「日中友好」という幻想を粉砕せよ!
尖閣諸島近海の我が国領海で起きた中国漁船による海保巡視船への衝突事件。
米国筋には、当初から、この事件を偶発的なものではなく意図的なものではないかという見方があった。
それは、南シナ海における1999年のフィリピンとの衝突、今年6月のインドネシアとの衝突、いずれも事件の発端は中国漁船が原因になっている。
中国は、漁船を違法操業させ、それを取り締まろうとするフィリピンやインドネシア当局に対し、軍艦を出動させて圧力を加えてきた。
これらの前例を踏まえれば、今回の事件も、漁船が中共の尖兵として、あえて海保の巡視船に衝突したのではないか?という見方は説得力がある。
実際、公務執行妨害容疑で逮捕された中国の漁船長は容疑を否認し、「現場は中国の領海だ」と主張している。
つまり、この漁船長は確信犯なのである。
皆さんは、何故、この違法操業の中国漁船が領海侵犯ではなく公務執行妨害で検挙されたのかを不思議に思われる方もおられるだろう。
日本の領海で違法操業を行う、もうそれだけで領海侵犯で検挙できる。
が、今回、海保はそうしなかった。
そのわけは、これまで、違法操業だけでは検挙した前例がないからである。
尖閣諸島周辺の我が国領海では、毎日数十隻の中国漁船が違法操業を繰り返してきた。
これに対し、海保の巡視船は警告を発するだけで、領海侵犯で検挙することは一度もなかった。
理由は、巡視船が接近し「退去命令」を出すと、これまでの中国漁船はその命令に従ってきたからだ。
つまり、これまで、海保は日本領海内で中国漁船が違法操業を行っても、領海侵犯を適用したことがないのである。
だから、今回も、違法操業だけでは領海侵犯で摘発することができなかった。
ところが、今回の漁船に限り、巡視船の「退去命令」に従うどころか、巡視船に向かって衝突行為を意図的に行った。
しかも、2度に渡ってである。
だから、海保は、仕方なく「公務執行妨害」で検挙したのである。
要するに、中国への配慮から、これまでは中国漁船の違法操業に甘い対応をしてきた。
今回は、そのツケが回ってきたとも言えるのだ。
今回の事件を機会に、我が国は中国に対する甘い認識と態度を改めるべきである。
たとえば、対馬沖の我が国領海で韓国漁船が違法操業を行えば、海保は拿捕・検挙してきた(もっとも、韓国漁船は高速=狡猾で、逃げ切られる場合が多いが)。
今後は、尖閣周辺でも違法操業が現認されれば、躊躇なく領海侵犯で拿捕・検挙するべきである。
中国の反発を恐れて退去命令で事を収めてきた日本の弱腰が、中国を増長させた、という見方もできるからである。
1978年、鄧小平は記者会見で、「この問題は、われわれと日本国との間で論争があり、釣魚島を日本は『尖閣諸島』と呼び、名前からして異なる。この問題は、しばらく置いてよいと思う。次の世代は我々より賢明で、実際的な解決法を見つけてくれるかもしれない」と述べた。
社民党の政治家が、そのブログで、この鄧小平の言葉を引用し「より賢明で実際的は解決を図るべきだ」と書いていた。
「転載厳禁」となっているので、あえてブログは紹介しない。
しかし、この社民党政治家の主張は夢想にすぎない。
まず、時代背景の違いを考慮するべきである。
当時の中国は、今よりはるかに貧しく、後進国そのものであった。
もちろん軍備も貧弱。
何より、日本からの援助が、喉から手が出るほどほしい状況だったのである。
こんな時に、「釣魚島は中国の領土」と主張して突っ張るようなバカはいない。
当たり前のことである。
その後、翌年の1979年から日本による巨額の対中援助が始まった。
そして、日本の資本は、こぞって中国に進出した。
それから20年が経ち、2000年に入ると中国は大国として台頭してきた。
そしてさらに10年。
中国は今やDGPで米国に次ぎ、軍事力でも世界有数の実力を有するまでになった。
今の中国は、東アジアから東南アジアにかけての覇権の確立を目指している。
