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2011/12/31

政治の無能を解消せよ! 来年は破壊的創造を!

いよいよ今年も今日で終わり。
明日から新しい1年が始まります。
この1年、年初に心したことができたか、というと達成率は60%くらいですかね、個人的には。
体調の回復がまず第一の目標でしたが、症状は大きく改善したものの完治には程遠い状況です。
ただ、仕事は以前と変わらないくらいまでこなせるようになってきましたから、ストレスはかなり減りました。
が、無理が続くと体調が悪化する、そういう意味では思いっきり仕事をした、という達成感はありません。
来年こそ、やるべきことをバリバリやり、会社と家族に貢献したいと考えております。

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ところで、日本の政治、何とかならないものでしょか?
野田政権が掲げる「税と社会保障の一体改革」、昨日ようやく素案が固まったようです。
が、うまくいかないでしょうね、足下の民主党の半数近くが反対。
野田佳彦首相に、これを突破するだけのリーダーシップと突破力があるとは思えません。
小泉純一郎元首相が、党内外に充満する反対論を押し切って郵政民営化を実現できたのは、「殺されてもいい」という覚悟と迫力があったからです。
それに国民の支持も高かった。
野田氏が首相に就任したころ、石原慎太郎東京都知事は彼を高く評価していました。
が、先日の橋下徹大阪市長との対談では、一転してボロクソにけなしていました。
理由は、野田首相が自分の言葉で国民に語りかけることができないからです。

石原氏が野田氏を評価した理由は二つあります。
一つは、「野田君は自分の言葉を持っている」という点。
もう一つは「野田君はたったひとりだけ増税とはっきり口にした」と言う点。
だから石原氏は「私は大いに期待します」と語ったわけです。
が、石原氏はこの時、次の言葉も付け加えています。
「あとはやってみないと分からない。運動選手と同じで、走ると思った人間が走れなかったりするから」
現実の野田氏は、石原氏が危惧した「走ると思った人間が走れなかった」状況にあるわけです。
だから石原氏の評価は、一気に低下し、真逆になったのです。

石原氏は当時、「消費税を上げないと、このままではこの国はどうにもならない。『奥さん方、家計簿をつけているけれど、国と同じことやっていれば保ちませんよ』ということを、分かりやすく、国民が納得するように言えばいい」と語っていましたが、野田氏には国民が納得するような発信力がありません。
党組織の分裂を恐れるあまり安全運転に徹しています。
安全運転で、国論を二分する「税と社会保障の一体改革」などできるはずがありません。
この国をほんとうに変えようと思うのなら、政権にこだわる、与党にこだわる、といった矮小な気持ちはすっぱりと捨て去るべきです。
民主党の分裂も辞さない、解散も恐れない、自らが野垂れ死にしても構わない、これくらいの覚悟がないと国を変えるなんて絶対にできません。

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「消費税を上げないと、このままではこの国はどうにもならない」という石原氏の発言に同調する国民は多いと思います。
世論調査を見る限りは賛成と反対が拮抗していますが、何が何でも増税に反対!と言うのは少数派です、間違いありません。
政治や行政や政治家個人に真摯な姿勢が見えない、自らの身分や既得権益にこだわるばかりでこの国の将来を真剣に考えているとは思えない、だから「増税なんてふざけてる」となるわけです。
消費税は10年後には20%にならざるを得ない、今の福祉や医療水準を維持するためには、と私は思っています。
政府の債務残高がGDPの2倍を超えている、なんてどう考えても異常です。
わが国は世界でも有数の金持ちですから今日明日に財政危機や金融危機を迎えるとは思えませんが、借金をこのまま放置していいわけがない、と言うのは猿でも解ることです。

橋下徹大阪市長を見習うべきです。
地方と国政は違いますが、政治の基本的姿勢は変わらないはず。
既得権益に大胆に切り込み、無駄を省くべきです。
その上での増税なら国民の不満も粗方解消されると思います。
やるべきことをやらず、負担増だけを求めるから国民の反発を招くのです。
これは自民党も同じ。
自民党も、党利党略よりもっと国益を考えないと支持率は上がりません。

まず、参院を廃止したらどうですか?
参院なんてほんとうに必要でしょうか?
それから衆院の小選挙区+比例代表制を廃止し、定数400人の中選挙区制にする。
これだけで322人の国会議員が減ります。
それが、どれだけ経費の節減になるか計算するだけの時間的余裕はありませんが、政党交付金も含めれば相当な額が節減できるはずです。
何より政治の覚悟を国民に示すことができます。
また、公務員の数を減らすことに重点を置くのではなく、その経費を減らすことを重視するべきです。
公務員給与の2割削減、それと天下りの禁止。
あとは絶対的身分保障の廃止と競争原理の導入。

