政治(国際)

2009/01/06

中・韓―その「反日」の本質

皆さんの中には、中国と韓国が「なぜ反日に走るのか」をよく理解できない方もおられると思う。それも当たり前で、日中、あるいは日韓のような2国関係は世界でも珍しいからである。
口では「友好」を唱えながら、気に食わないことがあると相手の内政問題にまで干渉し、ヒステリックに非難、というより中傷を加える、こういう隣国(友好国)に囲まれているという状況は、普通はありえない。
しかも、そのヒステリックな隣国の中傷に共鳴し、自国を誹謗する勢力が国内に堂々と存在するというのも、まさに東アジア的、そして日本的特殊性のなせるところだろう。

ところで、同じ「反日」でも中国と韓国のそれは本質的に違う。官民挙げて絶叫する、あるいはプロパガンダの塊であるという点では同じだが、両国の歴史的、または政治的、あるいは地政学的違いがその「反日」のあり方に大きく影響を与えている。

以下の記事は、引き続き過去の人気エントリの再掲だが、お読みいただければ、そのあたりがかなりクリアーになると思う。

中・韓―その「反日」の本質 (2007/05/13)

小泉内閣のころ、よく「日本はアジアで孤立している」と言われた。
が、これは親中派や左翼、あるいは朝日新聞に代表される左派メディアのプロパガンダでしかなかった。
実際のところアジアで、いや世界中で日本の首相の靖国神社参拝を非難していた国は中国と韓国、それに北朝鮮くらいしかない。
このためネット上では、この3国を明確に区分するために「特定アジア」とか「特ア3国」とか呼ぶようになった。
では、なぜこの3国は日本の首相の靖国神社参拝を非難するのか?なぜ「反日」なのか?
今日はこのあたりに言及したい。
ただ、北朝鮮はカルト国家なので今回は対象にしない。

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実は中国と韓国の「反日」は本質的に違うのである。

中国は1972年の「国交正常化」以来、80年代後半までは間違いなく「親日」だった。毛沢東は日米安保条約ですら容認していた。もちろん日本の首相の靖国神社参拝を非難することもなかった、“A級戦犯”が合祀された後も。
80年代の中国で、もっとも人気のあった女優は日本の山口百恵であり、男優は高倉健。百恵が主演した「赤い疑惑」は中国で空前のヒットを記録した。
つまり、中共指導部も中国社会の空気もけっして「反日」ではなかったのである。

もちろんこれには事情があった。
一つは、ソ連が中国にとって大きな脅威になっていたということ。それから当時の中国は世界で孤立していたということ。
そのころの中国にとって「友好国」と呼べるのは、アルバニアとルーマニアくらいしかなかった。

ところが80年代後半から状況は一変する。
1989年に起きた天安門事件は中国共産党(中共)の威信を一気に低下させた。なぜなら人民の軍隊(人民解放軍)が人民を虐殺したからである。しかも、改革開放に伴なう市場経済の導入により、共産主義イデオロギーは社会的規範としての役割を喪失した。
中共の威信低下と共産主義イデオロギーの崩壊―つまり、80年代後半から共産党一党独裁の正統性に疑問符がつき始めたのである。
一方、対外的環境を見ると、1991年には中国にとって最大の脅威だったソ連が崩壊した。これにより、反ソ戦略の一環としての「親日」が不要になった。
ここにおいて中共指導部は「反日」に大きく舵を切ることになるのである。

「中国共産党は抗日戦争において中心的役割を担い、これに勝利した」
中共独裁を正当化するにはこれを強調するしかなくなった。
そして「抗日戦争」における共産党の役割をたたえるプロパガンダは、同時に中国を侵略した日本軍がいかに残虐だったかを強調するプロパガンダにつながっていった。

つまり中国の「反日」は、中共体制が抱える内部矛盾の外部転化なのである。
共産党支配の正統性を合理化し、その求心力を維持するために抗日戦争の勝利と「反日」を強調する。90年代に入って強化された愛国・民族主義教育は「反日」教育でもあったのだ。

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以上を読めば、中国の「反日」が政治的な動機によるものであることがおわかりいただけたと思う。

では、韓国はどうか?

韓国の「反日」は、言うなれば歴史的怨念、民族的怨念の発露である。
その起源を私は、1637年の「丙子胡乱」にあると見る。

14世紀末に建国された李氏朝鮮は明(中国)の朝貢国であった。その朝鮮にとって
満州(中国東北部)にある女真族は北狄(ほくてき=野蛮人)であり、軽蔑の対象でしかなかった。
ところが17世紀に入ると、満州で女真族が建てた後金が勃興し国号を清と変更すると、朝鮮に対して朝貢及び明への派兵を求めてきた。
華夷思想に染まっていた時の朝鮮王・仁祖は当然のことながら清の要求を拒絶する。すると、怒った清の皇帝・太宗は10万の兵力を率いて朝鮮に侵攻した。で、清の圧倒的な兵力の前に朝鮮軍はなすすべもなく惨敗を重ね、わずか45日で降伏。
これが「丙子胡乱」である。

このとき江華島に逃げた仁祖は清軍に捕らえられ、三田渡で降伏の儀式が行われた。この儀式は屈辱的なもので、仁祖は太宗に対し三跪九叩頭の礼(三度ひざまずき、
九度頭を地にこすりつける)をもって清皇帝を公認する誓いをさせられた。
そして三田渡の地には、後にこれを記念した大清皇帝功徳碑(三田渡碑)が建てられることになる。

韓国では、この碑を「恥辱碑」と呼ぶ。
それは、この碑に以下のような内容の文が刻まれているからだ。

愚かな朝鮮王は偉大な清国皇帝に逆った。
清国皇帝は、愚かな朝鮮王を窘め、この大罪を諭してやった。
良心に目覚めた朝鮮王は、自分の愚かさを猛省し、偉大な清国皇帝の臣下になることを誓った。
我が朝鮮は、この清国皇帝の功徳を永遠に忘れず、また清国に逆った愚かな罪を反省するために、この石碑を建てることにする。
(要約)

この屈辱の儀式のあと朝鮮は、「三田渡条約」と呼ばれる、これまた屈辱的な条約を清に呑まされる。

大淸皇帝功德碑の原文(漢文)はこちら
http://zh.wikisource.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%B7%B8%E7%9A%87%E5%B8%9D%E5%8A%9F%E5%BE%B7%E7%A2%91

日本語訳はこちら大清皇帝功徳碑の要約

Jijyokuhi3













この写真のレリーフは韓国政府が作ったもので、「大清皇帝功徳碑」のそばにある。
清の太宗の陣地があった三田渡の受降壇で、仁祖が太宗に対して三跪九叩頭の礼を行い、清皇帝を公認する誓いをさせられるという場面を描いたものである。

「受難の歴史が渦巻くこの場所で、我々はこのような汚濁の歴史が再び繰り返されないよう、民族的自尊を高くし、自主、自強の意志を固く決意しなければならない」

レリーフの文末には、このように書かれている。これは、1982年当時の全斗煥・軍事政権のころに書かれたものだ。
「受難の歴史」「汚濁の歴史」、この言葉に韓国・朝鮮の歴史的、民族的無念が示されている。誇り高き韓国・朝鮮人にとっては受け入れがたい歴史だが、これが事実であることがさらに彼らの自尊心を傷つける。

参照:よみがえる?「対中/屈辱の碑」 (毎日新聞)

この清によってもたらされた「受難」「汚濁」から韓国を解き放ったのは「自主、自強の
意志」ではなかった。屈辱的な「三田渡条約」を破棄し、晴れて独立の身になれたのは清が日本に敗北したからである。
つまり、日本のおかげで「受難の歴史」「汚濁の歴史」を断ち切ることができた。
が、これまた韓国・朝鮮にとっては屈辱だった。北狄(野蛮人)から受けた恥辱を東夷(とうい=未開人)の力を借りて晴らすことになったからである。

で、結局、韓国・朝鮮はこの後も「自主、自強の意志」を固めることはできず、日本の統治下に組み込まれることになる。そして、この日本による統治から解放されたのが米国のおかげ。
ここでも「自主、自強の意志」とは無縁のまま独立を果たすことになる。で、独立後は
今度、南北に分かれて同じ民族同士で無残な戦争を引き起こしてしまう。片方はソ連、もう一方は米国の後押しを受けて。

つまり、韓国・朝鮮は中世から近世~近代にかけて一度も「自主、自強の意志」を貫いたことがない。この屈辱が「民族的自尊を高くし、自主、自強の意志を固く決意しなければならない」という言葉になって表れるのだ。
狂気じみた「反日」も、盧武鉉という低脳な政治家を「反米」主義者というだけで大統領に選んだのもこのためだ。

このあたりは、拙著『韓国が世界に誇る ノ・ムヒョン大統領の狂乱発言録』をお読みいただければ、よくわかると思う。

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中国の「反日」は政治的に作られたものだ。一方、韓国のそれは歴史的、民族的な理由による。

したがって、中国の「反日」は中共の都合次第でどうにでもなる。
今、中国では自らが蒔いた「反日」の種が大きくなりすぎて、逆に中共体制を脅かすまでになっている。だから中共は「親日」宣伝に努めている。

「赤い疑惑」を再放送したり、米倉涼子主演の「女系家族」や「黒革の手帖」を放映したりしているのもそのためだ。
もちろん、中国進出にブレーキがかかりつつある日本から、より一層の資本と技術を引き出すことも狙いの一つである。

一方の韓国は、盧武鉉政権がハンナラ党(保守)政権に代わっても、その「反日」は本質的には変わらない。おそらく経済的に、文化的に「日本に追いつき追い越す」までは、「反日」は今のままだろう。
そして韓国が日本に追いつくことは、この先100年間はありえない。

結論として言えることは、狡猾な中国も愚かな韓国もわが日本国の友好国にはなりえないということだ。
むしろ、「近隣国とは利害が対立するのは当たり前だ」という心構えで、「敬して遠ざける」という態度を貫くべきである。

【注】
“A級戦犯”が靖国神社に合祀されたのは1978年、中国がわが国首相の靖国神社参拝を非難し始めたのが1985年。
が、この時も、胡耀邦政権は自制的で、むしろ日本の野党(社会党)が煽り立てている感じだった。

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2008/06/21

馬英九は盧武鉉とは違う、と思いたい

台湾の馬英九総統の支持率が5割まで急落し、早くも人気に陰りが出ていることが台湾メディアの世論調査で分かった。
馬総統が就任してからまだ1ヶ月だが、20日付の主要紙、聯合報によると、馬政権に「満足」するとしたのは就任時の66%から50%に急落。一方で「不満足」は10%から30%に増えた。
不満理由のトップは物価問題で、61%が「不満」と回答。が、今回の尖閣諸島近海での事故に対する対応でも「不満」が43%にのぼり、「満足」との回答35%を大きく上回った。

これについて朝日新聞は――領有権を主張する沖縄県・尖閣諸島海域での遊漁船沈没事故を巡って日本との間に緊張を招いたことや、物価・経済政策のまずさなどが不満の理由に挙がっている――と書いている。
台湾の民放テレビ「TVBS」の調査でも、馬政権の危機管理能力について51%が「不満」だと答えている。これも、台湾世論が事故処理を巡る馬政権の意思決定の混乱や、良好だった対日関係を損なう結果になったことを疑問視していることの表れであろう。

ここで、今回の尖閣諸島近海での事故をめぐる動きを時系列で整理してみよう。

6月10日、尖閣諸島・魚釣島付近の日本領海で台湾の遊漁船が日本の巡視船と接触し、沈没した。
第11管区海上保安本部(那覇)は、巡視船が船名確認のため接近したところ、台湾船がジクザグ航行をして接触・沈没したと発表。

12日、台湾立法院(国会)は、尖閣諸島周辺への軍艦派遣の要請書を国防部(国防省)に提出した。

12日、台湾の馬英九総統は、「釣魚台(尖閣の中国語名)は中華民国の領土である」と述べ、総統として日本に賠償などを要求する声明を発表した。

13日、台湾の劉兆玄・行政院長(首相)は、日台間の領有権争いに関する議会答弁で「最後の手段として開戦も排除しない」と発言した。
が、午後には「先ほどの発言を少し修正したい。私は一貫し、一戦も辞さずという言葉を使っていない」とトーンダウン。陳肇敏・国防部長(国防相)も「平和的手段が我々にとっても最もよい方法だ」と平和的な解決を希望した。

14日、石垣海上保安部は、巡視船の船長を業務上過失傷害と業務上過失往来危険の疑いで、遊漁船の船長を業務上過失往来危険の疑いで、それぞれ書類送検した。

14日、台湾外交部(外務省)は、台北駐日経済文化代表処の許世楷代表(駐日大使に相当)を召還すると発表した。台湾外交部の欧鴻錬部長(外相)は、外交部内に設置した日本専門部署の「日本事務会」の廃止を表明。

15日、第11管区海上保安本部の那須秀雄本部長は、記者会見で「巡視船が船名を確認しようと遊漁船に近づいた行為は正当だったが、接近の仕方に過失があった。結果として遊漁船を沈没させ、船長にけがをさせたことは遺憾だ」と述べた。また、台湾側から求めがあれば、賠償する考えがあることも明らかにした。

16日、遊漁船「全家福6号」と巡視船3隻が日本の領海内に侵入した。その後、別の巡視船6隻も侵入。遊漁船は6時50分ごろから7時半ごろまで、「日本は尖閣諸島から即刻出ていけ」と書かれた横断幕を掲げながら同島の周囲約1キロ沖を航行。

16日、台北駐日経済文化代表処の許代表は、与党・国民党の「許氏が日本寄りの発言を行った」との批判に反発し、「これ以上の屈辱を受けることはできない」として、台湾外交部の欧部長に辞職を申し出た。

17日朝、周辺海域への軍艦派遣を計画していた台湾は、派遣中止を発表した。

17日の記者会見で馬総統は、尖閣諸島の領有権を主張した上、巡視船と抗議船の(日本領海侵犯)行動を支持、称賛した。

18日、台湾の陳国防部長は、台湾も領有権を主張する尖閣諸島の日本領海内に、必要があれば軍艦を派遣する考えがあると表明した。

20日、日本側が遊漁船の何鴻義船長へ謝罪の手紙を手渡す。これに対し、台湾外交部の欧部長は「日本側の善意を歓迎、肯定する」とし、今回の問題は落着したとの見方を示した。
手紙は、巡視船を指揮していた第11管区海上保安本部の那須本部長から船長にあてられ、「船を沈没、負傷させてしまいあなたに対して心からおわびする」という文面となっている。

今回の事故で台湾側は謝罪を要求し、日本側は那須本部長から船長個人への「おわび」という形で決着を図った。また、事故調査の過程で巡視船に過失が認められたことから、この過失責任の範囲内で賠償にも応じることにした。
一方の台湾側も、台湾外交部の声明の中で「日本政府」という言葉は使わず、「本部長が心からのおわびを表した」との表現で日本側の対応に呼応。尖閣諸島の主権問題には触れず、議論が平行線をたどっている漁業交渉の再開を求めた。

20日、台湾の欧外交部長は、日本の在台代表機関・交流協会台北事務所の池田維代表と会談し、尖閣諸島沖で違法操業していた台湾の遊漁船が日本の巡視船と衝突、沈没した事故で、問題解決に向けた日本側の努力に謝意を示し、両者は「落着した」との認識で一致した。

以上が事件の大まかな経緯である。

台湾当局の初期の対応は、2006年4月の竹島周辺を含む海域で計画された日本の海洋調査をめぐる韓国・盧武鉉政権の姿勢を彷彿させる。
まったく、馬総統も国民党も8年ぶりの政権奪取に舞い上がり、偏狭な中華民族主義を振りかざすという点では盧武鉉くんや韓国と同レベルと言わざるを得ない。
が、韓国と今回の台湾の違いは、韓国が盧政権や与党のみならず、野党や世論までも一体となって「明白な領土侵犯行為だ」と憤っていたのに対し、台湾では野党が「(馬政権や国民党を)やりすぎだ」と非難し、世論も馬政権や国民党に一定の距離を置いていたという点だ。
朝日新聞も――良好だった対日関係を損なう結果になったとして、対応を疑問視する意見が強い――と書いている。

今回の日本側の対応を「屈服」と受け取るのか、台湾で多数派を占める親日派、親日世論を意識した上での「政治的配慮」と受けとめるのか、それは個人によって違うだろう。
が、私は、馬政権が「日本政府」の謝罪ではなく「本部長個人」による「船長個人」に対する謝罪で矛を収めたところに事の本質があると思う。
要は、米国と、日本の親台湾派(反中共派)、台湾の親日派、この三者の圧力に馬政権と国民党が抗し切れなかったということだ。

中共は未だに台湾の武力解放(統一)をあきらめていない。一方、台湾人は「統一せず、独立せず、武力行使を許さず」の現状維持派が多数派である。このような状況下で中華民族主義に走るのは台湾の国益を損ねるだけだ。馬総統もそれを自覚していたのではないか。
でなければ、北朝鮮が南鮮(韓国)の武力解放をあきらめていないのに、対北宥和策を取り、反日・反米民族主義に凝り固まった盧政権と五十歩百歩である。
「馬英九はそこまでバカではない」と思いたい。

実は、わが国は7月1日から「領海外国船舶航行法」を施行する。讀賣新聞は社説で、今回の事件を念頭において次のように書いている。
――これまで人命救助など正当な理由がなく領海内にとどまり、示威行動する外国船舶に適用できる明確な法令がなかった。今後は「立ち入り検査」や「退去命令」などが出せるようになる。違反者に対しては、刑事罰も適用される。
日本の領海を侵犯する外国船舶は、日本側の対応の変化を認識しておくべきだろう――

この讀賣新聞の主張は、実は日本政府の水面下での主張だったのではないか。

参照1:台湾・馬政権、支持率急落 「尖閣」対応などに不満 (朝日新聞)
参照2:台湾:馬政権1カ月 物価高騰や船舶事故対応で支持率下降 (毎日新聞)
参照3:尖閣諸島 台湾は冷静に問題処理を (6月18日付・読売社説)

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2008/01/22

「経済の世界大戦」に勝利できるのか?

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       中国はジャーナリストにとって世界最大の監獄   国境なき記者団

よく、グローバリゼーション(globalization)は、アメリカン・スタンダードの世界的拡大と言われる。が、これは反米主義者のプロパガンダの側面もある。
そもそも、グローバリゼーションの起源は戦後のブレトン・ウッズ体制にある。
ブレトン・ウッズ体制とは、国際通貨基金(IMF))と国際復興開発銀行(IBRD・後の世界銀行)、そして「関税および貿易に関する一般協定(GATT)」を中心とした体制のことで、国際的協力による通貨価値の安定と貿易の振興、途上国の開発によって自由で多角的な世界貿易体制を確立することが目的だった。
この体制は、1929年の世界大恐慌と、その後のブロック経済という世界体制が第2次大戦を招いたという反省によっている。

この体制下でもっとも恩恵を受けたのがわが日本であり、次が西ドイツだった。
その後、日本や西ドイツの台頭と、米国(=ドル)の地位低下により変動相場制に移行し、この体制は崩壊した。が、IMFと世界銀行を核とした途上国の開発とより自由で多角的な世界貿易体制を推進する動きは変わらなかった。
その動きが、今の世界貿易機関(WTO)として具現化されているのである。

WTOは(1)自由(関税の低減、数量制限の原則禁止)、(2)無差別(最恵国待遇、内国民待遇)、(3)多角的通商体制、を基本原則としている。
物品貿易だけでなく金融、情報通信、知的財産権やサービス貿易も含めた包括的な国際通商ルールを協議する場となっている。
つまり、このWTOこそがグローバリゼーションの核心なのだ。

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また「グローバル・スタンダードはアメリカン・スタンダードである」とも言われる。
が、21世紀には入ってからの欧州連合(EU)の拡大はめざましく、域内人口は4.56億人、域内GDPは12兆USドル(2005年)に達している。域内通貨も一部を除いてユーロに統一された。
で、EUは経済のグローバル化が進む中、世界で市場規制の主導権を握ろうとするしたたかな動きを見せている。
たとえば「独占禁止法」だ。

9月には、ファスナーの価格つり上げを狙った国際カルテルに参加したとして、YKKが日本企業でこれまでの最大となる1億5025万ユーロ(約250億円)の制裁金支払いを命じられた。
発電所などで送電量を調節するガス絶縁開閉装置をめぐるカルテル事件では、欧州でほとんど取引実績がない三菱電機や東芝、日立製作所などに制裁金が科された。欧州委は、欧州企業が日本市場に参入しない見返りに、日本企業が欧州市場への参入を手控える合意があったとし、結果的に「欧州の消費者が不利益を被った」(報道官)と説明した。(2007/11/05 讀賣新聞)

規制が強い市場を嫌う企業も、国内総生産(GDP)で米国を上回る巨大なEU市場は無視できず、対応に苦慮している。
ブリュッセルで大企業向けに法令順守の助言を行っているコンサルタント会社では、過去3年で相談件数がほぼ倍増した。多くの企業は、「たとえ違法行為をしていなくても、欧州委の意向次第では欧州でビジネスができなくなる」と警戒しているという。(同上)

あのIT業界の巨人・マイクロソフトも昨年の10月22日、同社に制裁金を科したEUの欧州委員会による決定に同意すると発表した。

もはや「グローバリゼーションはアメリカン・スタンダードの世界的拡大」などと反米気運を煽っている時ではない。
経済の世界大戦が進行しているのだ。

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EUは、EU基準の独占禁止法の厳格な適用だけではなく、製品の安全基準や環境保護対策などでも厳しい規制を設けている。
「公正な競争があってこそ企業は製品やサービスの改善を図り、技術革新と生産性向上につながる」とのEUの基本認識は正しい。製品の安全基準や環境保護対策の厳しい基準も時代の要請だろう。
が、これには、EUという巨大市場を背景にして、「EUの規則が国際標準になるよう仕向け、欧州産業を利する狙いがある」(在ブリュッセル外交筋)というところが要注意なのである。

既にEUは、中国やインドも参戦する経済の世界大戦に勝利するための準備を着々と整えているのだ。
高失業率、特に若者の失業を招いていると批判されながらも、西欧の資本は、今や東欧やロシアに向かっている。だから、旧・東ドイツが取り残されたままになっているのだ、西ドイツと統合されたばかりに。
それでもドイツ資本は、旧・東ドイツではなく、ポーランドやチェコ、ロシアに進出する。グローバリゼーションの中で勝利するにはこうするしかない、それが「資本の論理」なのだ。

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大田弘子経済財政相は、18日に開会した通常国会で行った経済演説で「残念ながら、もはや日本は『経済は一流』と呼ばれる状況ではない」と言及した。
このとき、議場にどよめきが起きたらしい。

大田氏によると「2006年の世界の総所得に占める日本の割合は24年ぶりに10%を割り、1人あたり国内総生産(GDP)は、経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で18位に低下した」という。

大田氏は演説後の会見で「世界経済の大きな変化の中で、日本の5年後、10年後を考えると、成長力を付けるための改革をしなくてはならない時期にきている」と指摘したそうだが、この「成長力を付けるための改革」がむつかしいのだ。
大手企業の業績は好調なのに、1人あたり国内総生産(GDP)は伸び悩んでいる。これは、この間の円安(国際比較はドル)もあるが、勤労者の所得が伸び悩んでいることが大きな理由である。
バブル崩壊後の苦境から立ち直るために、企業は大胆なリストラを行なった。製造拠点の中国を始めとする海外への移転も目立った。その結果が正規雇用者の賃金の抑制であり、賃金の安い非正規雇用者の大幅な増大である。

確かに景気は回復したが、それは企業業績の回復であり、国民レベルのものではない。だから国内消費が低迷し、本格的な成長軌道に乗れないのだ。
が、賃金を上げれば、正規雇用者の割合を増やせば、グローバリゼーションの中で生き残れない。かといって、このままでは国内消費が回復せず、「成長」なんておぼつかない。

EUだけではない。米国は、既にアメリカン・スタンダードの世界標準化で先行している。中国やインドの追い上げも急だ。
やはり、大田氏が言うように「成長力を付けるための改革をしなくてはならない時期にきている」のは間違いない。
しかし、繰り返しになるが、これがむつかしいのだ。

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大田氏は、中国やインドなど新興国が急成長したことも指摘し、「我が国は、世界経済のダイナミックな変化に取り残され、今後も成長を続けていく枠組みはいまだに出来上がってない」と訴えたそうだが、その指摘そのものは正しい。
が、「今後も成長を続けていく枠組み」を作り上げるには、国民一人あたりの所得を引き上げることが不可欠である。個人消費関連指標は、国内総生産(GDP)の約5割以上を占める最大の需要項目だ。

グローバリゼーションの中で国際競争力を高めようと努力する企業にとっては、人件費の負担が大きくなることは避けたいところだろう。しかし、それではいつまで経っても我が国は豊かさを取り戻せない。
やはり賃上げと、正規雇用者を増やす、これがポイントになるのではないか。

企業の競争力を維持したまま個人の所得も引き上げる、そういう環境を作り出す方策とはどんなものなのか。
企業が製品の付加価値を高めることによって競争力を確保する、製造コストの安さではなく製品の付加価値で「経済の世界大戦」に臨む。
これを可能にする方策まで、今の私は頭が回らない。が、それは民主党が主張するような「バラマキ」でないことは解る。そして、このままでは我が国は「経済の世界大戦」に勝利することはできない、それも解る。

ああ、もどかしい・・・

参照:日本、もはや経済一流と呼べない 演説で「危機感」、議場にどよめき

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2007/09/10

“政治的選択”としての“親米”はどこまで?

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       中国はジャーナリストにとって世界最大の監獄   国境なき記者団

各種報道によると、安倍首相は昨日、11月1日に期限を迎えるテロ対策特別措置法の延長問題で、「民主党はじめ野党の皆様のご理解をいただくため、私は最大限の努力を払わねばならないと考えている。そのために全力を尽くし、職を賭(と)していく考えで理解を得ていく」と述べたそうだ。
これは、APEC首脳会議後の記者会見での質問に答えたのものだが、この発言のあとに「そこで私の職責にしがみつくということはない」と強調した。
この首相の発言は、永田町では、インド洋における海上自衛隊の給油活動が継続できなくなった場合、内閣総辞職もあり得るとの考えを示唆したものと受けとめられている。

アフガンでの対テロ作戦(不朽の自由作戦=OEF)に参加している国は以下のとおり。

アフガン本土に部隊・将校等を派遣している国
米、英、仏、加、韓、モンゴル、NZ、ポーランド、ルーマニア、トルコ等20カ国
「海上阻止活動」(OEF-MIO)に従事している国
米、英、仏、独、パキスタン、加、NZ、日本(8カ国)
米国によれば、「不朽の自由作戦」に対して何らかの協力を行っている国は約75カ国である。

このような状況下で、わが国だけが「一抜けた」というわけにはいかない、これは国際公約であり、一国の総理大臣として政治生命をかける、というのもわからぬではない。
まあ、発言のタイミングの問題はあるだろうが、それくらい重要な問題であるということだ。

ただ、今日は、この件に関してこれ以上言及しない。
それより、この問題の根底にある“日米同盟”及び“日米関係”について、思うところを書いてみたい。

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わが国の政治の主流は“親米”保守であるとされている。歴代自民党政権もそうだった。が、心の底から“親米”というのは案外と少ないのではないかと思う。
まあ、小泉首相は「心の底から“親米”」だった可能性はあるが、大半の保守政治家は“政治的選択”として“親米”を選んでいるような気がする。

なぜなら、日米同盟なくして日本の安全保障は維持できないからだ。
安全保障というのは、政治・経済・軍事のすべてを包括的に捉えなければならない。政治的安定、経済的繁栄、軍事的裏付がなければ、国民の安全と国家の平和を守ることはできない。で、そのためには米国という傘が必要―そういうことだと思う。

私も、そういう意味で“親米”である。

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ただ、米国と真の同盟国になれるか、“東アジアの英国”になれるか、というと、それは大いに疑問だ。
米国人の実に68パーセントが、悪魔がいることを信じているとの統計がある。ダーウィンの進化論を信じている人は、わずか28パーセントにすぎない。
「神様が、聖書に書いてあるとおり、1週間で宇宙を創造した。われわれ人間はサルから進化したのではない。最初から特別な存在として神様が創造したのだ」と信じている人の方がはるかに多く、48パーセントにも達する。
このような米国人の宗教気質(かたぎ)が、米国内でキリスト教右派(原理主義)を伸張させる背景になっている。
こういう宗教国家と「真の同盟国になれる」とは私は思わない。

キリスト教右派(原理主義)が伸張する理由は、悪化する治安、退廃した道徳、伝統的家族の価値の崩壊、カネがすべてという風潮―にたいする反発と危機感、古き良き時代の米国への回帰である。
このような問題意識はわが国の保守的国民と似ているのだが、それがキリスト教右派(原理主義)にたどり着くところがいかにも米国らしい。

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米国を嫌っている国(国民)は多い。もっと正確に言うと、米ブッシュ政権を嫌っている国(国民)は多い、とするべきか。反米意識の強いアルゼンチンだけではなく、同盟国(隣国)のカナダでも、そして今、APECが開催されているオーストラリア(同盟国)でも、反米(反ブッシュ)デモが起きた。

なぜ、今の米国は嫌われるのか?

