私の公約は「沖縄を中国に売る」ことです。 伊波洋一
沖縄県宜野湾市長選挙では、元市長の伊波洋一が先行しているようだ。
【宜野湾】12日投開票の宜野湾市長選を前に、沖縄タイムス社は3、4の両日、宜野湾市内の有権者を対象に、電話による情勢調査を実施した。元職の伊波洋一氏(60)=社民、共産、社大推薦=が先行し、前県議で新人の佐喜真淳氏(47)=自民、公明、新党改革推薦=が追う展開となっている。
(抜粋)宜野湾市長選:本紙情勢調査を実施 2012年2月7日
まあ、地方公務員法と公職選挙法に違反して、勤務時間中に市役所ぐるみで伊波の選挙運動を展開している現実を見れば、なるほどと思う。
で、沖縄タイムスの記事は、
米軍普天間飛行場問題を「どう解決するべきだと思うか」との質問に、約9割が県外・海外移設や無条件返還を求め、県内移設に反対の意向を示した―
と報じている。
沖縄の有権者の気持ちはわからぬでもない。
が、忘れてほしくないのは、政治は現実の選択であり、夢の選択ではない、ということだ。
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尖閣諸島は沖縄県の一部である。
それが今、中国の脅威にさらされている。
中国の戦略は、軍事的優位を確立してから軍事力を背景に国境線を画定するというものだ。
それは中印国境紛争や中ソ国境紛争などにも見られたし、東シナ海や南シナ海では現在進行形である。
以下は、防衛研究所が9日に発表した「中国安全保障レポート2011」にかかわる産経新聞の記事である(記事を差し替えました)。
レポートは、豊富な未開発天然資源が存在する南シナ海で開発を先行させるベトナムやマレーシアなどに対し「中国の主張を強化し、有利な立場の構築を目指している」と分析。同海に面した「海南島」で新型原子力潜水艦の配備を進めているのは、西太平洋への進出を可能にし、米海軍の介入を防ぐねらいがあると指摘している。
また、中国の軍事力が東シナ海でも向上すれば、「南シナ海でみせている強硬姿勢を取り始める可能性が高い」として日本近海での中国海軍の動向を注視する必要性を強調している。
(抜粋)
今、中国は、南シナ海においてベトナムやインドネシア、フィリピンと小衝突を繰り返している。
中国の言い分は、南シナ海のほぼ全域が中国領というものだ。
そして中国の行動の背景にはその軍事的優位性がある。
下の図を見てほしい。
中国が主張する東シナ海の国境線である。
尖閣諸島はもちろん沖縄近海までもが中国領とされている。
南シナ海と同じで、東シナ海のほぼ全域が中国のものなのだ。
春暁ガス田が日本の主張する日中中間線に止まっているのは、現時点で中国に軍事的優位性が確立されていないからにすぎない。
それでも春暁ガス田は日本の領土(EEZ)内に拡がっている。
もし、今のペースで中国の軍拡が続けば、東アジアの軍事バランスは中国優位に傾くだろう。
だから米軍は、アジア太平洋重視にその戦略を転換したのだ。
米海兵隊のグァムやオーストラリア移転も、「中国がミサイルを在日米軍に向けたとき、米軍のリスクを分散できる体制がなければ、抑止力は担保されない」(国防総省幹部)というのが理由である。
このような東シナ海及び東アジアの現実を見たとき、「米軍は沖縄から出て行け!」という主張に正当性があるだろうか?
尖閣諸島と沖縄の海を中国にプレゼントすると言うのなら話は別だが。
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在沖縄米軍の存在は、日本の安全保障抜きには考えられない。
尖閣諸島と沖縄の海をいかに防衛するかという観点に立って論じられなければならない。
が、沖縄の世論にはその点がまったく欠落している。
と言うより、まるで中国に、「尖閣諸島と東シナ海を奪ってほしい」と言っているように聞こえる。
ところで伊波は、2010年6月16日、東京・有楽町の海外特派員協会で行った記者会見で次のように述べている。
外国人記者
「北朝鮮と中国は脅威か?」
伊波洋一
「脅威ではない。脅威なのは米軍。中国とは何千年もの経済・文化の交流がある」
中国は脅威ではない―むしろ脅威は米軍―中国とは何千年もの交流がある―
これは、尖閣諸島も沖縄の海も中国に差し上げたい、さらに言えば、沖縄そのものを中国の影響下に置きたい、と読み替えられるのではないか。
少なくとも平和や沖縄県民の安全が伊波の頭の中にあるとは思えない発言である。
諸悪の根源は米国、逆に中国は平和友好勢力―伊波はそう確信している。
間違いない。
で、こういう人物が市長選で優位に立っている。
市役所ぐるみの選挙運動で。
私の公約は「沖縄を中国に売る」ことです。
私は宜野湾市民及び沖縄県民の良識に期待したい。
沖縄を中国に売り渡してもいいのか?
伊波陣営の中核を担っているのが沖縄の地域政党である沖縄社会大衆党だ。
この党は、旧社会党の最左派が結成した新社会党の友党である。
で、その新社会党は、「資本主義の枠内の社会福祉より、社会主義社会を」と訴えている。
そして、親北朝鮮、親中国(中共)を隠そうともしない。
新社会党は、1999年に矢田部理委員長(当時)を団長とする代表団を北朝鮮に送り込み、以下の内容の共同声明を発表している。
①共和国(北朝鮮)の(南北)統一方案を支持する
②(日朝国交正常化にとって)日本政府の朝鮮敵視政策が障害となっている
③二国間軍事同盟(日米安保)をやめ、東北アジアにおける非核地帯を創設する
④食料等の支援について、日本政府の責任において実施する
⑤人工衛星(ミサイル)打ち上げ間題は、国家の自主権に属する
こんな北朝鮮とグルの異常な政党の弟分が沖縄社会大衆党であり、その社会大衆党に支えられているのが伊波洋一なのだ。
「(北朝鮮と中国は)脅威ではない。脅威なのは米軍」という伊波の発言の背景にあるのはこれである
沖縄を売ろうとしている伊波洋一、その正体を見抜いてほしい!