その現実的発露が、ヴェトナム、フィリピン、インドネシアとの相次ぐ衝突である。
中国は「南シナ海は核心的利益」と公言している。
その利益を守るためには武力行使も辞さない構えなのだ。
日本が、軍事力の強化を含む対中警戒心をおろそかにすれば、たちまち「東シナ海は核心的利益」と言い始めるに違いない。
中国を信頼してはいけない、ということは多くの日本人が認識し始めたと思う。
が、「信頼してはいけない」ではないのだ。
「信用できない」のだ。
やっていることは、まるで強盗である。
「国家が生存発展に必要な資源を支配下に収めることは、成長する国家の正当な権利である」
これが、中国の本質的考え方である。
有史以来19世紀半ばまで、中国は変わらぬ東アジアの盟主であった。
中国は今、本来のあるべき姿を取り戻そうとしているにすぎない。
こんな国家との「友好」などありえない。
あるとしたら、それは「従属」でしかない。
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コメント
一般的に中国人が大騒ぎする時は、自分の側が不利なことに恐怖や焦りを感じている時です。勝てると考えているときは大騒ぎはしません。
中国人を相手にしていて一番重要なことは、相手の大げさな表現にのせられてしまわないことです。中国人は大げさな表現で相手の感情をかく乱して主導権を握ろうとします。
したがって、われわれ日本人は自国領土を護るという原則をしっかり持ち、今後も騒ぎ続けるのならば、国民全体で粛々と中国を拒否してしまうことです。餃子事件の時にできたではないですか。あの時中国からの加工食品輸入はデータで見ても激減したのですよ。
今回も同じです。各々ができる範囲で構いません。中国にまつわるものを可能な限り拒否することです。日本人には限られた条件を最大限に生かして目的を実現していく能力があります。中国に負けることは絶対に有りません。
投稿: ddzggcd | 2010/09/23 23:32
中国がやっている事は、不法侵入者を逮捕した日本に対する恫喝に過ぎず、それを領土問題とは、笑わせてくれます。
仮にチベット人とウイグル人が結託して「四川省まで我々の領土だ、さっさと独立する」と主張したら、中国共産党はどうするのでしょうか?
仮に海南島を台湾国が「本来台湾国の領土である海南島を、中国が不法占拠している」と主張したら領土問題になるのでしょうか?
そういう事なら、北京をロシアか北朝鮮に献上したらどうでしょう?
投稿: | 2010/09/24 01:07
中国の狙いは、日本に親中国政権を作って沖縄島の米軍基地を撤去させることだったのではないでしょうか。
南シナ海や東シナ海に進出したい中国にとって、極東最大の軍事拠点を持つ沖縄島の米軍は、絶対に許すことができない存在なのではないかと思います。
民主党代表選挙の途中で尖閣諸島の問題が発生しましたが、民主党新政権への威嚇という意味合いが大きかったのかもしれません。
菅氏と小沢氏の両候補ともアメリカ重視を強調しましたが、そのことが中国を刺激したのではないでしょうか。
もし新中国の小沢氏が代表になっていれば、中国よりの姿勢を示してアメリカと決定的な亀裂を生んでいたかもしれませんね。
投稿: く | 2010/09/24 01:53
大津事件、日本の司法の独立を世界に知らしめた事件でした。
私達は歴史を学ばなければなりません。
思うに中国、進歩のない国です。
100年以上前の帝政ロシア以下。
共産主義ってやっぱりファシズムですね。人間を劣化させる思想ですね。
投稿: | 2010/09/24 06:13
村山談話や河野談話を踏襲しているようではダメですね。
韓直人と韓談話とか、小泉談話とか、
投稿: くみ | 2010/09/24 07:51
悪党中国が日本人4名をかっさらったらしい。
今こそ出番だよ、小沢、輿石、その他数百名の民主党訪中団の皆さん!
友愛の旗を掲げ、即刻中国へ行き、日本人の身代わりになっていて下さい。
ずっとね!