原因の一つに、米国内でのキリスト教右派(原理主義)の台頭がある。キリスト教右派(原理主義)は、政治的にはネオコン(Neo Conservative)と結びついている。
キリスト教右派(原理主義)は極めて道徳的で、妊娠中絶、同性婚、マイノリティー優遇、ジェンダーフリー、セックスの自由、違法移民、これらはすべて「悪」である。
このあたりの道徳性の厳格さはネオコンも同様だ。
で、何よりも「聖書に書いてある」ことを信じるキリスト教右派(原理主義)は、パレスチナはユダヤ人の土地と思っており、中東(ユーフラテス川からナイル川までの「約束の地」)はユダヤ人が支配すべきと思っている。
このあたりの考え方もネオコンと同じ。

ネオコンは、米国は世界に「自由と民主主義」を広げるために神によって「選ばれた国」だと考えている。だから神により選ばれし米国が、「自由と民主主義」を神に代わって世界に広げていくことは、神からの「使命」だと思っている。

で、彼らはイラク戦争を始めた。
その根底にあった考え方は
①米国型の民主主義を世界に強制すること
②イスラエルの中東支配を成就させること(その手伝いをアメリカにさせること)
③そのためには「先手必勝」の先制攻撃をかけること
である。

まったく乱暴な考え方だが、こういう勢力が宗教的背景を持ってそれなりの力を持っているというところが怖い。

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米ブッシュ政権の第1期目は、文字どおりの「ネオコン政権」だった。
ブッシュ米大統領は、就任後の2002年9月、「米国は、最強の軍事力と政治、経済的な影響力を自国のためのみに用いるのではなく、テロリストや独裁者の脅威から平和を守り、大国間の良好な関係を築き、自由で開かれた社会をすべての大陸に奨励することで、この平和を保ち、拡大させる」というブッシュドクトリンを打ち出した。
これは、まさに“ネオコンの論理”そのままである。
このネオコン流の「自由と民主主義」の“奨励”は、その背後に軍事力があるのだから、他国から見れば“強制”である。こんな姿勢を取る米国(ブッシュ政権)が他国から傲慢と受けとめられるのは、ある意味「当然」でもある。
だから嫌われる。

ネオコン流の、米国式「自由と民主主義」を軍事力と政治、経済的な影響力によって世界に普及させようという考え方は、もはや「価値観」を超えて「イデオロギー」の域に達している。共産主義を暴力(武力)によって世界に普及させるというマルクス主義に通じるところさえある。
まあ、ネオコンのルーツは、東欧出身のユダヤ系トロツキスト(共産主義者)という説もあるので、ネオコンというのはその“裏返し”なのかもしれない。

ネオコンから“転向”したジョンズ・ホプキンス大学教授のフランシス・フクヤマ氏によると、米国(ネオコン)は、イラクのフセイン独裁政権を倒しさえすれば再建(民主化)は容易にできると考えていたそうだ。第2次大戦後の日本が民主化されたように。
これも乱暴な考え方だが、ネオコン流の「自由と民主主義」がイデオロギーであると考えれば納得がいく。

2期目のブッシュ政権は、ネオコンの影響力が低下し、国際協調路線に転換したと言われているが、ブッシュ大統領は最近も、日本の民主化を例に挙げてイラクの民主化が可能であるかのような発言をしている。
まだ、ネオコンの影響力は残っていると見るべきなのだろう、フクヤマ氏が言うように。

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見方を変えると、イラク戦争やアルカーイダ(テロ)との戦いも、「イスラム教原理主義とキリスト教原理主義の戦い」なのだ。
世界を「善悪二元論」で捉え、米国は常に「善」であり、「正義」であるとする。だから、イスラム原理主義者が米国のみならず、米国民であるというだけで敵視するわけだ(けっして肯定しているわけではない、念のため)。

まあ、キリスト教右派(原理主義)が敵視する民主党(リベラル派)が大統領選で勝利すれば、いくらかは変わるのだろう。が、民主党もリベラル票だけでは大統領選に勝てない。で、右派に気を遣うことになる。
つまり、中東(ユーフラテス川からナイル川までの「約束の地」)はユダヤ人が支配すべきと考える人たちが、国民のかなりを占めている限り、テロとの戦いが終わることはないし、世界から「米国の絡む紛争」がなくなることもないということだ。

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韓国の盧武鉉政権は、「韓国の戦略的価値は終わった」「韓国が米国側の要求を受け入れない場合、駐韓米軍を撤退させる状況が来ることもあり得る」とブッシュ-ネオコン政権から恫喝された。
ブッシュ-ネオコン政権が終わっても、米国のこの基本的スタンスは変わらないと思う。わが国が盧武鉉政権のように“反米”に走った場合、「日本の戦略的価値は終わった」と恫喝されることもあり得ないことではない。

西に中国という膨張国家が控えている今のわが国には“米国”という選択肢しかない。それが、世界を「善悪二元論」で捉え、自国は常に「善」であり、「正義」であるとする国であってもだ。
沖縄近海(沖縄トラフ)までを自国領と主張し、現に海底資源の開発を行っている中国。この国と米国を対等に扱い、日・米・中の正三角形を作るという民主党の主張など幻想でしかない。
が、常に「自国の絡む紛争」を地球上に抱える米国と“地球規模”の“運命共同体”にはなれない―私はそう思う。

わが国が米国と利害を共有するのは、東アジアと「中東までのシーレーン」であり、日米が“運命共同体”たりえるのはこの範囲だと思う。

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米国に「日本の戦略的価値は終わった」などと言わせない(つまり“反米”には走らない)。かといって、すべてが米国の言いなりにはならない。わが国の意志を通しつつ日米同盟を堅持する―これが最良なのだろうが、米国との距離の取り方はむつかしい。

やはり、憲法を改正し、自衛のための軍事力及び集団的自衛権とその行使を認める―これが最低条件だろう!で、東アジアにおけるわが国のプレゼンスを軍事的にも高める。
この、わが国の東アジアにおける軍事的プレゼンスの拡大は、極東における兵力を中東までのチョークポイントである南アジアにシフトしようとしている米国の戦略にもかなっている。
逆に言えば、これができなければ、わが国が日米同盟の中で「自らの意思を通す」状況を作るなんて永遠にできない。どこまで行っても「米国の傘」頼みの従属的同盟関係しかありえない。
そういうことだ。

ただ、わが国の政治は、憲法改正が遠のいた状況にある。当面は“政治的選択”としての“親米”を、いびつな形(従属的な形)で進めざるをえない、ということだ。

※データ等の出所は、過去のエントリを参照しています。

関連エントリ1:草の根のキリスト教右派
関連エントリ2:ネオコンとブッシュ外交
関連エントリ3:ネオコン対アルカーイダ
関連エントリ4:ネオコンの影響力は低下したのか?

【追記】
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2007/08/26

自由と民主主義は普遍的価値ではない

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       中国はジャーナリストにとって世界最大の監獄   国境なき記者団

民主主義の起源は、紀元前のギリシャの都市国家(ポリス)の一つ、アテネにあるとされる。
当時のアテネでは、18歳以上の男子全員で構成される民会が司法・立法・行政の最高機関になり、直接民主政治が行われていた。

ここまでは、中学校の歴史教育で教えられる(少なくとも私の時代はそうだった)。
が、この民主主義が、奴隷制で成り立っていたことは教えられない(同)。

当時のアテネは市民が18万人。これに対し奴隷が11万人もいた。この奴隷は言葉をしゃべる“家畜”。人間としての権利など全くない。この奴隷の労働のおかげで、ぶらぶらして暮らせる市民たちの民主政治、それがアテネの民主主義だった。

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アテネ以来2000年以上が経過して、再び人間社会に民主主義が登場する。
18世紀後半のアメリカ独立革命、それに続くフランス大革命。
フランス大革命では、自由・平等・博愛の近代市民社会の諸原理が掲げられ、それがその後の民主主義の土台になった。

このときのアメリカ独立革命とフランス大革命で確立された価値観が、その後“自由と民主主義”として欧米諸国に波及していく。
そして、財産権の保障、思想・良心の自由、信教の自由、言論・表現の自由、結社・集会の自由、居住・移転の自由、職業選択の自由などの、基本的人権が尊重される社会が実現する。

が、ここで我々は次の事実に留意しなければならない。
19世紀から20世紀前半にかけて欧米で実現された、この“自由と民主主義”は、アジア・中東・アフリカに対する植民地支配の上に成り立っていたということだ。
欧米の民主主義諸国よりはるかに広大で人口も多いアジア・中東・アフリカが、過酷な搾取と収奪の対象になっていた。そこでは“自由”や“民主主義”は、まったく別世界の価値観だった。

つまりアテネの民主主義は奴隷制で成り立っていたが、戦前の欧米諸国の民主主義は植民地体制で成り立っていたということだ。

構図はよく似ている。

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戦後、アジア・中東・アフリカの多くが独立する。
世界体制は、自由貿易と世界市場、それを前提とした水平分業に移行する(共産圏は除く)。
これは、戦前の「ブロック経済―垂直分業」が第2次大戦を招いたことの反省による。
この戦後世界体制(ブレトンウッズ体制)は比較的うまくいった。が、ここでも“自由と民主主義”は普遍化していない。中東やアフリカ、中央アジアには独裁国家が多い。

これは、自由貿易と世界市場が、その後グローバリゼーションを進行させ、「富める国」と「成長途上にある国」と「貧困な国」に世界をはっきり色分けしたからだ。
で、「貧困な国」が圧倒的に多い。
そういう国では軍部が独裁支配するか、権威主義的政権が独裁支配するか、宗教が独裁支配するかのいずれかである。

つまり、戦後においても、経済はグローバル化したが、“自由と民主主義”はグローバル化していないのだ。この“自由と民主主義”のグローバル化を拒むのは“貧困”である。
で、グローバリズムが世界標準になっている限り“貧困”は解消されない。

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グローバリズムの恩恵を最も受けたのは中国だろう。外資が中国成長の原動力になった。次がASEAN。インドネシアやタイ、マレーシアの成長も外資のおかげだ。ベトナムもきっと成長するだろう。
中国を別として、ASEANで“自由と民主主義”が発展する可能性は高い。

が、中東やアフリカ、中央アジアは別だ。
同じ旧植民地でも、中東は貧困の解消を求める民意が宗教(イスラム教)に流れている。アフリカは、それ以前の段階。つまり、民意の前提となる教育さえ満足に普及していない。
中央アジアもそうだ。前近代からいきなり共産党独裁になり、で、いきなり共産党が崩壊。歴史的にも文化的にも民主主義的価値観とは無縁。

こういう国を前にして“自由と民主主義”を錦の御旗として掲げること自体が馬鹿げている。“自由と民主主義”は、確かに人類が獲得した基本的価値だとは思うが、それが普遍的価値かというと疑問が残る。

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グローバリズムの真髄は、一言で言えば“優勝劣敗”である。そこでは国の、企業の、あるいは個人の競争力が厳しく問われる。
で、このグローバリズムの原理から疎外された国、企業、個人が大勢いる。
つまり、貧困に支配された国、企業、個人だ。

これを無視して、“自由と民主主義”を世界のスタンダードとして掲げ、強制しても、それは混乱と争いを招くだけだ。
私は、米国の誤解というか、思い上がりというか、今のイラクにおける失敗をそこに求める。

国も、企業も、個人も、自らの将来を決めるのは、それら自身でしかない。外から価値観を強制してもうまく行くわけがない。
イラクが“自由と民主主義”の国家になれるかどうかなんて、それはイラクとイラク人の問題・責任であって、米国がとやかく言うことではない。と言うか、言っても意味がない。

“自由と民主主義”は人類が獲得した基本的価値だが、それは未だ普遍的価値ではない。その国のあり方は、その国の国民自身が決めるしかない。外から押し付けても無理だ。
もちろん、人権侵害や違法・不法行為は糾弾しなければならないが、よその国を自らの思いどおりに変えようなんて、驕り以外の何ものでもない。

イラク戦争は、きっと失敗する!!!

参照:第10回  古代ギリシア(2)

【追記】
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2007/08/24

ブッシュ発言に朝日が反発 戦前擁護

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       中国はジャーナリストにとって世界最大の監獄   国境なき記者団

退役軍人の会合で演説するブッシュ大統領 Bush2_2









ああ、びっくりした。
あの朝日新聞が戦前の日本を擁護。
米ブッシュ政権がイラクで苦境に立たされている、ということを書きたかったようだが、ブッシュ氏に対する反発が結果的に戦前の日本の評価につながってしまったという構図。

ブッシュ米大統領が22日に中西部ミズーリ州カンザスシティーで行った演説は、自らのイラク政策を正当化するため、日本の戦後民主主義の成功体験を絶賛、フル活用する内容だったが、半面で戦前の日本を国際テロ組織アルカイダになぞらえ、粗雑な歴史観を露呈した。米軍撤退論が勢いを増す中でブッシュ氏の苦境を示すものでもある。

冒頭は9.11テロかと思わせて、実は日本の真珠湾攻撃の話をする、という仕掛けだ。戦前の日本をアルカイダと同列に置き、米国の勝利があって初めて日本が民主化した、という構成をとっている。大正デモクラシーを経て普通選挙が実施されていた史実は完全に無視され、戦前の日本は民主主義ではなかった、という前提。「日本人自身も民主化するとは思っていなかった」とまで語った。

米大統領、戦前日本とアルカイダ同列視 歴史観に批判 (抜粋)

戦前の日本を批判することが多い朝日だが、さすがにアルカイダと同列視されることには我慢がならなかったということだろう。が、逆に言えば、ブッシュ氏のわが国の歴史に対する認識が、それだけ粗雑で無知であるということだ。

朝日の記事によると、ブッシュ氏は次のように発言している。

日本の軍国主義者、朝鮮やベトナムの共産主義者は、人類のあり方への無慈悲な考えに突き動かされていた。イデオロギーを他者に強いるのを防ごうと立ちはだかった米国民を殺害した。

第2次大戦に着手した時、極東の民主主義国は二つしかなかった。オーストラリアとニュージーランドだ。日本の文化は民主主義とは両立しないと言われた。日本人自身も民主化するとは思っていなかった。

結局、日本の女性は参政権を得た。日本の防衛大臣は女性だ。先月の参院選では女性の当選が過去最高になった。

国家宗教の神道が狂信的すぎ、天皇に根ざしていることから、民主化は成功しないという批判があった。だが、日本は宗教、文化的伝統を保ちつつ、世界最高の自由社会の一つとなった。日本は米国の敵から、最も強力な同盟国に変わった。

朝日は、戦前の日本をアルカイダと同列視することに同意できなかっただけではなく、「ベトナム戦争は米国による侵略」と捉えているから、これにも我慢がならなかったのだろう。
それにしても、オーストラリアとニュージーランドを“極東”と認識しているなんて、ブッシュ氏の“程度”を疑う。

“狂信的”な神道に支配されていた日本は、日本人自身も民主化できるとは思っていなかったが、米国を中心とする自由と民主主義の旗を掲げた“正義の戦い”がそれを打ち倒し、今では世界最高の自由社会の一つとなった――この認識は確かに粗雑だし、我々日本人から見れば偏見でしかない。
が、欧米においてはこういう認識はけっして珍しくないし、極東国際軍事(東京)裁判は、まさにこの前提に立っている。

つまり、アジアの非文明的な野蛮国家を欧米の力で民主化してやったんだと・・・
それはブッシュ氏の次の言葉にも表れている。

我々は中東でも同じことができる。イラクで我々と戦う暴力的なイスラム過激派は、ナチスや大日本帝国や旧ソ連と同じように彼らの大義を確信している。彼らは同じ運命をたどることになる。

民主主義の兵器庫にある最強の武器は、創造主によって人間の心に書き込まれた自由を求める欲求だ。我々の理想に忠実であり続ける限り、我々はイラクとアフガニスタンの過激主義者を打ち負かすだろう。

米メディアも「日本や韓国は国民が同質的であり、イラクとは違う」「歴史から間違った教訓を引き出している」などと批判しているそうだが、戦後日本の民主化は“同質性”だけでは説明できない。
朝日も書いているように、戦前の日本は大正デモクラシーを経て普通選挙が実施されていた。社会大衆党などの無産政党もあり、帝国議会に議席を有していた。天皇制も、実質的には立憲君主制だった。それに農地改革や財閥解体、社会保障の確立などは、革新官僚や改革派の軍人が既に主張していたものだ。
こういう土壌があったからこそ、わが国は「宗教、文化的伝統を保ちつつ、世界最高の自由社会の一つとなった」のである。

戦後の米国の影響力を全否定するわけではないが、戦前のわが国をイラクを始めとするその他の非民主主義国家と同列視するなんて、暴論でしかない。
イラクは、フセインという独裁者がいたからこそ統一と平和を維持できていたのだ。まさに国家という暴力装置が、異質な共同体の寄せ集めであるイラクという国を成り立たせていた。
こんな国で民主化など一朝一夕にはいかない。

ロシアもエリツィン時代に民主化されたが、結局、国が破綻し、プーチンによる強権政治で持ち直した。民主主義の経験がなく、共産党による絶対支配の下(もと)で愚民化政策が行なわれていた国が民主化すれば、破綻するのは当たり前だ。
これは中国にも同じことが言える。中国の民主化は分裂・抗争と≒である。

韓国や台湾が、独裁政権が倒れたあと民主化されたのは、戦前の日本統治による近代化と教育の普及が大きく影響している。米国のおかげなんかではない。

朝日は「テロとの戦いにかけるブッシュ氏だが、今回の演説は日本を含めた諸外国の歴史や文化への無理解をさらした」と批判している。これは正しい。が、「都合の悪い事実を捨象し、米国の『理想』と『善意』を内向きにアピールするものとなっている」という指摘は不十分である。

この演説には、米国の偏見と驕り、そしてその偽善が如実に示されている。「理想」と「善意」を押し売りする米国の傲慢さが。

【追記】
ブッシュ演説の原文は、下記で読めます。↓
President Bush Attends Veterans of Foreign Wars National Convention, Discusses War on Terror

「朝日の翻訳はまったくのウソですよ~」というカキコがありましたが、私がざ~っと読んだ範囲では、それほど間違っていないと思います。
とにかく長いので、英語が達者な方、挑戦してみてください。

【追記2】
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2007/08/09

米民主党はほんとうに親中か?

民主党の大統領が実現すると、米国は親中国に舵を切り、わが国が取り残されるという懸念を示される方がけっこういる。
が、私は、こういう見方はあまりにもステレオタイプにすぎると思う。民主党=リベラル=左派=親中国という捉え方だろうが、そんな単純なものではない。

民主党は、まず、国民の生活レベルの安全を重視する。だから銃規制や環境保護に熱心である。次に、労組が支持基盤なだけに、産業の空洞化による失業の増大に危機感を抱いている。そして、何より、伝統的に人権にうるさい。

こんな特徴を有した政党が、ほんとうに親中国になるだろうか?

有害な食品を輸出する中国。廉価な製品の輸出攻勢で対米貿易黒字を膨張させる中国(つまり米国産業の空洞化を促進する中国)。チベットや法輪功に対して平然と人権侵害を行なう中国。
すべてが民主党の理念に反している。

もともと「自由と民主主義」の普遍化に熱心なのは民主党だった。第2次大戦のルーズベルト、朝鮮戦争のトルーマン、ベトナム戦争のケネディ、「自由と民主主義の防衛」という大義を掲げた大統領はみんな民主党だ。
(逆に、わが国の頭越しに対中関係改善に乗り出したのが共和党のニクソン政権)
現在のブッシュは共和党だが、「自由と民主主義」の普遍化を掲げている。が、本来が民主党だったネオコンが、第1期ブッシュ政権の中枢を占めたことの影響が大きい。

やはり、「自由と民主主義」の普遍化、国内産業(=労働者)の保護、人権の擁護という点では民主党が本家なのである。

実際のところ、民主党の最有力の大統領候補であるヒラリー・クリントン上院議員は、民主党候補討論会で以下のような発言をしている。


Clinton









【ワシントン=貞広貴志】「私は中国製の劣悪な食品は食べないし、子供を病気にするようなおもちゃは買わない」――。

7日に開かれた米大統領選の民主党候補討論会で、ヒラリー・クリントン上院議員が、中国からの輸入品に重大な懸念を投げかける発言を行い、会場を埋めた労働組合員から喝采(かっさい)を浴びた。

司会者は「中国は同盟国か、敵国か」と質問。これに対して、クリントン氏は「中国の為替操作に対処する必要がある」と、中国の通貨当局が人民元安を誘導していると決めつけた。その上で、「中国からの輸入品にも厳しい基準を設けねばならない」と述べ、中国製の安全性の低い食品やおもちゃを“ボイコット”する意向を示した。

中国に関しては、他候補からも「為替操作を続けるなら、(米国の対中)債務を帳消しにするよう求める」(オバマ上院議員)、「中国では大変な人権侵害が続いている」(エドワーズ元上院議員)などと厳しい批判が相次ぎ、さながら「中国バッシング」の様相を呈した。

「中国製の劣悪な食品は食べない」クリントン議員が宣言 (讀賣新聞)

クリントン上院議員だけではない。オバマ上院議員やエドワーズ元上院議員という、他の有力候補も中共率いる中国に否定的なのだ。

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米民主党は、昨年の中間選挙で歴史的な大勝を収めた。で、下院の議長を務めるのがナンシー・ペロシ氏。
彼女はどういう人物か?


Pelosi_3














1987年に初当選した民主党リベラル派のペロシ議員は89年の天安門事件のころから中国共産党政権の民主主義弾圧や国民の自由抑圧を激しく非難し、議員事務所に民主派が天安門広場に作った「自由の女神」像のレプリカや中国人の民主活動家たちの写真を飾っていることで知られる。

91年9月に訪中したペロシ議員は天安門広場で中国の民主化を訴える横断幕を広げようとして警官に阻止され、中国政府から「反中の茶番」と断じられる一方、チベットの現状を「中国による占領」と呼んで、ダライ・ラマや台湾への支持さえ表明してきた。

同議員は以来、中国政府首脳を「北京の殺戮(さつりく)者たち」とまで呼び、先代ブッシュ大統領が92年に当時の李鵬首相と会談した際は「米国大統領がなぜ殺戮者と握手するのか」と糾弾した。同議員は民主党のクリントン大統領に対しても97年10月の江沢民国家主席(当時)をホワイトハウスに招いての国賓ディナー開催に抗議して、「国無しディナー」を主催し、「ブッシュ大統領は独裁者を甘やかせたが、クリントン大統領はその宣伝に努めた」と批判した。

この間、ペロシ議員は下院の審議では中国の世界貿易機関(WTO)加盟の前提となる最恵国待遇付与の法案への反対や北京五輪の開催への反対など、中国糾弾の立場を一貫して保ってきた。

「最も過激な反中」ペロシ新議長誕生に中国も懸念より抜粋

政権に大きな影響力を持つ下院議長にしてこの調子なのだ。
たとえ民主党の大統領が誕生しても、米国が親中に走るとは単純には考えられない。
むしろ貿易赤字と、それに絡む為替問題、それから人権問題などで、逆に民主党政権は中国にとって逆風になるのではないか!

フランス社会党の女性大統領候補が北京オリンピックのボイコットを主張したように、今の中共率いる中国は、リベラル派や左派の敵なのだ。
わが国のリベラル派や左派が親中国(中共)だからといって、それと同じように欧米のリベラル派や左派を判断してはならない。

私は、対中国に関する限り、ヒラリー・クリントン大統領―ナンシー・ペロシ下院議長の民主党コンビは大歓迎である。

【追記】
昨日の讀賣新聞に、米国でNGOによる北京オリンピックボイコット運動が広がりを見せており、中国が神経質になっているという記事が載っていました。
ボイコットの理由は、中国内の人権弾圧とスーダン・ダルフール地方での民族浄化を中国が支持している(反対していない)ためだそうです。
NGOはオリンピック開催中の北京に乗り込むことも計画しているとか。
で、これらのNGOは米民主党の強力な支持団体。

民主党は、やはり「親」中国とはいかないでしょうね。

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2007/06/27

バカはバカと共に死んでいけ!!!

