せめて1年は首相を続けたい by Loopy 鳩山
ネットをうろついていると、いろんな面白い話や言葉に遭遇する。
最近は、鳩山首相のものが多い。
以下の言葉もそうである。
「せめて1年は首相を続けたい。あの安倍晋三さんだって1年やったのだから」
参照:日本経済新聞 2010/4/15 22:08
この言葉をどう捉えるか。
まず、「せめて1年は首相を続けたい」というところに、鳩山自身の本音と本質が透けて見える。
ここには、政治家としての志がまったく感じられない。
まるで、首相になること、それだけが彼の目的だったかのようだ。
とにかく「超短命政権」として名を残すことだけは避けたい。
何としても首相の座にしがみついていたい。
この言葉から読み取れるのはそれだけである。
自覚も志もまったくないから、思いついたことをそのまま口にする。
だから、言っていることに整合性がなく、支離滅裂になってしまう。
以下も、その象徴のような記事である。
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)移設問題で、日米両政府が5月末の発表を検討している合意文書をめぐり、鳩山由紀夫首相が移設先を沖縄県名護市の「辺野古周辺」と特定することに強い難色を示し、調整が難航している。県内移設に反対する社民党に配慮しているとみられ、首相は「沖縄本島東海岸」など曖昧(あいまい)な表記にとどめるよう求めているという。
(抜粋)
もう、辺野古の海を埋め立てる以外にない、というところまで来ているのに、いまさら「沖縄本島東海岸」などと表記して何の意味があるのだ。
私には理解不能。
いや、誰もがあきれ果てているだろう。
社民党は「沖縄本島東海岸」と書いたところで、絶対に受け入れない。
そんなことは常識ですらある。
で、場所を特定しないことで、米国はさらに不信感を強める。
まさにルーピー=くるくるパー(爆)
「 あの安倍晋三さんだって1年やったのだから」
これは、「自分の方が安倍より上」という、どうしようもない自惚れの吐露である。
確かに安倍も、最後は支持率が20%台に落ちた。
が、安倍の支持率が落ちたのは、年金爆弾と閣僚の金銭問題や失言のせいであって、本人の資質ではない。
ところが、鳩山の場合は、どの調査も半数以上が「指導力に期待できないから」と、そのリーダーシップのなさを理由に挙げている。
つまり、鳩山は、その資質のなさを国民からも見破られているのだ。
「史上最低の総理」とまで言われている己を安倍と比較するなんて、もう厚顔無恥と言うしかない。
メディアの中で、朝日新聞と毎日新聞は、鳩山内閣に対して概ね好意的だった。
が、その朝日と毎日も、今では鳩山個人には極めて厳しい言葉を投げつけるようになっている。
以下は、毎日新聞の大ベテラン、岩見隆夫氏のコラムからの抜粋である。
すでに批判の域を超えている。東久邇稔彦から数えて、戦後31人の首相のうち、鳩山由紀夫はもっとも悪(あ)しざまに言われる首相になった。
「ここまで迷妄に満ちた言動で国益を損なったからには、君は万死に値する。サムライ時代なら切腹もの、幕末なら天誅(てんちゅう)が下っていた」
と一刀両断したのは、たちあがれ日本の平沼赳夫代表だ。天誅とはまた古い言葉が飛び出したが、天にかわって罰することである。
一連の鳩山発言のなかでも、普天間飛行場移設問題をめぐる朝令暮改は、批判を怒りに転化させた、という印象だ。鳩山攻撃の矢玉が、次第に極限に近づいている。こんな現象は、戦後政治史のなかでもめずらしく、危うい。
(抜粋)
岩見氏から
「戦後31人の首相のうち、鳩山由紀夫はもっとも悪(あ)しざまに言われる首相になった」
と言われて
なんにも感じないのか!? 鳩山由紀夫!!!
