安倍首相の力強い言葉と実行力で始まった日米新時代
私は、これほどまでに自らの政治的意志と政治家としての使命感を言動で示す総理大臣を見たことがない。
かつての中曽根康弘氏や小泉純一郎氏も、好き嫌いは別として、使命感に基づき自らの意志を貫いた政治家だったと評価している。
ただ、残念ながら、両氏とも中韓とは正面から対峙しなかった。
米国に対しても「主と従の関係」を脱しきれなかった。
が、安倍晋三首相は、本気で「対等の同盟国」たらんとして前進している。
そう確信する。
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以下は、4月29日(現地時間)に行われた安倍首相の、米上下両院合同会議での演説から一部抜粋したものである。
私たちは、アジア太平洋地域の平和と安全のため、米国の「リバランス」を支持します。徹頭徹尾支持するということを、ここに明言します。
日本はオーストラリア、インドと、戦略的な関係を深めました。ASEANの国々や韓国と、多面にわたる協力を深めていきます。日米同盟を基軸とし、これらの仲間が加わると、私たちの地域は各段に安定します。日本は、将来における戦略的拠点の一つとして期待されるグアム基地整備事業に、28億ドルまで資金協力を実施します。
アジアの海について、私がいう3つの原則をここで強調させてください。第一に、国家が何か主張をするときは、国際法にもとづいてなすこと。第二に、武力や威嚇は、自己の主張のため用いないこと。そして第三に、紛争の解決は、あくまで平和的手段によること。太平洋から、インド洋にかけての広い海を、自由で、法の支配が貫徹する平和の海にしなければなりません。そのためにこそ、日米同盟を強くしなくてはなりません。私たちには、その責任があります。
日本はいま、安保法制の充実に取り組んでいます。実現のあかつき、日本は、危機の程度に応じ、切れ目のない対応が、はるかによくできるようになります。この法整備によって、自衛隊と米軍の協力関係は強化され、日米同盟は、より一層堅固になります。それは地域の平和のため、確かな抑止力をもたらすでしょう。戦後、初めての大改革です。この夏までに、成就させます。
ここで皆様にご報告したいことがあります。一昨日、ケリー国務長官、カーター国防長官は、私たちの岸田外務大臣、中谷防衛大臣と会って、協議をしました。いま申し上げた法整備を前提として、日米がそのもてる力をよく合わせられるようにする仕組みができました。一層確実な平和を築くのに必要な枠組みです。それこそが、日米防衛協力の新しいガイドラインにほかなりません。きのう、オバマ大統領と私は、その意義について、互いに認め合いました。皆様、私たちは、真に歴史的な文書に合意をしたのです。
安倍首相米議会演説 全文(NHK 4月30日 2時16分)より抜粋
以下は、日本テレビが、米上下両院合同会議での演説を終えた後の安倍首相に行った単独インタビューからの抜粋である。
日米関係はまったく新しい段階に入ったという認識でしょうか?
「アジア太平洋地域の情勢は大きく変わったと言ってもいいと思います。特に安全保障環境は大変 厳しさを増しました。そしてまた、かつての冷戦構造時代のような構図ではありません。アジア太平洋には北朝鮮の脅威もあります。同時に中国による南シナ海、東シナ海の活動と軍備拡張もあります。同時に中東地域の過激主義、これは国境を越えてくる。あるいはサイバー攻撃も国境を越えてくるという状況があります。そうしたものにしっかりと対応していく新しいイドラインを作りました。同時にそれは厳しさを増すアジア太平洋地域に対応するためのリバランス政策とも合致するものでもありますし、その中において日本は今まで以上に世界の平和と安定に貢献していく積極的平和主義を進めていきます。その法制も進めていく。その中での、この18年ぶりのガイドラインの改正は、今後の日米のあり方を決める基礎となると、こう思っています」
解説委員長が聞く 安倍首相インタビュー(日テレNEWS24 4月30日 21:43)
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読めばお解りいただけると思う。
新ガイドラインには、中国が領有権を主張している沖縄県・尖閣諸島を想定して、日本の島嶼防衛での日米協力などが明記された。
安倍首相は米上下両院合同会議での演説で、「戦後、初めての大改革」を「この夏までに、成就させます」と断言している。
そして演説後のインタビューに応えて、脅威を与える相手を「北朝鮮の脅威もあります。同時に中国による南シナ海、東シナ海の活動と軍備拡張もあります」と名指ししている。
つまり、アジア太平洋における脅威は北朝鮮と中国であり、これを日米が共同して抑止すると明言しているのだ。