26日、従軍慰安婦問題に関する決議案が米下院外交委員会で可決された。
賛成39対反対2(欠席9)の圧倒的大差。
今度ばかりは下院本会議でも可決されるのではないか。

ただ、我々は、もうこの問題に過剰反応しないほうがいい。
この問題は、在米の反日中国人と反日韓国・朝鮮人に、わが国内の反日日本人が呼応して起こされたものだ。その背後には中共や北朝鮮の影も見え隠れする。
彼らの狙いは、米下院で慰安婦問題での「対日非難決議案」が可決されることそのものではない。
米下院で可決されることによって、それがメディアに取り上げられ、中国内や韓国内での「反日感情」が盛り上がる。そして、日本国内でも「歴史認識の正常化」への反発が強まる。
これが彼らの真の狙いなのだ。
その先には、日米関係に楔(くさび)を打ち込みたいという意図も感じる。

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ジェームス・アワー日米研究協力センター所長は次のように述べている。(抜粋)

ほとんどの日本人にとって、米国議会決議案はなじみがないが、実は
多くの米国人もそのようなシステムがあることを知らない。これら決議案は、単に議員がある問題について述べる意見に過ぎない。決議案が通過したとしても新しい法律ができるわけではないし、何も起こらない。

~中略~

平均的な米国市民は関心もなく、決議案そのものについて知識を持ち合わせていない、採択されてもそのことを知ることさえないだろうということだ。

参照:米議会慰安婦決議案のナンセンス (産経新聞)

リンク先の記事をお読みいただければ、よくわかることだが、米議会と日本の国会は
そのありようがかなり違う。
言えることはわが国は議院内閣制であり、国会の決議は政府にそれなりの影響を与える。が、米下院における決議は「選挙対策」の意味合いのものが多く、普段は米メディアも関心を払うことがないたぐいのものであるということだ。
つまり、同じ議会の決議でも、その重みがまったく違うのである。
事実、第109議会(2005~06年)では、下院だけで1716本もの決議案が処理された。が、そのうち、成立すれば法的拘束力を持つ両院共同決議案は102本だけだった。

このような米下院の決議に敏感に反応することは、かえって反日中国人や反日韓国・朝鮮人、それにわが国内の反日日本人の思惑に乗せられることになるのではないか。

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去る3月18日の讀賣新聞のコラムで、編集委員・永原伸氏は次のように書いている。(抜粋)

米国で今、「奴隷」という言葉が氾濫(はんらん)している。いわゆる従軍慰安婦問題を巡り、米下院が審議中の決議案にこうある。
「日本政府は若い女性を『性奴隷』(sexual slavery)にした歴史的な責任を明快に認めよ」
米メディアも「性奴隷」という言葉を使って、日本の対応を論難している。

おそらく多くの日本人は、慰安婦問題に対し、「多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた」(1993年の河野洋平官房長官談話)と認識し、旧慰安婦に「心からお詫(わ)びと反省の気持ち」(同)を抱いているであろう。安倍首相も、同様の発言を繰り返している。

だが、日本の官憲が組織的に慰安婦を強制連行していたことを示す旧軍資料は、今に至るも見つかっていない。その事実をあえて無視し、日本は「性奴隷」制の国だったと決めつける米国の物言いには、首をかしげる人も少なくないのではないか。

そもそも米国では「奴隷」という言葉をどんな場合に使うのか。
米バージニア州議会は先月、奴隷制に対する「遺憾」決議を採択した。
この決議は、1960年代まで続いた人種隔離政策や今も根強く残る人種差別と、南北戦争以前の奴隷制とをはっきり区別している。また「謝罪」は旧奴隷の子孫への補償につながるとの理由で見送られ、「遺憾」という表現になったという。

自身の奴隷制は厳格に南北戦争以前のものと限定する。被害者への補償もしない。日本に対しては、実態は軍公認の“売春宿”だったにもかかわらず、安易に「性奴隷」と呼び、補償を迫る――。これではダブルスタンダードのそしりを免れまい。米国の名誉のためにも、こんな決議案は採択すべきではない。

参照:[政なび]日本は「性奴隷」制の国か (讀賣新聞)

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まさに永原氏の言うとおりだ。
米国の対応はダブルスタンダード、偽善そのものである。
が、それが米国であり米国人なのだ、良しも悪しくも。

何しろ、世界中のどこに行っても英語(米語)をしゃべるのが当たり前と思っている国民性の国だ。
だから米民主党のスコット議員のように
「ただ、アイム・ソーリー(ごめんなさい)と言うことが、なぜそれほど難しいのか」
という発言が出る。

スコット議員は、わが国に対する原爆投下に「アイム・ソーリー(ごめんなさい)」と言えるのだろうか???
慰安婦と違い、原爆投下はまぎれもない「戦争犯罪」である。にもかかわらず、米国は開き直るばかりではないか。

米国も米国民も米国メディアも、自分たちが「正義」だと思い込んでいる。こんな偽善者たちにまともに付き合って、反日主義者たちの思惑に乗せられるのはいかがなものか、と私は思うのだ。

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民主党の円より子参院議員ごときは、今年2月の米下院における韓国人慰安婦の証言を受けて、「(被害者証言は)日本国会ですべきことなのに、アメリカで先に実現したのを恥ずかしく思う。 日本がアジアで尊敬される国になるためには、戦争加害責任を明確に負って周辺諸国との友好を促進 せねばならない」と述べている。
まさに、反日中国人と反日韓国・朝鮮人に、わが国内の反日日本人が呼応したという構図そのものなのだ。

普段は「反米」の民主党左派議員が、こんな時だけ米国の威厳を笠に着る。これもまた、まったくのダブルスタンダード、典型的な偽善。

米国の政治家は選挙の票目当てに、米メディアはその傲慢さと偽善性ゆえに、そして日本の反日政治家は自らの無知と無恥ゆえにわが日本国を攻撃する。

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讀賣新聞の永原氏ではないが「米国の名誉のためにも、こんな決議案は採択すべきではない」と私も思う。が、当の米国が無知であり、かつ無恥なのだから、そして目先の打算に流されるのだから、もう私は何も言わない。

が、心の底から軽蔑する。
そして、その米国の威を借る反日日本人は、もう唾棄すべき存在だと思う。

私は、この「対日非難決議案」に、今後これ以上言及しない。
でなければ、私の脳が腐敗する。

無知と無恥ほど怖いものはない。
自覚がないのだから、何を言っても無駄だ!

バカはバカと共に生き、そして死んでいけば良い!!!

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2007/05/13

中・韓―その「反日」の本質

小泉内閣のころ、よく「日本はアジアで孤立している」と言われた。
が、これは親中派や左翼、あるいは朝日新聞に代表される左派メディアのプロパガンダでしかなかった。
実際のところアジアで、いや世界中で日本の首相の靖国神社参拝を非難していた国は中国と韓国、それに北朝鮮くらいしかない。
このためネット上では、この3国を明確に区分するために「特定アジア」とか「特ア3国」とか呼ぶようになった。
では、なぜこの3国は日本の首相の靖国神社参拝を非難するのか?なぜ「反日」なのか?
今日はこのあたりに言及したい。
ただ、北朝鮮はカルト国家なので今回は対象にしない。

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実は中国と韓国の「反日」は本質的に違うのである。

中国は1972年の「国交正常化」以来、80年代後半までは間違いなく「親日」だった。毛沢東は日米安保条約ですら容認していた。もちろん日本の首相の靖国神社参拝を非難することもなかった、“A級戦犯”が合祀された後も。
80年代の中国で、もっとも人気のあった女優は日本の山口百恵であり、男優は高倉健。百恵が主演した「赤い疑惑」は中国で空前のヒットを記録した。
つまり、中共指導部も中国社会の空気もけっして「反日」ではなかったのである。

もちろんこれには事情があった。
一つは、ソ連が中国にとって大きな脅威になっていたということ。それから当時の中国は世界で孤立していたということ。
そのころの中国にとって「友好国」と呼べるのは、アルバニアとルーマニアくらいしかなかった。

ところが80年代後半から状況は一変する。
1989年に起きた天安門事件は中国共産党(中共)の威信を一気に低下させた。なぜなら人民の軍隊(人民解放軍)が人民を虐殺したからである。しかも、改革開放に伴なう市場経済の導入により、共産主義イデオロギーは社会的規範としての役割を喪失した。
中共の威信低下と共産主義イデオロギーの崩壊―つまり、80年代後半から共産党一党独裁の正統性に疑問符がつき始めたのである。
一方、対外的環境を見ると、1991年には中国にとって最大の脅威だったソ連が崩壊した。これにより、反ソ戦略の一環としての「親日」が不要になった。
ここにおいて中共指導部は「反日」に大きく舵を切ることになるのである。

「中国共産党は抗日戦争において中心的役割を担い、これに勝利した」
中共独裁を正当化するにはこれを強調するしかなくなった。
そして「抗日戦争」における共産党の役割をたたえるプロパガンダは、同時に中国を侵略した日本軍がいかに残虐だったかを強調するプロパガンダにつながっていった。

つまり中国の「反日」は、中共体制が抱える内部矛盾の外部転化なのである。
共産党支配の正統性を合理化し、その求心力を維持するために抗日戦争の勝利と「反日」を強調する。90年代に入って強化された愛国・民族主義教育は「反日」教育でもあったのだ。

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以上を読めば、中国の「反日」が政治的な動機によるものであることがおわかりいただけたと思う。

では、韓国はどうか?

韓国の「反日」は、言うなれば歴史的怨念、民族的怨念の発露である。
その起源を私は、1637年の「丙子胡乱」にあると見る。

14世紀末に建国された李氏朝鮮は明(中国)の朝貢国であった。その朝鮮にとって
満州(中国東北部)にある女真族は北狄(ほくてき=野蛮人)であり、軽蔑の対象でしかなかった。
ところが17世紀に入ると、満州で女真族が建てた後金が勃興し国号を清と変更すると、朝鮮に対して朝貢及び明への派兵を求めてきた。
華夷思想に染まっていた時の朝鮮王・仁祖は当然のことながら清の要求を拒絶する。すると、怒った清の皇帝・太宗は10万の兵力を率いて朝鮮に侵攻した。で、清の圧倒的な兵力の前に朝鮮軍はなすすべもなく惨敗を重ね、わずか45日で降伏。
これが「丙子胡乱」である。

このとき江華島に逃げた仁祖は清軍に捕らえられ、三田渡で降伏の儀式が行われた。この儀式は屈辱的なもので、仁祖は太宗に対し三跪九叩頭の礼(三度ひざまずき、
九度頭を地にこすりつける)をもって清皇帝を公認する誓いをさせられた。
そして三田渡の地には、後にこれを記念した大清皇帝功徳碑(三田渡碑)が建てられることになる。

韓国では、この碑を「恥辱碑」と呼ぶ。
それは、この碑に以下のような内容の文が刻まれているからだ。

愚かな朝鮮王は偉大な清国皇帝に逆った。
清国皇帝は、愚かな朝鮮王を窘め、この大罪を諭してやった。
良心に目覚めた朝鮮王は、自分の愚かさを猛省し、偉大な清国皇帝の臣下になることを誓った。
我が朝鮮は、この清国皇帝の功徳を永遠に忘れず、また清国に逆った愚かな罪を反省するために、この石碑を建てることにする。
(要約)

この屈辱の儀式のあと朝鮮は、「三田渡条約」と呼ばれる、これまた屈辱的な条約を清に呑まされる。

大淸皇帝功德碑の原文(漢文)はこちら
http://zh.wikisource.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%B7%B8%E7%9A%87%E5%B8%9D%E5%8A%9F%E5%BE%B7%E7%A2%91

日本語訳はこちら大清皇帝功徳碑の要約

Jijyokuhi3













この写真のレリーフは韓国政府が作ったもので、「大清皇帝功徳碑」のそばにある。
清の太宗の陣地があった三田渡の受降壇で、仁祖が太宗に対して三跪九叩頭の礼を行い、清皇帝を公認する誓いをさせられるという場面を描いたものである。

「受難の歴史が渦巻くこの場所で、我々はこのような汚濁の歴史が再び繰り返されないよう、民族的自尊を高くし、自主、自強の意志を固く決意しなければならない」

レリーフの文末には、このように書かれている。これは、1982年当時の全斗煥・軍事政権のころに書かれたものだ。
「受難の歴史」「汚濁の歴史」、この言葉に韓国・朝鮮の歴史的、民族的無念が示されている。誇り高き韓国・朝鮮人にとっては受け入れがたい歴史だが、これが事実であることがさらに彼らの自尊心を傷つける。

参照:よみがえる?「対中/屈辱の碑」 (毎日新聞)

この清によってもたらされた「受難」「汚濁」から韓国を解き放ったのは「自主、自強の
意志」ではなかった。屈辱的な「三田渡条約」を破棄し、晴れて独立の身になれたのは清が日本に敗北したからである。
つまり、日本のおかげで「受難の歴史」「汚濁の歴史」を断ち切ることができた。
が、これまた韓国・朝鮮にとっては屈辱だった。北狄(野蛮人)から受けた恥辱を東夷(とうい=未開人)の力を借りて晴らすことになったからである。

で、結局、韓国・朝鮮はこの後も「自主、自強の意志」を固めることはできず、日本の統治下に組み込まれることになる。そして、この日本による統治から解放されたのが米国のおかげ。
ここでも「自主、自強の意志」とは無縁のまま独立を果たすことになる。で、独立後は
今度、南北に分かれて同じ民族同士で無残な戦争を引き起こしてしまう。片方はソ連、もう一方は米国の後押しを受けて。

つまり、韓国・朝鮮は中世から近世~近代にかけて一度も「自主、自強の意志」を貫いたことがない。この屈辱が「民族的自尊を高くし、自主、自強の意志を固く決意しなければならない」という言葉になって表れるのだ。
狂気じみた「反日」も、盧武鉉という低脳な政治家を「反米」主義者というだけで大統領に選んだのもこのためだ。

このあたりは、拙著『韓国が世界に誇る ノ・ムヒョン大統領の狂乱発言録』をお読みいただければ、よくわかると思う。

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中国の「反日」は政治的に作られたものだ。一方、韓国のそれは歴史的、民族的な理由による。

したがって、中国の「反日」は中共の都合次第でどうにでもなる。
今、中国では自らが蒔いた「反日」の種が大きくなりすぎて、逆に中共体制を脅かすまでになっている。だから中共は「親日」宣伝に努めている。

「赤い疑惑」を再放送したり、米倉涼子主演の「女系家族」や「黒革の手帖」を放映したりしているのもそのためだ。
もちろん、中国進出にブレーキがかかりつつある日本から、より一層の資本と技術を引き出すことも狙いの一つである。

一方の韓国は、盧武鉉政権がハンナラ党(保守)政権に代わっても、その「反日」は本質的には変わらない。おそらく経済的に、文化的に「日本に追いつき追い越す」までは、「反日」は今のままだろう。
そして韓国が日本に追いつくことは、この先100年間はありえない。

結論として言えることは、狡猾な中国も愚かな韓国もわが日本国の友好国にはなりえないということだ。
むしろ、「近隣国とは利害が対立するのは当たり前だ」という心構えで、「敬して遠ざける」という態度を貫くべきである。

【注】
“A級戦犯”が靖国神社に合祀されたのは1978年、中国がわが国首相の靖国神社参拝を非難し始めたのが1985年。
が、この時も、胡耀邦政権は自制的で、むしろ日本の野党(社会党)が煽り立てている感じだった。

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2007/04/28

破綻した「反日」策謀―売国勢力を粉砕せよ!!!

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また一つ、戦後に終止符が打たれた。
第2次大戦中に「強制連行された」として、日本企業に損害賠償を求めた中国人の訴えが、最高裁第二小法廷で棄却されたのだ。
これで原告敗訴が確定した。

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「原判決を破棄する」。裁判長が読み上げ始めた判決主文は、傍聴席から上がった「なぜだ!」「不当判決だ!」という怒号でかき消された。戦時中の被害から60年余り。苦しみ続けた原告らが投げかけた問いに、司法が正面から答えることはなかった。

「不当判決だ」「真実に目を背けるな」。判決言い渡しの瞬間、傍聴席から声があがった。

記者会見した原告の邵義誠(シャオ・イチェン)さん(81)は「裁判所が自ら責任を免れたいという判決だ」と無念さをにじませた。

「不当判決」と大書した紙を手に支援者らの前に現れた、原告を支援する土屋信三さん(56)は「ふざけた判決。歴史に汚点を残した。だが、強制連行や強制労働などの事実や安全配慮義務違反は、高裁までに認定されている。道義的責任を取らせたい」と語った。

~中略~

90年代に入り、強制連行の実態調査をしていた中国・河北大学の調査チームや日本の市民団体の訪問を受けた。西松建設が「雇用主」だと初めて知った。半世紀ぶりに訪日し、謝罪と賠償を求めたが、西松は強制連行の事実さえ認めようとしない。98年に提訴した。

〈今生恨みは晴らせぬか 泣き寝入りかと口惜しくも〉〈思いがけずにようやくに 恨み晴らすは今日にあり〉――。

憤りを詩に書いた。

判決後の記者会見。宋さんは、車いすの上で声を絞り出した。

「最後まで、たたかっていく」

「不当判決なぜだ」原告、拳振り上げ抗議 強制連行訴訟 (朝日新聞)

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最高裁(中川了滋裁判長)が棄却した理由は「72年の日中共同声明は個人の損害賠償等の請求権を含め、戦争の遂行中に生じたすべての請求権を放棄する旨を定めたものと解され、裁判上は請求できなくなった」というものだ。
これは、中川裁判長のほか、今井功裁判官、古田佑紀裁判官の計3人の一致の結論。これで、慰安婦訴訟などの他の継続中の戦後補償裁判のすべてが敗訴を決定づけられたことになる。

私は、中には強制連行の事例もあったと思っている。これは慰安婦の場合も同じだ。が、それは国家や企業による組織的、あるいは計画的なものではなかったと確信している。
戦後の貧しい時期にも、土木現場には「たこ部屋」と呼ばれる、悪質な業者が甘言を弄して誘い出した労働者を拘束し、徹底的にこき使った挙句、賃金はむしり取るという過酷な実態があった。そこにおいて労働者は人間扱いされなかった。
したがって戦前の土木現場において同様か、それ以上のひどい事態があったとしても少しも不思議ではない。
もちろん、これらの行為が人道上許されないことは当然である。が、それが企業の賠償責任に直結するかとなると疑問が多い。
もちろん、それらの労働者を使役した道義的責任はあるだろうが、それも含めて「72年の日中共同声明」において解決(放棄)されていると解釈するのが自然だと思う。これは韓国人慰安婦の問題が「65年の日韓基本条約」によって解決(放棄)されているというのと同じである。

ただ、一人間として考えれば、彼ら、彼女らには同情の念を禁じえないし、悪辣な連中に対しては激しい怒りを覚える。

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ところで、私がもっとも問題視すべきだと思うのは、今回の訴訟が「日本の市民団体の訪問を受けた」ことによって引き起こされたことである。これは、いわゆる“従軍慰安婦”問題や靖国問題とまったく同じパターンである。
“従軍慰安婦”問題を当時の盧泰愚政権は騒ぎ立てたくなかった。それは、問題が韓国政府の過去の対応に遡るからであり、軍事独裁政権の一翼を担った盧泰愚大統領(当時)にとってそれはプラスにはならなかった。
靖国問題も同様である。当時の中国の胡耀邦政権にとっては、走り始めたばかりの「改革開放」を軌道に乗せることが最優先だった。だから最大のスポンサーである日本との関係を悪化させたくなかった。
ところが、である。
“従軍慰安婦”問題も靖国問題も、業を煮やした日本人のジャーナリストや政治家が相手国に乗り込み、問題を煽り立てたのである。
つまり「日本の市民団体の訪問を受けた」ことによって引き起こされた今回の訴訟は、
もう過去に何度も経験した「反日」プロパガンダと同じ、「日本から日本へ」という構図によるものなのである。

「反日」プロパガンダは、今や“重慶大空襲”訴訟や東京大空襲訴訟という形で繰り返し行われようとしている。事件の中心にいるのは、相変わらず同じような顔ぶれである。
その核は“日本人”だ!!!

つまり、いつまで経っても、どこまで行っても、日本人による日本攻撃が繰り返されている。これが、これらの「反日」訴訟の本質なのである。
では、なぜ日本人が日本国を攻撃するのか???
これは崩壊寸前の日本左翼の焦りにある。

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1970年代前半、わが国には革新政権(共産党の言う「民主連合政府」)が樹立されそうな雰囲気があった。東京や大阪を始めとするほとんどの大都市が革新自治体(社共連合)になった。
ところがである。
70年代後半から80年代にかけて、ベトナム反戦、沖縄返還、公害問題、三里塚(成田)空港問題等々の左翼的政治課題がなし崩し的に消滅していった。
一方において、日本社会は飛躍的に豊かになり、福祉等の左翼的政治課題を自民党が解決できるようになった。中曽根内閣は「戦後政治の総決算」という、それまではタブーとも言えた政治スローガンを掲げるまでになった。
ここにおいて社会党や共産党(社共)は、その支持を一気になくしていった。ソ連の崩壊がそれを決定づけた。
もう、日本の左翼は断崖絶壁にまで追いつめられたのである。

そこで噴出してきたのが「反日」日本人による“日本攻撃”だったのだ。

-------------------------------------------------------------------

もはや、日本で左翼が主流になることはない。朝日新聞がいくら力んでも、もうそれはありえない。
民主党が政権を取る可能性はゼロとは言わないが、民主党の3分の1は自民党より自民党的だ。
だから民主党政権になっても、極端に左傾化することはない。
民主党内に巣食う旧・社会党勢力が支持を得るところは沖縄か北海道くらいだろう。

だから「左」の連中は焦るのだ!!!

-------------------------------------------------------------------

戦後、60年を経て、やっと憲法改正が視界に入るようになってきた。
教育基本法の改正や国民投票法案の可決など、一昔前なら考えられないことだった。
この「当たり前の国」への動きが止まることはない。
が、その分、「反日」日本人たちの攻撃も強まるだろう。
既に教育基本法改正や国民投票法案、あるいは歴史教科書問題では、あの過激派
テロ集団・中核派が既成左翼や市民団体(?)と連帯している。

-------------------------------------------------------------------

日本を愛する人たちが、安心して「日本を愛している」と言える、一刻も早くそういう国にしたい。
そして、朝日新聞に代表される“異常”な日本人を一人でも少なくする努力を継続したい。

世界の珍種・「反日」日本人を粉砕せよ!!!

参照:強制連行訴訟、中国人元労働者らの請求棄却 最高裁 (朝日新聞)

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“従軍慰安婦”問題と韓国の真実を知るために
韓国が世界に誇る ノ・ムヒョン大統領の狂乱発言録
(著) 坂 眞 (飛鳥新社) ISBN:4870317788
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2007年4月22日現在

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2007/03/03

南京、慰安婦 中韓の反日プロパガンダに反撃せよ!


なんとも憂鬱(ゆううつ)である。サンダンス映画祭で賞をとったドキュメンタリー映画「南京」が一般公開される。当時の記録フィルムと、中国の生存者、旧日本軍兵士へのインタビュー、欧米人の記録などで構成されている。30名の調査員を関係国に派遣して調べた結果という。

日本軍の殺戮(さつりく)・強姦(ごうかん)の話がこれでもかと続く。半ば苦笑しながら当時の告白をする日本の旧軍人も登場する。映画の主題は、そうした日本兵から多くの中国人を救ったという米国人医師たちの物語だ。映画の終わりぎわに「犠牲者は20万人以上」との東京裁判の数字が留保なしに引用され、そして靖国神社で軍服姿で万歳を叫ぶ・現在の日本人たちの映像が紹介される。映画を見たほとんどの人は、日本と
日本人が嫌いになるだろう。米国と中国では、今年、この他に同様の南京事件の映画が続々と作られる予定という。

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以上は、2日付の讀賣新聞に掲載された、元外務省北米第1課長で橋本、小泉両首相時代に首相補佐官も務めた岡本行夫氏の寄稿文の書き出しである。

岡本氏は、事件後60年の時はおろか、節目であったはずの50周年の時でさえ、ほとんど目立った動きがなかったのに、なぜ70年目の今年になってこのような動きが顕著に
なったのかについて次のように書いている。


どの国にも、触れられたくない殺戮や虐待の歴史がある。この映画で「近代史上最も
残虐な行動」として語られる日本軍の6週間の所為は、アメリカを含め、自国がしてきたことに後ろめたい意識を持つ全ての国の人々を、「自分達はこれほどひどくない」と
安堵(あんど)させ、連帯させてしまうかもしれない。

なぜ南京事件50周年の際にも60周年の際にも起きなかったことが、70周年の今年に起こっているのか。海外の華人団体の組織的な策動は明らかに存在する。特にアメリカ人と連帯し日本軍国主義を非難することは、彼らにとっては望むところだ。

しかし、それだけではない。日本が戦争責任否定の方向に行き始めているのではないかとの疑念を、アジアや米国の一部が持ってしまったことも、ひとつの理由だろう。

日本はどうすればいいのか。結論から言えば、政府が南京事件を検証した上で、自らの考えを世界に伝えるべきだろう。南京で、いったい何が起こって、何が起こらなかったのか。大規模虐殺はあったのか、なかったのか。それは、直接情報を持たないわれわれ一般国民が、断片的な知識で語れることではない。調査して確定的なことが言えるのは政府だけである。

気の重い作業だろう。しかし、まだ生存している人々がいる。旧軍の残した記録がある、関わった将官や兵士たちの日記類がある。日本で独自の調査をしてきた多くの秀れた学者や研究者がいる。今であれば、真実に迫る方法はいくらでもある。

政府は、一連の映画が作り出す反日的な心象が世界中の人々にしみ込む前に、自ら歴史を検証する決意を披歴するべきである。その姿勢のみが、「南京事件の規模は
中国の主張どおりで、日本はそれにフタをしている」という非難に反論する道になる。
そうした上で初めて、意図的な反日キャンペーンに対抗する道も開けてくる。今の日本人の名誉を守るのは政府の責務である。

-------------------------------------------------------------------

岡本氏の見解の中で「日本が戦争責任否定の方向に行き始めているのではないか
との疑念を、アジアや米国の一部が持ってしまったことも、ひとつの理由だろう」という
部分はいただけない。“疑念”を持っているのは「アジア」ではなく「北東アジア」のごく少数の国家であり、それも“疑念”というより“難癖”に近い。
わが国は「戦争責任」を否定する方向になど向かっていない。「戦争責任を問う」ふりをして「戦前の日本のすべてを否定する」ような言論や風潮を蔓延させたことを反省しているだけだ。当時の時代的背景や歴史的経緯を踏まえることなく、「勝者が正義で敗者が悪」という「単純な善悪論」に疑問を呈しているにすぎない。
あのころは、欧米列強がわれ先に中国大陸に利権を求め、アジアやアフリカの大半を植民地として分割支配し、その権益をめぐって弱肉強食の争いを繰り返していた。

が、「結論から言えば、政府が南京事件を検証した上で、自らの考えを世界に伝えるべきだろう」「政府は、一連の映画が作り出す反日的な心象が世界中の人々にしみ込む前に、自ら歴史を検証する決意を披歴するべきである」という主張は、まったくそのとおりだと思う。
中国や、その意を受けた海外の「反日」中国人たちが欧米人を巻き込み、歴史をねつ造してまで「反日」プロパガンダに精を出すのは、その動機が現代中国の体制的脆弱さと、その裏返しとしての中華民族主義の台頭に根ざしているからだ。
わが国政府が、これを見て見ぬふりをするのであれば、やがてわが国の国益を損なうことになるのは間違いない。

中国の驚異的な成長は、急成長国家に典型的に見られる様々な矛盾と表裏の関係にある。想像を絶する格差や環境破壊、権力の構造的腐敗と規範意識の喪失。
これらの、成長がもたらした負の側面は極めて深刻で、舵取りを一歩誤れば体制そのものが崩壊しかねない危うさを内包している。

中国の「反日」は、このような国内的矛盾から目をそらさせ、国民意識を「愛国」で収斂するための便法なのである。
つまり、共産主義イデオロギーの崩壊によって求心力を失くした共産党が、その支配を正当化し、一党独裁を堅持していくためには「反日・愛国」と「アジアの超大国」という
プロパガンダが欠かせないのだ。

中国の「反日」は極めて巧妙かつ狡猾である。
米国世論に「非道な日本と日本人」をアピールすることで、同盟国である日米の間に
さざ波を立てることができる。中国の難癖とも言える対日非難を正当化できるし、何より日本国内で劣勢になりつつある「反日」日本人たちを鼓舞することにもなる。
岡本氏の「特にアメリカ人と連帯し日本軍国主義を非難することは、彼らにとっては望むところだ」という指摘は、そういうことだろう。

-------------------------------------------------------------------

とにかく北東アジアの隣国は異常な国ばかりである。メディアでは北朝鮮の特異性ばかりが強調されるが、中国や韓国の常軌を逸した行動も見逃してはならない。
「一衣帯水の関係」とか「善隣友好」などと言っているが、中国や韓国は、そんなことはこれっぽっちも思っていない。あるのは自国とその国の権力者の利害だけだ。

米国議会(下院)に提出されている慰安婦問題をめぐる対日非難決議案もまったく同じである。ここにおいては“従軍慰安婦”が事実であったか否かなど問題ではない。「非道な日本と日本人」を米国議会に認めてもらうことが最大の目的なのだ。そのためには、あらゆるウソをつく。

この決議案は、韓国からすれば対日関係で優位に立つための便法である。この件で
公聴会が開かれたことを受けて盧武鉉はさっそく、「3・1節(抗日独立運動記念日)」と
いう民族意識を強く刺激する場で、「日本帝国の蛮行を国際社会が許さないということを再確認できた」と声高に叫んでいる。

ところがわが国と言えば、未だに「強制連行に軍が関与した」、あるいは「官憲等が
直接これに加担した」と認めた「河野官房長官談話」が公式な見解としてまかり通っている。
わが国は早急にこの「談話」を見直し、撤回(破棄)しなければならない。

-------------------------------------------------------------------

慰安婦”については、野党第一党・民主党の岡崎トミ子などが中心になって、わが国
政府に「謝罪と補償を求める法案」の提出を執拗に繰り返している。
“南京虐殺”に関しては、民主党の菅直人(代表代行)のみならず、自民党の古賀誠(元幹事長・古賀派代表)も南京大屠殺遇難同胞紀念館に“参拝”している。
つまり、わが国は、中国や韓国と連携する「反日」人士によって国内を分断されているのだ。