朝日新聞は5月21日付の社説で次のように批判している。
米海兵隊普天間飛行場の移設問題で、日米両政府が今月末、外務・防衛担当閣僚名で共同声明を発表する方向で最終調整に入った。
移設先は名護市辺野古周辺と明記されそうだ。具体的な工法には触れないが、鳩山政権が提案した桟橋方式に米国側が難色を示していることから、最終的には埋め立てが採用されるとの見方が強まっている。
鳩山由紀夫首相としては、共同声明という体裁を整え、「5月末決着」を果たしたと言いたいのだろう。
しかし、この進め方は今後に大きな禍根を残す。
~中略~
それが、本気で「県外」への糸口を探ることもないまま公約をほごにし、沖縄の頭越しに米国と手を握るというのでは、県民の目には二重の裏切りと映るに違いない。
北朝鮮の魚雷による韓国哨戒艦沈没やイランの核開発問題など、日米関係をいつまでもきしませたままにできない事情はある。同盟関係維持の大切さは言うまでもない。
~中略~
鳩山政権のこれまでの迷走は見るに堪えないが、安保の負担を沖縄に押しつけてきた差別的構造を見つめ直し、国民全体で安保を考えようという機運も一部には出始めている。世論の前向きな変化の腰を折ることになるなら、首相の罪は重大である。
(抜粋)
岩見氏は、鳩山を戦後最低の首相と断じ、鳩山の無自覚な迷走が国民の批判を怒りに転化させたと指摘している。
一方、朝日新聞の論説委員は、最高権力者が口にした以上、本気で「県外」の可能性を探れ。何の努力もせずに公約をほごにするのは二重の裏切り、罪は重大と批判している。
いかにも朝日らしい立場からの批判だが、「鳩山政権のこれまでの迷走は見るに堪えない」という点は、毎日の岩見氏と共通している。
もう、鳩山由紀夫は、保守の側だけではなく、リベラルや左派の眼から見ても、無能で異常な政治家と捉えられているのだ。
にもかかわらず鳩山は、「せめて1年は首相を続けたい」などと嘯き、自らの立場をまったく理解していない。
そして、民主党の政治家たちは、自己保身と党利党略のためにこの鳩山を退陣させることができない。
「ここまで迷妄に満ちた言動で国益を損なったからには、君は万死に値する。サムライ時代なら切腹もの、幕末なら天誅(てんちゅう)が下っていた」という平沼赳夫の言葉は正鵠を射ている。
鳩山内閣の、そして民主党の臨終がいよいよ近づいて来た。
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コメント
日本を貶めた過去の首相では三木・中曽根・宮沢・海部・村山氏と個人的には、其々理由を付けて5名を日本を貶めた伴食宰相と見ていましたが、鳩山氏の場合は比較は出来ぬ程図抜けています。
これだけ奇怪な首相は史上初と考えても良いのではないでしょうか?「日本は日本人だけのモノでは無い」の第一声から「母堂からの子供手当」「脱税疑惑」「0べース発言」「普天間迷走」「抑止力発言」無茶苦茶な内閣が6月以上も「居座る」状況の方がおかしい。
20年間この人が国会議員として現在の地位を得た??国会議員全体の問題でも有りますね?民主党にはこれしか人材が居なかったのかと考えると怖いことです。首相にしてしまった民主党議員全体の責任でも有るのです。
政権維持しているが為、日々国益を消耗していく事を考えれば日本国民の税金・血と汗を無駄に民主党政権が居座っているのは犯罪にも相当します。
民意・民意とオウムでも言えそうな単語を並べているより一日も早い退陣総選挙で民意を再度問うべきが国民に対する謝罪も含めて最後の仕事と思います。
投稿: 猪 | 2010/05/23 15:44
>が、安倍の支持率が落ちたのは、年金爆弾と閣僚の金銭問題や失言のせいであって、本人の資質ではない。
ここは同意できません。
安倍は能力的に総理は勿論、議員も続けるのは無理です。
年金対策もいい加減だったし、言動の節々に甘えやその場しのぎがありました。
それで、やばくなると職務放棄します。
早い話が安倍は平成の近衛文麿ですね。
これは支持者の責任でもあります。
安倍がどんなに間違った方向に進んでも、支持者たちは安倍は間違ってないと、常にかばい続けました。
その典型が産経新聞記者の阿比留瑠比です。
支持するからこそ厳しい批判も時には必要なのに阿比留や自称保守は安倍を無理矢理にでも擁護しました。
安倍を甘やかし続けた支持者もまた、責任があります。
その甘えに乗った安倍も議員の資質がありません。
どうも安倍は過大評価される傾向にあります。
投稿: 立木啓史 | 2010/05/23 21:49
反省すべきはどちらでしょうか。
年金対策とは「消えた年金記録」(民主党政権になってからなにか新しい解決策が講じられましたか?旧政権のやり方を踏襲しているんです。)のことだと思いますが、これは過去に社保庁の職員がいい加減な処理をしたために発生したもので、発生自体には安倍政権は全く責任がありません。それになくなった記録を正しく記録し直すことは、簡単ではない。結果的に未納者なのにうまく年金を受け取れることとなったことも少なくないでしょうが、ともかく莫大な規模の年金記録を個別に調べ直すことは、1年や2年で対応できる話ではない。そうした中、安倍政権は批判に真摯に答えて道筋をたてたのです。
またあの時の安倍政権は、小泉批判ができなかった鬱憤晴らしとばかりに、マスコミから侮辱的で無価値な批判が繰り返し浴びせられました。安倍政権は、小泉改革の行き過ぎた面を修正しつつ、財政再建、再チャレンジができる社会など妥当な政策をいくつも実行しつつありました。現に、当時の政策を真正面から否定するような批判はほとんどなかったと記憶しています。
政権を投げ出したといいますが、安倍氏は長期に入院したのですよ。首相が長期入院となれば退陣せざるをえないのは当然でしょう。事実を故意にねじ曲げるのは民主党擁護者の典型です。
投稿: 訂正すると | 2010/05/25 20:39
主題から外れるが1年どころか4年間やり続けると予想してます。
政権を投げたら議員の座から落ちると確信する議員に支えられる面もあるだろうし、鳩山さん自身のあの異様な恥知らずぷりからみてめいっぱいやるのではないだろうか。
その間に様々な政策で日本からお金と技術が流出して取り返しのつかない被害をもたらすと思う、特に韓国と在日がとことん漬け込んでくるのは間違いない。
民主の議員は、次の衆議院選挙で民主が負けるのが確定すれば確定するほどそれまでに国を売って利益を得るだろうな。
投稿: | 2010/05/28 14:21