投稿: RM | 2010/09/24 08:49
皆様方が、前原外務大臣に要請するとき、尖閣海域の海底資源の開発を、日米共同での開発を早期に推進することもお願いいたします。
緊急です。要請を宜しくお願いします。
http://mizumajyoukou.blog57.fc2.com/
★★★★★★皆様方が、前原外務大臣に要請するとき、尖閣海域の海底資源の開発を、日米共同での開発を早期に推進することもお願いいたします。★★★★★
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
■現在、中国政府は尖閣領有を正当化するため、世界中の日本大使館や領事館にデモンストレーションを仕掛けていますが、それを逆手にとって宣伝できる強力な武器は、前原外務大臣が「中国漁船が海上保安庁の巡視船に体当たりしたビデオの公開を考えている」と、示唆した通りに実施していただくことなのです。それが出来れば、凶悪な共産主義国家の危険な実態が一目瞭然になります。
その為には、国内外の覚醒しているインターネットユーザーの皆様が一丸となって、前原外務大臣に要請する必要があります。
こと領土問題は、国家主権の根本ですので、いままで要請をしたことのない方々も参加していただく必要があります。
◆前原外務大臣:
http://www.maehara21.com/index.php
メールフォーム:
http://www.maehara21.com/form/index.php
info@maehara21.com
投稿: 山河 | 2010/09/24 10:28
先のコメントは、皮肉と民主党への侮蔑の意味だけど、
本当に行くんじゃないか、心配。
何しろ自ら子分になりに行った連中だからなぁ・・・。
投稿: RM | 2010/09/24 10:31
今、中国に出張している義弟のことが心配になり妹に電話しました。さっそく妹は中国にいる義弟に電話しましたが、フジタ社員4人が拘束されたことは知りませんでした。今後、冤罪で日本人が拘束されるケースが増えると思います。日本人の命と引き換えに自らの主張を強引に押し付けてくるはずです。
投稿: shudo | 2010/09/24 10:32
中国の友好とは「俺の言う事は聞け」・「技術を寄こせ」・「軍国主義は駄目」、日本にはこれが「友好」の条件、こんな国とも知らずに一流の機械を持って徒手空拳・単独で中国で商売をする度胸だけは大したもです。
フォルクスワーゲンなど、日産が一流と言われていても「サンタナ」過去の一流品を作らせていた。これが商売です。一流品は日本で作る、過去の「名品」が外国で作り2・3流国に輸出するのも商売。
国の底辺が違う国、日本も良く似た国に成りつつありますが、日本人の気持ちが弱い処が矢張り「文化」の違い。この国とは相容れません。この違いを6世紀に気がついて居た聖徳太子さんは偉い。
投稿: 猪 | 2010/09/24 10:57
中共は民主党が日本の与党になったことを機に尖閣島近海で漁船を使っての脅しをかけてきた。シナ共産党独裁国の汚いやりかたは日本人がちょっと注意すれば誰でもわかることである。それがわからないのは欲で目が曇っている連中か、偏狭左向け左の連中。民主党ならちょっと脅せば言うこと聞くだろうとなめてかかっている状況だね。民主党政府よ、しっかりして日本の領土失うようなことは絶対してはならないことよくわかっているだろうなあ。
投稿: うっかりではすまぬ | 2010/09/24 11:07
中国人仮釈放のニュースを見ました。
今日ほど、怒りに震えた日はありません。
司法の独立を終わらせるだけでなく、日本を終わらせる判断をされたことに、強い怒りを覚えます。
「やくざ国家」に屈した日本。目先の利益だけにとらわれ、大きく国益を損したことに恥を知ってください。
きちんとした日本を打ち出せるチャンスであったのに、どれだけ多くの国民の希望をそい
だか>
領土を無法に侵食されている東南アジアや台湾の多くの人々も注視していたでしょう。
これからは尖閣だけでなく、沖縄も中国の支配下に入る日も近づきましたね。
投稿: つも | 2010/09/24 15:30
日本、台湾、中国が領有権を主張。2010年9月、海保船に衝突した中国漁船船長を逮捕した日本側に中国側が抗議
投稿: brlvselling | 2010/09/24 15:53