海外では在米の中国人や韓国人たちがわが国を貶めるために暗躍し、国内ではそれに連携するような売国人士たちが政界にのさばっている。
私は、中国人や韓国人の「反日」プロパガンダに、政府が断固とした対抗措置を取るよう求める。そしてわれわれは、中国や韓国と気脈を通じた売国政治家たちを追い落とさなければならない。

参照:南京事件70年 反日に反論、政府の責務 岡本行夫(寄稿)
(2007/03/02 讀賣新聞:朝刊)

【追記】
「ノムたん語録掲示板」を新設しました。
右サイドバーの「ノ・ムヒョン大統領の狂乱発言録」―偉大なノムたん語録を記録しよう!―からお入りください。
アラシ行為は厳禁です(即削除)。

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韓国が世界に誇る ノ・ムヒョン大統領の狂乱発言録
(著) 坂 眞 (飛鳥新社) ISBN:4870317788
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2007年3月4日現在

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2007/01/07

傲慢・中国と日和見・韓国

相手の足下(あしもと)を見る中国、相手次第で態度を豹変させる韓国――まさに自己中心の礼儀をわきまえない国たちだが、その性質を象徴するような事件がもち上がった。


【ソウル6日原田正隆】米国の華僑系テレビ局が6、7日にソウルの韓国国立劇場で行う予定だった中国と韓国の伝統民俗公演が、同局を「反政府団体」と規定する中国政府からの圧力を受けた韓国政府の指示で中止に追い込まれたことが分かった。テレビ局は「既に各国で行った純粋な公演なのに、なぜ韓国政府だけが中国政府の不当な要求を受け入れるのか」と反発、韓国世論にも波紋を広げている。

このテレビ局は中国系米国人らが運営するケーブル放送専門「NTD TV」(本社・ニューヨーク)。約60カ国に支社を置き、中国の人権・環境問題などを精力的に取り上げている。

韓国紙・朝鮮日報によると、NTDは昨年9月に韓国国立劇場と公演について契約。ところが劇場側は年末に突然、キャンセルを要請してきた。

劇場関係者は「中国政府が『NTDは利敵団体』として、外交通商省に強く抗議してきた。これを受け、文化観光省が公演中止を指示する公文書を劇場に送ってきた」と証言。中国側は、中止しなければ同劇場が今年6月に中国で予定している公演をボイコットする意向も示したという。

外交通商省関係者は同紙に「今年は韓中国交樹立15周年を記念する『韓中交流年』であり、中国の要求受け入れを決めた」と答えている。

中国から圧力 韓国公演中止 華僑系米TV局は「利敵団体」 (西日本新聞)

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「NTD」とはNew Tang Dynastyの略で、日本語版のWebは新唐人日本
どうやら法輪功と関係があるようだが、詳細はわからない。
ただ、NTDが2006年に主催した「中国の伝統民俗公演」=「全世界華人新年祝賀祭公演」の公式スポンサーに中華民国(台湾)政府が名を連ねているところを見ると反中共であることは間違いない。
公式サイトでも、「悠久の中国文化は、文化大革命によって中国共産党に破壊されてしまいました。しかし、その芸術性には人の心を揺り動かすものがあります。全世界華人新年祝賀祭は、この破壊された伝統文化を、現代の色に染まらない全く新しい文化として復興させます」と書いている。

しかし、いかに「反中共」色が強いとはいえ、NTDは米ニューヨークに拠点を置くメディアであり、運営者も中国系ではあってもれっきとした米国人である。
にもかかわらず、中国はその海外公演に横槍を入れる。
もう傲慢としか言いようがない。
まさにヤクザと同じである。道理も何も関係がない。

一方の韓国は、このヤクザ・中国の横暴に屈服してその卑屈な本性を世界にさらけ出す。
「今年は韓中国交樹立15周年を記念する『韓中交流年』」などと言うのは言い訳にすぎない。単に中国が怖いだけだろう。
わが日本に対する時の、あの強気一辺倒の態度はどこに消えたのか(笑)
もう完全に中国になめられている。

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ところで、全世界華人新年祝賀祭はわが国でも開催される予定である。日程は、2007年3月10日(土)関西公演2007年3月14日(水)関東公演となっている。
今のところ中国からの横槍はないようだ。

まあ、今の力関係からして中国がわが国に干渉してくるとは思えないし、仮にしてきても安倍政権は断固拒絶するだろう。
これも小泉政権が残した功績の一つである。
経世会(野中広務とその一派)が牛耳っていれば、公演そのものが計画段階でつぶされたことだろう。

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国内の言論を封殺するだけでは飽きたらず、他国の文化事業にまで因縁をつけて介入する中国=中共。
自分は「南京!南京! 」というインチキ反日映画を作ろうとしているくせに、まったくもってふざけた国だ。
そして、こんなヤクザ国家を「友好国」として崇め、うやうやしく参内する媚中派。

私は絶対に許すことができない。

それにしても韓国の弱腰ぶり・・・
本当に笑える。

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2006/12/27

日本外交の大きな武器―省エネ

現代世界のエネルギー事情を「共産党宣言」風に表現すれば、「パラノイアが世界を徘徊している、中国という名の資源パラノイアが」という感じになるのだろうか。

すべてではないにせよ、原油を始めとする資源価格の高騰は、めざましい経済成長でエネルギー不足に陥った中国が、世界中の資源を猛烈な勢いで呑み込んでいることが原因である。
中国は産油国であり、石炭の産出量は世界一。にもかかわらず、資源がほとんどないわが国に次いで、今では世界第3位の石油輸入大国(消費量は米国に次いで第2位)。

中国は今、「資源パラノイア」と呼ばれるほど世界中の資源を漁っている。
GDP(国内総生産)はわが国の38%、米国の15%(2005年)しかないのになぜか?
それは、信じられないほどの資源の浪費体質にある。
1GDPあたりに要するエネルギーは、なんと日本の9倍。わが国の約4割のGDPで、約3.5倍のエネルギーを消費していることになる。

この中国の体質が、世界的な資源の逼迫と価格の高騰をもたらし、安全保障にも暗い影を落としている。1990年代、ロシアは破綻の危機に瀕していたのに、今ではすっかり「超大国」気分に浸っている。イランやベネズエラなどの反米国家も意気軒昂である。

26日付の読売新聞によると、もし中国のエネルギー効率を日本並みに引き上げることができれば、標準炭換算で22億トンほどある中国のエネルギー総需要は、同じ経済規模を保ちながら3億トン以下に下げられるという。
つまり、年間1億トンを軽く超える中国の原油輸入がゼロになってエネルギー不足は見事に解消……ということが夢ではなくなるのである。

日本の省エネ・環境技術は世界の最高レベルにある。このわが国の技術を中国が導入すれば、世界のエネルギー事情は激変する。
つまり、わが国の省エネ・環境技術は世界の原油市場を動かすだけの潜在能力を秘めているということである。

中国が、小泉政権時代にわが国を口を極めて非難しながらも、一方において様々なチャンネルを通して「ラブコール」を発信し続けてきたのも、このような事情が背景にあるのである。

もちろん、話はそう簡単にはいかない。
まず、何よりも中国には「知的財産権」に対する保護がなきに等しいという事情がある。わが国の高度な技術に対する見返りをどうするのかという問題をクリアーするのは至難の業である。
独裁体制を維持するために煽っている排外的なナショナリズム、特に「反日教育」をどうするのかという問題もある。
尖閣諸島を含む東シナ海における覇権主義的行動も、折り合いをつけなければならない。

「省エネ」を外交カードとしていかに活用していくのか、安倍政権だけではなく、日本の将来をも左右する重要な課題である。

07年は、原則的外交を断固として貫いてもらいたい。

参照:激変 エネルギー事情 (2006/12/26 読売新聞)

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2006/12/03

ナチズム<スターリン主義<毛沢東主義

旧ソ連国旗がナチスドイツの「カギ十字」と同列に扱われ、ロシアが感情的に反発しているというニュースが届いた。
私は、旧ソ連はナチス以上の「悪」だと認識しているが、今日はそのあたりに言及してみたい。


バルト3国のエストニアで、旧ソ連の国旗に使われた「鎌と槌(つち)」のマークを、ナチスドイツのカギ十字同様「旧占領者のシンボル」と位置づけて公の場での使用を制限する法案が検討されており、ロシアの激しい反発を招いている。

ロシアにとって第2次大戦での対ナチスドイツ勝利は輝かしい歴史。しかし、この時期にスターリンとヒトラーの密約の結果ソ連に併合されて独立を失ったバルト3国にとっては屈辱の記憶で、歴史認識の溝は埋まりそうにない。

問題の法案についてエストニア法務省は、国民間の敵意をあおるような形で過去の
占領者のシンボルを使うことを禁じる内容だ、と説明する。

しかしロシアでは、国営イタル・タス通信が「戦争記念碑や兵士の墓碑が違法と見なされることになる」と伝えるなど感情的な報道ぶりが目立つ。ラブロフ外相は1日「道徳的に許されない」と批判。下院のコサチョフ外交委員長も「歴史を書き換えようとする試みだ」と述べるなど、波紋は広がるばかりだ。

「鎌と槌」はカギ十字と一緒 エストニアが使用制限検討 (朝日新聞)

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「鎌と槌」のマークは、ソ連共産党というより「ヨシフ・スターリンという悪魔」のマークとしてエストニア人の脳裏に刻まれているに違いない。

スターリンは、歴史上初めて成功した社会主義革命であるロシア革命をゆがめた人物として有名である。

ロシア革命はウラジーミル・レーニンとレフ・トロツキーが中心になって指導したが、レーニンの死後スターリンは右派のニコライ・ブハーリンと組んで左派のトロツキーを追放・
暗殺した。次に、次期指導者として大衆的な人気を博していた政治局員セルゲイ・キーロフを暗殺。そして最後はブハーリンを「ファシストの手先」として逮捕・銃殺する。

こうして独裁者の地歩を固めたスターリンは、悪名高い「大粛清」と「農業の強制集団化」に乗り出し、2000万人以上の犠牲者(死者)を生み出すことになる。

なおスターリンは、民主主義者からアドルフ・ヒトラーと並ぶ「20世紀最悪の独裁者」としてよく批判される。が、ボリシェヴィキ(ソ連共産党)の理論的軸である「世界革命」路線を放棄し、一国で共産主義を構築する「一国社会主義」路線を取ったため、左翼からも否定的に評価されている。

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では、スターリンの悪業を見てみよう。

1.大粛清

スターリンはトロツキーやキーロフを暗殺した後、ボリシェヴィキ(共産党)内の反対派や古参党員、あるいは革命の軍隊である赤軍の幹部を「反革命」の名の下(もと)に次々と処刑した。
革命裁判により「反革命」の汚名を着せられて処刑された共産主義者は約100万人。
赤軍の高級将校の大部分は「反逆罪」に問われ、実に将官と佐官の8割が殺害されたとされる。

2.強制収容所と農業集団化

スターリンは、処刑しなかった者は、主に極寒のシベリアに建設された強制収容所に
送り込んだ。この中には「密告」によって逮捕された数多くの無実の市民が含まれていた。これらの者は、強制的重労働と栄養失調で多くが餓死した。

一方、スターリンは私有農地を強制収用し、農業を集団化した。抵抗する者は殺害か
強制収容所送り。
また、スターリン率いる共産党は、資本主義国に対抗するために急速な重工業化を
推進した。その原資を得るためにスターリンが実行したのが農産物の過剰な輸出である。その結果、農村は慢性的な食糧不足に陥った。そのような状況下で飢饉が発生したからたまらない。
1932年から33年にかけて、ウクライナだけで6百~7百万人の餓死者を出したと言われている。

この強制収容所と農業集団化により死亡した人数(餓死者と処刑者)は、一般的には約2000万人とされる。

3.ナチスとの密約(モロトフ・リッベントロップ密約)

スターリンはナチスドイツのヒトラーと密約を交わし、1939年9月17日、ナチスのポーランド侵攻とほぼ同時に東部国境から圧倒的な規模の機甲部隊を投入してポーランドを
侵略した。

このときソ連赤軍に武装解除されたポーランド軍人は4万7千人。このうち少尉以上の
将校5千230人は集められてカチンの森へ送られ、そこで掘られた穴の脇に目隠しされたままで座らされ、後頭部に銃弾を打ち込まれて殺された。
それ以外に、ポーランドが社会主義化した時に邪魔になる貴族やインテリ階級も抹殺された。

ソ連によるポーランド侵攻と同時期に、エストニアを含むバルト3国も独ソの密約により
ソ連に強制的に併合された。ここでも併合に抵抗する人々は抹殺されたが、バルト3国の場合はポーランドと少し事情が違った。
バルト3国の独立派は独ソ戦において反ソ連の立場からナチスに協力した。その結果、ナチスドイツが敗北するとソ連の支配下で徹底した「協力者狩り」が行われたが、その犠牲者の実態は未だにはっきりしない。

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以上のスターリンと彼が率いたソ連の悪業を振り返ると、スターリンとソ連はヒトラーと
ナチスドイツより酷(ひど)いと言えるかもしれない。
特に、エストニアを始めとするバルト3国にとってはそうだろう。
だからエストニアが、旧ソ連の国旗をナチスドイツのカギ十字同様に「旧占領者のシンボル」と位置づける気持ちはよく解るし、公の場での使用を制限する法案を検討するのも民族感情を考えれば当然だろう。

逆に、民主化され、旧ソ連と共産主義を否定したはずのロシアが、そのような動きに
強い反発を示しているのは、ロシアにおいて旧ソ連的な「覇権主義と独裁の亡霊」が
復活しつつあることの証明かもしれない。
それに、エストニアにはソ連時代に殖民したロシア人が3割(28.1%)近く居住している。
これらの権利を擁護する(正当化する)という意味もロシアの態度には込められているのだろう。

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スターリンの悪業を可能にしたのは彼の人間性もある。スターリンは次のように語っている。

「一人の人間の死は悲劇だが、数百万の人間の死は統計上の数字でしかない。愛とか友情などというものはすぐに壊れるが恐怖は長続きする」

しかし、スターリン主義が20世紀最大の「悪魔の思想」になったのは、本質的にはレーニン主義の「プロレタリア独裁」とボリシェヴィキ(共産党)の「民主集中制」にある。

スターリンを「師」と仰いだ毛沢東が、大躍進政策で最低2000万人、最大5000万人
以上の餓死者を出し、文化大革命で少なくとも600万人、最大で2000万人とも言われる
犠牲者(殺戮)を出したのも、スターリンとまったく同じ構図である。

毛沢東は、スターリンやヒトラーと並んで「世界3大大量殺戮者」という称号(笑)を授与されているが、私の感覚からすれば、ヒトラー<スターリン<毛沢東である。

「鎌と槌」のマークやナチスドイツの「カギ十字」とともに、「五星紅旗(ごせいこうき)」も「大量殺戮者」のシンボルとして公の場での使用を制限するべきではないか!!!
なお、中国(中共)は人民元紙幣の表紙に、史上最大の大量殺戮者・毛沢東の肖像を用いている。

毛沢東を表紙にした人民元Maosihei







※スターリンの悪業も毛沢東のそれも、ロシアや中国(中共)が隠蔽しているため、研究者によって犠牲者の数に大幅な食い違いがある。

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2006/10/04

“一流国家の証”???潘事務総長誕生

過去のエントリーでも述べたことがあるが、ある地位を目指す者には二つのタイプがある。一つは地位そのものを目標とするタイプ、もう一つは“志”を実現するための手段として地位を目指すタイプ。
これは絶対的な区分ではなく、相対的な色分けである。どの人間も両方の要素を併せ持っている。が、どちらの色合いが強いかは、その人間の言動を見ればおおよそ分る。
今回、次期国連事務総長に内定した韓国の潘基文(パン・ギムン)外交通商相(62)は、明確に前者のタイプと言うことができる。

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国連安全保障理事会(安保理)の理事国15か国は2日、今年末で任期が切れるアナン国連事務総長の後任選出に向け、4回目の非公式投票を行い、韓国の潘外交通商相が4回連続でトップとなった。

潘氏は拒否権を持つ5常任理事国すべてを含む14か国の支持を集め(留保1か国)、
当選を確実にした。安保理は9日に公式投票を行い、潘氏を正式に選出した上で、国連総会に任命を勧告する。
アジア出身の事務総長は1971年に退任したビルマ(現ミャンマー)のウ・タント氏以来
2人目となる。

潘氏の最大のライバルだったインドのシャシ・タルール国連事務次長は、得票数で2位につけたが、常任理事国1か国が反対しており、立候補の辞退に追い込まれた。
反対票を投じた常任理事国は、中国と見て間違いない。中国は、「アジアからの候補者である限り、支持する」(王光亜国連大使)としていたが、地域大国としてライバル関係にあるインドからの事務総長選出を阻止したいのが本音だった。
逆に見れば、ロシアはもともと旧ソ連時代からインドとは友好関係にあり、英国も同じ英連邦の一員としてインドと近い。米・仏両国もインドとの関係は特に問題はない。
つまり、常任理事国でインドに反対する理由があるのは中国しかない。

唯一の女性候補であるラトビアのワイラ・ビケフレイベルガ大統領は3位だったが、常任理事国のうち2か国が反対に回った。ロシアのチュルキン国連大使は「ロシアがラトビアとの間に深刻な問題を抱えているのは何の秘密でもない」と公言しており、中国もアジア以外の候補は支持しないと明言している。
4位以下の3候補も、それぞれ常任理事国のうち1~3か国が反対しており、クーデターのあったタイを始め、アフガニスタン、ヨルダンなどの選出される見込みが薄い国ばかりだった(それぞれの支持票は、わずか2~4票)。

つまり、拒否権を持つ常任理事国のすべてから反対される理由がないというのは、全候補の中で、韓国の潘氏だけだったのである。また、今回は慣例からすればアジアの番でもあった。したがって、潘氏に事務総長のお鉢が回ってくるのは必然であったともいえる。

“日本外交の敗北!”とか“外交の「留守」を招いた総裁選”が、潘氏の事務総長内定を許したかのような書き方をしているブログも中にはあるが、これは、はっきり言って間違っている。あまりにも皮相的で、国連における力関係に無知であると言わざるをえない。

国際連合憲章第97条は、以下のとおりである。

事務局は、1人の事務総長及びこの機構が必要とする職員からなる。事務総長は、
安全保障理事会の勧告に基いて総会が任命する。事務総長は、この機構の行政職員の長である。

つまり、事務総長は安保理の勧告によって事実上決まる。そして、常任理事国は拒否権を持っている。ということは、常任理事国が1か国でも反対すれば、事務総長には
なれないのである。
要するに、日本がインドの候補を支持しようが、韓国の候補に反対しようが、ほとんど
影響はなかった、そう断言できる。
むしろ、潘氏が勝利した最大の原因は米国の支持を取り付けたことである。これによってインドを推(お)していた英国も韓国に「No!」と言わなくなった。

潘氏にとって最大の気がかりは米国だった。米国のボルトン国連大使は、昨年末あたりまでは、「次はアジア」という慣例にこだわる必要はないとして、英国と組んで東欧から候補を擁立する動きも見せていた。
その米国の支持を取り付けたということは、潘氏と米国との間に何らかの密約があると思われても不思議ではない。

つまり、米国にとって、潘氏の事務総長就任は何らかのメリットがあるということだ。
それは、おそらく対北朝鮮をめぐる対応であろう。少なくとも潘氏が事務総長になったら米国の対北朝鮮政策には反対しない、それくらいは約束したはずである。
要は、潘国連事務総長の誕生は、米・中・露の常任理事国3か国の思惑が一致した
結果であり、そこには日本の出番などない。

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潘氏は、名門ソウル大学出身で、1970年に外務省(現・外交通商省)に入省。外務省では、国連課長や米州局長、駐米公使などを歴任したほか、米ハーバード大学で修士号を取得しており、米国との間にも太いパイプを持つ。
2001年~02年には国連大使も務めており、事務総長には欠かせないフランス語のほかドイツ語も話すとされる。ネオコンの象徴とも言えるボルトン米国大使も「仕事の上でも人柄の面でも高く評価している」と語っている。
別に、韓国人をほめる気はないが、経歴・能力ともに及第点であることは間違いなさそうだ。

また潘氏は、保守系の金泳三政権で外交安保首席秘書官、左派の盧武鉉政権では
外交補佐官などを務め、その後、外交通商相に就任しており、党派性は薄い。政権が右から左に代わっても重用されたのは、外交のスペシャリストとしての調整能力が評価されたというしかない。
したがって、潘氏が事務総長に就任したら、盧政権の反日姿勢を増幅させるような言動を取るのではないかと危惧される方もおられるかもしれないが、それはないと言ってよい。
米国が経済的にも軍事的にも国連の最大のスポンサーであり、我が国が経済的にはNo.2であることを忘れてはならない。
潘氏が、特定の二国関係で、自国に肩入れするとは考えられない。そんなことをしたら、ほかの国からブーイングを喰らうのは目に見えているし、米国から蹴っ飛ばされる。

一昨日のエントリーでも書いたとおり、潘氏は、その言動を注意してみればよく分るが、けっして盧武鉉くんの対北朝鮮政策には賛成していない。
また、政治家というより、外交官という色合いが強く、米国内にも厚い人脈を有している。だから米国も支持に回ったのではないか。
つまり、対北朝鮮で、潘氏は盧武鉉路線に同調しないということだ。

2004年1月に外交通商相に就任して以来、北朝鮮の核問題では、周囲と歩調の合わない盧政権をカバーし、対米、対中など関係国の外相との協議に奔走した。最近の厳しい日韓関係の中でも、麻生太郎外相との間には強い信頼関係を醸成している。
日本政府は盧武鉉くんは信頼していないが、潘氏に対する“外交のプロ”としての評価は高い。

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ところで、この潘氏の国連事務総長就任は、韓国にとっては国家的なプロジェクトだった。国家の威信をかけ、早くから潘氏の事務総長選出に向けて総力を挙げてきた。
これは、韓国が、自国から国連事務総長を誕生させることを“一流国家の証”とみなしてきたからだ。このことは、ノーベル賞やオリンピックにおける金メダルへの異常な執着とも共通した国民的心情である。
つまり、韓国にとって、潘氏が事務総長になって何をするのかではなく、とにかく事務総長になること自体が目的なのである。

潘氏は、国連内で「ミスター調和」「ミスター謙虚」と呼ばれているという。候補者となって以来、講演で何度も「調和」と「謙虚」を繰り返したからだ。
しかし、これは、ほめ言葉と同時に、指導力への疑問でもある。事務総長に選出されるために、とにかく敵を作らないという作戦をとったためであるが、ここにはどういう事務総長になるのか、事務総長になったら何をやるのかがまったくない。

韓国政府は、対北朝鮮問題で、当事国であるにもかかわらず、日米と中露が頭越しに交渉して、自らは蚊帳の外に置かれてきた。潘氏が事務総長になったら、もっと主体的な役割を果たし、自国に有利な展開にできると思っているようだが、そうはいかない。
米国が潘氏の事務総長選出を支持したのは、逆に、韓国に国連決議による“縛り”を
かけることができると踏んだからである。ブッシュ政権やネオコンのボルトン大使が、盧政権の対北宥和政策を許容するために潘氏を支持するなんてありえない。

また、米国が要求している国連改革に取り組むのも大変である。今の国連には、過剰支出や縁故主義などが蔓延しており、現状を見る限り自浄能力はない。
この改革を成功させないと、また米国や日本からアナン時代のように予算を人質に圧力を加えられる破目に陥ってしまう。「ミスター調和」「ミスター謙虚」と呼ばれている、敵を作らない潘氏が、この国連に巣食った腐敗官僚と対峙できるだろうか?

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最後に、国連事務総長に選出されることが“一流国家の証”になるのかどうかについて述べておこう。歴代の事務総長とその出身国は以下のとおりである。

①トリグブ・リー(ノルウェー)、②ダグ・ハマーショルド(スウェーデン)、③ウ・タント(ミャンマー)、④クルト・ワルトハイム(オーストリア)、⑤ハビエル・ペレス・デ・クエヤル(ペルー)、⑥ブトロス・ブトロス=ガリ(エジプト)、⑦コフィー・アナン( ガーナ)。

歴代の事務総長をご覧いただければお分かりのように、大国の出身者は一人もいない。また、必ずしも一流国から選出されているわけでもない。どちらかといえば、国際社会における存在感が薄い国から選ばれている。
つまり、国連事務総長に選出されることは、国際政治や国際経済、あるいは安全保障において大きな比重を占めない国、要は“人畜無害の国の証”なのである。
韓国内では「国際社会における韓国の地位が大いに向上する」という喜びに沸いているそうだが、これまで事務総長を送り出した国で、「国際社会における地位が大いに向上した」ところがあっただろうか?

事務総長というのは個人であって、出身国が評価されるわけではない。アナン氏の
おかげでガーナの地位が影響を受けただろうか???
まったくオメデタイ国である。何でもかんでも「韓国サイコー!!!」でなければ気がすまない。

まあ、訪韓した安倍晋三首相が、「潘氏支持」を直接、盧武鉉くんに伝えれば、彼は
舞い上がるだろうし、恩を売ったことにもなる。
私は、ここに及んで、「潘氏支持」を鮮明に打ち出すことは得策だと思う。

あとは、米国と共同歩調をとって、対北朝鮮政策で圧力をかけることである。もちろん、国連改革を要求することも欠かせない。

我が国は、対北朝鮮政策で潘事務総長を大いに利用せよ!!!

【追記】
米下院国際関係委員会を通過していた慰安婦問題に関する“対日非難決議案”は、
本会議では議案にならないまま、採択されない見通しが強まっている。
委員会では、複数の議案を一括する形で採択されたが、最後の関門となる本会議では議案にもなっていない。
これは、駐米日本大使館の議会担当者が「決議案が提出された今年4月から注視し、関係先に働きかけてきた」おかげである。

自民党総裁選が行われていたからといって、日本の外交が“留守”になっているわけではない。
誤解してはならない!

【追記2】
安保理改革に積極的だったアナン氏と違い、我が国の常任理事国入りに反対している韓国から事務総長が選出されることは、確かにマイナスである。
が、我が国が常任理事国になれるかどうかは、拒否権を持つ中国次第である。前回は、中国と米国の反対でG4案がつぶされた。その点においては、常任理事国入りに関する限り、潘氏の事務総長就任は大勢に影響はない。

参照1:米中ロの利害一致 国連総長、異例の早期選出 (朝日新聞)
参照2:国連事務総長に潘氏当選確実 常任理事国一致して支持 (産経新聞)
参照3:潘基文・韓国外交通商相、次期国連事務総長に当確 (讀賣新聞)
参照4:米議会の慰安婦決議案、採択見送りへ 日本側の説得で (産経新聞)

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2006/10/02

安倍首相訪中は“吉”と出るか!?