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縦割り行政の是正も急務です。
そもそも省庁ごとに公務員を採用する今のシステムがおかしい。
財務省に入ればずっと財務官僚、国交省に入ればずっと国交官僚、これは絶対おかしい。
予算を握る省と予算を使う省がまったく別の会社のよう。
これでは国益よりも省益を優先するのは当たり前です。
人事は人事院が一括管理し、最初、財務省に入省したら4年後には国交省に、さらにその4年後は郵政省へ異動、こうすれば予算を管理する側も執行する側も、その実情がよく解るようになるし、予算のぶんどり合戦や縄張り意識は極めて限定的になる、と思います。
要は「財務官僚」や「国交官僚」ではなく、全員が「日本国の官僚」になるように公務員制度を改める、これが急務です。

政治家は無傷、官僚も無傷、で、税金だけは上げる、こんなバカなこと誰も受け入れません。
ふざけるな!と誰もが思うでしょう。
しかも、今のテイノーとしか思えない国会議員を見ていたら、国民は爆発しますよ、増税で。

増税の前に行政改革と大胆な歳出削減、国会議員の定数半減を求めます。
参院を廃止せよ!
衆院は中選挙区制に戻せ!
私はそう強く主張する次第です。

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消費税を上げたら景気がさらに悪くなる、この主張には一理あります。
が、消費税を据え置いても景気はよくなりません。
要は将来が見通せない、将来が不安だから国民の支出が縮小している、これがデフレの一因でしょう。
しかも少子高齢化が進み、それが消費の不振に輪をかけている。
高度成長なんて、もうありえない、国民の皆がそう思っている、これは間違いありません。
それより安心できる未来像を設計する、それが政治の責任ではないですか?
にもかかわらず、パーみたいな政治家が離党だ新党結成だと騒ぎ立てている、もう絶望です。

増税は否定しません。
が、やるべきことをやらないと国民は納得しません。
老後は、少なくとも現役時代の半分の収入が保障される、こうなるのなら増税も「是」とされると思います。
それを、何を血迷ったのか、年金の支給年齢を70歳に引き上げるなどというバカなことを厚労相が公言する。
もう国民をバカにしきっています。
自分たちはリッチだから国民の現実なんて無頓着。
逆に高齢者の窓口負担100円増は早々に引っ込める。
窓口負担を100円引き上げたからといって誰が困るんですか?

まず65歳まで働ける環境を作り上げること。
次に、月に最低20万円の年金を受け取れる体制を確立すること。
であれば、増税もやむなし、となるに違いありません。
年金がもらえるかどうか分からない、景気の行く末も五里霧中、政治家や官僚は痛みを共有しない、これで増税なんて狂気の沙汰です。

あと、女性が働きやすい環境を作ることにどうして注力しないのか、不思議です。
「国民の生活が第一」なら高速道路無料化や子ども手当より公的保育所の増設、充実が第一でしょう。
そうすれば、少子高齢化によるマイナスもカバーできるはず。
それを選挙の公約としては地味だから避けて通る。
もうサイテーです。

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今年、最後のエントリも現状批判のオンパレード。
厳しい内容になりましたが、ほんとうに政治家には、現状をシビアに見つめ、安心できる未来を考えるだけの資質を求めたいと思います。
もうパーを選んではならない。
税金と時間の膨大なロス。
これを取り返すことは容易ではありません。

来年こそは、政治と行政の「破壊的創造の年」になることを祈ってやみません。

それでは、皆様、良いお年を!

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コメント

坂さま
おはようございます。
本年もよろしくお願いします。

坂さまのブログは人柄がにじみ出ていて、とても楽しいです。
一定の勢力をやたらに攻撃することもなく、客観的でバランスがとれていると思います。

保守ブログはよく見ますが、口汚くののしるのはあまり好きではありません。
日本の将来をよくしようと思うならば、多少思想が違っていてもいいと思います。

今年こそ政治に頑張ってもらいたい。
消費税を上げるのは仕方ないと思います。
有権者にいい顔ばかりしていてはダメです。
日本の将来を本当に考える政治家に登場してほしいと願っています。

投稿: はやぶさ | 2012/01/01 09:42

明けまして
今年は平穏な年でありますように。
又、地元の復興を去年と変わらず支援していきます。

ここで、ほっこりしたい方に情報。
クルマと人と「いろんな愛を乗せている」篇を     ユーチューブで検索してみてください。
自分、ど真ん中です。

投稿: iwate38 | 2012/01/01 15:52

明けまして
今年も去年と変わらず、地元の復興を後押ししていきたいです。

ほっこりしたい方に情報。
クルマと人と「いろんな愛を乗せている」篇を
ユーチューブで検索してみてください。
某損保のcmです。
自分、ど真ん中です。

投稿: iwate38 | 2012/01/01 15:57

今日の意見には、ほぼ同意です。
しかし消費税を20%になどという意見が出てきては、本当にそんなに必要か?と思います。

イギリス、フランス、ドイツの歳入と歳出の内訳を知りたいたいです。
日本の場合、地方交付税とか国債の利払い費の様な変な物が入っているので比較しにくいでしょうが。
イギリスの消費税は、確か17%ぐらいだったと思いますが、0や5%の物が結構有り、均してみると10%を少し超えるくらいと何かで見ました。
また税収に占める消費税の割合は、欧州先進国と日本はそんなに違わないとも。

投稿: 八目山人 | 2012/01/01 17:36

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