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コメント
京都市長選挙も危なかったです。敗れた中村和雄氏は、「慰安婦問題についての国の関与を認める証拠はたくさんあります。裁判記録の中に客観的な証拠がたくさんありますよ。」と言って憚らない人物でした。こう思うと、地方分権なんてとんでもないと思ってしまいます。なにせ、このような輩が政権を取っただけでも恐ろしい。あっ、既に取ってましたね。L.ユキオさんが...。
投稿: モノ言うサラリーマン | 2012/02/10 14:57
こんにちは。
毎日坂さんの記事に、そう、その通りと同感しています。
中国とは何千年の交流がある(故に)中国は脅威じゃない、と言う人が、よりによって沖縄県宜野湾市長選に立っていてしかも優位だって。
何と言うか、絶望の一歩手前に陥りそうな気分です・・
私はアノ国がおぞましい。
絶対行きたくないです。
投稿: だめこ | 2012/02/10 15:50
薩摩藩の収奪の過去は重く、朝貢以上を求めなかった中国への憧憬が今でも強い沖縄。
それを見事なまでに利用するサヨク勢力。
しかし、共産中国はかつての中国に非ず。
チベット侵攻その後の強圧的支配を見ればそのような憧憬が全くの非現実であり、
彼らに気を許せば侵攻・邪魔者排除(殺戮)となることは歴史が示している。
このスパイラルを外すには
・沖縄産業振興による本土青年層の移住と全体生活レベル向上、あるいは
・全島政府直轄特別区による租税(日本国籍者住民税等)減免除・カジノ誘致・観光推進・外国人長期居住制限
のどちらかがいいと思うが、どうでしょう。
このままでは、ジリ貧状態が続くのみ
投稿: Rascal | 2012/02/10 19:45
沖縄もひどいですね〜公務員はやりたい放題
長崎県は県を挙げて支那へ媚び売っています。修学旅行やビザ免除特区構想など・・・百人斬り授業もそんな背景があります。
教材研究もまともにできない無能教師を首にするべき。職務忠実義務や法令遵守義務違反で馘首せよ。百人斬り教育を許すな!!
抗議先や詳細はURLへ!!
投稿: amotoyamatotake | 2012/02/10 19:45
チベットとウイグルも、中国とは何千年も前から交流しているんですけどね。
投稿: ありがとう | 2012/02/10 19:45
私(大前研一)はこれまで何度か橋下市長と議論しているが、彼は私の著作をほぼすべて読破し、私が1989年から提唱してきた明治維新以来の統治機構の変更、すなわち霞が関を解体して中央集権から道州制に移行する「平成維新」の構想を実現したいと考えている。実は「大阪維新の会」を立ち上げる際に、彼は「維新の会」という名称を使うことについて、私に直接了承を打診してきた。その当時から平成維新の政策を実によく研究していたので、快諾したのは言うまでもない。
それゆえ私は、橋下市長を全面的に応援している。
※SAPIO2012年2月22日号
投稿: 大阪市民 | 2012/02/10 22:19
>外国人記者「北朝鮮と中国は脅威か?」
伊波(☆電波乙☆)洋一「脅威ではない。脅威なのは米軍。中国とは何千年もの経済・文化の交流がある」
あの…、たしか中国と沖縄の交流の歴史って、せいぜい五~六百年程度の浅いものなんですが(笑)。
八重山地区の教科書採択問題において、「自分等の都合のいい歴史観の押し付け」、という意味の“正しい歴史認識”などどいって「つくる会系」反対を主張する、その正体は、16年も市長室の椅子に座ってるだけだった独裁革新市長時代の、歴代教育長どもの烏合の衆の「住民」の会の代表の実弟や、その一員で玉津教育長の前任者のヒステリー・ババァ前教育長に「援護射撃」してもらってるというのに、その本人が“正しい歴史認識”をお持ちでいらっしゃらないとは(笑)。
何っ!?
独裁革新市長の「婦女暴行未遂疑惑」の時みたいに、身内には甘いって(笑)!?
投稿: せいこ・K | 2012/02/11 18:10
まあ、「国」を持ったことのない人間というのは、こんなもので。
部族が民族となり、さらに国民として創生しなければ、地上に棲息することさえ許されなかった過酷な歴史など、無いも同然。
一体、どれだけの部族や言語が世界から消えていったか。チベットはじめ、今も 多くが消えつつありますが。
奇しくも、今日は 建国記念の日。せっかく祖先が残してくれた国を 大切にしましょう。
投稿: レッドバロン | 2012/02/11 19:59
どうやら売国一直線の伊波候補を抑えて、穏健保守系候補が勝利した模様です。
投稿: | 2012/02/12 22:49
伊波氏が破れましたね。ひと安心です。例の講話問題も有りつつなので、宜野湾市民の良識がマスコミ報道などに流されず、まさった結果だと思います。
米軍万歳もどうかとは思いますが、米軍を脅威と捉えるのは、いつの時代の人間か?と思います。そういう意味では、包み隠さず自分の考えを言う伊波氏は、現政権与党の連中に較べると、思想はともかくまともなのかもしれませんね。
投稿: さっちん | 2012/02/12 22:50