安倍晋三首相が、組閣ではサプライズを見せなかったが、ここに来て、外交でサプライズを狙った感がしないでもない。
首相訪中の件である。
が、日中、日韓の首脳会談再開は、いずれは結論を出さなければならない問題だし、早い方が良かったと言えるのではないか。
原則さえ譲っていなければ。

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安倍晋三首相が8日、北京を訪問し、胡錦濤・中国国家主席や温家宝首相と会談することが1日、分かった。中国側は会談に応じる方針をすでに日本側に伝えている。日中関係筋が明らかにした。安倍首相は9日には韓国を訪問、盧武鉉(ノムヒョン)大統領と会談する。日本の首相の訪中は2002年4月の小泉純一郎前首相以来で、日中首脳会談は昨年4月のジャカルタ以来となる。

同筋によると、安倍首相は8日午後に胡主席と会談、同日夕に温首相と会談し、そのまま温首相主催の夕食会に出席する予定。訪問を実務訪問とするか公式訪問とするかは未定。

8日は中国共産党第16期中央委員会第6回総会(6中総会)開幕日に当たるが、党の
最重要会議の期間中に首脳会談を設定するのは極めて異例。中国は靖国神社参拝を繰り返す小泉前首相に反発、第3国での首脳会談も拒否してきたが、安倍政権誕生を機に日中関係の改善に方針を転換したといえる。

汚職で上海市トップの陳良宇・前市共産党委員会書記が解任されるなど、対日強硬派とされる江沢民・前国家主席系列の「上海閥」の勢力弱体化が進む中、「実務的」な対日関係を目指すとされる胡指導部は靖国参拝問題をめぐるこれまでの強硬姿勢を軟化させた。

同筋によると、先月、東京で開催された日中外務次官による「総合政策対話」で、谷内正太郎外務事務次官は、安倍首相が自らの靖国神社参拝をめぐる意思や事実関係を明言しない「あいまい戦術」を取っていることなどを説明し、理解を求めた。

これに対し中国の戴秉国外務次官は参拝自粛を求める姿勢を変えなかったものの、中国に持ち帰り協議する考えを表明。報告を受けた胡主席ら最高指導部が慎重に協議、最終決定したとみられる。(共同)

8日に日中首脳会談 安倍首相が訪中 (2006年10月1日 共同通信)

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今回の、安倍首相の訪中・訪韓内定までの経緯を見ていると、従来とはかなり成り行きが違う。

安倍首相は、先月の就任記者会見の時、「日本は常にドアを開いております・・・私も
努力をしていきたいと考えています。是非とも両国にも一歩前に出てきていただきたいと思います」と語っていた。

これに対し、外務省の事務当局は、「そんなに簡単に話がまとまるなら、首脳会談は
とっくに実現している」などと困惑気味に語っていたそうだが、首相周辺は「交渉ルートは外務省だけではない」と述べている。
事実、下村博文官房副長官は30日、フジテレビの報道番組で、「安倍首相は出来る
だけ早く、中国や韓国との首脳会談を実現しようということで、(調整は官邸が)直接、韓国と進めている」(2006/10/01 讀賣新聞)と発言している。
また、政府筋は30日、「外務省のごく一部しか知らない」(同)と記者団に語っている。

つまり、今回の訪中や訪韓は官邸主導で行われており、事実経過は、官邸以外では、外務省のごく一部、つまり麻生太郎外相や、首相の信任が厚い谷内次官くらいしか
知らなかったのではないか。

先月の23~26日に都内で開かれた日中総合政策対話(次官級)では、首脳会談について谷内次官が中国の戴秉国・筆頭外務次官と交渉しており、交渉経過は麻生外相から携帯メールで直接、安倍首相に報告されている。

要するに、安倍首相及び首相官邸-麻生外相-谷内次官、このラインで中韓との折衝が行われ、外務省の事務方は“蚊帳の外”だったということだ。
これは、今までの外務省の中韓に対する“軟弱外交”を踏まえれば、当然といえるし、逆に言えば、今回の訪中・訪韓の内定は、両国と安易に妥協した結果ではないとも
言える。

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麻生外相は29日の記者会見で、国連事務総長選に名乗りをあげた韓国の潘基文・
外交通商相を日本が支持するかどうかについて、「日韓首脳会談が仮にできれば、そこで言うのもいい」(2006/09/30 朝日新聞)と述べている。
また、中国に対しては、胡錦濤国家主席が昨年4月の日中首脳会談で示した「五つの主張」について、「安倍晋三首相はこれに配慮する」と中国側に非公式に伝えている。
今回の訪中・訪韓内定は、このような日本側の“努力”に対して、「両国が一歩前に出てきた」ということだろう。

ただ、油断は禁物である。
韓国は、首脳会談について、「もともと中国のように靖国参拝中止を会談再開の条件にしていたわけではない」(外務省幹部)。
が、中国は違う。

先月の日中総合政策対話でも、戴・筆頭外務次官は、「(靖国参拝という)障害を取り除く約束をすることが必要だ」との立場をくずさなかった。
対日強硬派の江沢民系=「上海閥」の勢力弱体化が進んでいるのは事実だし、胡主席が提唱する“科学的発展観”を具現化するには我が国の協力が欠かせない。
が、「胡指導部は靖国参拝問題をめぐるこれまでの強硬姿勢を軟化させた」というのも共同通信の情報でしかない。

「“靖国カード”を容認する形での関係改善に応じるわけにはいかない」というのが安倍首相の基本的立場である。
今日の衆院における代表質問でも、民主党の鳩山由紀夫幹事長の「(靖国参拝について)あいまい戦術では信頼を損なう」という批判に対し、安倍首相は「鮮明にするつもりはない。個人としての考えだ」と突っぱねている。
それだけに、日中首脳会談でこの問題がどう扱われるかが最大の焦点だと思う。
もしかしたら今後、今回の話(日中首脳会談の予定)はなかった、ということになる可能性もまだある。
今後の成り行きから目が離せない、というところではないか。
また、韓国についても、首脳会談で盧武鉉大統領が、いきなり歴史認識の問題を持ち出してくる可能性もある。
何しろ相手は、あの“盧武鉉くん”だから(笑)

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日中・日韓首脳会談が、安倍首相の就任直後に実現するのは確かにサプライズだが、会談結果が吉と出るのか、それとも凶になってしまうのか。
安倍首相及び麻生外相の手腕が問われることは間違いない。

もちろん私は、“吉”と出ることを願っている。

参照:まず日韓から、アジア外交建て直しアピール 安倍政権
    (2006年9月30日 朝日新聞)

【追記】
国連事務総長選については、韓国の潘基文・外交通商相が過去3回の予備選で第1位を獲得している。特に、第3回目では、安保理の常任・非常任理事国15カ国のうち13カ国から支持を集めた(反対1、保留1)。
当初は、アジアからの選出に難色を示していた米国も、ここに来て支持を表明している。

潘氏は、その言動を注意してみればよく分るが、けっして盧武鉉くんの対北朝鮮政策には賛成していない。
また、政治家というより、外交官という色合いが強く、だから米国も支持に回ったのではないか。
つまり、対北朝鮮で、潘氏は盧武鉉路線に同調しないということだ。

また、他のアジアからの候補を見ると、経歴などからして潘氏が第1位になるのも「なるほど」という気はする。
もちろん、積極的に支持する気にはなれないが、米国に“キンタマを握られている”潘氏を支持するのは、韓国の出方次第では国益にかなうのかもしれない。

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2006/09/13

関係改善を求める中国には原則的な対応を!

Asem









上記の写真は、アジア欧州会議(ASEM)のホームページに掲載された写真である。
左が中国の温家宝首相、右が我が国の小泉純一郎首相。

ホームページを読んでもらえば解るが、この写真とそこに書かれている記事の内容には何の関連性もない。記事のタイトルは、A decision on the enlargement of ASEM at the Helsinki Summit(ヘルシンキサミットにおけるASEMの拡大についての決定)というものである。
では、なぜこのような日中の友好関係を醸し出すような写真が、記事内容とは無縁な
ものであるにもかかわらず掲載されたのか?

この疑問に、今朝の讀賣新聞が答えている。


小泉首相が出席したヘルシンキでのアジア欧州会議(ASEM)首脳会議の公式ホームページに、首相と中国の温家宝首相が会場内で笑顔で握手した瞬間をとらえた写真が11日、掲載された。

両首相は、靖国神社参拝問題をめぐって関係が冷え切っているが、10、11両日の会議期間中は場内で非公式に何度か軽くあいさつした。各メディアは握手の瞬間を撮影していなかった。

ところが、11日は、中国政府の公式カメラマンが至近距離で両首相の握手の瞬間を
撮影していたという。ASEM議長国のフィンランド政府によると、同日午後、中国政府から「日本の首相との握手の写真を撮ったので、ASEMホームページに掲載してほしい」と写真提供があり、掲載を決めた。

同日、フィンランド政府からヘルシンキ市内で連絡を受けた日本政府筋は「日本との
関係改善に意欲を示す中国からの明確なメッセージだと受け止めている」と語った。

日中首相の握手写真、ASEMのHPに…中国の要望で (讀賣新聞)

この件に関する中国側の公式説明は、「小泉首相が自らあいさつしてこられたので、
わたしもあいさつしたが、接触はしていない」(2006/09/12 人民網日本語版)という、
極めてそっけないものだった。
にもかかわらず、中国政府自らが、両国首脳が握手している場面を捉えた写真の掲載をASEMに要請する。
これは、やはり「日本との関係改善に意欲を示す中国からの明確なメッセージ」とみなすのが妥当であろう。

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実は、中国側の姿勢変化はこれだけではない。
去る5日、北京の人民大会堂で開かれた日本経団連の御手洗冨士夫会長と温首相との会談でも、40分のうち政治問題に費やしたのは約3分間だけ。2年前に同首相が奥田碩・前会長と会談した際、大半を小泉首相の靖国参拝に絡んだ政治問題に費やしたのとは雲泥の差なのである。

これらのことが何を意味しているのか?

会談において、政治問題が主要なテーマにならなかったのは、御手洗会長が「(靖国問題は)経済界のテーマとしてなじまない」という姿勢を鮮明に打ち出していることも大いに関係している。
が、それだけではない。
本質的な原因は、私がこれまで何度も明らかにしてきたように、日中関係の悪化は
我が国にもマイナスであるが、それ以上に中国が被るダメージの方が大きいということである。
つまり、「政冷」が「経涼」に転化した場合、困るのは中国であるということだ。ましてや「経冷」なんて、中国にとっては悪夢でしかない。

なぜか?

それは、我が国には、中国に取って代わる市場はいくらでもある。が、中国には我が国の代わりになる国は、この世界に存在しないからである。

今の中国においては、エネルギーの浪費と深刻な環境破壊が経済成長を持続する上での桎梏になりつつある。その深刻さは、一昨日のエントリー「黒字倒産しそうな中国」にも書いた。
ところが、中国が必要としている省エネや環境問題にかかわる技術やノウハウは、世界で我が国が一頭地を抜いているのである。
つまり中国は、我が国の省エネや環境技術が、喉から手が出そうなほど欲しいのだ。

今回の会談でも、御手洗会長が「日本も過去には公害、エネルギー不足など多くの
問題に遭遇し、一つ一つ乗り越えてきた。われわれの経験や知識でお役に立ちたい」と提案すると、温首相も「われわれは協力分野を拡大し、環境保護や省エネルギーなどを含めるべきだ」と応じたという。
実際のところ、この分野での我が国からの中国への投資はほとんど行われていない。

※この分野における投資のネックになっているのが、技術やノウハウに対する対価で
あり、知的財産権保護の問題である。
中国の現状を考えると、越えなければならない壁は高い。

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2005年の我が国からの対中投資は過去最高を記録したが、これは自動車メーカーが
生産拠点建設のための大規模投資を行ったことが主な理由であって、電子メーカーを
除けば、従来型の投資は減少に転じている。
また、対アジア投資全体に占める対中投資の比率も、04年の56%から05年には40%と、一気に16%も低下している。
そして今年の上半期は、投資件数、額ともにわずかながら減少しており、対中投資が
伸び悩んでいる傾向が明らかに分かる。

中国の我が国に対する姿勢が軟化している背景には、以上のような「経涼」の傾向を
示しつつある経済関係に対する危機感があるのは間違いない。
この延長線上で、省エネや環境技術にかかわる投資が滞れば、中国にとっては死活的な問題になる。国内向けには面子も大事だが、面子にこだわりすぎて実までなくしては元も子もなくなる、中国の考えはそんなところだ。

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中国は、対日関係の改善を求めている。これを拒む理由はないし、関係改善は我が国にとってもプラスである。
が、ここでいう関係改善は、従来のような中国が「主」で我が国が「従」という関係に
回帰することではない。

我が国は中国の内政に干渉しない。中国も我が国の内政に干渉しない。永遠に合致
するはずがない「歴史認識」など、両国関係において持ち出さない。中国は「東シナ海を友好の海にしたい」と言っているのだから、その言行一致を求める。
これらの前提条件が満たされない限り、関係改善はもちろん、日中友好など「絵に描いた餅」にすぎない。主権尊重、内政不干渉、互恵平等の精神、これが友好関係を築く上での最低限の条件である。

我が国の次期政権が、以上の原則に基づき、日中関係の改善を図ることを期待する。

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関連エントリー:やっぱり日本に助けてほしい中国

参照記事:『靖国』素通り 御手洗流 (東京新聞)

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2006/07/10

意識が変わった日本と無自覚なままの韓国

今回の「北朝鮮ミサイル発射事件」をめぐる我が国政府の対応を見ていると、「日本も
変わったなあ・・・」という感慨にとらわれる。
これは小泉内閣であればこそだが、同時に、政治家の質がいかに重要であるかも痛感する。

このことは、過去のエントリーでも何度か述べた。
例えば、韓国の「竹島周辺海流調査」や中国の「東シナ海ガス田問題」に対し、同じ
小泉内閣でも、川口(外相)-平沼(経産相)-扇(国交相)トリオでは何もできなかったのに、町村(外相)-中川(経産相)-石原(国交相)に担当大臣が代わると、毅然と
した態度が取れるようになった。

今回も同じである。
政府は、北朝鮮の貨客船・万景峰号の入港禁止や北朝鮮当局者の入国原則禁止
(朝鮮総連幹部を含む)、人的交流の制限、等々の9項目の制裁措置を直ちに決定。
6日午前には、首相官邸の「拉致問題特命チーム(議長・鈴木政二官房副長官)」が
緊急会合を開き、現行法の下で実行可能な「北朝鮮に対する制裁措置」を今月中に
開く次回会合までにまとめるよう各省庁に指示した。
また、ミサイル発射翌日の6日には、国連安保理に「対北朝鮮制裁決議案」を提示、米・英・仏の常任理事国と非常任理事国9カ国(日本を入れると10カ国)の支持を直ちに取り付けた。

このような、我が国としては異例とも言える迅速な対応が可能になったのは、首相官邸に、安倍晋三官房長官の肝いりで作られた、「拉致問題特命チーム」が存在したからである。

-------------------------------------------------------------------

一方、麻生太郎外相も獅子奮迅とも言うべき働きぶりである。

麻生外相は7日夜、独・伊・米・露4カ国の外相と電話で会談した。
この4カ国中で、我が国などが国連安保理に共同提案した「対北朝鮮制裁決議案」に
難色を示しているのはロシアだけである。しかも、ロシアは常任理事国。
麻生外相の電話に対して、ロシアのラブロフ外相は「日本の懸念に同感で、協力して
いきたい」と述べたが、決議への対応は明確にしなかったという。

麻生外相はロシア外相との電話会談の前に、アレクサンドル・ロシュコフ駐日大使とも外務省で会談している。
外相はこの席で、「ミサイルはロシアのナホトカ沖に着弾しており、日露両国の安全保障の問題だ。安保理決議採択は両国の共通の利益につながる」と述べて協力を求めた。
やはり、常任理事国であるロシアを我が国の側に引き付けることが決定的に重要で
ある、と政府は考えているということだ。

これに対し、ロシュコフ大使は「本国に伝える」と答えるにとどめた。が、今月15日~18日に予定されている自国のサンクトペテルブルグにおけるG8サミットでの議長総括に、「ミサイル発射問題」を盛り込む意向は明言した。

我が国は、事件2日後の7日午後には、米国、英国、フランスと共同で、国連安保理に「対北朝鮮制裁決議案」を、一部修正したうえで正式に提出した。
これには、デンマーク、スロバキア、ギリシャも加わり、計7か国が共同提案国となる
予定である。

ロシアは、「決議案」が提出されたこの日の協議では全く発言しなかったという。「棄権する意思を暗黙のうちに示した」との見方も出ている。
これはロシアが、もうすぐ開催されるG8サミットのホスト国であることが大きく影響して
いると思う。「拉致問題」を含む「北朝鮮問題」が、サミットの主要議題で取りあげられることが決まっているからだ。
が、やはり、国連における我が国の迅速かつ強力な働きかけと、麻生外相の精力的な動きも「功を奏している」と見るのが妥当ではないか。

麻生外相はこのほか、日本に大使館のないコンゴ共和国を除く安保理非常任理事国
8か国の駐日大使とも7日に外務省で会い、支持を要請した。
結果、今現在、安保理の15常任・非常任理事国の中で、「決議案」に賛成13カ国、
態度未定1カ国(ロシア)、反対1カ国(中国)の状況になっている。

要するに、ルールを守らない国(ドイツ・メルケル首相)・中国が、最後に残る壁なのである。


北朝鮮のミサイル問題で、麻生外務大臣は中国の李肇星外相と電話で会談し、北朝鮮への制裁を含む、安保理決議の採択に向けて支持を求めました。

麻生外務大臣:「日本の出している決議案に対して、賛成してもらいたい。この一点です」

会談はおよそ30分間行われ、麻生大臣は「法的拘束力がある決議案を取り下げるつもりはない」として、決議案に賛成するよう求めました。
これに対し、李外相は「日本の立場は、事態を複雑にする」と述べ、決議案には同調
できないという考えを示しました。

中国側は、拘束力がない議長声明にこだわる姿勢を変えていないため、決議案の採択に向けて、中国の対応が鍵を握っています。

Asou2







日本案は事態を複雑にする…中国側の同調難しい?
( 2006/07/09/17:33 ANNニュース)

ロシアの動向が、今後どうなるのかは、今のところ分からない。反対の意思を明確に
しているのは中国だけである。

我が国は、けっして中国と妥協してはならない。
もし、中国が「拒否権」を発動すれば、「北朝鮮のミサイル発射を支持した」と、国際世論から非難されるのは必至である。
最低限、「無法者国家」の味方をしたと看做されるのは間違いない。

つまり、中国が「拒否権」を発動しても、外交的には我が国の勝利になる。
国内の親中派も、さすがに「中国の行動を擁護できない」であろう。

いずれにしても、原則を貫くことが我が国の立場を強くするのである。。

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ところで、我が国の世論も完全に風向きが変わった。

今月6日、7日の両日、読売新聞が実施した緊急全国世論調査(電話方式)によると、北朝鮮の貨客船・万景峰号の入港禁止や人的交流の制限など、政府が決定した北朝鮮に対する制裁措置を「支持する」は92%に達し、「支持しない」はわずか5%だった。

政府が国連安保理で、北朝鮮を非難し、制裁を盛り込んだ決議案の採択を目指していることも、「支持する」が90%で、「支持しない」は4%。

政府が検討している北朝鮮への送金や貿易を停止・制限する、さらなる経済制裁措置については、「早急に行うべきだ」が68%と多数を占め、「段階的に行うべきだ」28%を大きく上回った。

今回のミサイル発射により、「北朝鮮が脅威だとの認識が強まった」は計77%。「強まらなかった」は計20%。

米国と協力して、敵のミサイルを撃ち落とす「ミサイル防衛システム」の整備を急ぐべきかについては、何と63%が「そう思う」と答え、「そうは思わない」は24%と少数だった。

日朝国交正常化交渉については、「正常化すべきだが急ぐ必要はない」が43%、「正常化する必要はない」は21%。
計64%が北朝鮮との国交正常化に消極的であることも分った。

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排外主義を利用するのは、私は断固反対である。
が、この国民感情(世論)は排外主義ではない。むしろ、国民の安全保障に対する意識が、やっと「普通の国」に近づきつつあるということである。
北朝鮮の脅威は現実的存在である。が、今までは、そういう認識が社会一般に浸透していなかった。
今回、ここまで国民世論が盛り上がってきたということは、「北朝鮮のミサイル発射」は、むしろ我が国にとっては歓迎するべきことかもしれない(不謹慎かも知れないが)。

「非武装・中立」とか「非同盟・自主外交」とか、「言葉」は確かに美しい。が、政治も
外交も、「まず現実ありき」なのである。
イラクがクウェートを侵略し、武力併合した時は、多くの国民が「遠い世界の話」としか
受けとめなかったかもしれない。が、今回だけは、そういう凶悪犯が隣にいることを明確に認識できたのではないか。
(我々は、この国民意識の変化を、一過性に終わらせてはならない)

戦後、米国GHQに洗脳されたり、共産中国に感化された左翼知識人に騙され続けて
きた国民が、北朝鮮という凶悪犯に喉元に刃を突きつけられて、戦後初めて目覚め
つつある、そう言えるのではないか。

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このような我が国の状況に対して、相変わらず「ノー天気」なのが、北朝鮮と軍事境界線を挟んで対峙しているはずの韓国・盧武鉉政権である。

韓国大統領府は9日、李百万・広報首席が書いたといわれる「広報首席室」名義の
文で、韓国政府の対応が遅れたことに対する非難について「日本のように無理に未明から大騒ぎする必要はない」と述べている。
そして、「(韓国政府は)政治的な計算をすることもないし、このことを軍備強化の名分に利用することもない」とした。

大統領府の、ある中心的な関係者も「今回の局面でもっとも得をしているのはどこだろうか。日本ではないか。そして次は米国の強硬派ではないか」と話している。
特に、この関係者は日本について、「1990年代以降ずっと“普通の国化”を推進している日本が、今回の事態を“安全保障の危機”と規定、軍備増強への道を急速に進もうとしているように見え、心配だ」と述べている。

以上は、朝鮮日報の記事を抜粋・要約したものだが、「ノー天気」と言うより、もう「狂っている」と言ってよい。
「日本が得をしている」とか「(日本が)軍備増強への道を急速に進もうとしているように見え、心配だ」とか・・・「真の敵」は誰だか解っているのか???
韓国は、未だに北朝鮮とは戦争状態にあるのだ。今のところ「休戦」しているにすぎない。そんなことすら理解できていないのか???
「休戦」以降、韓国が北朝鮮から武力侵攻を受けなかったのは、在韓米軍の存在であり、日米安保条約が背後に控えていたからである。
そんなことは、よほど頭が歪んでいない限り、自明の理である。

にもかかわらず、上記のような発言が「大統領府の中心的な関係者」から飛び出す。
スカッド・ミサイルは射程距離が300~500キロで、明確に韓国を標的にした破壊兵器である。北朝鮮は、今回、そのスカッドを3発も発射している。
なのに、こういう発言が政権中枢部から出てくる。

産経新聞によると、「李百万・韓国大統領府広報首席が書いたといわれる『広報首席室』名義の文」には、「盧大統領の意思によるもの」との説明がついている。
つまり、私が「もう狂っている」と表現した韓国大統領府の声明は、「盧大統領の意思」であるということだ。
また声明は、「(ミサイル発射は)政治的な事件にすぎず、安保上の非常事態に至る
ものではない」とも主張しているとされる。

朝鮮日報と産経新聞の記事を併せ読むと、盧大統領自身が、北朝鮮のミサイル発射は「政治的な事件」にすぎず、「安保上の非常事態」ではないと考えていることは間違いない。

こんな大統領だから、「『驚かない韓国人』に世界が驚いた」と朝鮮日報が嘆くのだ!!!

過去にも書いたが、韓国を「他山の石」とし、我が国に「売国政権」が出現することの
ないよう心せねばならない。

そして、北朝鮮が「敵」であることは明らかだが、中国、韓国も我が国の「敵性国家」であることを明確に認識しなければならない。

参照1:麻生外相、安保理決議採択に協力要請 露外相、対応明確にせず
    (2006年7月8日 讀賣新聞)
参照2:北朝鮮ミサイル発射 制裁「支持」92%/読売新聞社世論調査
    (2006年7月8日 讀賣新聞)
参照3:韓国大統領府、日本の対応を批判
    (2006年7月10日 朝鮮日報)
参照3:韓国「日本は騒ぎ過ぎ」 大統領官邸が声明
    (2006年7月10日 産経新聞)
参照4:「驚かない韓国人」に世界が驚いた
    (2006年7月9日 朝鮮日報)

【特記】
コメント及びTBを許可制にさせていただきました。
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2006/07/04

思い上がるな韓国!!!

はじめに

私は、中国や韓国、北朝鮮の不法、無法、あるいは在日の工作員組織や在日系暴力団の存在を根拠に、中国人や韓国・朝鮮人一般を差別してはならないというエントリーを書きました。
6月28日のことです。
これに対して、不法滞在(入国)の中国人や韓国人の犯罪の多さを例に挙げて、差別を正当化する意見がいくつかありました。

これは、筋違いというか、論理のすり替えというか、まともな反論(議論)になっていません。
不法滞在(入国)の中国人や韓国人の犯罪が多いということと、民族差別はまったく
別の問題です。
が、往々にしてそういう感情に人間は流されやすい。だから、あのエントリーを書いた。にもかかわらず、まったく理解できない方が少数ながらおられたことを残念に思います。

私は、こういう方たちに問いたい!
「あなたは、美空ひばりや都はるみや山口百恵が嫌いですか?」と
「つかこうへいや伊集院静香は評価に値しないと思いますか?」と
「孫正義の方が、ホリエモンより、ず~っとまともだと思いませんか?」と
「スタジオ ジブリの宮崎駿の作品には、イデオロギーを超えた感動を覚えたのではありませんか?」と
彼は、元々が左翼ですから、左がかっているのは事実ですが・・・

それとも、彼らは、やはり朝鮮人の血を引いているから、全員が蔑視の対象ですか???

私は、李登輝や王貞治は尊敬に値する人物だと思っています。邸永漢や陳舜臣には、ずいぶんと勉強させらました。彼らは皆んな中国人です。
私には、彼らに対して差別感情など、微塵も湧いてきません。

私は差別自体は「悪」だとは思っておりません。
要は、私たちが嫌悪し、蔑視すべき対象は、人種や民族ではなく、その人個人の人格であり、人間性なのだと私は思うのです。
蔑視すべき日本人は、身近にもいっぱいいるではないですか???

