07 16:45

 癌細胞は、増殖に必要な栄養を周囲の体組織から強烈に吸い取ります。増殖だけを目的とする細胞です。癌の根絶には「放射線の照射」もしくは「加熱」が有効です。中国は混乱しても、しぶとい癌細胞のように、ひょとしたら今の形を残したまま残るかもしれません。なぜなら日本が国力が傾く数十兆円以上の資金を出し、年間100万人の中国人留学生を大学院に呼んで先端技術を教える可能性があるからです。
 餓死しそうなワニが食らいついたのは、よく太って防御能力のない、頭もよくない「ナマケモノ」のような隣人でした、となるかもしれません。すなわち「お人よし」を通り越して「国際的に通じない憲法9条を有する平和ボケ国家」である日本を食えば中国は破綻しません。我々日本住民の運命は現在のチベットが示しています。たとえば北海道は経済破綻から人口流出が続いており、農地も余っています。もし中国内陸の砂漠化した農地に住む農民を1000万人ほど移住させたら、彼らは大喜びでしょう。チベットに中国人が入植するように。

 このように中国の破綻には日本政府が深く関与する可能性があります。それも日本国民が支持しない方向で。結局は我々も中国から見れば、成り上がりの蛮族の一つにすぎないのかもしれません。福田首相や小沢党首の中国人に見せる卑屈さを見れば、貢物を差し出す蛮族と、どこが違うのか、と残念に思います。


 

投稿: 普通の国民 | 2008/01/07 19:28

大変無責任な発言ではありますが、五輪開会式当日は台湾にとって独立宣言の絶好の機会ではないでしょうか。
仮に五輪が無事に済んだ場合、米国が民主党政権になった後では独立できなくなってしまう(中共の武力行使を止めてくれないでしょうから)。
頑張れ 台湾

投稿: 10000001 | 2008/01/08 01:16

坂さんにいつも頭を整理させて頂いています。嬉しかった。更新があったあったと手をたたく私です。

>チベットに中国人が入植するように。
普通の国民さん私の心配もそこなのです。日本人は殺人鬼と教え、憎しみを幼児期の教育でトラウマ化された中国人が500万道民の地に1000万入植したら、ぞっとします。彼らはおおよそ、「汝の敵を愛せよ」という宗教教育とはほど遠く、徳性極少の人と思う。ブローカーの大量流入になるのではと危惧する。そのとき旧社会党が多い北海道民主党はどうするのでしょうか。原口議員がいう「他の国の人が来て住み良い国はいい国」なにかの呪文ですか。観光客を相手ではないのです。
中南米移民の日本人ではないのです。
 

投稿: 風のたより | 2008/01/09 13:46

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