これで中国は、少なくとも東シナ海では我が物顔の振る舞いはできなくなるだろう。
私は、常識的に考えて、これが当たり前だと思う。
南シナ海で起きている悲惨な現実を見れば、東シナ海における中国の行為を抑止することが喫緊の課題であることは自明のことだ。
黙っていれば中国は、既成事実を積み上げて居直る、そういう国なのだ。
と言うか、そうしなければ国家として持たない国なのだ。
ヒトラーはかつて、「国家が生存発展に必要な資源を支配下に収めることは、成長する国家の正当な権利である」として、近隣諸国の併合を正当化した。
今の中国は、これと全く同じだと言える。
そんな中で、野党第一党の民主党はお花畑満開である。
「日本の議会はアメリカ議会の下請け機関ではない。閣議決定さえしていない法案を、ほかの国に、『成立させる』と約束するなどということは、自国の政治制度を理解していないか、自国の議会を翼賛議会だと思っているかのどちらかだ」
「国家の代表としてあるまじき発言であり大変憤っている。今後の国会審議では相当厳しく対じしたい」
(NHK 4月30日 17時33分)
以上が民主党の枝野幹事長の発言だ。
安倍首相の演説の中身を問うのではなく、米国の議会で発言したことが問題だと憤っている。
一国の首相が、政治生命をかけて成し遂げようとしている政治課題を、「この夏までに、成就させます」と国会以外の場で明言したからと言って、「自国の政治制度を理解していない」とか「自国の議会を翼賛議会だと思っている」とか言うのは的外れもいいところだ。
では枝野くんに訊くが、当時、君の党の代表で、首相だった鳩山 L.由紀夫が「(沖縄の普天間基地の移設先として)最低でも県外」と国会以外の場で言いふらしていたのをどう総括しているのだ?
国会も同盟国も無視して、勝手気ままに発言して国益を大きく毀損した民主党は、まず自らを振り返るべきだよ!
こんな風だから民主党の支持率は一桁台をウロウロしているのだ。
情けないが、バカにつける薬はない。
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コメント
左派があくまでも民主党を担ごうとし、
そして民主党があくまでも変化しようとしないなら、
それによって安倍政権の安定は保たれるだろうという
皮肉な構造になっていると思います。
統一地方選でも、反自民票は仕方なく共産党に流れたりしましたが、
共産党はある意味でロコツすぎる為に、今のままでは主流にはなれない。
安倍政権の黄金時代は永遠には続かないと思いますが、
それがどういう形で変化していくのか不安もあります。
投稿: 鳩槃荼 | 2015/05/02 16:46
同じ民主党議員でも長島氏は絶賛に近いコメントを書かれていたようです(ただあの方、イザとなっても動きませんけど)。
日テレのインタビューは存じませんでした。
安倍総理は議会運営も随分学び熟れていますので、当然枝野如きの批判は想定内でしょう。
連休明けの国会は楽しく賑やかなものになりそうです。
小泉評、高過ぎません?と、つぶやきながら。
投稿: よれこ | 2015/05/02 17:52
ブログ主日本に政権を担える日本の為日本国民為に尽くせる健全な野党は存在しません。
民主党に期待何か抱いたら後々高いツケを払わされる事に成ります。既に一度経験済み。
自民党一極集中は不本意でも有りますが日本には選択肢が此れしか残されて居ません。
日本に健全野党の到来を望むなら反日主義からの完全なる目覚め特亜夜盗の完全なる駆逐が必要で在日が持つ巨万の富も含め愛国的教育から始め膨大な時間と労力が必要でしょう。
日本はそれらを乗り越えて初めて健全な日本の政党を手に入れる事が出来るのです。
共産党は国体の解体を目論む勢力であからさまな日本の敵です。
共産党が日本の為の政党だと云う人がいるが国体を解体した後にこの国に残される物は魂を失った残骸にしか過ぎな。
占領軍も行なわかった蛮行を公言して憚らない狂気の日本否定政党が日本派な訳が無かろう。
投稿: 草の者 | 2015/05/02 19:38
安倍首相批判を左翼こぞって行なっていますが、それだけ左翼からみて安倍首相は強力なのでしょう。
しかし、長い間に作り上げた左翼ネットワーク(マスコミ・労組・学界・司法界など)は強力で、やはり特に一番は国民をたぶらかせる仕事のマスコミを握っているのが大きいですね。
マスコミさえまともならばそれなりに考える力のある日本国民ですからまともな結論をなんにしろ出すでしょうが、インプット段階で洗脳されてしまっているのが現状でしょう。
そんな環境で首相が中国と正面から向き合うというのは二つのことがあって可能なのでしょう、それは中国が明らかに「侵略」的行動をしているということと、そんな時代に安倍さんが首相になっているということだと思います。
投稿: Pin | 2015/05/03 00:48