もちろん、中国や韓国は社会全体としての民度が低く、一つの括りとして蔑視したくなる気持ちは理解できます。が、やはり単位は個人なのです。
特に、在日に関しては、それを痛感します。

私の経験から言うと、「民族」で差別する人は、あまり事実を検証しない人が多い。なぜなら、まず「差別意識」が先にあるからです。
で、その「差別意識」を裏付ける事象があると、「そら見たことか!」と自らの「思い込み」をますます強くする(そういう点では左翼に似ている、というか裏返しである)。
そういう人に何を言ってもムダ!「馬の耳に念仏」、そう実感した次第です。
(すべての人が「事実を検証しない」「まず差別意識ありき」と言っている訳ではありません。念のため)

ただ、そういう人たちが増えることは、国家にとって極めて危険なことです。国家が誤った方向に走る原因になる。

皆さんも、そうならないように気をつけてほしいと希望します。

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今日のエントリー

ところで、真の国益を守るということは、中国人や韓国・朝鮮人を差別したり蔑視したりすることではない。中国や韓国、北朝鮮の不法、無法に対して、国家・国民が一体と
なって毅然とした対応を取ることである。

もちろん、在日の工作員組織(朝鮮総連)や在日系暴力団の不法行為や犯罪を厳しく取り締まり、摘発することも、国益を守ることに通じる。
これは差別ではない。

で、ここに来て、また韓国がふざけた真似を始めようとしている。

韓国海洋調査船「海洋2000号」Chousasen2_1














韓国海洋水産省の発表にによると、韓国政府は、この3日、日韓両国が領有権を主張する竹島(韓国名・独島)周辺を含めた海域での海流調査を開始した。調査は3日から17日まで国立海洋調査院が実施するという。

朝鮮日報によると、海洋調査船「海洋2000号」は2日午後10時30分に釜山を出港、
現在は海上で待機中とのことだ。が、朝日新聞によると、3日午前、南東部・蔚山沖で作業に入った模様だ。
係争中の竹島周辺の調査は、今月中旬ごろになると見られる。が、我が国はは中止を求めており、両国間で緊張が再び高まるのは間違いない。

韓国政府は、自国の排他的経済水域(EEZ)内で海水の温度や塩分、海流の動きを
調べる「科学目的」の調査だとしている。韓国は2000年から毎年、海洋調査を実施してきた。竹島周辺海域が含まれていたことも何度かあった。

これに対して我が国は、ただ黙っていただけではない。
2004年7月に、韓国が、「探海2号」という調査船で竹島北西海域(我が国のEEZ)での地質探査を行おうとした際、我が国は海上保安庁の巡視船を警告のために派遣した。そして、「日本側EEZ水域での地質探査に対する日本政府の許可がないので退去せよ」と命令した。
結果、韓国の地質探査船は引き上げた。「外交紛争になるのを懸念した」というのが、韓国側の理由である。

この時の外相は町村信孝氏で、経産相は中川昭一氏、国交相は石原伸晃氏である。
同じ小泉内閣でも、川口順子氏が外相で、平沼赳夫氏が経産相、国土交通相は扇千景氏だったときは「だんまり」だった。2002年に今回と同じ「海洋2000号」が竹島の北西13マイルの海域で海洋調査を行ったとき、海上保安庁の航空機が空から監視
(観察?)しただけである。
つまり、町村-中川(昭)-石原のトリオだったからこそ、2004年の時は巡視船を派遣し、「退去命令」を発することができたということだ。

本題からは外れるが、平沼氏は、昨年4月の中国の反日デモの最中にも、「日中関係は双方にとって非常に重要な2国間関係であり、日本は中国と共に各分野の交流を
強化し、友好、平和の日中関係を共に築くことを願っている」(北京4月17日発 新華社)と発言している。
この政治家を「真性保守」として評価し、ましてや総理大臣に期待する向きがあるが、
そういう人たちの見識を疑う。

-------------------------------------------------------------------

Abe2_1
















今年4月に、我が国の海洋調査をめぐり日韓が激しく対立した。これを受け、我が国政府は海流調査中止を求めていたが、韓国は「我が水域内での海流調査は我々の正当な権利」(潘基文外交通商相)として頑として応じなかった。

で、今回の「海流調査実施」となったわけだ。
韓国海洋警察庁は、周辺海域での日本側の動きを監視・警戒しており、調査船が竹島周辺に入れば、警備艇を出して護衛する方針だという。

これに対して我が国はどうか?
安倍晋三官房長官は3日午前の記者会見で、韓国による竹島周辺の海流調査について、「調査を実施する事態が発生した場合、国連海洋法条約と関連国内法に基づき、適切に対処していく」と述べ、対抗措置として日本も何らかの海洋調査を行う可能性を示唆した。(2006/07/03 毎日新聞

これは韓国メディアからの情報だが、韓国の調査船が、係争中の竹島周辺海域(我が国のEEZ)に侵入した場合、我が国は「巡視船を出動させる」ことを決定していると言う。
これに対し、韓国政府当局者は「今回は以前(2004年)と違うだろう」と言い、「日本の巡視船が出動しても引き返さない」方針だと言われる。
「独島(竹島)について“静かな外交”を放棄した以上、韓国の領有権を守るという意志」を反映させた行動を取らざるを得ないからだ。

韓国は、今回「海流調査は領有権にかかわる特殊任務ではなく、海洋観察のための
通常業務だ」と主張している。
我が国が、今年4月に「日韓共同管理水域」で実施しようとした海洋調査も、国際法上は何の問題もなかった。これを、実力行使をしてでも阻止するという態度に出たのは
韓国ではないか!!!
なのに、自国の場合は、「海洋観察のための通常業務(だから何の問題もない)」と
言い張る。で、我が国の「通常業務」は海洋警察を総動員してでも断固阻止。自国の
「通常業務」に我が国が警告を発すれば、「日本の巡視船が出動しても引き返さない」と突っ張る。

こんな、道理をわきまえない我が儘な国に、今の時点で一歩でも譲歩したら、永遠に
舐められる。韓国は完全に己を誤解している=要はバカ!!!
我が国は、巡視船を出動させ、韓国の調査船を身動きできなくさせるくらいの対応が
求められる。韓国が警備艇ではなく、警備艦を出動させても怯んではならない。
幸い、安倍氏が官房長官で、麻生太郎氏が外相。国交相が北側 一雄氏(公明党)で、経産相が二階俊博氏というのがネックだが、海上保安庁自身が「強気だ」というから
心強い。いずれにしても、安倍氏や麻生氏のリーダーとしての器が問われる事態になることは間違いない。

我が国は、粛々と原則的立場を貫くべきである。
結果として、不測の事態が生じたとしても、それはそれで、国民世論を正しい方向に
喚起することになる。

今回は、今年の4月とは立場が逆である。
我が国の国家としての性根が問われている。心してかかってほしい。

韓国の思い上がりを、これ以上許してはならない!!!

参照1:【独島】「日本の巡視船が出動しても引き返さない」
     (2006年7月3日 朝鮮日報)
参照2:韓国が海流調査開始へ 調査船が出発 竹島
     (2006年7月3日 朝日新聞)
参照3:安倍官房長官:韓国の竹島周辺の海流調査に対抗措置も
     (2006年7月3日 毎日新聞)
参照4:「日本、韓国側独島近海調査、過去数回妨害」
     (2006年4月21日 中央日報)

【特記】
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2006/06/05

国家と民主主義を考える

イラクや最近の東ティモールを見ていると、国家とは何だろう?と考えてしまう。

そもそも、国家の定義とはどのようなものか?
国家(state)の形態・役割は歴史的に異なるが、現代の定義では、一定の領域に定住する人々が作る政治的共同体を指す。主権・領土・国民で構成され、統治機構を持つ。
主権・領土・国民、これらの三要素を有するものが国際法上、国家として認められる。

近代国家は、まず政治的共同体があって、それに応じて国家(統治機構)ができるのではなく、まず統治機構としての国家があり、それが各々の力に応じて領土と国民を有する。

そういう意味では、イラクも東ティモールも統治機構があり、その下に領土と国民を有している。軍隊も警察もある。どちらの国も、国家としての体裁は一応整えているのだ。

イラクはサダム・フセインの圧政下から解放され、東ティモールもインドネシアの植民地支配から独立した。国民は、もっと希望に燃え、未来に夢を託してもおかしくない状況だと思う。
ところが両国の現実は、宗派対立あるいは部族対立で内戦寸前である。

東ティモールに関しては、国連のアナン事務総長は先月30日、「我々は紛争地域から早く引き揚げ過ぎた」と語り、05年に国連平和維持軍を完全撤退させたことへの後悔の念を表明した。
しかし、東ティモールについて言えば、「無理に独立を急ぎ過ぎた」というハワード豪
首相の指摘の方が正しいと思う。

国連東ティモール暫定統治機構(UNTAET)は、東ティモールに先進民主主義国にならった統治モデルを導入した。が、同国では多人種・多言語の諸部族が山間部に散在しており、「国家」や「国民」という意識が極めて希薄で、元々「自治」の概念すら存在しなかったと言われる。
つまり、東ティモールには民主主義はおろか、国家や国民という意識すらない。こんな
ところで国家を樹立させ、民主主義のシステムを導入しても混乱に拍車をかけるだけである。

イラクもそうだ。イラクは元々、英国植民地から人工的に構成された国家だ。1918年、
オスマン帝国崩壊後の独立は形式的なもので、イギリスによる傀儡だった。
国民はアラブ人とクルド人によって構成され、アラブ人はシーア派とスンニ派に分かれている。そしてクルド人、シーア派、スンニ派のそれぞれに数多くの部族が存在する。
つまり、イラクも東ティモール同様、「国家」や「国民」という意識が極めて希薄で、歴史上一度も民主主義の経験がない国なのである。
このような国に、先進民主主義国にならった統治モデルを導入しても、うまくいくわけがない。

私は、米ネオコン流の「民主主義は人類の普遍的価値」という考え方は間違っていると思う。歴史的、宗教的、民族的理由から、民主主義に適応できない(しない)国もある。
私は、結局、イラクはフセインとバース党による強権支配によってしか国家の統一を
維持できなかったし、東ティモールもインドネシアの統治下にあったからこそ安定して
いたと思う。

もちろん、私は、フセインによる強権支配やインドネシアによる東ティモール独立派弾圧を肯定したり擁護したりするものではない。ただ、イラク人あるいは東ティモール人自身の力で獲得しない限り、民主主義なんて何の意味も価値もないということだ。

これは、中国(中共)や北朝鮮の民主化に関しても言えることである。確かに中国の
人権弾圧や北朝鮮の極悪非道は許せないし、非難しなければならない。
が、外部から干渉して体制を転覆させてもお互いのためにならないということだ。
要は、その国の政治はその国の国民の成熟度による。

国家には、政治的共同体の基礎となる社会的共同体としての側面もある。社会的共同体は、歴史や伝統、文化といった、その国家に固有のものを有する。
その、固有の歴史や伝統、文化といったものに対する愛着や誇りを、自然な形で国民が抱かない限り、統治機構としての国家は成立しても、「人民の、人民による、人民のための政府」など成り立たない。

我が国は、戦前から、固有の歴史や伝統、文化といったものに対する愛着や誇りを、
自然な形で国民が抱いていた。憲法や議会もあり、立憲君主制も不十分な点があったとはいえ機能していた。
だから、戦後の諸改革がスムーズにいったのである。この経験を他国に応用するのは、はなから無理がある。

民主化は、自国民の欲求と努力によってしか成就しない。
誤解してはならない。

※北朝鮮の体制転覆と拉致問題解決は別次元のものです。

【特記】
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2006/05/02

悩む日本と火事場泥棒・中国

イランの核開発問題をめぐって米国が強硬姿勢を強めている。
米国は、制裁や軍事行動を可能にする国連憲章第7章(平和に対する脅威、平和の
破壊及び侵略行為に関する行動)に基づく安保理決議の採択を目指していたが、中国やロシアが首を縦にふらず行き詰まりを見せている。
そこで米国は、お得意の『有志連合』を口にし始めた。もちろん我が日本国も有志の
一員として勘定されている。

参照:有志国で制裁も 米国務長官「中ロ抵抗なら」 イラン

しかし、ちょっと待ってほしい。イランは、我が国の原油輸入量の15%を占め、国別で
3番目に多い大口輸入先なのである。
しかも我が国は、イランとの間にアザデガン油田の開発という、我が国の将来を左右しかねない国家的事業を抱えている。
つまり、我が国は米国や欧州諸国とは事情が違うのだ。

アザデガン油田は、推定埋蔵量が260億バレルと中東最大級を誇る。
2004年2月、日本の国際石油開発(現・国際石油開発帝石HD.)が権益の75%を獲得した。本格生産時には日量26万バレルを予定しており、日本が輸入する自主開発原油は現在の約1.6倍に増える見込みである。
我が国は、2000年にペルシャ湾のカフジ油田の権益を失った。以来、新たな自主開発油田の確保が悲願だった我が国にとって、アザデガン油田はようやく手に入れた『虎の子』なのである。

米国の動きを牽制したいイランは、このような我が国の立場を見透かして、さっそく楔
(くさび)を打ち込んできた。


【テヘラン=工藤武人】イラン外務省のアセフィ報道官は30日の記者会見で、同国の
核問題をめぐり、米国が日本に対し、イラン南部のアザデガン油田の開発を中止する
よう要請していることについて、「日本は、自らの国益に基づき独自の判断をすべきだ」と述べ、国連安全保障理事会での核問題審議に際し、対イラン制裁を視野に圧力を
強める米国に同調しないよう求めた。

日本の米追随をけん制、イラン外務省報道官 (2006/05/01日 読売新聞)

我が国とイランは、1979年に起きたイランのイスラム革命以降も一貫して友好関係に
ある。一貫して敵対関係にある米国とは対照的である。
このような歴史的関係からしても、ここで、米国との同盟関係を優先する余り、安易に『有志連合』に加わるのはけっして得策ではない。

米国が、イランに対してここまで強硬なのは、イランがイスラエルの存在を認めていないからである。
実際、イランのマフムード・アフマディーネジャード大統領は、「欧米はユダヤ人虐殺と
いう神話をでっち上げた」「イスラエルは地図上から消えるべきだ」「犯罪人(イスラエルのシャロン首相)が先祖の仲間入りをしたとの報が最終のものだと願う」などと、常軌を逸した発言を連発している。
イスラエルの守護者を自認する米国が、このようなイランを容赦できないのも当然で
ある。
一方、イランの立場からすれば、近隣のパキスタンやインドの核開発と比較して、イランにだけ特別に厳しい態度を取る欧米諸国の姿勢は受け入れられない。

日米同盟が基軸である以上、我が国としては米国の意向を無視するわけにはいかない。が、アザデガン油田の開発中止要請だけは絶対に受け入れてはならない。
しかも、アジアには中国という、ルールを守らない『資源パラノイア』がいる。我が国が
アザデガン油田の開発を中止しても、中国が後を襲うだけで、イランには何の痛手にもならない。
既に中国は、イランで具体的な動きを始めている。


【テヘラン30日共同】劉振堂・駐イラン中国大使は30日までに、イランのメヘル通信に
対し、同国での石油と天然ガスの開発をめぐる総額約1000億ドル(約11兆4000億円)の契約が数日中にも調印されるとの見通しを示した。「どの国もこの合意を阻むことは
できない」とも述べ、核問題でイランに経済制裁を科そうとする米国などの動きをけん制した。

国連安全保障理事会の常任理事国である中国が対イラン制裁に反対する背景に、
巨額のエネルギー権益があることがあらためて浮き彫りになった。

劉大使は「イランが石油を売ることを妨げるのなら、米国はわれわれに同じだけの石油を売ってくれるのか」と語り、イランに対して圧力を強める米国を痛烈に批判した。

イランと巨額契約調印へ 中国、米の制裁論けん制 (2006/4/30 西日本新聞)

我が国は、「核問題と油田開発は切り離して考えるべきだ」と米国に対して主張する
べきである。我が国がアザデガン油田の開発を中止しても、火事場泥棒・中国を利するだけで、イランは何の痛手も被らないことを強調するべきである。

政府は米国に、「共同歩調を取れるところと取れないところがある」と率直に説明せよ!!!

参照記事:日本の石油開発、水さす核問題 イラン・アザデガン油田
(2006/01/23 朝日新聞)

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2006/04/23

中・韓はなぜ友好国たりえないのか!!!

私は、「日中友好」や「日韓友好」を声高に叫ぶ人たちが理解できない。理由は簡単である。中国も韓国も『反日国家』であるからだ。
皆さんは、自分に敵意を抱き、日々憎しみを醸成している人と友達になれるだろうか?私はなれない。それと同じことである。

「友好」を叫ぶ人たちは、よく「中国は米国と並ぶ友好国(であるべき)」とか「韓国は
我が国と価値観を共有する民主主義国家」と言う。が、本当にそうだろうか?
沖縄近海までを中国の排他的経済水域(EEZ)と言い、一方的に東シナ海でガス田を
開発する国が友好国か?100年前に日本に協力したからといって、その子孫から財産を取り上げる国が民主主義国家か?
今回の我が国による竹島近海の測量は国際法に則ったものだったのに、かの国の
大統領は「国際法なんて意味がない」と言い放った。
中国外務省の秦剛報道官も、例の『船舶の航行を禁止した海域の範囲を修正した
問題』で「(理由は)技術的な誤りがあったため」と説明した後、「作業は中国の海域で行われ、日本に通告する必要はなかった」と述べ、「中国は日本が主張する中間線を
認めておらず、中国を非難し、問題をあおり立てることには不満だ」と反論した。(2005/04/18 NHKニュース)
こんな国の、どこが友好国なのだ!!!

どうして、この中国や韓国は、こんなにも自分勝手なのか?それは、この両国に「互恵平等」や「共存共栄」といった考え方が欠落しているからだ。
日本から奪うものはあっても与えるものはない、そういう根性が、この両国には染み付いている。その原因が、60年以上前の日本の『侵略』であり、35年間の『植民地支配』である。

中国は、徹底した反日教育を行っている。一つは『愛国主義教育基地』という名の
『反日施設』の建設と、それへの国民の強制動員である。

(1)侵華日軍南京大屠殺遇難同胞記念館(南京)
(2)731細菌部隊罪証陳列館(ハルビン)
(3)中国人民抗日戦争記念館(北京・盧溝橋)
(4)中国人民抗日戦争記念彫刻塑像公園(北京・盧溝橋)

以上が主な『愛国主義教育基地』だが、小規模なものまで含めると全国で現在205の史跡や博物館が『基地』に指定されている。慶応大学総合政策学部長の小島朋之
教授(現代中国論)は「中国の小中高では、徳育教育の一環で、これらへの遠足が
義務づけられている」と話す。

しかも問題なのは、これらの『基地』に展示されている写真やデータがデタラメなものなのだ。例えば、ハルビンの『731細菌部隊罪証陳列館』に、旧日本軍が中国人に細菌実験を行っている場面として展示されている写真は、実は、昭和3年の『済南事件』で
中国兵に虐殺された日本人居留民の検視写真である。

中国が、世界遺産(「負の遺産」)に登録する運動を進めている『侵華日軍南京大屠殺遇難同胞記念館』は犠牲者数を30万人と表示している。が、この数字にはまったく根拠がない。
金陵大学の社会学教授だった米国人スマイスは、37年12月12日から13日当時の南京の人口を「20万人から25万人」と報告している。20~25万人しかいないのに、どうやって30万人も殺せるのだ???
『記念館』にある『遇難同胞名簿の壁』に名前が刻まれているのは3000名である。残りの29万7000人は氏名不詳の、どこの誰だか分らない者であるということだ。
米国の中国問題専門家・ピーター・グリーズ氏は、著書の中で、「中国人の深層心理の中には、『ナンキンはヒロシマより被害が大きかった』ことを確かめたいという心理が
働き、それが20万人の死者を出したヒロシマより大きな犠牲ということで30万人の犠牲という数字をもたらしているのではないか」と述べている。

日中戦争の中国人犠牲者数についても、水増しが行われている。1960年までは
「1千万」としていたが、60年代末から70年代初めの文革期に「1千800万」、1985年に「2千100万」に増え、江沢民時代は「3千500万」に膨れ上がった。
(2005年4月21日 産経新聞【社説】)

このようなデマゴギーに基づいて、学校では『反日教育』が行われている。


例えば、小学校の4年生くらいから高学年向けの読本で、『小学生が知らねばならない中国の十の話』というものがあって、産業とか自然とか歴史とか中国全体のことを書いてあるのですが、その十のうちの一つが「南京大虐殺」という項目で、そこには次のような記述があります。
「日本の侵略軍は古い城壁の都市の南京を一つの虐殺場にしてしまいました。日本軍は狂ったように人間を殺すことで、自分達の勝利を誇って見せました。日本軍の司令官は公然と部下の悪事を許しました。日本の将兵は我が同胞の中国人を銃撃し、銃剣で刺し、軍刀で首を切り、腹を切り裂き、溺れさせ、焼き殺し、生き埋めにし、色々な残忍な方法で殺しました。殺人ゲームを楽しみ、恥をすっかりなくして婦女を暴行し、12歳の幼い女の子から60歳以上のおばあさんまで逃しませんでした」。
古森義久 「中国の“反日”教育」

小学校4年生で、こんなことを刷り込まれる。これでは日本に好意なんて抱くはずがない。もし、日本と中国が逆の立場だったら、私は絶対に中国を許さない。

韓国の『反日教育』も負けてはいない。
私のお薦めBLOGでもある『★厳選!韓国情報★』さんの下記の記事に、写真入りで
詳しく載っているので参照してほしい。
あまりの酷さに、怒りを通り越して呆れてしまう。


★韓国の誇る最先端教育に密着!其の1

もし、我が国政府が、10万人もの無防備の一般市民を一夜にして焼き殺した『東京大空襲』や20万人以上が犠牲になった『ヒロシマ』での出来事を執拗に児童生徒に教育し、米国の戦争犯罪を糾弾し続けたら、『日米友好』なんて成り立つだろうか???
しかも、中国や韓国は、事実であればまだしも、歴史をねつ造してまで『反日教育』を
行っている。こんな国と『友好』関係になんかなれるわけがない。

参照:あやしい調査団、南京ふたたび

(注)ソースが明らかにされていないデータや記事は、私の過去のエントリーからの引用です。

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2006/04/22

ホワイトハウスで「人殺し」と名指しされた胡錦濤

Hourinkou_1













【ワシントン20日共同】突然響いた女性の抗議に一瞬言葉を詰まらせた中国の胡錦濤国家主席。会談の席で異例の陳謝を迫られ、疲れた表情のブッシュ米大統領―。昨年11月以来となった20日の米中首脳会談は、具体的な成果が挙がらなかったこともあり、両首脳の顔色は終始さえなかった。

「ブッシュ大統領、彼(胡主席)の殺人をやめさせて」。ホワイトハウス南庭で開かれた歓迎式典。中国が非合法化している気功集団「法輪功」メンバーの女性が声を張り上げると、演説を始めたばかりの胡主席は戸惑いの色を浮かべ、一瞬言葉を失った。

ブッシュ大統領が耳元で何かを話しかけ、主席は演説を続けたものの、警備当局者が女性を連行するまで抗議の叫び声が会場に響き渡り、白けたムードに包まれた。

面目をつぶされた胡主席に、大統領は会談の場で「アイム・ソーリー」と陳謝。本題の
イランと北朝鮮の核問題、人民元改革では擦れ違いが目立ち、会談後、代表記者団の前に現れた両首脳の表情には疲れがありありと浮かぶ。

ホワイトハウス周辺には黄色のTシャツを着た法輪功のメンバーや台湾独立を訴える
グループらが集結。「中国共産党はならず者」「台湾は中国の一部ではない」などのプラカードを掲げ、抗議のシュプレヒコールを繰り返した。

法輪功 「殺人やめさせて」 歓迎式典で胡主席批判
(2006年4月21日 西日本新聞)

この場面、けっこうインパクトがあった。場が一瞬、凍りついたように感じた。
ところでこの女性、「法輪功」の機関紙の記者で、事前にホワイトハウス発行の臨時記者証を取得していた。
テロに対する警戒心が強く、必要以上に素性を調査する米ホワイトハウスが、彼女が「法輪功」のメンバーであることを知らなかったとは思えない。
いや、むしろ、「法輪功」の機関紙の記者であることを承知のうえで記者証を発行した
可能性の方が高い。

いずれにしても、この場面、全世界に配信されたはずだから、中共としては単に「面子をつぶされた」では済まないダメージを受けたと思う。
とんでもない『人権抑圧国家』であることが、満天下に示されたわけだから。

私はFNNのスーパーニュースでこの事件を知った。コメンテーターの木村太郎氏によれば、胡錦濤の演説は中国内ではライブで報道されていたが、この場面だけは真っ暗になり、音声も消えたそうだ。
が、いくら中共当局が隠しても、ネット社会の現代では、この真っ暗な場面で何が起こったのか、すぐに中国の民衆にも広まるであろう。

女性は、英語で「ブッシュ大統領、彼(胡主席)の殺人をやめさせて」と叫んだ後、中国語で「胡主席、あなたはもう終わりだ」という言葉を胡錦濤に投げつけた。
元々、中共と胡錦濤にとって今回の訪米は、国賓として儀仗兵を閲兵し、ホワイトハウスでブッシュ大統領と握手している姿を中国内で放映することが最大の目的だったと
いう。
つまり米国と肩を並べる中国、ブッシュ大統領と対等に渡り合う胡錦濤を国民の前で
演出して見せることが目的だったわけだ。
その点からすれば、首脳会談で具体的な成果が挙がらなかったことよりも、今回の
事件の方が中共政府にとっては大きな打撃であっただろう。

まあ、「自業自得」、「身から出た錆」だから仕方がないね、胡錦濤くん。

なお、この女性は、外国賓客を脅した容疑で起訴された。有罪と決まれば、禁固6カ月、罰金5000ドルの判決を受ける可能性があるという。
が、釈放された女性は、「法輪功メンバーの思いを伝えたかった。禁じられた行動であることは知っていたが、人間の救済はより重要なことだ。後悔はしていないし、機会があったらまたやる」と語ったそうだ。

「法輪功」と中共との闘い、これからも目が離せない。
「法輪功」頑張れ!!!

参照記事:脅迫容疑で起訴、中国国家主席に抗議行動の女性

【追記1】
Heckler disrupts Chinese President Hu's speech on south lawn at White House: 'President Bush, stop him from killing'... 'Stop persecuting the Falun Gong,' she yelled... She also shouted in Chinese, 'President Hu, your days are numbered'... woman is taken away by uniformed secret service officers... right after Bush urged Hu to allow Chinese to 'speak freely'

ブッシュ大統領!!!胡錦濤に殺人をやめさせろ!!!「法輪功」を迫害するな!!!(中国語で)胡錦濤!オマエは余命いくばくもない!!!

さすがです。

参照:President Hu Jintao heckled at the White House (ライブ映像付き)

【追記2】
昨日、誤って削除してしまった「ふざけるな中共!!!」というエントリーの元になった記事は以下のとおりです。


中国国家林業局の劉拓・防砂治砂弁公室主任は20日の記者会見で、今春観測されている大規模な黄砂に関連し、発生防止のため「全世界の共同の努力が必要だ」として国際協力の強化を訴えた。原因としては、国土の砂漠化に加え、天候の影響が大きいとの見方を示した。

今春、北京ではすでに10回黄砂が吹き、年平均の6回を上回っている。

同主任は植林などの黄砂防止策について「我が国は発展途上国であり、任務の重さに比べて資金の投入が少ないという矛盾が突出している」と述べ、資金が不足している
現状を明らかにした。

黄砂発生の最大の原因としては国土の砂漠化を挙げた。05年の調査で砂漠が国土の18%に達し、1年間に1280平方キロ増加したという。この春は、中国北部で例年に比べ気温が高いうえ極端な小雨だったため、地表の乾燥が激しく、発生しやすくなったと
説明した。

黄砂防止で国際協力の強化を訴え 中国林業局
(2006年4月20日 朝日新聞)

上記記事中にある、劉主任の「我が国は発展途上国であり、任務の重さに比べて資金の投入が少ないという矛盾が突出している」という発言に対して、私は「ふざけるな!!!」と声を荒げたわけです。

有人宇宙船を飛ばし、月面探査計画に巨額の資金をつぎ込み、2千838億元(約4兆1100億円)もの軍事費を費やして空母を建造し、SLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)を
配備する。
いつもは『東アジア唯一の大国』を気取り、都合の悪いときは『発展途上国』のふりを
する。

そんな身勝手で狡猾な中共に怒りが爆発したわけです(笑)

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2006/04/10

国連分担金を保留せよ!!!

