安倍首相にぎごちない笑顔でAIIB参加を迫る習近平
中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)に日本が参加しなかったことに「バスに乗り遅れた」という議論があるが、これはおかしいと以前に書いた。
このAIIBには、創設メンバーとして既に57か国が名を連ねており、その中には先進7か国(G7)からも英独仏伊の4か国が含まれている。
が、出資比率を見ると英独仏伊を含む域外国の比率は25%にすぎない。
50%近くが中国で、その他の多くがアジア諸国である。
つまり、現状では、AIIBの格付けは極めて低いものにならざるを得ない。
だから正直、中国は日本の参加を熱望している。
インドネシアのバンドンで、習近平が笑顔で安倍首相と会談したのもそのためだ。
発行する債券の格付けを上げるためにも経済大国日本の参加は中国にとって不可欠なのだ。
が、これは中国の都合であり、中国の国益にすぎない。
AIIBには確かに魅力がある。
それは、アジアのインフラ需要が巨大であるからだ。
が、これは中国が目指す「陸と海のシルクロード構想」と重なる。
中国内陸部から中央アジアへ至る「陸のシルクロード」、東南アジアからインド・中東に至る「海のシルクロード」。
中国は、この二つの巨大なベルトに自らが抱える余剰生産力を吐き出そうとしている。
つまり、AIIB構想は中国の国家戦略なのだ。
本部所在地も中国、総裁も中国人、出資比率も半分は中国、そして構想は中国の国家戦略と合致する...
これでは、AIIBは中国の、中国による、中国のための銀行ではないか?
しかも、中国国内の金融機関は国有企業と癒着しており、「影の銀行」も横行している。
公平性や透明性の面で極めて疑問が多い。
日本は参加を焦る必要は全くない。
中国と対立する必要はないが、日本は「待っていればよい」という有利な立場を差し出す愚を犯してはならない。
AIIBは「国際金融機関」ではなく「中国の国内銀行」という認識で当面はつき合っていけば良いのではないか。
習近平(中国)が安倍首相(日本)に愛想笑いを浮かべて「お願いする」構図。
写真のとおり、その笑顔はぎごちないが、中国の真情が透けて見える。
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コメント
まともな中共の「国内銀行」ならまだしも、中共型変幻自在のネズミ講なのではないか?と管理人様より疑い深く興味を持って居ります。
投稿: よれこ | 2015/04/30 16:29
中国の考えることは自国の利益のみ。世界帝国を創る野望を持ってます。
AIIB構想は、バブルの崩壊に備えているか、ドルにかわってゲンを基軸通貨にするか、発展途上国を金で支配するかそんなことでしょう。
投稿: コギト | 2015/05/01 02:25
アジア・インチキ・イカサマ銀行など
シカトでよろしい。
どうせ加盟参加表明国の脱退が相次ぎ
正式発足前に空中分解するだろう。
投稿: やす | 2015/05/01 09:26
パククネですが、やめちゃうんじゃないですかね?
体調不調とかなんとか言って、結局がにっちもさっちも行かなくなっている現状で、ほおり出すよな気がしちゃってます(爆)
すいません、、、テーマと関係ないことで。
投稿: 転びバテレン | 2015/05/01 13:52
>転びバテレン様と同じ心配(?)をしています。
「反日大統領」として日本のネット界では圧倒的な支持率を誇る?パククネですが、どうしたんでしょうね?心配を致しております。
彼女が辞めた場合、より現実路線の候補者が選出される可能性よりも、さらなる反日・反米・従北路線の政権になる可能性の方が高いと思われます。
この場合、軍部の動向をマークする必要がありますが、韓国の軍人が総サラリーマン化していたら、韓国もいよいよ終わりです。
日本もいよいよ腹をくくらなくてはなりませんね。
投稿: レッドバロン | 2015/05/01 14:43