日本が唱える国連分担金の見直しが立ち往生している。
負担増となる中国とロシアが反発し、国連での議論が進まないためだ。

日本政府は3月上旬、国連の通常予算である分担金(年間総額約19億ドル)の2007年以降の見直しに関し、(1)安全保障理事会の5常任理事国の負担割合に「3%または5%」の下限を設ける(2)3年ごとの負担割合見直しを経済情勢に応じて毎年行う――
ことを柱とする案を、国連総会第5委員会(行政・予算)に提出した。安保理常任理事国に対し、「拒否権など強い権限を持つ以上、予算上も相応の責任を果たすべきだ」とし、一定以上分担金を負担させるのが最大の狙いだ。具体的には、約2%を負担する
中国、約1%のロシアの負担増となる内容だ。

米国もその後、中露両国の負担を増やす別の案を提出したため、両国は強く反発した。第5委員会は見直しに際し、通常は3月中に、具体案をまとめる分担金委員会に検討を求める決議を採択する。しかし、中露両国が決議採択に反対しているため、議論の場を移さないまま、第5委員会は近く閉会する見通しだ。

金田勝年外務副大臣は6日の記者会見で、「一部の国が従来の慣行に反し、分担金
委員会への送付に反対し続けた。誠に遺憾だ」と中露の対応を批判した。

日本は、国民総生産(GNP)などを基に算定した本来の負担割合は14.7%だが、途上国割引分を肩代わりしているため、04~06年は19.5%(年約380億円)を負担。政府が分担金見直しに熱心に取り組むのは、こうした不公平の是正が第一の目的だが、日本の果たしている重い役割をアピールすることで、“悲願”の常任理事国入りの機会を
探る狙いもある。しかし、「外堀」と位置づける分担金改革が暗礁に乗り上げ、「本丸」の常任理事国入りは道筋が見えないのが現状だ。

国連分担金の見直し暗礁、日本提案に中露が反発
(2006年4月9日 読売新聞)

国連分担金は、各国の国民総生産(GNP)などを基に算定されることは知っていた。2004~06年の我が国の分担率が19.5%(年約380億円)であることも。
しかし、それにしてはおかしいなあと思っていた。

2004~06年の分担割合は、1位米国22%、2位日本19.5%、3位ドイツ8.7%、4位英国6.1%、5位フランス6.0%、6位イタリア4.9%、7位カナダ2.8%、8位スペイン2.5%、9位中国2.1%、10位メキシコ1.9%となっている。ちなみに韓国は1.8%で11位、ロシアに
いたっては1.1%で16位である。

現在の日本の分担率は、EUの3大国(独、英、仏)の合計(20.8%)とあまり変わらない。アメリカを除く現常任理事国4ヶ国(英、仏、中、露)の合計(15.3%)をはるかに上回っている。
国連分担金ばかりではない。PKO予算においても約20%を分担している。ここにおいても日本の分担率は、米国を除く常任理事国4カ国の分担率の合計(18.4%)よりも大きいのである。

各国のGNPのデータが見当たらないので、2004年の国内総生産(GDP)を比較してみる。すると、米国は我が国の約2.5倍、ドイツは我が国の約58%、英国は約45%、フランスは約44%、中国は約35%ロシアは約12%。
つまり、国力に応じた負担という原則に立てば、我が国は米国の半分以下、ドイツの1.7倍、英国やフランスの2倍、中国の3倍程度でなければおかしい。

にもかかわらず、実際の我が国の分担率は、米国よりやや少なく、ドイツの2.2倍、英国やフランスの3倍以上、中国の9倍以上になっている。
これは、「途上国割引分」を我が国が一手に引き受けているという現実を示している。
つまり、「日本は黙ってカネだけ出してりゃいい」と言われているようなものだ。
なぜ、こうなったのか?私は、我が国及び我が国民の「国連幻想」、「国連信仰」も大きな影響を与えていると思う。
国連分担金をたくさん負担する、ODA(政府開発援助)をたくさん出す、それが国際貢献だと勘違いしている節が国にも国民の中にも間違いなくある。

国連は、発足時は連合国=戦勝国の「連合」。今は、「戦勝国の=米国」の意に沿わない弱者=途上国の「連合」。大国の思惑と、途上国の打算に振り回され、地域紛争ひとつ解決できない。そして我が国は、ドイツと並んで未だに「国連の敵国」扱い。
事務局には、非効率と縁故主義が蔓延し、途上国首脳の利権の巣窟になっている。
こんな国連の、どこに期待するのだ!!!

まあ、私は、カネを出すなら応分に口も出す、という立場に立つので、我が国が国連の安保理常任理事国をめざすことを支持している。
が、中国やロシアのようなルールを守らない国がのさばり、我が国の行く手を妨害するようであれば、常任理事国問題に見切りをつけてもよいと思う。
そして、「途上国割引分」の約5%は負担しない、拠出を保留すると宣言してやればよいのだ。我が国は「打出の小槌」ではないと!!!
そうすれば、傲岸不遜な国々も、腐敗・堕落した国連事務局も、我が国のことを多少は見直すであろう。
讀賣新聞は「日本が唱える国連分担金の見直しが立ち往生している」などと無責任な書き方をしているが、このままズルズルと引き延ばされるのがもっともよくない。

一度くらいは毅然とした態度を取るべきである。「たかが国連」なんだから!!!

参照1:2004-06年国連通常予算分担率・分担金
参照2:世界各国の名目GDP

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2006/03/27

胡錦濤を国賓として扱わない米国

4月に予定されている中国の胡錦濤国家主席の訪米について、その格付けを巡って
中国と米国の間で激しい駆け引きが続いている。

米ホワイトハウスのマクレラン報道官は24日の会見で、今回の胡主席の訪米は、
『国賓』ではなく『公式訪問』と位置づけていることを確認した。
つまり、米政府は、胡主席を国賓より格下の公賓として迎えるということだ。
一方の中国政府は、国事(賓)訪問(秦剛・外務省副報道局長)である、と主張して譲らない。

では、「国賓」と「公賓」はどう違うのか?
「国賓」とは、外国の元首・首相など、公式の資格で来訪し、国家の賓客として国の
費用で接待される外国人(大辞泉 )
「公賓」とは、政府が、正式の客として待遇する外国人。国賓より下で、外国の王族・
閣僚・特使およびこれに準じる人(大辞泉)

世界の大国であることを自認し、国の内外にその威信を示したい中国としては、
国家主席の訪米が「国賓」訪問ではなく、「公式」訪問である、とされることは屈辱で
あろう。
だから、中国政府は、米政府が何と言おうと、胡主席は外交儀典上で最も格式が高い「国賓」であると強調する。

このような中国政府の姿勢に対し、マクレラン報道官は、「中国政府が胡主席の外国訪問をすべて『国賓待遇』と定義することは理解している」とした上で「(各国要人の)ホワイトハウス訪問はそれぞれが唯一無二で比較するものではない」とかわした。
つまり、マクレラン報道官は、中国政府が(国内向けに)今回の胡主席訪米を「国賓」と位置付けるのは構わないが、各国要人のホワイトハウス訪問に対する米政府の格付けは、相手次第で変わる、と言っているのだ。

実際のところ米国は、中国の格付けを1ランク落としながらも、中国の面子(めんつ)も
立てている。胡主席をホワイトハウス南庭での儀仗兵による歓迎式典で迎え、迎賓館のブレアハウスへ宿泊させる。

つまり、「国賓」ではないが、国賓並みの待遇はしますよということだ。ただ、
大統領夫妻主催の正式な晩餐会は開かず、「昼食会に招待するだけ」というところで 、胡主席は「国賓」ではない、ということを内外に印象付ける。

中国と米国の間には、様々な深刻な問題が横たわっている。貿易不均衡、知的財産権侵害、人権問題、そして中国の急激な軍拡と不透明な軍事費。

米国の貿易統計によると、対中貿易赤字は昨年、なんと前年比24.5%増の2016億ドル(23兆5872億円)という巨額なものになっている。
その反面、米国が要求する「人民元改革」は遅々として進んでいない。

知的財産権の侵害も深刻である。昨年の中国内の知的財産権侵害によって米国が
被った被害総額は80億ドル(9360億円)に上る。米国は、中国市場で流通するソフト
ウェアの90%以上が海賊版であると指摘している。
これに対し中国側は、「米国は知的財産権の保護制度を構築するのに一世紀以上の時間を費やしてきた。中国は建国してまだ数十年しか経っていないのだから、米国は
辛抱強く待つことも必要だ」と開き直っている。

米国内における、中国の人権問題に対する批判も厳しさを増している。
米国務省は今月8日、世界各国の人権状況に関する2005年版の年次報告書を発表し、中国を北朝鮮などの「圧政国家」と同列に位置付け、「世界で最も組織的な人権侵害」が行われていると批判した。
これに対し中国は激しく反論。
米国の人権状況について「民族差別」「他国の人権の侵害」など7項目に渡って分析し、「米国の民主主義は金持ちのためのゲーム」と断じた。
また、先進国の中で貧困率が最も高い国の1つであるとも指摘し、米軍によるイラクでの捕虜虐待問題もとりあげ、米国の人権対応は「二重基準」だと痛烈に批判した。

中国の急激な軍拡と不透明な軍事費に対しても、米国には根強い不信感がある。ライス米国務長官は今月16日、オーストラリアのダウナー外相と会談した後の共同記者会見で、中国の06年の国防予算が前年比14.7%増となったことについて「これは多い」と述べ、中国の軍拡路線に懸念を示した。
また、米国防総省は、中国の実際の国防予算は900億ドル(約10兆5000億円)に上り、公表された額の約3倍であると見ている。

以上の、中国に対する批判、不満、懸念は、何もブッシュ政権に限ったことではない。むしろ、民主党も含めた米国議会の方が、よりその傾向が強い。
今回の胡主席訪米に対する米政府の対応も、「中国の経済的台頭と急速な軍備拡大路線への『脅威論』が議会を中心に高まっていることに配慮し、ブッシュ政権は最高
レベルの待遇を避けた」と言われている。

ドイツのメルケル首相は、今年1月のブッシュ米大統領との会談で、「われわれには
ルールに従わない中国のような競争相手がいる」と話し、中国への対応で連携を呼び掛けている。

「ルールに従わない中国」は、我が国にとっても同じである。我が国も、この自分勝手で礼儀というものを知らない国に、安易に妥協してはならない。
そして、米国やドイツ、英国などのEU諸国と連携し、中国に対する監視と関与を強め
なければならない。

参照1:胡主席の訪米は「公式訪問」 米報道官
参照2:胡主席の訪米は「国賓」?・米中で微妙な食い違い
参照3: 米通商代表部が改めて中国の知財侵害状況を批判
参照4: 米中間の摩擦拡大懸念 対中貿易赤字2000億ドル突破
参照5:中国を「圧政国家」と同列に 米政府05年版人権報告
参照6:中国、米国の人権状況を批判・米報告に反論
参照7:中国の国防予算増「多い」 米国務長官、軍拡路線に懸念

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2006/01/30

日本に依存する中・韓

【ソウル30日聯合】昨年は対日貿易赤字が5年ぶりに減少したが、対中貿易黒字は
大幅に増加し、対中黒字が対日赤字を相殺する水準に及んだことがわかった。韓国
銀行と関税庁が30日に明らかにしたもの。

昨年の対日貿易赤字は243億1000万ドルで、2004年の244億4000万ドルに比べ1億3000万ドル減となった。小幅ではあるが、対日赤字が前年比で減少したのは2000から2001年以来のこと。対日赤字はこれ以降年々増加を続けていた。

一方、対中貿易黒字は2004年の201億8000万ドルから、昨年は233億9000万ドルに増加し、対日赤字を相殺できる額まで増加した。
(以下略)

対中黒字が大幅に増加、対日赤字の相殺水準に
(2006/01/30 聯合ニュース)

上記の記事をどう読むか?
実は韓国が我が国なしでは生きていけないことの証明なのだ。
韓国は、輸出完成品を作る際に必要な中間材の60%~70%を日本から輸入している。年間の部品素材部門の赤字だけで150億ドルに達する。
韓国経済の牽引車・サムスン電子の輸出額と対日貿易赤字の規模がちょうど同じ水準なのである。特に半導体と携帯電話を生産・輸出するには、依然として日本の技術に依存するしかないという。

つまり韓国は、我が国の技術・部品・素材に依拠して製品を作り、中国に輸出して稼いだ黒字で我が国に対する赤字の穴埋めをしている。
「日本に追いつき追い越せ」が韓国民の願望らしいが、永遠に無理、ということだ。

あの盧武鉉大統領も25日の年頭記者会見で、対日外交は「分離・抗議・拒否」と、分かったような分かっていないような発言をしている。
小泉首相の靖国神社参拝問題を理由に日本訪問を拒否するが、経済問題と政治問題は分離できる。抗議することは抗議し、拒否することは拒否する。このような外交が必要だと・・・(参照:2006/01/25 ANNニュース)
頭の悪い盧武鉉も、さすがに「日本なくしては韓国経済が死ぬ」と自覚して
いるのだ(笑)。

一方、中国との貿易関係はどうか?


財務省は26日、05年の貿易統計(速報)を発表した。
(中略)
中国と香港を合わせた日本との貿易総額は24兆9491億円で、2年連続で米国(21兆8761億円)を上回って最大の貿易相手国だった。中国本土からは、電算機類や音響
映像機器の輸入が大きく伸び、対中貿易赤字は同41.8%増の3兆1265億円となった。日本の輸出の主力だった電機産業でも、製品の組み立てを中国に頼る傾向が顕著だ。
(後略)

昨年貿易黒字、初の日中逆転 日本8兆、中国12兆円
(2006年01月26日 朝日新聞)

対中国に関しては、韓国とは逆に我が国の大幅赤字。これは、我が国の製造業が
生産設備を中国に投資し、完成品を中国から輸入していることを意味している。
上海市への外国投資は日本がもっとも多く、一昨年は契約ベースで約15億ドル。また、外資企業が中国の輸出の約60%を担っている。
以上の数字がそれを証明している。

韓国は対日赤字、中国は対日黒字。一見、正反対のように見えるが、中国も我が国
なしでは生きていけないのだ。
中共政権や我が国の経済界の一部は、今のままだと『政冷経熱』が『政冷経涼』になるなどと、脅しにも似た文句を口にしている。が、日中間の貿易総額は24兆9491億円で中国の貿易総額の約19%を占める。中国の対日黒字は3兆1265億円。
我が国のGDP(国内総生産)に占める貿易総額の割合は約10%であるに対し、中国のそれは約70%にも達する。しかも、外資企業が輸出の約60%を担っている。

『政冷経涼』になって困るのは中国である。それこそ中共体制崩壊の誘引になりかねない。

ただ、個人的には『政冷経涼』になることを望む。『チャイナリスク』は、今や『体制崩壊』という脅威にまで達しているからだ。

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2005/12/02

腐敗した国連を改革せよ!

anan

今の国連は腐敗と縁故主義の巣窟になっている。
国連の対イラク人道支援事業をめぐる不正事件では、アナン事務総長の長男コジョ氏、同事業の責任者であるベノン・セバン事務次長、同事業の企業選定者であるアレクサンドル・ヤコブレフ
政治局員が、収賄などの不正に関わっていた(肩書・当時)。そして、彼らが推したスイスの監査企業・コテクナのオーナーは、ガリ前事務総長(エジプト)の親族であり、コジョ氏は当時、同社にコンサルタントとして勤務していた。
まさに、国連事務局の組織ぐるみの構造的汚職であると言ってよい。しかし、事務総長の長男と事務総長の右腕といわれるセバン事務次長が
不正を働いていたにもかかわらず、事務総長自身は、本人が関与したわけではないとして何の責任も取っていない。

このような国連の予算について、我が国は19.468%(年間3億4640万ドル)も分担している。これは、米国の22%に次いで第2位の額になる。ちなみに、米国以外の4常任理事国の合計は、15.31%にすぎない。
過去のエントリーでも述べたが、私は我が国の分担率を大幅に引き下げるべきであると考える。町村信孝前外相は、7月に国連本部での記者会見で、「常任理事国入りが
実現しない場合は分担金削減を求める可能性を示唆」した。
小沢俊朗・国連3席大使も10月に、国連総会第5委員会(行政・予算)で「安全保障理事会の5常任理事国の4か国を足しても、その地位を拒否された一加盟国より財政負担が少ない。こうした現状を続けることが許されるのか」と演説した。
ところが、このような我が国の主張に対して、アナン事務総長は何ともノー天気な反応を示している。


【ニューヨーク=長戸雅子】国連のアナン事務総長は30日、12月4日からの日本を含むアジア歴訪を前に日本人記者団と会見し、安保理改革に関連、日本政府が国連通常予算の分担比率の見直しを求めていることについて、「財政的貢献と安全保障理事会の(地位の)問題に直接のつながりはない」と述べ、二つの問題を関連付けて議論することに否定的な見方を示した。
(後略)

国連事務総長 安保理改革と分担金は別(2005年12月1日 産経新聞)

これに対して安倍官房長官は以下のように反論している。


安倍官房長官は1日の記者会見で、国連のアナン事務総長が財政的貢献と常任理事国入りは直結しないとの考えを示したことについて「日本政府も直接関連づけて考えているわけではない」と説明したうえで、「国民の素直な気持ちとして、これだけ分担金を払っているのに、なぜ常任理事国ではないのかという思いがある」と訴えた。

安倍長官は国連分担金の負担比率について「我が国の負担は過大ではないか。加盟国の地位と責任が適切に配慮された、より公平かつ公正なものに改革されるよう分担率交渉に積極的に参画していく」と述べた。

「これだけ払ってなぜ」 安倍長官が国連分担金で言及(2005年12月1日 朝日新聞)

安倍官房長官の発言は、まさに正論であり、私は全面的に支持する。確かにアナン
事務総長が言うように「財政的貢献と常任理事国入りは直結しない」。が、我が国が、その「地位と責任」に比して過剰に国連分担金を負担しているのは明白である。

発展途上国と人権蹂躙国に乗っ取られたような国連の予算を、我が国が5分の1も負担する必然性はない。
もし、どうしてもカネを出してくれと言うのであれば、我が国は、それにふさわしい「地位と責任」を要求するべきであり、腐敗と縁故主義に汚染された国連事務局に改革を迫らなければならない。

ところで、アナン事務総長がノー天気に構えているうちに、米国が強力なパンチを繰り出した。


来年1月から2年間の活動を決める国連の予算編成をめぐり、事務局改革を求める米国が土壇場で組み替えを要求、月内の成立が危ぶまれている。ボルトン米国連大使は
「3~4カ月の暫定予算を組んでも編成をやり直すべきだ」と主張。新年からの職員への給与支払い停止さえささやかれる事態に、国連活動の停滞で大きな影響を受けることになる途上国などが反発を強めている。
(後略)

国連でまた「ボルトン」ショック 予算人質に改革を要求(2005年12月1日 朝日新聞)

アナン事務総長は、11月30日の日本の記者団との会見で「改革だけが国連の仕事ではなく、実行しなければならないことが多い」と述べ、あくまでも通常予算の承認を求める考えを強調した(同上・朝日新聞)。
しかし、改革を担保することなくカネだけを要求する虫がいい話が米国に通じるはずもない。ボルトン氏は、ネオコンの象徴的な人物であり、かねてより「国連不要論」を唱えている強硬派なのだ。半端な対応で矛を収めるとは思えない。
おそらく安倍幹事長の発言も、ボルトン氏や米国の意向を踏まえたうえでのものであろう。つまり、国連改革で日米が足並みを揃えているのである。

これに対してアナン事務総長は慌てふためいている(笑)。メディアが「極めて異例」と書くほどに。


国連のアナン事務総長が4日から予定していた日本と中国、韓国、ベトナムのアジア歴訪を延期した。06~07年の国連予算案の審議が来週から本格化し、予算の見直しを求めている米国との折衝が難航する可能性があるためで、関係者は「事実上の中止」とみている。事務総長が土壇場で訪問を延期するのは極めて異例。国連の運営をめぐる米国との溝が改めて表面化した格好だ。
(後略)

アナン事務総長、日本などのアジア歴訪中止(2005年12月2日 朝日新聞)

我が国政府は、分担金問題と国連事務局改革で安易に妥協するべきではない。両国で予算の40%以上を負担する日米が手を結んで迫れば、国連が音を上げるのは間違いない。

最後に、今の国連がいかに歪んでいるかの具体例を挙げて、本日のエントリーの締めとしたい。


残念なことに、国連人権委員会の現在の構成では、ジンバブエやキューバのように
深刻な人権侵害の過去を持つ国が民主主義国家を裁く立場にあることが、委員会の
業績に影を落としており、委員会の評判と有効性を大きく損ねています。

私たちは、最も深刻な人権問題に効果的に対処する組織として提案されている国連人権理事会のようなメカニズムを支持します。こうした組織は、効率性を向上させ、政治性を抑えるために、規模を縮小する必要があります。構成国は20カ国が理想的です。

私たちは、この新たな理事会の構成国は、人権尊重の確固たる実績のある国に限定されるべきであり、深刻な人権侵害を行っている国は除外されるべきであると考えます。これは、合否を判断するテストではなく、国連総会の加盟諸国が理事国を選出する際に考慮すべきガイドラインであり、またすべての諸国と国連指導層が強調すべきメッセージでもあります。

米国の国連改革案に関するアン・W・パターソン国連代理大使の国連総会における発言 (2005年6月22日)より抜粋

国連人権委員会には、中国、ヴェトナム、キューバ、スーダン、ジンバブエなどの強権的独裁国家が名を連ねている。国連人権委員会のメンバーは、米国が言うように「人権尊重の確固たる実績のある国に限定されるべきであり、深刻な人権侵害を行っている国は除外されるべきである」。

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2005/07/26

欧米人の日本観

拙記事「江沢民の無礼を忘れてはならない」に対して、読者の方から以下のコメントを
いただいた。

『過去のオランダの言動(女王来日時のみならず、その前後の補償要求や天皇陛下
訪蘭時、対インドネシア等)には、私自身「一体何様だ」と思ったこともあり、欧米諸国の日本観についても、いつかまた記事にして頂けると大変勉強になります』

これに対して、私は次の内容を返信させていただいた。

『確かにオランダのベアトリクス女王は、91年の来日時、宮中晩餐会で天皇陛下の前で「(オランダ人捕虜問題は)お国ではあまり知られていない歴史の一章です」と指摘しました。
しかし、これは江沢民の言動とはレベルも質も違います。
また、天皇陛下の訪蘭時に謝罪の言葉を求めたり、一部のオランダ人は損害賠償請求も起こしました。

事実関係を記すと、

大戦中の日本軍はオランダ領で軍人・民間人計13万人を収容所に抑留し、うち2万人以上が病気などで死亡した。
オランダは連合国の一員として日本人のBC級戦犯226人を処刑、さらに51年のサンフランシスコ条約で戦争被害者に対する補償を求め、56年の日蘭議定書で見舞金の支払いが行われた。その額は当時のレートで48億円であり、これは現在の貨幣価値なら一千数百億円になる。

既に総てが解決済みなのです。にもかかわらず、なぜ上記のような動きが起こるのか。
それは、文明人である我々(オランダ人)が、未開のアジア人(日本人)に屈服させられたことに対する耐え難い屈辱感がなせるものだと思います。
自分たちがインドネシアを過酷な支配下に置いたことは、野蛮人に対する仕打ちであるから胸が痛まない。
しかし、オランダやオランダ人が「反日」であるわけではなく、反日教育が行われているわけでもありません。
下記のような意見もあります。
「われわれオランダ人は、過去40年間の長きにわたって日本人に対する不満を述べ
続けてきているが、(…)自分たちが手を下して殺害したり、虐殺して死に追いやったりしたインドネシア人には心を砕くこともなく、彼らの名前は永遠に誰の知るところでもない。」
オランダの文筆家・カウスブルック』

以上の内容では、少し物足りないと思われるので、「欧米諸国の日本観」について、
もう少し詳しく分析してみたい。

欧米諸国の日本観について語るときに、「諸国」をどこまでと考えるのかが問題になる。また、国に「日本観」があるわけではなく、そこに住む国民の日本及び日本人に対する意識だと思う。したがって、ここでは北米及び西ヨーロッパに居住する白人を対象に
する。
ここで、今から書く記事の根拠も問題になる。私は、今まで学んできたこと、今までに
得た情報、そして今までの経験に基づいて書くしかない。

私は、もう10年近く前だが、米国に4回、カナダに1回、ビジネスで訪問したことがある。米国には延べ7週間滞在した。また、これも10年近く前の話だが、1年間英会話学校に通い、数多くのネイティブと知り合った。
バルセロナには、私と同い年のアルベルトという友人がいる。パリには左翼運動時代の元同志が定住している。マサチュ-セッツには米国人(白人)の男性と結婚している
高校時代の友人がいる。
私が接することのできる(できた)ナマの情報はこれくらいである。後は、書物やメディアから得た知識を下敷きにするしかない。
したがって、誤解や認識不足もあると思う。気づいた点は遠慮なく指摘(補足)してほしい。

欧米人に共通して言えるのは、まず日本及び日本人をよく知らないということである。
私が米国に行ったとき、所要でアラバマに立ち寄った。キャットフィッシュがたくさん生息するド田舎である。そこの住人は、日本人と会うのは私が始めてという連中が大半だった。日本がどこにあるのかさえ知らない。そのくせ、しっかりと日本車には乗っているのである。

友人のアルベルトが来日したとき、東京の豊かさ、その繁栄ぶりに目を丸くしていた。「まるでニューヨークかそれ以上だ」と。
ニューオータニに送っていく途中、夜の8時ぐらいだったが、若い女性が一人歩きしているのを見て「信じられない」と言った。かと思えば、下町の庭のない密集した家屋群には「まるでスラムみたいだ」という感想をもらした。
彼は盆栽が趣味という「知日派」である。彼によれば、ヨーロッパでは盆栽だけではなく、俳句や囲碁もけっこう人気があり、そのための団体もあるという。そして何よりも人気があるのがアニメで、彼もドラエモンやセーラームーンを知っていた。ちなみに、帰国に際して買った子供の土産は、ドラエモンの縫ぐるみだった。

英会話学校で知り合った米国人も、日本の印象を尋ねると「一言で云えばアメイジング(amazing)」だと。事前に描いていた日本と実際の日本が違いすぎて、驚きの連続だというのである。彼も極真空手を学ぶために日本に来た「知日派」である。
彼らが一様に驚くのは、街の清潔さ、明るさ、行きかう人々の豊かさ、そして日本人の礼儀正しさである。もちろん治安の良さも、その一つである。

パリに定住する左翼運動時代の元同志によれば、ヨーロッパの人々は自己主張が
強く、ミーイズムの典型だという。特にフランス人はその傾向が強く、車をぶっつけても絶対に謝らないそうである。犯罪を犯しても自首したりは絶対にしない。あちらの裁判には、「情状酌量」などというあいまいな判断が入り込む余地がないからであろう。
また、郵便局の窓口に行列ができていても、時間が来たら客に関係なくシャッターを
下ろすともいう。

彼らがいちばん欲するのは地域の情報だという。次が国内。国際情報など知りたいと思わないのだ。だから日本についてなど、よく知らない人が圧倒的なのである。日本人は「欧米に追いつけ、追い越せ」できた。だから、憧れもあって彼らのことをよく勉強した。
しかし、彼らには日本について勉強する必然性がない。

アルベルトに言わせると、日本が優秀な工業製品を作る国であることは解っている。
盆栽や俳句や囲碁といった、日本独自の文化に親しむ人もけっこう多い。日本アニメは、若者や子供に絶大な人気がある。しかし、それが具体的な日本像には結びついていない、と・・・

パリの元同志によれば、フランスではアラブ系国民に対する差別意識が強く、ドイツではトルコ系に対する差別意識が強いという。異文化、異宗教に対する非寛容が深層にあるとのことだ。
また、文明化された社会は、西欧と北アメリカ(米国とカナダ)だけという認識も社会に根強いらしい。
「ヨーロッパとはルネッサンスと宗教改革と産業革命を経験した国のことである」と言い放った、かつてのフランスの指導者もいた。
日本に原爆が落とされたとき、時のカナダの首相は「原爆は人類の悲劇だ」と嘆いた。しかし、「唯一の救いは、それがドイツに落とされなかったことだ」と付け加えた。

マサチュ-セッツに住んでいる高校時代の友人は、白人コミュニティーの中で暮らしている。個人的には皆さん親切でフレンドリーなのだが、どうしても超えられない壁を感じている。その壁が何なのか、本人も具体的には説明しづらいという。
私は、やはり膚の違い、宗教の違い、文化の違いが大きいと勝手に推測する。

表向きは日本人に対する差別はない。トヨタやソニーを生み出した先進工業国という
評価もある。また、日本は自由と民主主義の国という認識を知識層は抱いている。
しかし何かが違うのだ。

オランダは350年間インドネシアを支配した。そして、プランテーションで本国に好都合な輸出用の熱帯作物(コーヒーやサトウキビなど)を強制的に栽培させた。このため、インドネシア人は主食である米が満足に栽培できず、多数の餓死者を出した。
オランダは、日本の敗戦後独立を宣言したインドネシアを再侵略した。このとき独立派に加担したオランダ人が、母親の死を機会に里帰りしようとしたとき、オランダの世論は「帰国を許すな」で沸騰した。インドネシアに対する侵略と植民地支配などまったく反省していないのである。
こんな国の女王から「(オランダ人捕虜問題は)お国ではあまり知られていない歴史の一章です」と宮中晩餐会で指摘されたら、さすがに腹が立つ。

英国もインドで過酷な植民地支配を行った。そして、1919年に死者374名、負傷者1000名以上を出した「アムリツァール虐殺事件」を起こしている。
1996年に英国エリザベス女王のインド訪問が発表された際、シーク教徒は「アムリツァール虐殺事件」での謝罪を要求するための大集会を開催している。しかし女王は謝罪しなかった。

やはり私が、読者の方に対する返信で書いた
「それは、文明人である我々(オランダ人)が、未開のアジア人(日本人)に屈服させられたことに対する耐え難い屈辱感がなせるものだと思います。
自分たちがインドネシアを過酷な支配下に置いたことは、野蛮人に対する仕打ちであるから胸が痛まない」
ということだと思う。

しかし、欧米人が「反日」であるわけではなく、反日教育が行われているわけでもない。
「われわれオランダ人は、過去40年間の長きにわたって日本人に対する不満を述べ
続けてきているが、(…)自分たちが手を下して殺害したり、虐殺して死に追いやったりしたインドネシア人には心を砕くこともなく、彼らの名前は永遠に誰の知るところでもない」 (オランダの文筆家・カウスブルック)という意見もある。
アジアで大戦を経験したオランダ人や英国人の中には「反日感情」があるかもしれないが、知識人は、日本が「自由と民主主義の国」であることを認識している。
歴史や宗教、文化の違いによるギャップや偏見はあるかもしれないが、それが対立にまで至るとは思えない。

日本の外務省には、もう少し草の根レベルに対する広報活動を強化するように求めたい。
そして、中国や韓国に対しては、もう謝罪はいらないと強く言いたい。過去の行為には、その時代の歴史的背景がある。それを無視して、半世紀以上経った今、当時の行為を云々するのは、まったく非生産的であり、未来を危うくするものである。

参考資料1:反捕鯨の病理学 (第5回)
参考資料2:アムリツァール虐殺事件

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2005/07/06

深化する「悪の連合」

kokintoujpg私が「悪の連合」と名付けたSCO(注-1)が、その反米姿勢とブロック化の傾向をますます強めている。
以下は、5日、カザフスタンの首都アスタナで開かれたSCO首脳会議の内容を報道する産経新聞の記事である。

【モスクワ=内藤泰朗】ロシアと中国、中央アジア4カ国でつくる上海協力機構(SCO)の首脳会議が5日、カザフスタンの首都アスタナで開かれ、ウズベキスタンなど中央
アジアに展開する米軍の撤退時期を明確にすることを求めた首脳宣言を採択した。
会議はこのほか、反テロや反分離主義で連携強化をうたい、イラン、インド、パキスタンの3カ国を新オブザーバー国と認めた。

会議には、中露のほか、カザフスタン、ウズベキスタン、キルギス、タジキスタンの計6カ国の首脳が出席した。

プーチン大統領は、首脳宣言が「力で強引に制度を押し付けるのではなく、多様なモデルの発展に敬意を払い大切にしなければならないという加盟国の共通認識を示したものだ」と述べ、民主主義拡大に動く米国を暗に批判した。

一方で、イタル・タス通信は、米軍などの撤退時期の明示を求めた同首脳宣言が「最後通告ではない」とするロシア代表団筋の話を伝えた。

しかし、同通信は、ロシアのプリホチコ大統領補佐官の話として、米国がSCOにオブザーバー参加を求めたが、「機構の性格上適格ではない」として認められなかったとも
伝えており、SCO加盟国が米国の影響力排除に動いていることが浮き彫りになった。
会議はまた、「テロ・分離主義・過激主義に対する戦いに関する協力の理念」と題する決議など3文書も採択。

同理念は、現代の「脅威」として、テロ、分離主義、過激主義を挙げたうえで、各国の政治の不安定化をもたらすこれらの脅威と戦うため、「テロリストやテロ団体の共通一覧表」を作成し支援を行わないことなどで連携強化を求めている

独裁体制的な傾向が強いSCO加盟国が、反政府活動や独立運動などには今後、結束し、妥協しないで対抗していこうという姿勢を示したものだ。

ただ、中露両国を軸に米国排除の姿勢を鮮明にし始めたSCO首脳は今回、昨年1月にオブザーバーとなったモンゴルに加え、先の大統領選挙で保守強硬派が勝利した中東の大国イランなど3カ国を準加盟国に迎えた。世界への民主主義拡大に動き始めた
米国を牽制(けんせい)する狙いがあるものとみられるが、反テロ戦を戦う米軍に対する
撤退要求ともあいまって、今後、米国側がSCOへの警戒感を、さらに強めてくることは
避けられそうもない。

≪首脳宣言要旨≫

■反テロへ共通行動

1、SCOは効果的に機能しており、今回採択された「テロ・分離主義・過激主義に対する戦いに関する協力の理念」はSCOの発展する方向性を示している。

1、イラン、インド、パキスタンのオブザーバー参加は、SCOの多様な方向における発展形態の可能性を示した

1、SCOがさらに発展するためには将来、共通した外交方針を定める必要が
ある

1、SCOは、内政干渉を行わず、平等と相互尊敬の理念をもつ国々との関係を
強化し、国連との関係を最優先にしながら発展させていく

1、SCOは、アジア太平洋地域において、いかなる分断線が引かれることにも反対する。

1、SCOは、地域の安定化に貢献する。そのために、外交、治安、保安、国防機関などが協力し、地域の不安定化を阻止するために、ともに行動できるメカニズムを構築し、
反テロに向けた共通行動を実施していく。

1、SCO諸国は、アフガニスタンで作戦行動を行う反テロ連合国を支援してきた。だが、作戦が終了しつつあることを念頭に、連合国側が速やかに軍事基地の使用終了期限を明示することを望む。

1、SCOの拡大は、第三国を敵視したものではなく、ブロックの創設を目指したものではない。(内藤泰朗)

上海協力機構が首脳宣言 米の影響力排除に動く
(2005年7月6日 産経新聞)(太字は筆者)

>力で強引に制度を押し付けるのではなく、多様なモデルの発展に敬意を払い大切にしなければならないという加盟国の共通認識を示したものだ<

これは、ブッシュ・ドクトリン(注-2)に対する反発と恐れを、加盟国が共通して抱いて
いると云うことの吐露である。しかし、自国民を平気で虐殺する強権・腐敗体制に敬意など払えるわけがない。傲慢極まりない。人権や民主主義に正常な感覚を持っている者は、相手にしない。

>現代の「脅威」として、テロ、分離主義、過激主義を挙げたうえで、各国の政治の
不安定化をもたらすこれらの脅威と戦うため、「テロリストやテロ団体の共通一覧表」を作成し支援を行わないことなどで連携強化を求めている<

テロ、分離主義、過激主義・・・ロシアにおけるチェチェン、中国における新疆ウイグル・チベット・台湾、中央アジア諸国における民主化勢力・イスラム原理主義勢力を念頭に置いたものと思われる。
自身が侵略して虐殺を繰り返している地域や、強権・腐敗体制に対する民主化要求に、テロ、分離主義、過激主義と云うレッテルを貼って貶め、自らの行為と存在を正当化しようと云うわけだ。
一方的にレッテルを貼り付けて相手を貶め抹殺する。共産主義の常套手段である。
さすがは、現共産主義者と元共産主義者が集まった首脳会談である。正義を悪とし、悪を正義とするなんて、お手のものである。

>イラン、インド、パキスタンのオブザーバー参加は、SCOの多様な方向における発展形態の可能性を示した<

イランはともかくとして、インドとパキスタンがオブザーバーとはいえ参加したのは問題である。「世界最大の民主主義国家」と云われるインド、親米派であるパキスタン、この
両国の加盟は、強権・腐敗体制の国家の集まり、反米国家の集まり、と云うSCOの
イメージをカモフラージュするためのものである。
インドは、経済成長に伴う中央アジアにおける資源の確保が狙いであると云われる。
パキスタンも、仇敵であるインドの動きに対抗する必要性からだと思われる。
この両国を正式加盟国にしてはならない。

>SCOがさらに発展するためには将来、共通した外交方針を定める必要がある<

明らかにブロック化の動きである。

>SCOは、内政干渉を行わず、平等と相互尊敬の理念をもつ国々との関係を強化し、国連との関係を最優先にしながら発展させていく<

高らかなる「反米宣言」である。「悪の連合」諸国に「平等と相互尊敬の理念をもつ国々」とは?北朝鮮か?それとも韓国の盧武鉉政権か?アヘンの密栽培で生き延びているビルマの軍事独裁政権か?

>SCOの拡大は、第三国を敵視したものではなく、ブロックの創設を目指したものではない<

わざわざ、こういう文言を宣言に盛り込まなければならないと云うところが、「反米ブロック化」を強めていることの証である。

日本にとっては、要警戒の動きである。特に、SCOは中国がイニシアチブを取っている。機構の立ち上がりから力を入れており、事務局を北京に置いているほどである。

ウズベキスタンは、旧ソ連諸国の中にあって、ソ連離れが著しい国であった。ソ連が
主導する「CIS集団安保」にも加盟していないし、SCOにも当初は加盟していなかった。米国によるアフガン攻撃のときは、喜んで米国に基地を提供したほどである。
そのウズベキスタンを中露の側に追いやったのは米国である。
独裁政権のウズベキスタンとの友好よりも、「軍事力を積極的に行使し、自由や人権、民主主義、資本主義といった米国的価値観を世界に普及させる」と云う原則的立場を優先した結果である。
米国では、今、ウズベキスタンを非難する声が強まっているとされる。援助の削減も
検討しているようだ。
ウズベキスタンも、キリスト教会やキリスト教徒を、米国の手先として新たに弾圧し始めていると云う。

SCO=「悪の連合」が反米ブロックであることは明確である。しかし、中国にとっては、
それは反「日米同盟」である。米国は「悪の枢軸」を崩壊させた後は、「悪の連合」の
解体に動くであろう。
日本は、ロシアを除くSCOの総ての国(オブザーバー参加国を含む)に巨額のODAを
行っている。中国は別として、それらの国々に、ここで影響力を行使できなければ、
何のためのODAかと云うことになってしまう。
幸い、中央アジア諸国やインド、パキスタン、イランには、反米感情はあっても反日感情はない。それらの国々と中露との間に、クサビを打ち込む外交努力が必要なのでは
ないか。

日本が、中露と米国の間に立ってバランサーになる条件は皆無である。日米同盟の
旗幟を鮮明にするべきである。

(注-1):SCO(上海協力機構)
(注-2):ブッシュ・ドクトリン

関連記事1:悪の連合
関連記事2:胡錦濤とチェチェン虐殺

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2005/07/04

悪の連合

私の昨日の記事「胡錦濤とチェチェン虐殺」に、masaさんと喜多龍之介さんからコメントをいただいた。どちらも、中露とウズベキスタンの関係に言及しておられた。
そうなのだ。今、世界には、「悪の連合」が築かれつつあるのだ。
ブッシュ大統領は、北朝鮮とイラクとイランの3国を「悪の枢軸」と呼んだ。その内の一つイラクのフセイン体制は、米国によって打倒された。残る北朝鮮とイランも、今の体制が長続きするとは思えない。いずれ「悪の枢軸」は崩壊する。
ところが、ここに来て「悪の枢軸」よりもっと危険な勢力が台頭して来た。「独裁」「腐敗」「虐殺」「反民主主義」「反米国」を軸として連携しようとする国々である。

「上海協力機構(SCO)」(注-1)。加盟国は、中国、ロシア、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、ウズベキスタンの6ヶ国である。
2001年6月のSCO設立に関する各国大統領・国家主席による共同宣言では、
①加盟国間の相互信頼強化
②地域安全保障協力
③経済、科学技術、文化、教育、電力・エネルギー、運輸、環境保護の分野での協力
が、同機構設立の目的として謳われている。

ウズベキスタンは、この5月、反政府暴動を起こした市民たちを軍を動員して虐殺した。その数は400人とも500人以上とも云われるが、はっきりしない。徹底した情報統制が敷かれているのと、空軍の輸送機で死体をどこかに運んだとされるなど、当局による
隠蔽工作が激しいからだ。
この国家権力による、無抵抗な市民や子供まで殺害する残虐な行為に、欧米諸国では非難の声が高まった。ところが、ロシアは、さっそくウズベキスタン当局の「イスラム
過激派との戦い」を支持する声明を出し、中国もそれに続いて支持を表明した。しかも中国は、あろうことか、事件後初の外遊先として訪れたカリモフを21発の礼砲と赤絨毯で大歓迎したのである。
uzubeku←クリックすると大きくなります

そのウズベキスタンでは、更なる暴虐が進行している。

【モスクワ=古本朗】多数の犠牲者を生んだ5月の暴動鎮圧事件を巡って欧米の非難を浴びる中央アジア・ウズベキスタンのカリモフ政権が、新たにプロテスタント系教会に対する弾圧に乗り出した模様だ。

警察幹部の1人は「キリスト教徒は米国に魂を売ったので射殺する」と信者を脅したと
報じられており、政権が、教会と米政府、米民間団体とのつながりを疑い始めた可能性もある。

中央アジア情報の専門サイト「フェルガナRu」が3日までに伝えたところによると、首都
タシケントに近いアングレン市など3都市で教会が閉鎖された。タシケントでは先月、
牧師、信者計20人が警察に尋問され、うち4人が殴るけるの暴行を受けた。19歳の
男性信者は警官や留置場の同房者たちにより、暴行や拷問を受け、信仰を捨てるよう
強要された。
ウズベク、キリスト教弾圧…政権が米との関連警戒か
(2005年7月3日 読売新聞)

ウズベキスタンのカリモフは、元々はソ連共産党の幹部だった。カザフスタンのナザルバエフ、タジキスタンのラフモノフも、元ソ連共産党の幹部であり、その強権体質と国家の私物化はカリモフと同じである。キルギスだけが、3月のチューリップ革命(注-2)で政権が変わった。
しかし、そのキルギスも、CIS集団安全保障条約(注-3)加盟国と、上海協力機構加盟国の部隊の駐留を希望している。

中国は、東アジアにおいて米国と対峙する自らの背後を固めようとしている。ロシアは、欧州における影響力の減退を中央アジアで補い、中国とリンクすることで増大する米国の圧力をかわそうとしている。もちろん、中国にとっては、中央アジアにおける原油や
各種金属などの天然資源を確保することも大きな目的である。
中央アジア諸国は、ロシアや中国との結びつきを強めることによって、グルジアやウクライナで見られたような欧米諸国の介入を排除し、現在の強権支配体制を維持しようと
している。
要するに、自らの利益のためであれば、自国民を虐殺しようが、一部の支配層が国家の富を収奪しようがお構いなしなのである。

まったく、よくぞ「目クソ・鼻クソ」みたいな国が、こうも集まったものだ。「上海協力機構(SCO)」=「悪の連合」を解体しなければならない。
日本は、中央アジア諸国に巨額のODAを供与している。こういうときこそ、その力を外交に生かさなければ、国民の税金をドブに捨てることになる。
なお、パキスタン、イラン、インドもオブザーバー参加を検討していると云う。日本は、
これらの国々とも、ODAを含めて経済的に密接な関係にある。もっと腰の据わったダイナミックな外交を展開しないと、中国にやられてしまうぞ!

(注-1):上海協力機構(SCO)
(注-2):チューリップ革命
(注-3):CIS集団安全保障条約
CIS(独立国家共同体)加盟12カ国のうち、ロシア、ベラルーシ、アルメニア、カザフスタン、キルギス、タジキスタンの6カ国が加盟している。

関連記事1:深化する「悪の連合」
関連記事2:胡錦濤とチェチェン虐殺

参考記事1:上海協力機構首脳会議の議題について 外交部
参考記事2:経済成長を背景に高まる市場性(カザフスタン)
参考記事3:外交部:キルギスへの派兵・駐留に慎重な構え
参考記事4:Uzbek leader seeks China support
参考記事5:類は友を呼ぶ ウズベキスタン&中華人民共和国

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(追記)
【モスクワ=内藤泰朗】親ロシア派のチェチェン共和国政府が、チェチェン民間人の大量虐殺に露連邦軍が関与した疑いがあるとの批判を始めた。チェチェン側は「犯罪」に
かかわった露連邦軍の共和国からの早期撤退を促すことで、政治的に分裂した共和国内の求心力を生み出す狙いとみられるが、ロシア側は、チェチェン共和国政府がロシアから事実上の「独立」状態を勝ち取る戦術に出たものとみて、警戒を強めている。

チェチェン共和国政府のヌハジエフ人権委員長は先週、複数のメディアとのインタビューで、共和国内で多数の住民が集団で埋められた場所が52カ所あると言明。そのうえで「連邦軍に拘束され行方不明となった多数の住民が含まれる可能性が高い」と述べ、ロシア軍がチェチェン市民の大量虐殺にかかわった可能性があると間接的に非難した。

同委員長によると、遺体の数は未確認だが、行方不明者は1999年末に始まった第二次チェチェン紛争中に「反テロ戦」の名の下に行われた「ザチストカ(浄化作戦)」で発生し、その数は5万-6万人にのぼるとされ、「チェチェン人なら誰でも、親族に行方不明者を抱えている」という。

チェチェン共和国政府は、今後の自治権をめぐりロシア側と協議を重ねているが、この時期にロシア軍のチェチェン人大量虐殺への関与を示唆したのは、11月に予定する
共和国議会選挙をにらんだ動きだとみられる。「民族の悲願」である露軍撤退を実現
させることで、「ロシアの傀儡(かいらい)」とのイメージを薄めることが政治的に重要と
なるからだ。
(後略)
チェチェン親露政府 露軍撤退促し独立模索 大量虐殺関与を非難
(6月23日 産経新聞)

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2005/05/09

笑わせるな!対独戦勝60周年

このブログを開設して以来、約2ヶ月が経過した。この間に訪れていただいた方は1万8000人以上を数える。この数が多いのか少ないのかは分からないが、依存症のオヤジの気まぐれなコメントを、これだけ多くの方に読んでいただいたことに感謝したい。
ブログを開設して感じたのは、中国や韓国に関する記事を書くとアクセス数が増えるということである。それだけ最近の中・韓に対する国民の反発が大きいということであろう。
しかし、日本の周りにある理不尽で異質な国は中・韓だけではない。北朝鮮はもちろん
だが、ロシアも見落としてはならない国である。
今日は、そのロシアについて書いてみたい。

bush

ロシアの話題といえば、やはり今年が対独戦勝60周年に当たるということだろう。ロシア政府は、自らをナチス・ドイツからヨーロッパの民を解放した立役者として演出したいらしい。そのために、世界
各国からブッシュ大統領を初めとする要人を招いて大々的に式典を盛り上げようとしている。
しかし、その思惑は見事に外れたようだ。なぜなら、ロシアの前身である旧ソ連は本当に解放者なのか?バルト諸国や東欧諸国に対する支配者を、ナチズムという狂気から
共産主義という狂気に変えただけではないのか?という疑問を払拭しきれないからだ。
以下の記事中のブッシュ大統領の発言が、そのあたりを鋭く突いている。

ブッシュ米大統領は8日、対独戦勝60周年記念式典に出席するためモスクワ入りし、
同夜(日本時間9日未明)、ロシアのプーチン大統領と会談に入った。
「自由の拡大」を外交基軸とするブッシュ大統領は、旧ソ連圏でも民主化推進への期待を鮮明にしており、介入を嫌うプーチン大統領との間で軋轢(あつれき)が生じる可能性もある。
ブッシュ大統領は7日にラトビアでバルト3国首脳と会談した際、
(中略)
対独戦勝利がバルト3国では旧ソ連による共産党支配の始まりだったと指摘した。
(中略)
会談では歴史認識も焦点になる見通し。プーチン大統領は急激な民主化要求には
反発することも予想され、今回の会談が「今後の米露関係の風向きを占うものになる」
(外交筋)との見方もある。
米露が首脳会談、旧ソ連圏民主化で軋轢も (読売新聞) - 5月9日

ブッシュ米大統領は、対独戦勝利60周年記念式典出席のためモスクワを訪問し、ロシアのプーチン大統領と会談した。
(中略)
ブッシュ大統領は7日、ラトビアの首都リガで、対独戦勝利後にソ連が東欧を支配した
ことは歴史上の不正行為だったとし、ロシアが見習うべき民主主義の模範としてバルト諸国を挙げた。
これに対して、プーチン大統領は、8日に放映された米CBS放送の番組「60ミニッツ」でのインタビューで、こうしたソ連支配に対して謝罪することを拒否し、ロシアの民主主義に対する米国の批判を退けた。プーチン大統領は、「民主主義は、他の場所に輸出することはできない」と語った。
米ロ首脳会談、民主主義をめぐり見解の相違 (ロイター) - 5月9日

上記の二つの記事からは、唯一の超大国アメリカと、かつての超大国ロシア(ソ連)との今の力関係も読み取れる。
アメリカは「米国は、最強の軍事力と政治、経済的な影響力を自国のためのみに用いるのではなく、テロリストや独裁者の脅威から平和を守り、大国間の良好な関係を築き、自由で開かれた社会をすべての大陸に奨励することで、この平和を保ち、拡大させる」というブッシュ・ドクトリン(注-1)の立場をロシアに対しても譲らない。
一方のロシアは、旧ソ連のイデオロギーや政治体制は否定しつつも、自国の既得権益と勢力圏を維持するためには旧ソ連の歴史を肯定せざるをえない。また、広大な国土と、泥沼の紛争にあえぐチェチェンに代表される複雑な民族構成から、西欧民主主義とは異質な強権的支配体制を維持せざるをえない。
だから、アメリカから「自由で開かれた社会」を要求されても、首を縦に振れないし、旧ソ連の悪業を謝罪することもできない。しかし、経済や安保、あるいは対イスラム過激派との絡みを考えると、旧ソ連のような、アメリカとの全面対決の道も選べない。
ロシアは、今、政治的、軍事的大国でありながら、経済的には弱小国であるという極めてアンバランスな国力の現実にジレンマを深めているのである。

私は、ロシアが再び、世界の覇権をめぐる舞台に主役として登場することはないと思うし、ないことを祈る。なぜなら、理不尽かつ傲慢な国であり、反省というものを知らないからだ。アメリカも傲慢な国で反省というものを知らないが、自由と民主主義があり、
何より「人道」というものを知っているから救いがある。
ところで、ブッシュ大統領が言及した、旧ソ連によるバルト3国や東欧支配が不正行為であることは、歴史が証明している。ポーランドの分割やバルト3国のソ連併合は、「モロトフ・リッベントロップ協定」(注-2)というナチス・ドイツとの裏取引の結果である。
また、旧ソ連は、ポーランドに侵攻した際、2万5000人にのぼるポーランド人将校を初めとする戦争捕虜を裁判無しで銃殺した。-カティンの森事件(注-3)。
それだけではない。ハンガリー動乱(注-4)やプラハの春(注-5)に対する武力弾圧など、旧ソ連が東欧諸国に対して行った無法行為は枚挙に暇がない。
それでも、旧ソ連の後継者であるロシアは謝罪せず、いったん手に入れた権益は手放そうとはしない。まさに厚顔無恥、理不尽を絵に描いたような国である。

この国が日本に対して行った行為も忘れてはならない。それは、相互不可侵と中立などを定めた日ソ中立条約(注-6)を一方的に破棄し、日本の敗戦(8月15日)間際の
8月9日に旧満州・樺太・千島列島などに軍事侵攻を開始したことである。
まさに「火事場泥棒」以下の卑劣極まりない行為と云わざるをえない。
それも、ポツダム会議でアメリカが、原爆完成によりソ連抜きでの日本降伏も可能と
参戦を拒否したにもかかわらずである。
その結果として、いまだに北方領土を不法占拠している。
そして、もっとも我々が忘れてはならないのが、旧ソ連による「シベリア抑留」である。
旧ソ連は、国際法に違反した「侵略」行為の結果、多数の旧日本軍人を捕虜にした。
そして、そのほとんどを、極寒の地・シベリアで満足な食料も与えず、シベリア鉄道建設工事などに酷使したのである。
「それは筆舌につくしがたい、飢餓、窮乏、極寒、恐怖・・・・・・。地獄の日々」(シベリア回想 早田貫一画伯のシベリア抑留鎮魂歌)であった。
捕虜の数は54万6086人(ソ連発表・シベリア抑留とは)、そのうち、約6万人もの人が異国の地で望郷の念に駆られながら無惨に死んでいったのである。
しかも、米英などに捕らえられた捕虜が、ほぼ1946年に帰還したのに対し、ソ連抑留者の帰還がおおむね完了したのは1958年であった。
ソ連の当時の軍事行動も国際法に違反しているが、このような捕虜に対する扱いも、
もちろん国際法に違反している。「シベリア抑留はソピエト連邦による国際法にもポツダム宣言にも違反した重大な人権侵害であり、大規模かつ組織的な拉致事件である」(シベリア抑留問題の早期解決を求める要請書)といっても過言ではない。
これに対し日本政府は、ソ連に謝罪を要求するどころか、1956年の日ソ共同宣言では、ソ連に対するいっさいの請求権の放棄さえ約束している。なおかつ、米国などに捕虜として捕らえられた軍人と差別して、シベリア抑留者には一銭の補償もしていない。
このような政府に対し、シベリア立法推進会議・全国抑留者補償協議会は、「私たちは6万人を超える犠牲を出し、寒さと飢えで地獄の苦しみを味わいましたが、不当にも
抑留期間中の強制労働の賃金も支払われておりません。私どもは日本軍に徴兵・徴用されたものであり、ソビエト連邦(現ロシア)に対する請求権が、1956年(註・昭和31年)の日ソ共同宣言によって相互放棄されたものであるなら、日本政府が当然賃金を支払うべきであります。1949年ジュネーブ条約にも捕虜の派遣国が支払うべきことが明記されております。また、南方から帰還した元捕虜には、抑留中の労働に対する賃金が大蔵省より支払われております」として補償を要求している。
シベリア抑留問題の早期解決を求める要請書

彼らは、平均年齢は80歳を超え、人生最後の時を迎えようとしている。我々は、政府に、北方領土の返還と捕虜虐待に対する謝罪をロシアに要求するとともに、元抑留者に対する補償を早急に行うよう声を上げなければならない。
バルト3国は「無法な併合」に対する謝罪を、ポーランドは「カティンの森の虐殺」に対する謝罪をロシアに求めている。日本が「シベリア抑留」に対する謝罪を求めるのは、世界が求める正義の一つではないのか!

なお、昨日(5月8日)の読売新聞朝刊は、社説で、プーチン大統領の招きに応じて小泉首相が、対独戦勝利60周年記念式典に出席することに異議を唱えている。

小泉首相が、ロシアのプーチン大統領の招きに応じ、あす9日、モスクワで開かれる
対独戦勝利60周年を祝う記念式典に参列する。
式典には、ブッシュ米大統領や、中国の胡錦濤国家主席ら約50か国の首脳らが参加し、退役軍人による祝賀パレードなどが行われるという。
小泉首相の立場は、何とも微妙、と言わざるを得ないだろう。
(中略)
ソ連は、ドイツ降伏の3ヵ月後の1945年8月9日、日ソ中立条約を踏みにじり、日本への攻撃を開始した。戦後も数十万人の日本の将兵を捕虜としてシベリアに連行し、国際法に違反して奴隷労働に酷使した。
北方領土を占拠したソ連=ロシアと日本の間に、平和条約もいまだ締結されていない。
(中略)
対独戦勝60周年の式典に出席する小泉首相の立場とは、いったいどういうものなのかと、考えさせられる。
(中略)
外交には、歴史への見識も求められていることを、忘れてはならない。
[対独戦勝60年]「参列する小泉首相の微妙な立場」 5月8日・読売社説

外交だけではない。元抑留者に対する対応にも「歴史への見識」が求められていることを小泉首相に申し上げる。

私の父親は、生きていれば今年89歳になる。元陸軍中尉で、シベリア抑留経験者だった。抑留期間は3年くらいだったらしい。
あまり多くを語らなかったが、「体力がないと死んでいくしかなかった。いくら能力があっても体力がなければ生き残れない」という主旨の話を、学生運動にのめり込み、理屈をこねていたころに聞いた記憶がある。
やはり悲惨で辛い経験だったのであろう。シベリア立法推進会議・全国抑留者補償協議会の方々を他人事とは思えない。
(坂 眞)

(注-1)ブッシュ・ドクトリン
(注-2)モロトフ・リッベントロップ協定
(注-3)カティンの森事件
(注-4)ハンガリー動乱
(注-5)プラハの春
(注-6)日ソ中立条約
(参考記事)流転の旅路-シベリア抑留記

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